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登場人物が全て不幸になる......そんな叫ぶだけの劇を見せられた俺は、急いで帰っていった。
邪魔者の俺がいなかったお陰で、マイエンジェルたちとガッツリ絡めてよかったね。顔緩みっぱなしだよ......ちくしょう。
俺の帰還にいち早く気付いたお嬢様が、うるさい方のメイドさんから素早く離れて、俺にダイブしてきてくれる。
「ただいま」
メイドさんが残念そうにしているけど、そこは諦めてくれ。俺らは相思相愛なのだよ。
......これからいつものメイドさんは、そのままメイドさん。うるさい方はメイドって呼ぼうかな。
なんかアイツに「さん」付けする気が起きねぇんだもん。
あんこに遅れる事少々、ツキミも俺の元へ来てくれた。お嬢様と比べて反応の早さに違いがあったけど、それは年季の差だからね。これから鍛えていこうねー。
チーム辛辣は、まぁ、うん。
ピノちゃんはメイドさんの所から動かないし、ダイフクはメイドから用意していたオヤツを食わせてもらっている。
......チーム甘えんぼがいるからいいもん。
肉の解体を専門家にやってもらう為に、一度メイドさんたちを送還する。ダイフクが懐いた悔しさもあり、サクッと送還。
ずっと死蔵していた鳥、本日狩った獲物......その中で一番食いでがあるというトカゲを、晩飯までにある程度食えるようにお願いし、プロジェクトの核になる羽衣を渡して解散した。
三時間くらいあればどうにか出来そうと言ってくれたので、遅い夕飯になるかもだけど肉の祭典はできるっぽい。
ダイフクは少々不満気にしていたけど、んなもん知らん。後でそのモチモチ触感を堪能してやっかんな!
今日はここで泊まると伝え、泊まる為の準備を整えていく。
それが終わり、暗くなるまでは自由行動でいいよと伝えたら、ダイフクはすぐにキャットタワーに入っていった。もっと俺に対してデレろや!
ピノちゃんはいつぞやの川辺であったように、お嬢様に穴を掘ってもらってその中に入っていった。
じゃあ今は、君たちの狩り勝負の報酬......甘えたいというお願いを叶えましょう。ダイフクの望みも実行したよ。
ロッキングチェアに座って両手を広げる。
ツキミと張り合ってるのかしらないけど、身体を大きくして接地面積増やそうとしてるあんこに萌える。
さぁどんどん甘えてきんしゃい!!リクエストもどしどし受け付けておりますよ!!
もふもふとふわふわの素敵な共演......歓喜に身体が震える......
この子をお嫁に出すのを許せると言ったな、あれは嘘だ。
この子がお嫁に行く時は、俺が死ぬ日だ。俺の屍を越えてゆけ!!
絶対、絶対にお嫁に出すなんてことは無いんだからね!
考えていて泣きそうになったので、あんこを抱きしめながらツキミの腹に顔を埋める。嫌になるまではずっと一緒に居てね......
その後、どうにか気を持ち直した俺は、リクエストされた事をこなしていった。
なんでこの子たちはこんなに可愛いお願いしかしてこないのかしら。久しぶりに指をちゅーちゅーされたり、チューしたりと、至福の時間を過ごさせてもらった。
あんことツキミはかなり仲良くなっていて、定位置をツキミに勧めていたり......ちょっと悪い顔をしながら、『あの凄い撫で撫でをしてあげて』って提案してきたり......この小悪魔ちゃんめ!
