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第八話 スキル最終進化と試し斬り
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「胴‼︎」
僕は再びキツネの腰の辺りに一撃を浴びせ、キツネは全滅した。
キツネの体からはオレンジ色のライトエフェクトが出ていた。
またクリティカルになったみたいだ。(やっぱりすげぇ! 六十パーセント!)と感心はしていたが、疑問が出てくる。
六十パーセントだと十回に四回は通常攻撃になるはずなのに二回だけしか通常攻撃になっていない。
(これ! クリティカルになる確率六十パーセント超えてね!?)僕はそんなことを心の中で考えていた。
「ヒビト! ステ振りどうなってるの?」
「……えっ? 何でそんなこと聞く?」
「このフィールドはレベル20のヒビトでは一撃で倒せないモンスターなんだけど……」
「へぇ……そうなんだぁ……」
AGIには一切、振らずにSTR多めで残りを全てDEXに振っているからクリティカルになる確率も高く、威力もあるので当然なのだが……
パーティーメンバーなら名前の隣にレベルも表示されているのでいつでも確認することは可能だ。
「何に振ってるの? 教えて! 移動速度も上がっていないようだし……」
AGIに振ってないことはもう筒抜けか……僕は内緒にしようと思っていたが仕方なく見せる。
ヒビト(Lv20)
ステ振り可能なポイント 0
HP 1050
MP 290
【STR+40】
【VIT+0】
【DEX+20】
【AGI+0】
【INT+0】
「やっぱりAGIには一回も振っていないのね! これなら納得だわ! それよりもAGIに振る予定はないの?」
「一切、ありません!」
「まぁ……振り方は自由だけど……歩くペースを合わせないといけないわね!」
「お願い!」
僕は両手を合わせて頭を下げる。
「いいわよ!」
「優しい! それよりもツキナのステータスも見せてよ!」
「しょうがないわね……」
ツキナは僕の要求通りにステータスを見せてくれた。
ツキナ(Lv65)
ステ振り可能なポイント 0
HP 3300
MP 1480
【STR+10】
【VIT+0】
【DEX+35】
【AGI+40】
【INT+110】
「前見たときとあまり変わっていないな」
「当たり前でしょ! レベルが高いほど上がりにくいのよ!」
「なるほど!」
「モンスターが来たわよ! どんどん倒しましょ!」
「おう!」
次に出てきたのは、二匹の鹿だった。
「おっ! これは歯応えがありそうだ!」
「私があっち倒すから、こっちはお願いするわね!」
「任せろ!」
僕は鹿と対峙する。鹿は角をこちらに向けて突進してきた。
「いい突進だ! 真正面から受けてやる!」
僕は大剣で角を受け、力比べを始めた。
最初は予想以上に鹿の力が強かったので、ずるずる押されていく。
「なかなか力があるな! 絶対! 負けねぇ!」
僕は足に力を入れて踏ん張る。
真正面から力比べを挑んだのは良いが、攻撃しなければ戦いが終わらなくないか……押し返せそうだし攻めよう。
「STR《ストレングス》四十の力を舐めるなよぉ!!」
僕は叫びながら、鹿の角を力一杯に押し返して、鹿の体制を崩す。そして後方に下がりながらに脳天に一撃‼
「面‼」
鹿は一撃で消滅した。
これは剣道で言うと崩し引き面という技だ。
鹿の脳天からはオレンジ色のエフェクトが出現し、鈍い同時に音が聞こえてきた。
「ツキナ! 今の音、何?」
「今の音は多分、急所に攻撃が当たった時の音よ!」
今の一撃はクリティカル攻撃に弱点突きの効果が混ざり合って、最高威力になったみたいだ。
(やっぱり僕、強くねぇ‼)
僕がゆっくりと戦闘をしているうちにもう一匹の鹿は倒されていた。
また広範囲で高威力の魔法を使って秒殺したんだろう。
【レアアイテム 神角を手に入れました‼ レベルが21になりました‼】
「ツキナ! 神角って何?」
「えっ! 神角を手に入れたの⁉」
ツキナは羨ましがるように言ってきた。
「このアイテムそんなに手に入らないものなのか?」
「そうよ! 千回、この敵を倒してもドロップしないと言われているものよ!」
「そんなに珍しいのか……それなら一つ挙げるよ」
「二つもドロップしたの?」
「おう!」
「ヒビト、運良すぎよ! ありがとう!」
ツキナが絶賛するアイテムを二つも手に入れてしまうとは天が僕の味方をしてくれている‼
「どんなアイテムなんだろう……」
僕はランクメニューを開いてアイテムの項目を選択し、神角をタップしみる。
【神角、武器にセットする事でSTRが三倍になる】
これは強い……ツキナが欲しがっていた理由がよく分かった。
(僕には相性抜群のアイテムだな、これは‼)
「ツキナ! 武器にセットなんかできるの?」
「できるわよ! リングメニューから装備の項目を選んで、その中で武器をタップすると装着できるわよ! ただし空枠{スロット}がないと装着できないのよ!」
