俺とTSと無口系男子〜幼馴染二人を早くくっつけたい〜

自信だけはある白豚

文字の大きさ
13 / 16

俺と明日香のやらかしと作戦1失敗

しおりを挟む
結局買ったのはヒデが選んだ白いワンピースタイプの水着だった。
俺にビキニはまだ早いと思うから、すまんな明日香。あと雄人のスクール水着は論外な。どっから見つけてくるんだよ。怖すぎだろ、マジで。

その後、明日香の水着をみんなで選ぼうとしたのだが、明日香は頑なに自分で選ぶと言っていた。俺の作戦が壊されたぞ、おい。
明日香よ、なぜ今日に限って丸め込まれないんだお前は。
とにかく理由を聞いてみようと、俺は明日香に耳打ちしようとして背が足りなかったので、屈むようにジェスチャーして耳に顔を近づけた。

(なんでそんなに自分で選びたいんだよ?)
(い、いやー。特に理由は……。)
(雄人の好みの水着とか、この機会に知れるかも知れないだろ?)
(えっ、べ、別に雄人は、関係ないんじゃ……。)
(いや、お前が雄人のこと好きなの知ってるから。)
「えぇ!?」
(ちょっ、声でかい!)

明日香は顔から火が出そうなほど赤くして、声を上げた。
その声を聞いて雄人が少し怪訝そうな顔をした。

「皐月、明日香はどうかしたのか?」
「い、いやー、なんでもない、なんでもないって。ちょっとどんな水着を選ぶのかこっそり聞いただけだからさ!」
「オレたちとは別で買うってことの意味、ちゃんと分かってるのかなぁ……。恥ずかしいんだよ、明日香だって。同性が一人もいないからな。」
「おー、お前は俺にスクール水着ばっかり持ってきたくせに、都合のいいときだけ男扱いするのか。」
「でも元男なんだから、デリカシーは持とうな?」

元男とデリカシーを持つことってイコールなのか?年齢=彼女いない歴のせいで分かんないだけど、そういうものなのか?
いや、今はそんなことはどうでもいいな。それより明日香優先だな。当の本人は顔を下に向けて、プルプルしているけど。よく見たら顔も赤くなっているし、そんなに恥ずかしかったんだろうか?だとしたら悪いことをしてしまったんじゃ……?
俺がやってしまったことを後悔して顔を青くしていると、明日香は赤くなっていて煙が出ている顔を勢いよく上げると、大声で言い放った。

「雄人はどんな水着が好きなの!!」
「「「ッ!?」」」
「え?え?」
「……あぁ、そっちか……。」
「あ……。」

明日香の言葉に周りの客たちは一斉にこちらを向き、雄人は突然の出来事に混乱してしまいキョロキョロとしている。当の本人は「やっちゃった……。」と言いたげな顔で今頃手で口を抑えている。しかし俺は周りとは違い、冷静になった上で理解した。
なんてことはない。明日香はただ、雄人に好みの水着を聞くっていう単純なことで恥ずかしがって顔を赤くしていただけだったんだ。そして恥ずかしすぎて頭がショートして、つい大声で聞いてしまったわけだ。
後先考えていない……というより、とっさに身体が動いてしまうところは、昔から変わらないな。
注目を浴びてしまった俺たちは、居心地が悪くなり水着を買うとすぐに店を出た。

……あっ!?結局、俺の作戦失敗してるじゃん!?
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

処理中です...