いつもと違う声で鳴くツキミにびっくりしたのか、ピノちゃんとダイフクがこちらへやってきて白い目で見られたりもしたけど、とても楽しい一時だった。
なんかちょっと劇団昼ドラウッドに精神ヤられてたみたい。この時間で元気になれた。
◇◇◇
俺との時間に満足したのか、あんことツキミちゃんが寝てしまった。
まだ肉の引取りには早い。
なので、ピノちゃんとの約束を果たそうと思います。
白い目で見た後に穴へ戻っていったピノちゃんを呼び寄せると、警戒心を隠そうともせずにこちらへやってきた。それでも一応来てくれるピノちゃん可愛い。
「ピノちゃんは俺の闇糸を真似して獲物を運んできたじゃん?なら、物も切れるようになると思うけど......それは出来そう?」
そう聞くと、少し考えた後に『やれそう』と返事をしてきた。
それじゃあ試しに......と、昼ドラウッドを収納から出して試し斬りをしてもらう。
うん。スパスパと斬っていきました。
出来たよ!と誇らしげに俺に言った後、嬉しそうにしている。
これなら捏ねる以外の事もできそうだね!
「今から夕飯の下準備をするけど、一緒にやってくれるかなー?」
『いいともー』とは返ってこなかったけど、『やる!』と元気のいいお返事をしてもらえた。
じゃあやっていきましょう。既に暗くなってきているので、ランタンに火を灯してから作業を開始。
玉ねぎ、かぼちゃ、キャベツ、しいたけ、とうもろこしを取り出す。
大体これくらいの大きさにして欲しいと指示をして、野菜のカットを任せた。
鼻歌を歌いながらって表現が似合いそうな程にご機嫌になったピノちゃんが、サクサクと野菜をカットしていく。
「おぉ!上手上手!」
そう褒めると少しスピードが上がった。可愛すぎるよ。
そんじゃ俺もやりますか。
超簡単、万能調味料作りです。
まずは瓶を二つ用意して、よく洗います。
ネギ二本をみじん切りにして、片方の瓶へ投入。
ごま油を大体大さじ5、塩とレモン汁を大体小さじ1、胡椒はたっぷり。
レモン汁を増やしても美味しい。何にでも合う万能タレの出来上がり。
もう一つはピリ辛にんにく味噌。
にんにくを一つ粗みじん切りにして、ごま油を大体大さじ1をひいたフライパンで香りが立つまで炒めます。
後はフライパンで味噌大さじ4、みりん大さじ3、砂糖大さじ1、一味をお好みで。後は清潔にしたもう一つの瓶に投入すれば完成。
一日置いた方が美味しくなるけど、今日はすぐ使う。
肉のタレは......だって?んなもん市販の焼肉のタレで十分。ゴールドなフレーバー最強。
ピノちゃんの方を見てみると、こちらももうすぐ終わりそう。すげぇ綺麗にカットされている。
楽しそうにやっている様子を眺めていたら、他にやる物ないの?って聞いてくるピノちゃん。
それならって事で具材を追加。ウインナーやベーコン、エビやイカを用意。
お手本を見せてあげると、すぐに理解してくれた賢い子。ウインナーに入れた切り込みだけは理解していなかったけど、焼いたらわかるよーとはぐらかしておいた。
殻剥きや背ワタ抜きも器用にこなしていく。俺はカットしてもらった具材をしまっていく役目と、出たゴミの処理、洗い物を担当していく。
子どもと一緒に料理している親の気分。すっごい微笑ましいし、すっごい楽しい。
楽しくやれる事をこれからも見つけていってね!
