179 / 183
這い出て来たモノ
しおりを挟む
名付け&テイムという一大イベントを終わらせた俺とウイちゃんは、二人きりで朝温泉を満喫した。温泉の効能を吸収するウイちゃんは温泉に浸かれば浸かるほど、手触りや可愛さがバーストして天使っぷりがインフレしていく計算になるのだ。
「疲労回復、肌質向上、各種病に効果、傷を癒す......肌質向上が毛皮にも作用すれば、もう無敵すぎる......あまりお披露目されない地肌だけど、触れない事もないからそれでも全然おーけー。どうなるか楽しみだ。
それと、他の効果も吸収していけば、何れこの子は回復魔法的なのが使えるようになって、聖女とかに近い存在になれるのではないのだろうか......」
夢が広がる。温泉に浸かる動物といえば、猿やカピバラが有名だけど......アザラシがこうなるとは夢にも思わなかったよ。
「ほーら体を拭きましょうねー。進化したことで毛並みもちょっと変わったね。美人さんになったよー」
「キュッキュウ」
まだこの子とは意思疎通が難しい。喜怒哀楽とイエスノーしかわからないけど、前よりは大分わかりやすくなった。
時間が経てばしっかりと会話っぽいのが出来るようになると思う。優しいお姉ちゃんたちと一緒に、ゆっくり成長していってね。
「よーしよしよしよしよし」
「キュッキュ」
撫でる手が止まらない。これから死地に赴く俺を存分に癒しておくれ。
◇◇◇
温泉からあがった後、頭の上にウイちゃんを乗せながら朝ごはんを作っていたら、よく寝るお姉ちゃんたちが起きてきた。
ワラビの生活リズムはいい方だと思っていたけど、あれはヘカトンくんに起こされていたからなんだね。
うんうん。早起きはヘカトンくんの徳。
............やっぱりだめかー。見逃してくれないかー。
めっちゃ見てくる。八個の瞳が見つめる視線のレーザービームの威力がすげぇ。んもう、そんなに見られたら穴があいちゃうぞ......照れるぜ。
「どしたーん。皆がそんなに熱視線を向けてくるとか、今まであんまなかったから恥ずかしいにゃあ。ご飯はもう出来るから待っててねー」
「キュッキュキュー」
待っててねー......を真似したのかな? んもう! 可愛すぎるーん。
ふふふふふ......皆もこの可愛さにヤられたね。とても目付きが優しくなってる。
でもさー、せっかく誤魔化そうと頑張ってたのに視線を釘付けにしちゃったらダメだよー。俺の努力がウォーターのバブルやんかー。
「はい、ご飯出来たよー。冷めないうちに食べちゃおう」
鳥頭じゃないから忘れないだろうけど、ちょっとでも気を逸らせらんないかな。無理だよなぁ......
いつも通り、皆美味しそうに俺の作ったご飯を食べてくれた。お腹いっぱいになってリラックスしている姿に癒される。
ウイちゃんは魔力チューチューでお腹が満たされたらしく、今は俺の頭に乗って皆のことを観察している。いつも寝てたからあまり親交がないもんね、これからは起きてられる時間を増やして行こうねー。
いい具合に締めて、さぁ出発だ!! とはならなかった。誤魔化しきれなかった。知ってた。
まぁ追求を受けたよ。隠していた真実が遂に明るみに出てしまった。
この時のワラビの剣幕が物凄かったのには驚いたよ......ハハッ。
だから開き直る事にした。
さぁ、洗脳を始めよう。
「俺は小動物が大好きだ!!!」
ちっこい子にはずっとちっこいままでいてほしい。
どの生き物も、赤ん坊の頃は小さい......だが、すぐに成長してしまい子どもでいられる時間は短い。例え中身が大人になっても、いつまでも失われない愛らしさを残した奇跡の生物だ。イエス合法ロリ、合法ショタ。タッチもできるよ!!
