ぎゅっ。

桜花(sakura)

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「俺はマメちゃんが好き」

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  『頑張ったね会』の後から。拓眞とマミは  お疲れ様会の後から。拓眞とマミは 少しずつ話す機会が増えていった。   

    本当に悲しい事に。    

 流行りの風邪は、再び増加傾向にあるから 。こんな時に直接会って。     

  マミが。誰かに何かを言われたら嫌だから。             
   
  拓眞が。誰かに何かを言われたら嫌だから。              

  お互いにお互いを思いやって いた。       

     その中で見つけた形 。         


  メールでやり取りをすること。      

    特に拓眞は、会ってマミと話をしたかった 。    

    もう確信している。           


   「俺はマメちゃんが好き」    

 この好きの二文字を 。      

  メールでなんか、絶対にしたくないし 、直接伝えたいし。        

「 何かきっかけないかな?」    


 っては拓眞思ってた。    

 《「なかよし3兄弟と子犬のブーリャ」って、 マメちゃんが体験したこと?》    

〈 体験したことに。ちょっと付け足しました。私が後悔したことと 。こんな風な出会いがあったらな。っていう願望がこめられてます〉  

  《後悔?》    

〈母と、まだ元気だった父のそばから。鳥を見つけて、駆け出して。はぐれてしまったのは本当で。 両親は『目を離してごめんね』って何度も謝まってくれたんです 。けっして怒らないで。 私を責めたりしないで  

《うん》  

 〈私、両親の声が聞こえなくて。その時に両親は、将来私が苦労しないように。この前お話しした先生を、付けてくれる決心をしたそうなんです 。私が約束していたことを守らなくて。やぶったのが悪いのに……私は両親が涙を流して。ぎゅっ。て抱きしめてくれてくれた時、 たくさん泣いて後悔したんです〉  

《 素敵な、優しいご両親だね》   

〈はい。 両親をもう悲しませたくないって思って 。言葉を頑張って覚えて。でも、時々悲しいことを言われたりすると 。耳が聞こえにくいことは 『しょうがないじゃない』って思うそばから、どうしても卑屈になっていって〉    

《マメちゃんは、 悪くない。悪いのは 理解しようとしない 回りなんだから》   

〈ヴィントは、 いつも助けてくれる愛朱実であり、拓眞さん。ルーナは、 いつも優しく見守ってくださる拓眞さんであり、愛朱実。私は、ベルク。いつも、 助けてくれる優しいお兄ちゃんたちを。いつかボクも助けたいって願っている。 デイジーちゃんは 、ベルクが。 私がこれから出会う人。助けを必要とする人を。助けられる人間になれますように。って願った。そういう存在の女の子。 すいません 中庭さんはちょっと……出会ったばっかりでよく分からなくて……〉  

《 あいつはいいよ。登場させなくて》  

〈アハハ、ひどい拓眞さん! 〉  

《 これからも、よく知る必要もないからね?  それから、ベルクはヴィントとルーナを助けてるからね》   



 こんなやり取りが楽しかった。   


 マミは、拓眞の 『よく知る必要ない』っていう言葉。ちょっと意味が分からなかったけど。   

  ベルク……マミも拓眞と愛朱実を助けてるからね。

 その言葉が嬉しかった。


   拓眞は、マミの『時々悲しいことを言われたりすると…… 』その言葉に、心が痛くなってしまって。      耳が聞こえにくいことで、どんなに辛い思いしてきたんだろう。って 。思うと、心がぎゅっ。て痛くなった。   


    それでも 、二人の距離は少しずつ 。   

    「近づいてるよね?」    

 拓眞は、 幸せを感じてた。  

 けど……そんな時に……







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