異世界から現代に転移した大賢者の最弱奮闘記

とらうと侍

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第4章

後日譚

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スマートフォンの目覚まし用アラームが鳴り響く。

アラームを切ろうと手を伸ばした時に、身体の痛みで目が覚めた。

身体中にあざができている、昨夜のことは夢ではないことを物語っている。

全身に痛みを感じるが、立てないことはない。痛みに堪えながら立ちあがり冷蔵庫の中を覗いた。コンビニで買った卵、生鮮野菜、肉、カップの惣菜、スイーツ。

海斗は卵を2つ取り出し、フライパンに油を少し引いてソーセージを焼いた。その上に卵を2つ落として蓋をし、火を止めた。

ちゃぶ台のような小さいテーブルに昨夜買ったカップのサラダと粉末のスープの素を置いた。

トースターに食パンを2枚入れ、焼き上がるまでに目玉焼きを二つに分け、お皿に取り分けた。

瞬間湯沸かし器でお湯を沸騰させた後に、スープの素をカップに入れお湯を注ぐ。コーンスープの匂いが部屋に立ち込めてきた。

ベットの方からもぞもぞと動くものがあった。

マリスであった。

布団から顔だけ覗かせて、ちゃぶ台の方にキラキラと光る瞳を向けている。

海斗はマリスが起きたことに気付いた。

「おはよう」

海斗はにこりと笑顔でマリスに言った。顔は昨日の暴行の跡が痛々しいが海斗は気にしていない。

「食料か?」

よだれが垂れる音が聞こえてきそうな声でマリスは言った。

「そうだよ、朝ごはん、食べない?」

「うむ」

マリスはベッドから起き出してきた。昨夜の出来事の後、海斗達はコンビニで買い物を済ませ、家に戻った時刻は午前2時を回っていた。そんな夜中にマリスはカップラーメンとプリンを食べ


「眠くなった」

と言い様、着替えもせずすぐに海斗のベッドに潜り込み即就寝した。

仕方なく海斗は床に布団を敷いて寝た。マットレスがない為ひどく寝心地が悪かったがそれでも昨夜は色々なことあったせいか布団に入り込むや否やすとんと眠りの中に落ちていった。


朝食を終えて、食後のお茶を飲み終わって一息ついてから海斗はマリスに尋ねた。

「きみはこれからどうするんだい?」

そう、これからの予定のことである。マリスは次元干渉の魔法を研究し、発動させて現代世界に転移した。現代の日本に転移したまでは良いが、その目的は未だ不明確であった。まさか世界征服でも企んでいるのではないのか、、、、。

「そうじゃな、差し当たってこの世界のことを調べておかないといけないのう」

「そもそも、きみはどうして異世界から転移しようと思ったの?まさかきみの世界で征服が終わったから今度は違う世界を征服してやろう、なんて考えてないだろうね?」

海斗は疑問を口に出した。

「それもそれで良いのう」

マリスは悪戯っ娘のように笑った。

「え?本当に?!」

「出来るわけなかろう、この世界は精霊が少ないと言ったじゃろう?」

「そう言ってたね、、、」

「じゃが、全く無ではないのじゃ、もしかするとこの世界ならではの新たな魔法が構築できるやも知れぬしのう」

「それはそれですごいね」

「きみの目的は何なんだい?」

海斗は核心を突いた質問をした。

われはのぅ、この世の理を究めたいのじゃ、魔導師とは本来そういうものなのじゃぞ」

「そうなんだ、仏教徒みたいだね」

仏教徒とは何なのかをマリスはスルーした。

われの世界では真理を究めてしまったので今度は違う世界の理を究めんとしてわれは次元干渉の魔法を構築したのじゃ」

「すごい、、、」

「と言うわけで、この世界の理を探究するによってしばらくそなたの家に厄介になるぞよ」

「え?」

「当たり前じゃろうてイチノセカイト、われはそなたの命の恩人じゃぞ?」

マリスはまたも悪戯っ娘のように笑った。今度は魔女のような邪悪な気配も含んでいた。

われの国では命の恩人は3代かけてでも感謝の礼を尽くすというのじゃ、そなたもわれに尽くすのじゃぞ」

「嘘でしょぉ??!」

海斗は頭を抱えた。



これからマリスと共に数多くの困難を抱えることになるであろう海斗の最初の試練であった。




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