「俺は中型の動物も大好きだ!!!」
小型の動物にはほぼ無いと言ってもいい凛々しさと、大型の動物よりも多く残る愛らしさが混在する奇跡のサイズだ。
大人でも子どもでもない多感な時期のような......ギリギリを攻めるような危うさを孕む可愛さ。
「俺は大型の動物もラブだ!!!」
小型にも中型にも無いパワフルさと、全てを包み込んで癒してくれるような包容力と優しさを兼ね備えた奇跡の存在。
体の大きさと力の強さから誤解される事が多いけれど、大型の動物は基本的に大人しくて優しい。例外はあるけど。
先祖が種族を生き残らせる為に、燃費を悪くしても体の大きさと強さを求めたという事なんだろう(※個人の見解です)。
触れたら壊れてしまいそうな儚さはないが、ワイルドさと包容力はピカイチだ。だからこれからも俺を、そのおっきな体を使って癒してほしい。
などと容疑者は供述した。天使たちは多分一割も理解出来ていないと思う。
言ってる自分もよくわからなくなったもの。そして最後に......
「ウチの子たちは強いけど......ちっこい子が多い。外敵からは見た目でナメられる。だから君には、おっきくなって皆を守って欲しい......それが出来るのはワラビだけなんだよ」
本心は語らず、それっぽい事を言って締めた。とりあえず大きくなってほしいという事は伝えられたと思う。
訳すと、はよ最終形態になーれ☆ってだけどね。
まぁ、その伝えたい事はしっかり伝わったみたい。
ワラビが今までにない程燃えている。角がスパークしてるのよ。
俺はソッとサングラスを装着した。よし、ダンジョン攻略に行こう。
◇◇◇
56階層はピラミッドだった。
ワラビのカミナリタックルで門番っぽいスフィンクスを一撃で粉砕。内部は迷路だったけど、ウイちゃんがエコーロケーションを使って正しい道を案内してくれた。
その頑張りを見て、皆でこれでもかって程甘やかしたのは言うまでもない。
上に登る階段みたいのがあるのかと思っていたけど、普通に下に降りる階段があった。なんか納得いかない。
57階層、58階層、59階層も普通にピラミッド内部だと思われる迷路だった。
キュウキュウ言いながら案内してくれたウイちゃんに皆デレデレだった。モンスターはワラビが感電していた。
60階層に到着。ここまでずっと起きてくれていたウイちゃんの電池が切れた。
あんこの背中に乗っかって、ウイちゃんがキュウキュウ言っているエモい光景も遂に見納めとなり、大型犬サイズになったあんこが小動物たちを乗せて歩いている。
ツキミちゃんとダイフクは、ウイちゃんが落ちないように支える役と流れ弾に警戒する役に別れて乗っている。俺もあんこに乗りたい。
そう思ってあんこを凝視していたら、ワラビが背中に乗せてくれた。ありがとう。
60階層のボスはミイラとマミー。ボス部屋に入ると棺桶が開いて、そこから這い出てきた。ミイラはブリッジで。
ㅤホラー染みた動きで気持ち悪かった......アレですかね、ミイラは幼女のパンツでも覗こうとしてるのでしょうか。ミイラが死んだら孫娘が暗殺しに来るとかやめてね。
▼ミイラファラオ
60階層のボス▼
▼ネフェルマミー
60階層のボス▼
ファラオかぁ......エキセントリックな髪型のあの人を思い出すなぁ。あっちはこんな変態じゃないけど。
あ、どうぞどうぞ。ワラビさんお好きに殺っちゃってください。俺は棺桶から這い出るミイラごっこをしているあの子たちを観察しながら応援するから。
俺を降ろしたワラビがファラオにカミナリをぶち込んで蒸発させた。
だけどマミーはなんとノーダメ。あの包帯は絶縁体なのかね......チートすぎるでしょ。
まぁ、カミナリを防いだとしてもタックルと角の威力には勝てなかったみたいだけど。さすがアンデッドという脆さでした。
ファラオのドロップはただのピラミッドの置き物。鑑定しても何もなかった。
ピラミッドの中の宝箱からもゴミしか出なかった。
夢も希望もねぇなぁ!!
サウザンドなアイテムとか、千年的なアイテムとか、お宝がザックザクとかさぁ......なんか夢がある物が出てくるかもと思っちゃうじゃん。なんでジジィのダンジョンの方がそれっぽいのを出すんだよ!!
