俺とTSと無口系男子〜幼馴染二人を早くくっつけたい〜

自信だけはある白豚

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俺とTSと姉

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朝起きると、違和感があった。

まずはじめに、ジャージが少し大きく感じた。昨日までピシッとしていた気がしたのだが、今はどこかダボッとしていた。カロリーが足らなすぎてガリガリになってしまったのだろうか。

次に違和感を感じたのは、手だった。俺の手はこんなに綺麗だっただろうか?フラフラの状態で包丁を握ったりしていたので、怪我をしていた気がするのだが、記憶違いだったかもしれない。

更に違和感を感じたのは、頭髪だった。俺は平均より背は低かったが、それ以外は平均的なフツメンだった。そんな俺が髪を染めるわけなく、生まれつきの色である黒だったはずの髪が、何故か白に近い銀色だった。昨日色を染めた訳でも無い。それに短髪だったのに、一日で肩の下ら辺まで伸びるわけがない。

決定的な違和感は、身体の柔らかさだった。俺はこんな柔らかくなかった気がする。もっと硬いというか、角張っていたような、少なくともこんな柔らかくはなかった。気になって胸を触ってみると、控えめながらもしっかりとした柔らかい感触が帰ってきた。

「そんなバカなこと……。」

ゴクリ、と喉を鳴らすように生唾を飲んだ。
だってこれではまるで……。
無意識的に股間に手を伸ばしたのは、まだ俺が認めたくなかったからかもしれない。
ただ触れてみてもそこにムスコは居らず、ただただなだらかな丘があるだけだった。

「いや、分かっていた……分かってはいたよ?ほら、居る感覚がなかったわけだし、控えめではあるにせよ胸があったわけだし、うん。」

今まで意識しないようにしていた、姿見に目を向けてしまう。
そこに居たのは、困惑したような表情で助けを求めるように目に涙を溜めた、白銀色の髪を持った美少女だった。

「俺、女になってる……。」

俺は、頭を抱えた。

――――――――――――――――――――――――――

「まずなんで俺はこんなんになっちまったんだ?やっぱり昨日の腐った弁当が駄目だったのか?それとも昨日女だったら生き残れたのにって思ったことが原因か?それとも一昨日飯を抜いたにも関わらず筋トレをしたことが原因か?」

最近の出来事を思い出しながら、俺は本気で頭を抱えていた。
そうしていると、急激に昨日の昼休みのことを思い出した。
そうだった!?俺、今日ヒデに合うじゃん!?え、どうしよう?アイツ絶対俺だって気付かねえよな?いや、それ以前にこの見た目で人の前に出ていいのか?その前に病院に……いや、それだと怪しい研究所に連れて行かれてしまうか?まずは、親族にでも相談するのが吉だろうか?いや、でもアイツらさえ気付かない可能性があるわけで……。

「……だー!もう面倒だ!そんなことよりアイツらをくっつけることの方が、今は重要だ!多分!」

今はまだ朝の8時だ。飯は……もう食料がねえ。
とりあえずヒデと待ち合わせているから、着替える必要があるよな。服は……まあ元々全部レディースだしいいか。身体が小さいせいでメンズがブカブカだったからか、俺はレディースのMサイズをよく着ていた。家族からは「メンズ、着れるようにしような……。」と憐れみの目と共に見られたが、この姿ならいいのでは?
だが、全裸になったタイミングで気付く。

「あ、ブラとパンツがない……。」

男はブラなんてそもそもしないし、パンツなんてトランクスくらいしか持ってない。試しにトランクスを履いてみたが、フィットしない。ムスコを包む必要がない今となっては、トランクスにダボダボができるだけのものだ。これはまずい。
それに見た目女の子なのにトランクスを履くのは、社会的に駄目なのではなかろうか。うん、駄目な気がしてきた。
いやでもノーパンの方が駄目なのでは……?買うか?パンツ買わなきゃ駄目なのか?いや、金がねえぞ、またしても。
……ふむ、親にどうにか打診するか。RINEで。

『母さん。』
『あれ?珍しいね、サツキちゃんから連絡とか。』
『いや、ちょっと性別が変わっちゃって服を買いたいんだけど、お金がない。』
『……誤字っちゃいけないところ誤字ってるよ?どうしたの?そんなにお金ないの?あれじゃ足りなかった?』
『近頃また市場が高沸してるんだよ。いや、高沸していなくても足りないけど。』
『じゃあお父さんに送るよう言ってみるね?』
『ありがと、あと性別変わったのは誤字じゃないからね?』

そう言って、スマホを投げた。
なんか『えっ!?ちょっと!?』『サツキちゃん性別替わったってなに!?』『視てる!?返時して!?』『サツキいゃん!?何がかったの!?』
とか色々送られてるけど、早くお金を口座に入れてくれ。あと誤字が多いな、流石に息子の性別が変わったのは一大事だったか?

少しすると連絡がピタリと止み、また少しして電話がかかってきた。連絡帳に登録していない番号だ、誰だろ?
俺は特に考えずに電話に出た。

「もしもし?遠野皐月ですけど?」
「………。」
「ん?もしもし?もしもーし?」

返事がなくて、電話越しだから見えていないのに手を振ってしまった。相手の反応がないときって、相手の目の前で手を振っちゃうでしょ?あんな感じで。
そして、相手が声を出して、俺はその声に固まってしまった。

「……サツキの電話番号なのに、女の子が出た?」
「ッ!?姉!?」
「あぁ、その呼び方……。ってことは、本当に女になってしまったのか。」
「あ、あはは、は、はぁ…。」

別に隠すつもりはなかったのだが、まさかの姉だったのでビックリしてしまった。俺のタイミングで言いたかったのだが……?あれ?そういえばなぜ姉が俺の電話番号を?姉がここを離れたあとに買ったものだし、親には言わないように言っていたので知らないはずなのに。

「全部お袋から聞いたからな?一人暮らししているそうじゃないか、なぁ?」
「ヒィっ!?」

母さん、喋りやがったな!?あと怖いんだが!?背筋がゾクッとしたわ!思わず悲鳴が漏れちまったじゃねーか!?

「……可愛い声出すなよ…。」
「いやっ、かわいくないもん!」

あ、これ恐怖で幼児退行してるかも知れねえ。
俺はどこか他人事のようにそれを見ていた、というか聞いていた。だって、身体が勝手に動くもんだからよ。

「あぁ、怖いものが苦手なのは相変わらずなのか……。怖がらせて悪かったから元に戻ってくれ。」
「元も何もないの!」
「あ、意外と重症だなこれ。わたしはそんなに怖かったのか……?」
「知らない!フンッ!」

結局普通に話せるようになったのは、その5分後だった。そして色々話していて、父さんが口座に入れたお金をおろすころには、10時になっていた。間に合うのか?これ。
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