Lapis Lazuli 瑠璃色の愛 ~初恋と宝石~Ⅵ

桜花(sakura)

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生涯を共にして下さいませんか?2

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  「楓菜姫様。 私は幼き頃より楓菜姫様をお慕いして参りました。 楓菜姫様。この、爽と生涯を共にして下さいませんか?」

 爽はもう一度、ゆっくりハッキリと想いを伝える。

「え? で、でもっ」

 楓菜姫が激しく動揺している姿……いつも凛としている 楓菜姫……いや、桜家を背負う者として凛としていなければ……と

(自分を律しておられる 楓菜姫様……私にはもっと素を見せて下さいませ……)

 それより、己の言葉に動揺している 楓菜姫様を早く落ち着かせて差し上げねばと、爽は。

「楓菜姫様? 我が朝比奈家には、男子は私一人ではありませんよ? 弟の勇が継ぐ事が決まっておりますゆえ心配ないのですよ?」


(なぜ私の想いが分かるの……)

 いつだって。自分の想いを言わぬようにと。言葉を飲み込んでしまう私の気持ちを分かってくれる 爽……

「 私を……桜家の……稜禾詠ノ国を治める者としてより、 桜楓菜さくら ふうなとして見て下さっているという事ですか?」

「はい。 楓菜姫様が他の殿方に嫁がれるなど。耐えられぬと思いました…… 幼き頃よりお慕いしておりました。 楓菜姫様」

 瞬間、楓菜姫は大号泣した。爽は遠慮がちに 楓菜姫の華奢な身体を抱きしめて。

「楓菜姫様愛しています。幸せに致します。共に助け合いながら稜禾詠ノ国を。桜家の為尽力して行きましょう」

「 爽…… 爽……」


 楓菜姫

 は、その瞬間、一人の人間として幸せだった。

 桜家の楓菜姫ではなく。……稜禾詠ノ国を治める桜楓菜でもない。

 個人を『愛しています。幸せに致します』と誓ってくれた。朝比奈爽に愛されている……


「私も、爽を……愛しています。幸せに致……します。共に助け……合いながら、稜禾詠……ノ国を。桜家の……為、尽力して行きましょう……」

 涙の誓い。爽も泣いていた。

 楓菜姫を生涯愛し守り抜く。と誓った。



 晴れて夫婦となり、一年間幸せに共に過ごして来たと思っていた。


「 いまだ、懐妊の兆しはなく……ですから……爽様、側室をお持ち下さいませ。そして……」

(なぜです?)

「楓菜姫、お待ち下さい。私達が夫婦になってまだ1年ですよ? これから懐妊されるやもしれぬのに……側室など、時期尚早ではございませんか!?」

 しかし楓菜姫の決意は固く。

「個人の思いより、稜禾詠ノ国を。桜王家の将来を優先させねばなりません」

 爽は受け入れるしかなかった……










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