納得いかねぇ!!
ちなみにマミーから出たのは絶縁体。それも小指が巻ける程度の量しかない。
▼絶縁包帯
絶縁体になっている包帯
嫌いな人の指に巻けば、その人との縁を切る事にも使える▼
二重の意味で絶縁体だね。ハハッ。
「この下に降りたら今日は終わりにしよっか。お疲れ様だよ」
まだこのピラミッドエリアでの取得物に納得のいっていない俺は、お姉ちゃんとかお兄ちゃんとかではなく、父や母のような目をウイちゃんに向けているウチの子たちにそう伝えた。
妹に夢中な皆を引き連れて61階層に下りた。寂しさでイジける俺を見たツキミちゃんが、俺の胸に飛び込んできてくれた。優しい。好き。
そんなこんなでやってきた61階層は......
......なんだコレ。
闘技場......コロシアム......
ㅤえーっと、ダンジョン内で天下一武闘会でも開かれるんですかねぇ!?
「疲労回復、肌質向上、各種病に効果、傷を癒す......肌質向上が毛皮にも作用すれば、もう無敵すぎる......あまりお披露目されない地肌だけど、触れない事もないからそれでも全然おーけー。どうなるか楽しみだ。
それと、他の効果も吸収していけば、何れこの子は回復魔法的なのが使えるようになって、聖女とかに近い存在になれるのではないのだろうか......」
夢が広がる。温泉に浸かる動物といえば、猿やカピバラが有名だけど......アザラシがこうなるとは夢にも思わなかったよ。
「ほーら体を拭きましょうねー。進化したことで毛並みもちょっと変わったね。美人さんになったよー」
「キュッキュウ」
まだこの子とは意思疎通が難しい。喜怒哀楽とイエスノーしかわからないけど、前よりは大分わかりやすくなった。
時間が経てばしっかりと会話っぽいのが出来るようになると思う。優しいお姉ちゃんたちと一緒に、ゆっくり成長していってね。
「よーしよしよしよしよし」
「キュッキュ」
撫でる手が止まらない。これから死地に赴く俺を存分に癒しておくれ。
◇◇◇
温泉からあがった後、頭の上にウイちゃんを乗せながら朝ごはんを作っていたら、よく寝るお姉ちゃんたちが起きてきた。
ワラビの生活リズムはいい方だと思っていたけど、あれはヘカトンくんに起こされていたからなんだね。
うんうん。早起きはヘカトンくんの徳。
............やっぱりだめかー。見逃してくれないかー。
めっちゃ見てくる。八個の瞳が見つめる視線のレーザービームの威力がすげぇ。んもう、そんなに見られたら穴があいちゃうぞ......照れるぜ。
「どしたーん。皆がそんなに熱視線を向けてくるとか、今まであんまなかったから恥ずかしいにゃあ。ご飯はもう出来るから待っててねー」
「キュッキュキュー」
待っててねー......を真似したのかな? んもう! 可愛すぎるーん。
ふふふふふ......皆もこの可愛さにヤられたね。とても目付きが優しくなってる。
でもさー、せっかく誤魔化そうと頑張ってたのに視線を釘付けにしちゃったらダメだよー。俺の努力がウォーターのバブルやんかー。
「はい、ご飯出来たよー。冷めないうちに食べちゃおう」
鳥頭じゃないから忘れないだろうけど、ちょっとでも気を逸らせらんないかな。無理だよなぁ......
いつも通り、皆美味しそうに俺の作ったご飯を食べてくれた。お腹いっぱいになってリラックスしている姿に癒される。
ウイちゃんは魔力チューチューでお腹が満たされたらしく、今は俺の頭に乗って皆のことを観察している。いつも寝てたからあまり親交がないもんね、これからは起きてられる時間を増やして行こうねー。
いい具合に締めて、さぁ出発だ!! とはならなかった。誤魔化しきれなかった。知ってた。
まぁ追求を受けたよ。隠していた真実が遂に明るみに出てしまった。
この時のワラビの剣幕が物凄かったのには驚いたよ......ハハッ。
だから開き直る事にした。
さぁ、洗脳を始めよう。
「俺は小動物が大好きだ!!!」
ちっこい子にはずっとちっこいままでいてほしい。
どの生き物も、赤ん坊の頃は小さい......だが、すぐに成長してしまい子どもでいられる時間は短い。例え中身が大人になっても、いつまでも失われない愛らしさを残した奇跡の生物だ。イエス合法ロリ、合法ショタ。タッチもできるよ!!
「俺は中型の動物も大好きだ!!!」
小型の動物にはほぼ無いと言ってもいい凛々しさと、大型の動物よりも多く残る愛らしさが混在する奇跡のサイズだ。
大人でも子どもでもない多感な時期のような......ギリギリを攻めるような危うさを孕む可愛さ。
「俺は大型の動物もラブだ!!!」
小型にも中型にも無いパワフルさと、全てを包み込んで癒してくれるような包容力と優しさを兼ね備えた奇跡の存在。
体の大きさと力の強さから誤解される事が多いけれど、大型の動物は基本的に大人しくて優しい。例外はあるけど。
先祖が種族を生き残らせる為に、燃費を悪くしても体の大きさと強さを求めたという事なんだろう(※個人の見解です)。
触れたら壊れてしまいそうな儚さはないが、ワイルドさと包容力はピカイチだ。だからこれからも俺を、そのおっきな体を使って癒してほしい。
などと容疑者は供述した。天使たちは多分一割も理解出来ていないと思う。
言ってる自分もよくわからなくなったもの。そして最後に......
「ウチの子たちは強いけど......ちっこい子が多い。外敵からは見た目でナメられる。だから君には、おっきくなって皆を守って欲しい......それが出来るのはワラビだけなんだよ」
本心は語らず、それっぽい事を言って締めた。とりあえず大きくなってほしいという事は伝えられたと思う。
訳すと、はよ最終形態になーれ☆ってだけどね。
まぁ、その伝えたい事はしっかり伝わったみたい。
ワラビが今までにない程燃えている。角がスパークしてるのよ。
俺はソッとサングラスを装着した。よし、ダンジョン攻略に行こう。
◇◇◇
56階層はピラミッドだった。
ワラビのカミナリタックルで門番っぽいスフィンクスを一撃で粉砕。内部は迷路だったけど、ウイちゃんがエコーロケーションを使って正しい道を案内してくれた。
その頑張りを見て、皆でこれでもかって程甘やかしたのは言うまでもない。
上に登る階段みたいのがあるのかと思っていたけど、普通に下に降りる階段があった。なんか納得いかない。
57階層、58階層、59階層も普通にピラミッド内部だと思われる迷路だった。
キュウキュウ言いながら案内してくれたウイちゃんに皆デレデレだった。モンスターはワラビが感電していた。
60階層に到着。ここまでずっと起きてくれていたウイちゃんの電池が切れた。
あんこの背中に乗っかって、ウイちゃんがキュウキュウ言っているエモい光景も遂に見納めとなり、大型犬サイズになったあんこが小動物たちを乗せて歩いている。
ツキミちゃんとダイフクは、ウイちゃんが落ちないように支える役と流れ弾に警戒する役に別れて乗っている。俺もあんこに乗りたい。
そう思ってあんこを凝視していたら、ワラビが背中に乗せてくれた。ありがとう。
60階層のボスはミイラとマミー。ボス部屋に入ると棺桶が開いて、そこから這い出てきた。ミイラはブリッジで。
ㅤホラー染みた動きで気持ち悪かった......アレですかね、ミイラは幼女のパンツでも覗こうとしてるのでしょうか。ミイラが死んだら孫娘が暗殺しに来るとかやめてね。
▼ミイラファラオ
60階層のボス▼
▼ネフェルマミー
60階層のボス▼
ファラオかぁ......エキセントリックな髪型のあの人を思い出すなぁ。あっちはこんな変態じゃないけど。
あ、どうぞどうぞ。ワラビさんお好きに殺っちゃってください。俺は棺桶から這い出るミイラごっこをしているあの子たちを観察しながら応援するから。
俺を降ろしたワラビがファラオにカミナリをぶち込んで蒸発させた。
だけどマミーはなんとノーダメ。あの包帯は絶縁体なのかね......チートすぎるでしょ。
まぁ、カミナリを防いだとしてもタックルと角の威力には勝てなかったみたいだけど。さすがアンデッドという脆さでした。
ファラオのドロップはただのピラミッドの置き物。鑑定しても何もなかった。
ピラミッドの中の宝箱からもゴミしか出なかった。
夢も希望もねぇなぁ!!