最後にカットしたイカにも切れ込みをいれていく。ピノちゃんはよくわかっていないみたいだけど、焼いた時を楽しみにしておいてね。ついでに一切れだけ切れ込み無しも作っておく。
下準備を終えた頃には、そろそろ約束していた三時間が過ぎる頃合い。
ピノちゃんにお礼とご飯の時間まで休んでいていいよと伝えてから、メイドさんたちを喚んだ。
喚び出した瞬間に、猛スピードで詰め寄られてビックリしている俺。テンションの振り切れたメイドが俺に話し始める。
何かを言いたそうにしているメイドさんも居たけど、こっちのヤバいのから対応していった方がよさそう。
「なんなんですかあの羽衣は!!ヤバいですよ!!時間は掛かりそうですが、最高の品を作れそうです!!」
あぁ......こっちか。怒られるかと思った。
興奮しながら話すメイドの声を聞きつけてやってきたむっつりオウルが、メイドへとダイレクトアタックしたところでこの話は終わりになった。
............さて、お腹すいているから手短かにお願いします。
そう祈りながらラスボスへと相対した。
邪魔者の俺がいなかったお陰で、マイエンジェルたちとガッツリ絡めてよかったね。顔緩みっぱなしだよ......ちくしょう。
俺の帰還にいち早く気付いたお嬢様が、うるさい方のメイドさんから素早く離れて、俺にダイブしてきてくれる。
「ただいま」
メイドさんが残念そうにしているけど、そこは諦めてくれ。俺らは相思相愛なのだよ。
......これからいつものメイドさんは、そのままメイドさん。うるさい方はメイドって呼ぼうかな。
なんかアイツに「さん」付けする気が起きねぇんだもん。
あんこに遅れる事少々、ツキミも俺の元へ来てくれた。お嬢様と比べて反応の早さに違いがあったけど、それは年季の差だからね。これから鍛えていこうねー。
チーム辛辣は、まぁ、うん。
ピノちゃんはメイドさんの所から動かないし、ダイフクはメイドから用意していたオヤツを食わせてもらっている。
......チーム甘えんぼがいるからいいもん。
肉の解体を専門家にやってもらう為に、一度メイドさんたちを送還する。ダイフクが懐いた悔しさもあり、サクッと送還。
ずっと死蔵していた鳥、本日狩った獲物......その中で一番食いでがあるというトカゲを、晩飯までにある程度食えるようにお願いし、プロジェクトの核になる羽衣を渡して解散した。
三時間くらいあればどうにか出来そうと言ってくれたので、遅い夕飯になるかもだけど肉の祭典はできるっぽい。
ダイフクは少々不満気にしていたけど、んなもん知らん。後でそのモチモチ触感を堪能してやっかんな!
今日はここで泊まると伝え、泊まる為の準備を整えていく。
それが終わり、暗くなるまでは自由行動でいいよと伝えたら、ダイフクはすぐにキャットタワーに入っていった。もっと俺に対してデレろや!
ピノちゃんはいつぞやの川辺であったように、お嬢様に穴を掘ってもらってその中に入っていった。
じゃあ今は、君たちの狩り勝負の報酬......甘えたいというお願いを叶えましょう。ダイフクの望みも実行したよ。
ロッキングチェアに座って両手を広げる。
ツキミと張り合ってるのかしらないけど、身体を大きくして接地面積増やそうとしてるあんこに萌える。
さぁどんどん甘えてきんしゃい!!リクエストもどしどし受け付けておりますよ!!
もふもふとふわふわの素敵な共演......歓喜に身体が震える......
この子をお嫁に出すのを許せると言ったな、あれは嘘だ。
この子がお嫁に行く時は、俺が死ぬ日だ。俺の屍を越えてゆけ!!
絶対、絶対にお嫁に出すなんてことは無いんだからね!
考えていて泣きそうになったので、あんこを抱きしめながらツキミの腹に顔を埋める。嫌になるまではずっと一緒に居てね......
その後、どうにか気を持ち直した俺は、リクエストされた事をこなしていった。
なんでこの子たちはこんなに可愛いお願いしかしてこないのかしら。久しぶりに指をちゅーちゅーされたり、チューしたりと、至福の時間を過ごさせてもらった。
あんことツキミはかなり仲良くなっていて、定位置をツキミに勧めていたり......ちょっと悪い顔をしながら、『あの凄い撫で撫でをしてあげて』って提案してきたり......この小悪魔ちゃんめ!
いつもと違う声で鳴くツキミにびっくりしたのか、ピノちゃんとダイフクがこちらへやってきて白い目で見られたりもしたけど、とても楽しい一時だった。
なんかちょっと劇団昼ドラウッドに精神ヤられてたみたい。この時間で元気になれた。
◇◇◇
俺との時間に満足したのか、あんことツキミちゃんが寝てしまった。
まだ肉の引取りには早い。
なので、ピノちゃんとの約束を果たそうと思います。
白い目で見た後に穴へ戻っていったピノちゃんを呼び寄せると、警戒心を隠そうともせずにこちらへやってきた。それでも一応来てくれるピノちゃん可愛い。
「ピノちゃんは俺の闇糸を真似して獲物を運んできたじゃん?なら、物も切れるようになると思うけど......それは出来そう?」
そう聞くと、少し考えた後に『やれそう』と返事をしてきた。
それじゃあ試しに......と、昼ドラウッドを収納から出して試し斬りをしてもらう。
うん。スパスパと斬っていきました。
出来たよ!と誇らしげに俺に言った後、嬉しそうにしている。
これなら捏ねる以外の事もできそうだね!
「今から夕飯の下準備をするけど、一緒にやってくれるかなー?」
『いいともー』とは返ってこなかったけど、『やる!』と元気のいいお返事をしてもらえた。
じゃあやっていきましょう。既に暗くなってきているので、ランタンに火を灯してから作業を開始。
玉ねぎ、かぼちゃ、キャベツ、しいたけ、とうもろこしを取り出す。
大体これくらいの大きさにして欲しいと指示をして、野菜のカットを任せた。
鼻歌を歌いながらって表現が似合いそうな程にご機嫌になったピノちゃんが、サクサクと野菜をカットしていく。
「おぉ!上手上手!」
そう褒めると少しスピードが上がった。可愛すぎるよ。
そんじゃ俺もやりますか。
超簡単、万能調味料作りです。
まずは瓶を二つ用意して、よく洗います。
ネギ二本をみじん切りにして、片方の瓶へ投入。
ごま油を大体大さじ5、塩とレモン汁を大体小さじ1、胡椒はたっぷり。
レモン汁を増やしても美味しい。何にでも合う万能タレの出来上がり。
もう一つはピリ辛にんにく味噌。
にんにくを一つ粗みじん切りにして、ごま油を大体大さじ1をひいたフライパンで香りが立つまで炒めます。
後はフライパンで味噌大さじ4、みりん大さじ3、砂糖大さじ1、一味をお好みで。後は清潔にしたもう一つの瓶に投入すれば完成。
一日置いた方が美味しくなるけど、今日はすぐ使う。
肉のタレは......だって?んなもん市販の焼肉のタレで十分。ゴールドなフレーバー最強。
ピノちゃんの方を見てみると、こちらももうすぐ終わりそう。すげぇ綺麗にカットされている。
楽しそうにやっている様子を眺めていたら、他にやる物ないの?って聞いてくるピノちゃん。
それならって事で具材を追加。ウインナーやベーコン、エビやイカを用意。
お手本を見せてあげると、すぐに理解してくれた賢い子。ウインナーに入れた切り込みだけは理解していなかったけど、焼いたらわかるよーとはぐらかしておいた。
殻剥きや背ワタ抜きも器用にこなしていく。俺はカットしてもらった具材をしまっていく役目と、出たゴミの処理、洗い物を担当していく。
子どもと一緒に料理している親の気分。すっごい微笑ましいし、すっごい楽しい。
楽しくやれる事をこれからも見つけていってね!
最後にカットしたイカにも切れ込みをいれていく。ピノちゃんはよくわかっていないみたいだけど、焼いた時を楽しみにしておいてね。ついでに一切れだけ切れ込み無しも作っておく。
下準備を終えた頃には、そろそろ約束していた三時間が過ぎる頃合い。
ピノちゃんにお礼とご飯の時間まで休んでいていいよと伝えてから、メイドさんたちを喚んだ。
喚び出した瞬間に、猛スピードで詰め寄られてビックリしている俺。テンションの振り切れたメイドが俺に話し始める。
何かを言いたそうにしているメイドさんも居たけど、こっちのヤバいのから対応していった方がよさそう。
「なんなんですかあの羽衣は!!ヤバいですよ!!時間は掛かりそうですが、最高の品を作れそうです!!」
あぁ......こっちか。怒られるかと思った。
興奮しながら話すメイドの声を聞きつけてやってきたむっつりオウルが、メイドへとダイレクトアタックしたところでこの話は終わりになった。
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