蝶よ花よ〈甘い蜜に誘われて〉(BL)

桜花(sakura)

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涼やかな風.美しき優しい華(花)たちへ9

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  PM 19:00

 -調理実習室 -


(さすがにもう来ないかな……)


 風「帰ろうかな 」


 ザワザワ

(ん?)

 -コンコン-

 風「はい?」


 ガラ


 風「御厨? 山乃? どうした?」

 英士.涼也 「山乃、御厨入りまーす」


 涼也.英士side

 風センセ…… 動揺してんのが丸わかりだよ? 

 英士「風センセがさ、オイラ達に想像力を働かせなさい。っていうヒントをね? 色々くれたから」

 涼也「確かめたい事を、確かめなければ、いつかきっと後悔すると思ってさ。だって風センセが苦しそうなのに、それを見過ごすなんて…… 出来ないでしょ?」


 風「手に持ってるのは? 実習の時、時間が余ったと称して、最後に作ってた物か?」

(1カット分の苺のショートケーキ?)


 涼也「そうですよ? 風センセが、葛藤しながらも、俺達にこれをこのまま作っても良いし……?」

 英士「……これを作る前に、何か感じる事は無いか? って。こんな事は許されるはず無いんだって……?」

(表情してたでしょ?)


 英士「風センセ、さっき、頓田先生に『なぜ資料の通りに生徒達に作らせなかった? って言われてたじゃん?」

 涼也「実習の少し前の授業で、風センセの手作りの資料頂いてたのに、昨日又さ…… 一箇所だけおかしなトコがあったでしょ?」

 英士.涼也「このまま作ったら…… 絶対に違う味のケーキが出来る。ってそう思って」


 風side


(何もかもお見通しか……)

 風「御厨も山乃も、きっちりと、勉強しているのが分かる。ほんの数gramで全く違う物が出来てしまう、お菓子の世界だ。それをきちんと、把握して。人の表情を見て、自分の感覚を研ぎ澄ませて。様々な事に疑問を持つ事の出来る二人は …… パティシエという仕事には向いていると思うよ?」



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