サウザンドなアイテムとか、千年的なアイテムとか、お宝がザックザクとかさぁ......なんか夢がある物が出てくるかもと思っちゃうじゃん。なんでジジィのダンジョンの方がそれっぽいのを出すんだよ!!
納得いかねぇ!!
ちなみにマミーから出たのは絶縁体。それも小指が巻ける程度の量しかない。
▼絶縁包帯
絶縁体になっている包帯
嫌いな人の指に巻けば、その人との縁を切る事にも使える▼
二重の意味で絶縁体だね。ハハッ。
「この下に降りたら今日は終わりにしよっか。お疲れ様だよ」
まだこのピラミッドエリアでの取得物に納得のいっていない俺は、お姉ちゃんとかお兄ちゃんとかではなく、父や母のような目をウイちゃんに向けているウチの子たちにそう伝えた。
妹に夢中な皆を引き連れて61階層に下りた。寂しさでイジける俺を見たツキミちゃんが、俺の胸に飛び込んできてくれた。優しい。好き。
そんなこんなでやってきた61階層は......
......なんだコレ。
闘技場......コロシアム......
ㅤえーっと、ダンジョン内で天下一武闘会でも開かれるんですかねぇ!?
10
あなたにおすすめの小説
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
神獣転生のはずが半神半人になれたので世界を歩き回って第二人生を楽しみます~
御峰。
ファンタジー
不遇な職場で働いていた神楽湊はリフレッシュのため山に登ったのだが、石に躓いてしまい転げ落ちて異世界転生を果たす事となった。
異世界転生を果たした神楽湊だったが…………朱雀の卵!? どうやら神獣に生まれ変わったようだ……。
前世で人だった記憶があり、新しい人生も人として行きたいと願った湊は、進化の選択肢から『半神半人(デミゴット)』を選択する。
神獣朱雀エインフェリアの息子として生まれた湊は、名前アルマを与えられ、妹クレアと弟ルークとともに育つ事となる。
朱雀との生活を楽しんでいたアルマだったが、母エインフェリアの死と「世界を見て回ってほしい」という頼みにより、妹弟と共に旅に出る事を決意する。
そうしてアルマは新しい第二の人生を歩き始めたのである。
究極スキル『道しるべ』を使い、地図を埋めつつ、色んな種族の街に行っては美味しいモノを食べたり、時には自然から採れたての素材で料理をしたりと自由を満喫しながらも、色んな事件に巻き込まれていくのであった。
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
【収納∞】スキルがゴミだと追放された俺、実は次元収納に加えて“経験値貯蓄”も可能でした~追放先で出会ったもふもふスライムと伝説の竜を育成〜
あーる
ファンタジー
「役立たずの荷物持ちはもういらない」
貢献してきた勇者パーティーから、スキル【収納∞】を「大した量も入らないゴミスキル」だと誤解されたまま追放されたレント。
しかし、彼のスキルは文字通り『無限』の容量を持つ次元収納に加え、得た経験値を貯蓄し、仲間へ『分配』できる超チート能力だった!
失意の中、追放先の森で出会ったのは、もふもふで可愛いスライムの「プル」と、古代の祭壇で孵化した伝説の竜の幼体「リンド」。レントは隠していたスキルを解放し、唯一無二の仲間たちを最強へと育成することを決意する!
辺境の村を拠点に、薬草採取から魔物討伐まで、スキルを駆使して依頼をこなし、着実に経験値と信頼を稼いでいくレントたち。プルは多彩なスキルを覚え、リンドは驚異的な速度で成長を遂げる。
これは、ゴミスキルだと蔑まれた少年が、最強の仲間たちと共にどん底から成り上がり、やがて自分を捨てたパーティーや国に「もう遅い」と告げることになる、追放から始まる育成&ざまぁファンタジー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる