103 / 133
父の哀愁と願い(涼也へ)
しおりを挟む
約束の日
午前中 桜王家リビング
涼也「倫さん、本日はお忙しい中お時間を作って頂きありがとうございました」
倫「イヤ……」
半端ない緊張感を漂わせている……涼也くん
それは俺も……
そして姉貴……
涼也「倫さん。月乃さん。るなさんと結婚の約束を致しました。必ず幸せにすると誓います。るなさんとの結婚をお許し頂けないでしょうか?」
月乃「涼也くん……るなは、仁さんが『目に入れても痛くない』『ポケットに入れておきたい』大切過ぎて、 《誰の目にも触れさせたく無い》。でも《いろんな人に自慢して歩きたい》そんな矛盾した想いを抱くほどに溺愛していたの。私もるなが愛しいわ…… 涼也くんは、るなが心から愛した人だもの……信じるわ貴方を……永遠に、るなを慈しみ愛してあげて下さいね」
涼也「はい。月乃さんお約束致します」
そんな風に先に姉貴に言われちゃったらさ……
まぁ、涼也くんは信頼出来る男だから
倫「るなは、小さい頃から人見知りで、あまり人と上手く話せない様な子だったけど。 例えばキミの事を良く言わない人間がいたら、いくつも涼也くんの良い所を言って庇う様な子供なんだ。って姉貴にも、仁さんからも聞いてたんだ。 今回の事では沢山、るなの為に頑張ってくれたキミを見て。キミの良い所を俺も……目の当たりにしたしね。涼也くん、俺はキミを信じるよ」
涼也「ありがとうございます」
倫「るなは純粋過ぎたり、自分の想いを中々人に 伝えられなかったりで、時に深く傷付いて来たんだ。俺の願いは……もう二度とるなが傷付いたり泣いたりする事がありません様にって事……もしも涼也くんが、るなに……もう二度と立ち直れない程の心の傷を負わせた時には。二度とるなには逢え無くなる……と。俺が逢わせる事は無い……と。心に留めて置いてくれ。その覚悟で生涯るなを愛すると……俺に向かって誓う事が出来るか? 涼也くん?」
涼也「はい。一生涯、るなさんを守り抜き。愛する事を誓います」
倫「涼也くん……るなを幸せにしてあげて下さい。宜しくお願いします」
涼也「はい。 こちらこそどうぞ宜しくお願い致します。 本日はお時間を作って頂き、本当にありがとうございました」
──
月乃「大丈夫? 倫……」
倫「姉貴は? 大丈夫なのか? ……とても悲しくて……寂しくて……悔しい? とか、いろんな感情が渦巻いてるけど…… 間違いなく、るなは幸せになれる。るなは良い相手に望まれ、そして選んだ……本当に良かったって思う……だから俺は、心から二人を祝福するよ」
姉貴が目頭を押さえ涙している……
仁さん……るなを心から愛してくれる男が現れたよ ……
俺は
仁さんに、るなと涼也くんを見守ってあげて欲しいと伝え
二人に幸あれ……と願ったんだ
午前中 桜王家リビング
涼也「倫さん、本日はお忙しい中お時間を作って頂きありがとうございました」
倫「イヤ……」
半端ない緊張感を漂わせている……涼也くん
それは俺も……
そして姉貴……
涼也「倫さん。月乃さん。るなさんと結婚の約束を致しました。必ず幸せにすると誓います。るなさんとの結婚をお許し頂けないでしょうか?」
月乃「涼也くん……るなは、仁さんが『目に入れても痛くない』『ポケットに入れておきたい』大切過ぎて、 《誰の目にも触れさせたく無い》。でも《いろんな人に自慢して歩きたい》そんな矛盾した想いを抱くほどに溺愛していたの。私もるなが愛しいわ…… 涼也くんは、るなが心から愛した人だもの……信じるわ貴方を……永遠に、るなを慈しみ愛してあげて下さいね」
涼也「はい。月乃さんお約束致します」
そんな風に先に姉貴に言われちゃったらさ……
まぁ、涼也くんは信頼出来る男だから
倫「るなは、小さい頃から人見知りで、あまり人と上手く話せない様な子だったけど。 例えばキミの事を良く言わない人間がいたら、いくつも涼也くんの良い所を言って庇う様な子供なんだ。って姉貴にも、仁さんからも聞いてたんだ。 今回の事では沢山、るなの為に頑張ってくれたキミを見て。キミの良い所を俺も……目の当たりにしたしね。涼也くん、俺はキミを信じるよ」
涼也「ありがとうございます」
倫「るなは純粋過ぎたり、自分の想いを中々人に 伝えられなかったりで、時に深く傷付いて来たんだ。俺の願いは……もう二度とるなが傷付いたり泣いたりする事がありません様にって事……もしも涼也くんが、るなに……もう二度と立ち直れない程の心の傷を負わせた時には。二度とるなには逢え無くなる……と。俺が逢わせる事は無い……と。心に留めて置いてくれ。その覚悟で生涯るなを愛すると……俺に向かって誓う事が出来るか? 涼也くん?」
涼也「はい。一生涯、るなさんを守り抜き。愛する事を誓います」
倫「涼也くん……るなを幸せにしてあげて下さい。宜しくお願いします」
涼也「はい。 こちらこそどうぞ宜しくお願い致します。 本日はお時間を作って頂き、本当にありがとうございました」
──
月乃「大丈夫? 倫……」
倫「姉貴は? 大丈夫なのか? ……とても悲しくて……寂しくて……悔しい? とか、いろんな感情が渦巻いてるけど…… 間違いなく、るなは幸せになれる。るなは良い相手に望まれ、そして選んだ……本当に良かったって思う……だから俺は、心から二人を祝福するよ」
姉貴が目頭を押さえ涙している……
仁さん……るなを心から愛してくれる男が現れたよ ……
俺は
仁さんに、るなと涼也くんを見守ってあげて欲しいと伝え
二人に幸あれ……と願ったんだ
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
思い出さなければ良かったのに
田沢みん
恋愛
「お前の29歳の誕生日には絶対に帰って来るから」そう言い残して3年後、彼は私の誕生日に帰って来た。
大事なことを忘れたまま。
*本編完結済。不定期で番外編を更新中です。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
15年目のホンネ ~今も愛していると言えますか?~
深冬 芽以
恋愛
交際2年、結婚15年の柚葉《ゆずは》と和輝《かずき》。
2人の子供に恵まれて、どこにでもある普通の家族の普通の毎日を過ごしていた。
愚痴は言い切れないほどあるけれど、それなりに幸せ……のはずだった。
「その時計、気に入ってるのね」
「ああ、初ボーナスで買ったから思い出深くて」
『お揃いで』ね?
夫は知らない。
私が知っていることを。
結婚指輪はしないのに、その時計はつけるのね?
私の名前は呼ばないのに、あの女の名前は呼ぶのね?
今も私を好きですか?
後悔していませんか?
私は今もあなたが好きです。
だから、ずっと、後悔しているの……。
妻になり、強くなった。
母になり、逞しくなった。
だけど、傷つかないわけじゃない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる