92 / 183
珍客
しおりを挟む
耐性があっても見てて何も感じない訳ではないとわかった昨日。
少しだけだけど、人間らしい感性が残っていたことが嬉しかった。
肉類や魚類を食べる気になれなかったので、簡単でさっぱりと食える素麺を食べた。
その時に大量に茹でておくのは忘れない。ストックしておくのは大事。
さっぱり系のメニューを増やしておく。面倒臭い冷水で締める作業がフルオートで出来るのはとても嬉しかった。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
さて、目が覚めて気分もリフレッシュされている。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
テントの外に出て、骨喰さんが反省しているのかを確認しようと思ったんだけど......
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
張ってあるトラップの前、そのギリギリを見極めてちょこーんと座っている白と黒のフワフワ物体が二つある。
大きさは白いのが肩に乗れるくらいの鳥。黒いのが白いのより一回り小さい鳥。
多分梟系の鳥だと思う。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
うん。すっごい可愛いぞオイ。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
このモコモコ達からは敵意も悪意も感じない。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
観察されてるような雰囲気もなく、ただただ気になったから来てみたって雰囲気。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
あの詐欺ウサギみたいに見た目の可愛さに騙されて、油断した瞬間に豹変されても嫌だし、強襲されても守れるようにテントをトラップでガチガチに固めてから、こっちのトラップを解除。そして鳥を鑑定。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
▼ルナスコップオウル
この世界で希少なスコップオウル種
その中でも特別希少な個体で、月の名を冠している▼
▼ソルホーンオウル
この世界で珍しいホーンオウル種
進化をして太陽の名を貰った特殊な個体▼
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
黒いのがルナ、それに白いのがソルか......どっかの火竜の希少種を思い出すな......あっちは金と銀だけど。
このモコモコ二体はカップルさんなのかな?
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
オウル......フクロウ?でもスコップとかホーンとか付いてるのはなんだろう?
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
......まぁいいか。攻撃されたりしなければ、モコモコしている生物は愛でる対象なのだ。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
「さぁこっちにおいでー♪怖くないよー」
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
両手を広げて呼んでみた。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
黒い子はこちらを警戒する事もなく寄ってきて、俺の腕の中に飛び込んできた。白いのは警戒心が少し強いみたいですねー。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
おほーーーーーー!!
飛び混んできた黒い子やばすぎる......
たまらん!!これはけしからんぞ!!
手に吸い付くような不思議な手触りでありつつも、指先がフワフワの羽毛に沈み込んでいくように包み込まれる......
あかん、魔性のボディやでこの子。
我が生涯に一片の悔いなし......とはならないけど、こんな子に好かれるのは死ぬほど嬉しいぞ。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
オレンジ色のまん丸おめめと角っぽい羽根?が耳みたいに生えていて可愛い。
体色は真っ黒だけど、胸元と顔は白と灰色のグラデーションみたいになっている。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
フワフワの身体を撫でると「くるるっ」と鳴き声をあげた。梟ってこんな声出せるのね。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
それにしてもこの子たちはなんなんだろうか......最初っから好感度がカンストしている様に思える。
魔王の卵の影響だったりとかはないよな?
......この異世界で大規模な宴が起きるとかやめてね。ガチで。
白い子にもおいでーと声を掛けるが、こちらの好感度は低いらしい。
白い子は金色のクリクリおめめに真っ白ボディ。よーく見ると、真っ白ってよりは白銀って感じかな?
こちらも角みたいな羽根があるけど、こっちの子の方がシャープ。
懐いてくれたら嬉しいのに......太陽は闇野郎NGなのかなぁ......
とりあえず黒い子を装備したままで、朝飯の準備をしよう。
白い子も飯でホイホイされて警戒心を解いてくれたらいいな。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
フライパンにチャーシューの薄切りをびっちり敷き詰めて、その上に卵を落として塩コショウ、そしたら水を少量加えてから蓋をして蒸し焼きに。
片面カリカリのチャーシューとチャーシューの旨味が移った白身の目玉焼きが美味しい。
チャーシューエッグは白米にもパンにも合うし、ツマミにも最適なのでこの機会にいっぱい作る。
その横でソーセージをボイルしていく。
レモン&バジルの物とチョリソー、オーソドックスなタイプの物を。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
猛禽類ってなんかソーセージとかウインナーを食べそうな気がしたから、釣られてくれたら仲良くなれるかなーっていう打算に塗れてのソーセージのチョイスでもあるけど、単純に俺が好きなのもあるし、用意しておけば色々と使えまくる万能おかずでもあるから。
さて、それじゃあボイルしたてのソーセージを味見するとしようか。できるだけ美味しそうに食わなきゃ。
茹でたてのソーセージをパキッと齧れば、肉汁と共にスパイスの香りと肉の旨味が口の中に広がる。
うん、いつも通り美味しい。
俺が口にした事で毒ではない事を証明したから、未知の食べ物への警戒心はきっと消えただろう。
俺は猛毒が入っていても死なないから、意味のある行動とは言えないんだけどね。
ちっちゃいお口に入るサイズにカットしたソーセージを黒い子のお口へ運ぶ。
さぁ、どうだ?
白いのは警戒しろよって感じでホーホー言ってるけど、黒い子には届いていなかった。残念だったね。
んー......?お、良かった良かった。
美味しかったみたいで次をちょうだいとおねだりしてくる。可愛いよぉぉぉぉぉ!!!
結局ソーセージをまるまる一本食べちゃった黒い子。よく食べましたねー。
餌付けって楽しい!!
レモン&バジルも与えてみたけども、こちらは刺さらず。
黒い子に一番刺さったのは、なんとチョリソーだった。辛いのがイケる口なんだねー。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
「別に罠に掛けようとか、君たちに酷いことしようとしてる訳じゃないから、こっちきて食いなよ」
未だ警戒心剥き出しの白い子へ向けてそう言い、皿の上に一口大にカットした三種のソーセージを並べたのを近くに置く。
......黒い子と白いのはカップルで、俺が誘惑したとか寝取ったみたいになってたりするのか?
んな訳無いか。......まず種族から違うし、懐かれただけだし俺は悪くない。
白いのも食欲に勝てなかったみたいで、近寄ってきてソーセージを啄みはじめた。お腹空いてたんやないかい。
黒い子にどっから来たのか訊ねてみても、首をクリンって捻るだけで話ができない。可愛かったです。
お嬢様とピノちゃんが起きてくるまで意思疎通は無理だなー。
こっちの言葉は通じてないよなぁ。なんとなくニュアンスだけ伝わる感じっぽい。
それでも一応これだけは俺の口から聞いてみよう。ダメだったら通訳を挟んでもう一度。
「君たちウチの子にならない?」
............しーん。
はい、そんな訳で伝わりませんでした。
黒い子はずっと俺にスリスリしてきているから、嫌われてはいないと思う。これで嫌われていたのなら、もう何も信じられない。
白いのはレモン&バジルのソーセージを食べきっていた。他はあまり好きじゃなかったらしく、味見だけして放置だった。
それから十分程声を掛けたり撫でたりしていたら、白いのもそこそこ気を許してくれたみたいで、まだ触らせてはくれないけど距離は近付いた。
この子たちがオスなのかメスなのかわからん。
白いのはイケメン......イケ鳥でオス、黒い子は人懐っこくて可愛いからメスって勝手なイメージをしている。
あとでそこら辺の事はわかるかな?さすがに鳥類の雌雄の見分け方はわからん。
......もうそろそろ白いのも触らせてくれないかしら。
手を伸ばせば触れる距離には居るんだし、もうよくね?
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
いいよね。もう触ってしまっても。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
左手を伸ばして触ろうと試みる......が、ダメっっ!!
しろいのは ひらりと みをかわした▽
しろいの の つつくこうげき▽
しあんのひだりてに 5のダメージ▽
はい、無理でした。
カウンターを仕掛けるとはやりよる......
鷹匠みたいに、呼ぶと飛んできて腕にとまるのをやらせてみたい。
もしウチの子たちと仲良くなれて、家族になってくれたら是非とも仕込んでみよう!!
とりあえずあの子たちが起きてくるまでは、もう少しこの微妙な距離感の触れ合いを楽しもうかね。
あ、ウインナーとか魚肉ソーセージとかもあげてみて反応を探ってみよう。
少しだけだけど、人間らしい感性が残っていたことが嬉しかった。
肉類や魚類を食べる気になれなかったので、簡単でさっぱりと食える素麺を食べた。
その時に大量に茹でておくのは忘れない。ストックしておくのは大事。
さっぱり系のメニューを増やしておく。面倒臭い冷水で締める作業がフルオートで出来るのはとても嬉しかった。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
さて、目が覚めて気分もリフレッシュされている。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
テントの外に出て、骨喰さんが反省しているのかを確認しようと思ったんだけど......