「なるほど」
僕はすぐに大剣に空枠があるか確認する。
この大剣は一つだけ空枠があったが、もっと強い武器が手に入ってから装着したいので、今はやめておこう。
その後も三十分くらい試し斬りを続けた。
【レベルが23になりました‼ 狙い上手Ⅳが達人芸に進化しました‼ 弱点突きⅣが弱点特攻に進化しました‼】
「おっ! またクリティカル率が上がったぞ!」
「何%くらいになったの?」
「多分、百パーセント!」
「ここまで来るともう笑えないわね!」
ツキナは唖然としてまじまじと僕を見つめてきた。
「どうした? 僕中の顔に何かついてる?」
「違うわよ! 言葉が出てこないだけよ!」
「僕は人を黙らせる天才かもしれない!」
「何よ、それ!」
僕とツキナの笑い声は空へと消えていき、和やかな雰囲気が僕たちを包む。
「ヒビトのレベルが25になったら、街に戻りましょ!」
「了解!」
僕のレベルが25になるまで、ツキナと一緒にモンスターを倒し続けた。
【レベルが25になりました‼】
「よっしゃぁぁぁ‼ 25レベになったぞ‼」
僕はガッツポーズをする。
「おめでとうとう!」
「ありがとう!」
「ツキナ! 一つ聞きたいことが……」
「何を?」
「さっきスキルの名前が変わったんだけど、どう言う意味があるの?」
「それは最終進化になったのね! 一回、確認してみたら?」
「分かった」
僕はリンクメニューを操作してスキルの確認を行なった。
スキル
【達人芸】
【弱点特攻】
【麻痺耐性(中)】
僕は名前が変わったスキルを一つずつタップして説明を見る。
【達人芸、攻撃がクリティカルになる確率が百パーセント上昇する 進化条件、同じ箇所を三百回攻撃する】
【弱点特攻、モンスターの急所に命中すると攻撃力が三倍になる 獲得条件、モンスターの急所を三百回攻撃する】
「マジで、クリティカル率百パーセントになってるわ……! それに急所に命中したら攻撃力三倍だって!」
「ヒビトにぴったりのスキルだわね!」
「そうだな! やっぱりこのゲームは僕の味方だ!」
「そうかもしれないわね!」
「認めるなよ!」
「冗談よ! 冗談!」
ツキナはこぼれるような笑顔を僕に見せてくれた。天使降臨‼
「素材も集まったことだし、ヒビトの防具を作りにリリの店に行くわよ!」
「了解! 天使様!」
「私は天使ではありません!」
(的確なツッコミありがとうございます‼)僕はボケが無駄にならなくてよかったと思いつつ、ツキナと街に戻っていた。
僕は再びキツネの腰の辺りに一撃を浴びせ、キツネは全滅した。
キツネの体からはオレンジ色のライトエフェクトが出ていた。
またクリティカルになったみたいだ。(やっぱりすげぇ! 六十パーセント!)と感心はしていたが、疑問が出てくる。
六十パーセントだと十回に四回は通常攻撃になるはずなのに二回だけしか通常攻撃になっていない。
(これ! クリティカルになる確率六十パーセント超えてね!?)僕はそんなことを心の中で考えていた。
「ヒビト! ステ振りどうなってるの?」
「……えっ? 何でそんなこと聞く?」
「このフィールドはレベル20のヒビトでは一撃で倒せないモンスターなんだけど……」
「へぇ……そうなんだぁ……」
AGIには一切、振らずにSTR多めで残りを全てDEXに振っているからクリティカルになる確率も高く、威力もあるので当然なのだが……
パーティーメンバーなら名前の隣にレベルも表示されているのでいつでも確認することは可能だ。
「何に振ってるの? 教えて! 移動速度も上がっていないようだし……」
AGIに振ってないことはもう筒抜けか……僕は内緒にしようと思っていたが仕方なく見せる。
ヒビト(Lv20)
ステ振り可能なポイント 0
HP 1050
MP 290
【STR+40】
【VIT+0】
【DEX+20】
【AGI+0】
【INT+0】
「やっぱりAGIには一回も振っていないのね! これなら納得だわ! それよりもAGIに振る予定はないの?」
「一切、ありません!」
「まぁ……振り方は自由だけど……歩くペースを合わせないといけないわね!」
「お願い!」
僕は両手を合わせて頭を下げる。
「いいわよ!」
「優しい! それよりもツキナのステータスも見せてよ!」
「しょうがないわね……」
ツキナは僕の要求通りにステータスを見せてくれた。
ツキナ(Lv65)
ステ振り可能なポイント 0
HP 3300
MP 1480
【STR+10】
【VIT+0】
【DEX+35】
【AGI+40】
【INT+110】
「前見たときとあまり変わっていないな」
「当たり前でしょ! レベルが高いほど上がりにくいのよ!」
「なるほど!」
「モンスターが来たわよ! どんどん倒しましょ!」
「おう!」
次に出てきたのは、二匹の鹿だった。
「おっ! これは歯応えがありそうだ!」
「私があっち倒すから、こっちはお願いするわね!」
「任せろ!」
僕は鹿と対峙する。鹿は角をこちらに向けて突進してきた。
「いい突進だ! 真正面から受けてやる!」
僕は大剣で角を受け、力比べを始めた。
最初は予想以上に鹿の力が強かったので、ずるずる押されていく。
「なかなか力があるな! 絶対! 負けねぇ!」
僕は足に力を入れて踏ん張る。
真正面から力比べを挑んだのは良いが、攻撃しなければ戦いが終わらなくないか……押し返せそうだし攻めよう。
「STR《ストレングス》四十の力を舐めるなよぉ!!」
僕は叫びながら、鹿の角を力一杯に押し返して、鹿の体制を崩す。そして後方に下がりながらに脳天に一撃‼
「面‼」
鹿は一撃で消滅した。
これは剣道で言うと崩し引き面という技だ。
鹿の脳天からはオレンジ色のエフェクトが出現し、鈍い同時に音が聞こえてきた。
「ツキナ! 今の音、何?」
「今の音は多分、急所に攻撃が当たった時の音よ!」
今の一撃はクリティカル攻撃に弱点突きの効果が混ざり合って、最高威力になったみたいだ。
(やっぱり僕、強くねぇ‼)
僕がゆっくりと戦闘をしているうちにもう一匹の鹿は倒されていた。
また広範囲で高威力の魔法を使って秒殺したんだろう。
【レアアイテム 神角を手に入れました‼ レベルが21になりました‼】
「ツキナ! 神角って何?」
「えっ! 神角を手に入れたの⁉」
ツキナは羨ましがるように言ってきた。
「このアイテムそんなに手に入らないものなのか?」
「そうよ! 千回、この敵を倒してもドロップしないと言われているものよ!」
「そんなに珍しいのか……それなら一つ挙げるよ」
「二つもドロップしたの?」
「おう!」
「ヒビト、運良すぎよ! ありがとう!」
ツキナが絶賛するアイテムを二つも手に入れてしまうとは天が僕の味方をしてくれている‼
「どんなアイテムなんだろう……」
僕はランクメニューを開いてアイテムの項目を選択し、神角をタップしみる。
【神角、武器にセットする事でSTRが三倍になる】
これは強い……ツキナが欲しがっていた理由がよく分かった。
(僕には相性抜群のアイテムだな、これは‼)
「ツキナ! 武器にセットなんかできるの?」
「できるわよ! リングメニューから装備の項目を選んで、その中で武器をタップすると装着できるわよ! ただし空枠{スロット}がないと装着できないのよ!」
「なるほど」
僕はすぐに大剣に空枠があるか確認する。
この大剣は一つだけ空枠があったが、もっと強い武器が手に入ってから装着したいので、今はやめておこう。
その後も三十分くらい試し斬りを続けた。
【レベルが23になりました‼ 狙い上手Ⅳが達人芸に進化しました‼ 弱点突きⅣが弱点特攻に進化しました‼】
「おっ! またクリティカル率が上がったぞ!」
「何%くらいになったの?」
「多分、百パーセント!」
「ここまで来るともう笑えないわね!」
ツキナは唖然としてまじまじと僕を見つめてきた。
「どうした? 僕中の顔に何かついてる?」
「違うわよ! 言葉が出てこないだけよ!」
「僕は人を黙らせる天才かもしれない!」
「何よ、それ!」
僕とツキナの笑い声は空へと消えていき、和やかな雰囲気が僕たちを包む。
「ヒビトのレベルが25になったら、街に戻りましょ!」
「了解!」
僕のレベルが25になるまで、ツキナと一緒にモンスターを倒し続けた。
【レベルが25になりました‼】
「よっしゃぁぁぁ‼ 25レベになったぞ‼」
僕はガッツポーズをする。
「おめでとうとう!」
「ありがとう!」
「ツキナ! 一つ聞きたいことが……」
「何を?」
「さっきスキルの名前が変わったんだけど、どう言う意味があるの?」
「それは最終進化になったのね! 一回、確認してみたら?」
「分かった」
僕はリンクメニューを操作してスキルの確認を行なった。
スキル
【達人芸】
【弱点特攻】
【麻痺耐性(中)】
僕は名前が変わったスキルを一つずつタップして説明を見る。
【達人芸、攻撃がクリティカルになる確率が百パーセント上昇する 進化条件、同じ箇所を三百回攻撃する】
【弱点特攻、モンスターの急所に命中すると攻撃力が三倍になる 獲得条件、モンスターの急所を三百回攻撃する】
「マジで、クリティカル率百パーセントになってるわ……! それに急所に命中したら攻撃力三倍だって!」
「ヒビトにぴったりのスキルだわね!」
「そうだな! やっぱりこのゲームは僕の味方だ!」
「そうかもしれないわね!」
「認めるなよ!」
「冗談よ! 冗談!」
ツキナはこぼれるような笑顔を僕に見せてくれた。天使降臨‼
「素材も集まったことだし、ヒビトの防具を作りにリリの店に行くわよ!」
「了解! 天使様!」
「私は天使ではありません!」
(的確なツッコミありがとうございます‼)僕はボケが無駄にならなくてよかったと思いつつ、ツキナと街に戻っていた。
応援ありがとうございます!
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