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
張ってあるトラップの前、そのギリギリを見極めてちょこーんと座っている白と黒のフワフワ物体が二つある。
大きさは白いのが肩に乗れるくらいの鳥。黒いのが白いのより一回り小さい鳥。
多分梟系の鳥だと思う。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
うん。すっごい可愛いぞオイ。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
このモコモコ達からは敵意も悪意も感じない。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
観察されてるような雰囲気もなく、ただただ気になったから来てみたって雰囲気。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
あの詐欺ウサギみたいに見た目の可愛さに騙されて、油断した瞬間に豹変されても嫌だし、強襲されても守れるようにテントをトラップでガチガチに固めてから、こっちのトラップを解除。そして鳥を鑑定。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
▼ルナスコップオウル
この世界で希少なスコップオウル種
その中でも特別希少な個体で、月の名を冠している▼
▼ソルホーンオウル
この世界で珍しいホーンオウル種
進化をして太陽の名を貰った特殊な個体▼
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
黒いのがルナ、それに白いのがソルか......どっかの火竜の希少種を思い出すな......あっちは金と銀だけど。
このモコモコ二体はカップルさんなのかな?
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
オウル......フクロウ?でもスコップとかホーンとか付いてるのはなんだろう?
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
......まぁいいか。攻撃されたりしなければ、モコモコしている生物は愛でる対象なのだ。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
「さぁこっちにおいでー♪怖くないよー」
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
両手を広げて呼んでみた。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
黒い子はこちらを警戒する事もなく寄ってきて、俺の腕の中に飛び込んできた。白いのは警戒心が少し強いみたいですねー。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
おほーーーーーー!!
飛び混んできた黒い子やばすぎる......
たまらん!!これはけしからんぞ!!
手に吸い付くような不思議な手触りでありつつも、指先がフワフワの羽毛に沈み込んでいくように包み込まれる......
あかん、魔性のボディやでこの子。
我が生涯に一片の悔いなし......とはならないけど、こんな子に好かれるのは死ぬほど嬉しいぞ。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
オレンジ色のまん丸おめめと角っぽい羽根?が耳みたいに生えていて可愛い。
体色は真っ黒だけど、胸元と顔は白と灰色のグラデーションみたいになっている。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
フワフワの身体を撫でると「くるるっ」と鳴き声をあげた。梟ってこんな声出せるのね。ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
それにしてもこの子たちはなんなんだろうか......最初っから好感度がカンストしている様に思える。
魔王の卵の影響だったりとかはないよな?
......この異世界で大規模な宴が起きるとかやめてね。ガチで。
白い子にもおいでーと声を掛けるが、こちらの好感度は低いらしい。
白い子は金色のクリクリおめめに真っ白ボディ。よーく見ると、真っ白ってよりは白銀って感じかな?
こちらも角みたいな羽根があるけど、こっちの子の方がシャープ。
懐いてくれたら嬉しいのに......太陽は闇野郎NGなのかなぁ......
とりあえず黒い子を装備したままで、朝飯の準備をしよう。
白い子も飯でホイホイされて警戒心を解いてくれたらいいな。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
フライパンにチャーシューの薄切りをびっちり敷き詰めて、その上に卵を落として塩コショウ、そしたら水を少量加えてから蓋をして蒸し焼きに。
片面カリカリのチャーシューとチャーシューの旨味が移った白身の目玉焼きが美味しい。
チャーシューエッグは白米にもパンにも合うし、ツマミにも最適なのでこの機会にいっぱい作る。
その横でソーセージをボイルしていく。
レモン&バジルの物とチョリソー、オーソドックスなタイプの物を。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
猛禽類ってなんかソーセージとかウインナーを食べそうな気がしたから、釣られてくれたら仲良くなれるかなーっていう打算に塗れてのソーセージのチョイスでもあるけど、単純に俺が好きなのもあるし、用意しておけば色々と使えまくる万能おかずでもあるから。
さて、それじゃあボイルしたてのソーセージを味見するとしようか。できるだけ美味しそうに食わなきゃ。
茹でたてのソーセージをパキッと齧れば、肉汁と共にスパイスの香りと肉の旨味が口の中に広がる。
うん、いつも通り美味しい。
俺が口にした事で毒ではない事を証明したから、未知の食べ物への警戒心はきっと消えただろう。
俺は猛毒が入っていても死なないから、意味のある行動とは言えないんだけどね。
ちっちゃいお口に入るサイズにカットしたソーセージを黒い子のお口へ運ぶ。
さぁ、どうだ?
白いのは警戒しろよって感じでホーホー言ってるけど、黒い子には届いていなかった。残念だったね。
んー......?お、良かった良かった。
美味しかったみたいで次をちょうだいとおねだりしてくる。可愛いよぉぉぉぉぉ!!!
結局ソーセージをまるまる一本食べちゃった黒い子。よく食べましたねー。
餌付けって楽しい!!
レモン&バジルも与えてみたけども、こちらは刺さらず。
黒い子に一番刺さったのは、なんとチョリソーだった。辛いのがイケる口なんだねー。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
「別に罠に掛けようとか、君たちに酷いことしようとしてる訳じゃないから、こっちきて食いなよ」
未だ警戒心剥き出しの白い子へ向けてそう言い、皿の上に一口大にカットした三種のソーセージを並べたのを近くに置く。
......黒い子と白いのはカップルで、俺が誘惑したとか寝取ったみたいになってたりするのか?
んな訳無いか。......まず種族から違うし、懐かれただけだし俺は悪くない。
白いのも食欲に勝てなかったみたいで、近寄ってきてソーセージを啄みはじめた。お腹空いてたんやないかい。
黒い子にどっから来たのか訊ねてみても、首をクリンって捻るだけで話ができない。可愛かったです。
お嬢様とピノちゃんが起きてくるまで意思疎通は無理だなー。
こっちの言葉は通じてないよなぁ。なんとなくニュアンスだけ伝わる感じっぽい。
それでも一応これだけは俺の口から聞いてみよう。ダメだったら通訳を挟んでもう一度。
「君たちウチの子にならない?」
............しーん。
はい、そんな訳で伝わりませんでした。
黒い子はずっと俺にスリスリしてきているから、嫌われてはいないと思う。これで嫌われていたのなら、もう何も信じられない。
白いのはレモン&バジルのソーセージを食べきっていた。他はあまり好きじゃなかったらしく、味見だけして放置だった。
それから十分程声を掛けたり撫でたりしていたら、白いのもそこそこ気を許してくれたみたいで、まだ触らせてはくれないけど距離は近付いた。
この子たちがオスなのかメスなのかわからん。
白いのはイケメン......イケ鳥でオス、黒い子は人懐っこくて可愛いからメスって勝手なイメージをしている。
あとでそこら辺の事はわかるかな?さすがに鳥類の雌雄の見分け方はわからん。
......もうそろそろ白いのも触らせてくれないかしら。
手を伸ばせば触れる距離には居るんだし、もうよくね?
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
いいよね。もう触ってしまっても。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ
左手を伸ばして触ろうと試みる......が、ダメっっ!!
しろいのは ひらりと みをかわした▽
しろいの の つつくこうげき▽
しあんのひだりてに 5のダメージ▽
はい、無理でした。
カウンターを仕掛けるとはやりよる......
鷹匠みたいに、呼ぶと飛んできて腕にとまるのをやらせてみたい。
もしウチの子たちと仲良くなれて、家族になってくれたら是非とも仕込んでみよう!!
とりあえずあの子たちが起きてくるまでは、もう少しこの微妙な距離感の触れ合いを楽しもうかね。
あ、ウインナーとか魚肉ソーセージとかもあげてみて反応を探ってみよう。
22
あなたにおすすめの小説
うちの孫知りませんか?! 召喚された孫を追いかけ異世界転移。ばぁばとじぃじと探偵さんのスローライフ。
かの
ファンタジー
孫の雷人(14歳)からテレパシーを受け取った光江(ばぁば64歳)。誘拐されたと思っていた雷人は異世界に召喚されていた。康夫(じぃじ66歳)と柏木(探偵534歳)⁈ をお供に従え、異世界へ転移。料理自慢のばぁばのスキルは胃袋を掴む事だけ。そしてじぃじのスキルは有り余る財力だけ。そんなばぁばとじぃじが、異世界で繰り広げるほのぼのスローライフ。
ばぁばとじぃじは無事異世界で孫の雷人に会えるのか⁈
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
連載時、HOT 1位ありがとうございました!
その他、多数投稿しています。
こちらもよろしくお願いします!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
才がないと伯爵家を追放された僕は、神様からのお詫びチートで、異世界のんびりスローライフ!!
にのまえ
ファンタジー
剣や魔法に才能がないカストール伯爵家の次男、ノエール・カストールは家族から追放され、辺境の別荘へ送られることになる。しかしノエールは追放を喜ぶ、それは彼に異世界の神様から、お詫びにとして貰ったチートスキルがあるから。
そう、ノエールは転生者だったのだ。
そのスキルを駆使して、彼の異世界のんびりスローライフが始まる。
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる