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誘い
新居者
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ラインハルトが投獄され、数日が経過していた。
来る日も来る日も時間を潰す毎日。牢屋の中には時間を潰す娯楽類は一切なく、来客でもなければやることは一切ない。
兵士として城に通っていた時は幾らでも昼寝が出来たのだが、いざやらねばならぬことが無くなってしまうと眠る気も起きなかった。
「はぁ……今日で……何日目だ? ううむ、今日はどうやって時間を潰そうか」
一日目は寝て過ごした。二日目は筋肉を傷めつけてみた。三日目は作家の真似事をしてみたし、四日目は僧の真似事をしてみもした。五日目からはそれらを交互に試してみたが、結局どれもこれも直ぐに飽きてしまった。それでも時間を潰さねばならぬので、試した中で一番しっくりときた、筋肉を痛めつける手法をこの日は選んだ。
腕立て伏せ、上体起こし、屈伸運動を繰り返す。至極退屈な反復訓練だ。槍を模した……木の棒のようなものがあれば、もっと充実した鍛錬が可能となるのだが、当然ながら衛兵に却下されてしまった。
「ううむ……全く退屈だ」
ラインハルトは、鍛錬が嫌いというわけではない。だが彼は自身が努力しているところを他者にみられることをとても嫌った。そんな彼にとって牢屋の中とはまさに地獄だ。必死に腕立て伏せをしているときも、上体起こしや屈伸をしている時も、衛兵は暖かな視線を送ってくる。それはまるで、心を入れ替えて鍛錬しているのだろうな、と言わんばかりの眼差しだ。
「ああ、くそ! 腹が減った! 飯はまだか!?」
そんな眼差しを受けるラインハルトは、恥ずかしい気持ちをごまかすために、そう毒づいては悪びれて見せる。
牢屋の中で過ごす退屈な日常。それに変化が見られたのは、更に五日ほど過ぎたころだ。
時刻は夕刻。もうすぐ夕飯が差し出され、それを食ったら後は眠るだけとなる時間帯。牢屋の中で寝転んでいたラインハルトは、慌ただしくこちらへ駆けてくる幾つかの足音に気付く。
(……? 一体なんだ?)
疑問に思い上体を起こす。丁度その瞬間、外へと続く通路から、数人の男女と、同人数の衛兵が姿を現した。
「くそっ! 放せ! 放せってば!!」
若い女の声。加えて衛兵の怒号も響く。
「ええい黙れ! 盗人風情が偉そうに!」
それから衛兵は、ラインハルトのいる牢屋を開けると、引きずっていた女を放り入れた。
寝転んだ上に圧し掛かってくる女。ラインハルトはそれを隣に放り投げると、直ぐに抗議の声を上げる。
「おい! 他にも牢屋はいっぱいあるだろう!? なんだって俺のところに押し込めるんだ!」
すると顔の良く知れた衛兵が答える。
「すまないな。捉えた族は他にも何人かいて、空の牢屋はそいつらで埋まっちまうんだ」
理由を聞いたところで、到底納得できる筈が無い。
ラインハルトは、冗談ではない、と吐き捨て、更に衛兵に申し立てる。
「ただでさえ他人とつるむのはごめんだというのに、こんな狭い空間に若い女と二人など、息が詰まってしまうわ! せめてそっちの男と交換しろ!」
衛兵が連れた毛むくじゃらの男を指さし叫ぶ。
だが衛兵の答えは変わらない。
「それも無理だ。その女は幼いながら賊の頭らしい。手下と一緒の牢に入れて何か企てられても困る。すまんが我慢してくれ」
そんなこと知った事ではない、とラインハルトは叫ぼうとした。
だがその時、思わぬところから反論が上がる。
「なんだいなんだい、黙って聞いてりゃ散々な良いようだね! こんな若い女と一緒何て、むしろご褒美だろうにさ。あ……まさかあんた……そっちの?」
声は先程ラインハルトに放り投げられた女の物だった。
石の床にに同立ち、腕を組んで睨みつけてくる。
ラインハルトは一つため息をつくと、女に向き直ってこう語る。
「おい、俺は善意で言ってやっているんだ。お前だって知らない男と一緒に寝食を共にするのは嫌だろう? ましてや牢内は禁欲生活だ。もしかしたら襲ってしまうかもしれんぞ?」
ラインハルトに女を襲うつもりは毛頭も無い。だが世間一般の女は得てして、その手の話をすれば機嫌を悪くし離れていってくれるのだ。今回もその手を使い、彼は女に自ら別室への移動を進言させようとした。
ところがだ。あろうことかこの女は、胸に手を当てるとこう叫んだ。
「はん、そんな脅しが通用するかい! 女だと思って下に見るんじゃないよ!? むしろひぃひぃ言わせてやるから覚悟しな!」
懸命に声を張ってはいるが、その見た目は成熟した女というよりは、むしろ少女と呼ぶに相応しい。
まだ子供らしさが残る顔。控えめな胸と尻。灰の短い髪が良く似合い可愛らしい……が、とても経験が豊富なようには見えない。
だがそんな少女であっても、ここまで開き直られてはラインハルトも頭を抱えてしまう。
背後であの衛兵の声が聞こえた。
「ははは! ホムエルシン様に凄んでいたのが嘘のようだな! 折角だ。お言葉に甘えさせてもらったらどうだ?」
衛兵にあるまじき発言に、ラインハルトの頭痛はさらに加速していく。
結局、ラインハルトは少女と一緒に牢屋で座り込んでいた。
予想通り、酷く気まずい。あれだけの啖呵を切った女も、何故か今は静かなままだ。
(全く……どうしてこんなことに……)
ラインハルトにとって、今のこの環境に比べれば昨晩までの方が頗る快適であった。一枚しかない布も堂々と使えず、何をするにしても女の視線を意識してしまう。
(そもそもだ。いくら囚人とはいえ男と女を一緒に牢へ入れるなんておかしいだろう! 衛兵め……本当に何かあったらどうする気だ?)
ラインハルトは、軍に属してからという物、牢獄の看守という仕事に就いたことが無かった。だからこういったことが日常的に行われているのか、また稀有な例なのか判断できない。だが彼の常識に当て嵌めて考えてみれば、こんな扱いをされるのは異常としか思えない。
(ううむ……もしやこれは、師の弄した策略なのだろうか?)
現状に頭を悩ませるラインハルトは、遂に師であるジンを疑いに掛かった。
先だっての面会に置いてジンは、終に反論も出来ずに牢屋を去っていった。それを根に持ったジンが、ラインハルトの牢へ年頃の女を押し込める。そしてラインハルトが襲うのを待ち、新たな刑罰を与える算段なのでは、とそう考えたのだ。
それが正か非かラインハルトには確認する術がない。
だが例えその予想が当たっていたとしても、その策は失策に終わるだろう。なぜなら、ラインハルトは欲情に負けたりなどしない。『色情に嵌った武人は常人に成り下がる』。彼のような生粋の戦士の内で語られる格言であった。
ラインハルトは振り向く。牢屋の対角には、膝を抱え小さく座る少女の背中。彼はすぐ近くに転がる布を持ち上げると、縮こまる彼女に声をかけた。
「おい」
少女の身体がびくりと震える。
「な、なによ!?」
体に続き声までも震わせて、顔もむけずに声を荒げた。先程の力強さなど微塵も感じぬ弱弱しい声だ。
ラインハルトの頭に幾つかの疑問が浮かび上がる。だが彼はそれを押しとどめ、布を差し出した。
「ほら、床に敷くといい。そのままでは体が痛くなる」
恐る恐る振り向いた少女は、ラインハルトの顔と差し出された布を交互に見やる。
それからひったくるように布をつかみ取ると、さっさと床に敷きその上に身体を横たえてしまった。
「……」
ラインハルトはその行動を見て言葉を失くす。善意の行為であったのだし、実際使用しているのだから礼の一つでも言えばよいだろうに。そんなことを思いながら、一つ大きなため息をつき頭を掻きむしった。
それからラインハルトは、少女に背を向け横たわる。これまでとは違う、他人が傍にいる就寝。例え幼き少女だろうと、警戒心を露わにしたラインハルトはこの日、満足に眠ることが出来なかった。
来る日も来る日も時間を潰す毎日。牢屋の中には時間を潰す娯楽類は一切なく、来客でもなければやることは一切ない。
兵士として城に通っていた時は幾らでも昼寝が出来たのだが、いざやらねばならぬことが無くなってしまうと眠る気も起きなかった。
「はぁ……今日で……何日目だ? ううむ、今日はどうやって時間を潰そうか」
一日目は寝て過ごした。二日目は筋肉を傷めつけてみた。三日目は作家の真似事をしてみたし、四日目は僧の真似事をしてみもした。五日目からはそれらを交互に試してみたが、結局どれもこれも直ぐに飽きてしまった。それでも時間を潰さねばならぬので、試した中で一番しっくりときた、筋肉を痛めつける手法をこの日は選んだ。
腕立て伏せ、上体起こし、屈伸運動を繰り返す。至極退屈な反復訓練だ。槍を模した……木の棒のようなものがあれば、もっと充実した鍛錬が可能となるのだが、当然ながら衛兵に却下されてしまった。
「ううむ……全く退屈だ」
ラインハルトは、鍛錬が嫌いというわけではない。だが彼は自身が努力しているところを他者にみられることをとても嫌った。そんな彼にとって牢屋の中とはまさに地獄だ。必死に腕立て伏せをしているときも、上体起こしや屈伸をしている時も、衛兵は暖かな視線を送ってくる。それはまるで、心を入れ替えて鍛錬しているのだろうな、と言わんばかりの眼差しだ。
「ああ、くそ! 腹が減った! 飯はまだか!?」
そんな眼差しを受けるラインハルトは、恥ずかしい気持ちをごまかすために、そう毒づいては悪びれて見せる。
牢屋の中で過ごす退屈な日常。それに変化が見られたのは、更に五日ほど過ぎたころだ。
時刻は夕刻。もうすぐ夕飯が差し出され、それを食ったら後は眠るだけとなる時間帯。牢屋の中で寝転んでいたラインハルトは、慌ただしくこちらへ駆けてくる幾つかの足音に気付く。
(……? 一体なんだ?)
疑問に思い上体を起こす。丁度その瞬間、外へと続く通路から、数人の男女と、同人数の衛兵が姿を現した。
「くそっ! 放せ! 放せってば!!」
若い女の声。加えて衛兵の怒号も響く。
「ええい黙れ! 盗人風情が偉そうに!」
それから衛兵は、ラインハルトのいる牢屋を開けると、引きずっていた女を放り入れた。
寝転んだ上に圧し掛かってくる女。ラインハルトはそれを隣に放り投げると、直ぐに抗議の声を上げる。
「おい! 他にも牢屋はいっぱいあるだろう!? なんだって俺のところに押し込めるんだ!」
すると顔の良く知れた衛兵が答える。
「すまないな。捉えた族は他にも何人かいて、空の牢屋はそいつらで埋まっちまうんだ」
理由を聞いたところで、到底納得できる筈が無い。
ラインハルトは、冗談ではない、と吐き捨て、更に衛兵に申し立てる。
「ただでさえ他人とつるむのはごめんだというのに、こんな狭い空間に若い女と二人など、息が詰まってしまうわ! せめてそっちの男と交換しろ!」
衛兵が連れた毛むくじゃらの男を指さし叫ぶ。
だが衛兵の答えは変わらない。
「それも無理だ。その女は幼いながら賊の頭らしい。手下と一緒の牢に入れて何か企てられても困る。すまんが我慢してくれ」
そんなこと知った事ではない、とラインハルトは叫ぼうとした。
だがその時、思わぬところから反論が上がる。
「なんだいなんだい、黙って聞いてりゃ散々な良いようだね! こんな若い女と一緒何て、むしろご褒美だろうにさ。あ……まさかあんた……そっちの?」
声は先程ラインハルトに放り投げられた女の物だった。
石の床にに同立ち、腕を組んで睨みつけてくる。
ラインハルトは一つため息をつくと、女に向き直ってこう語る。
「おい、俺は善意で言ってやっているんだ。お前だって知らない男と一緒に寝食を共にするのは嫌だろう? ましてや牢内は禁欲生活だ。もしかしたら襲ってしまうかもしれんぞ?」
ラインハルトに女を襲うつもりは毛頭も無い。だが世間一般の女は得てして、その手の話をすれば機嫌を悪くし離れていってくれるのだ。今回もその手を使い、彼は女に自ら別室への移動を進言させようとした。
ところがだ。あろうことかこの女は、胸に手を当てるとこう叫んだ。
「はん、そんな脅しが通用するかい! 女だと思って下に見るんじゃないよ!? むしろひぃひぃ言わせてやるから覚悟しな!」
懸命に声を張ってはいるが、その見た目は成熟した女というよりは、むしろ少女と呼ぶに相応しい。
まだ子供らしさが残る顔。控えめな胸と尻。灰の短い髪が良く似合い可愛らしい……が、とても経験が豊富なようには見えない。
だがそんな少女であっても、ここまで開き直られてはラインハルトも頭を抱えてしまう。
背後であの衛兵の声が聞こえた。
「ははは! ホムエルシン様に凄んでいたのが嘘のようだな! 折角だ。お言葉に甘えさせてもらったらどうだ?」
衛兵にあるまじき発言に、ラインハルトの頭痛はさらに加速していく。
結局、ラインハルトは少女と一緒に牢屋で座り込んでいた。
予想通り、酷く気まずい。あれだけの啖呵を切った女も、何故か今は静かなままだ。
(全く……どうしてこんなことに……)
ラインハルトにとって、今のこの環境に比べれば昨晩までの方が頗る快適であった。一枚しかない布も堂々と使えず、何をするにしても女の視線を意識してしまう。
(そもそもだ。いくら囚人とはいえ男と女を一緒に牢へ入れるなんておかしいだろう! 衛兵め……本当に何かあったらどうする気だ?)
ラインハルトは、軍に属してからという物、牢獄の看守という仕事に就いたことが無かった。だからこういったことが日常的に行われているのか、また稀有な例なのか判断できない。だが彼の常識に当て嵌めて考えてみれば、こんな扱いをされるのは異常としか思えない。
(ううむ……もしやこれは、師の弄した策略なのだろうか?)
現状に頭を悩ませるラインハルトは、遂に師であるジンを疑いに掛かった。
先だっての面会に置いてジンは、終に反論も出来ずに牢屋を去っていった。それを根に持ったジンが、ラインハルトの牢へ年頃の女を押し込める。そしてラインハルトが襲うのを待ち、新たな刑罰を与える算段なのでは、とそう考えたのだ。
それが正か非かラインハルトには確認する術がない。
だが例えその予想が当たっていたとしても、その策は失策に終わるだろう。なぜなら、ラインハルトは欲情に負けたりなどしない。『色情に嵌った武人は常人に成り下がる』。彼のような生粋の戦士の内で語られる格言であった。
ラインハルトは振り向く。牢屋の対角には、膝を抱え小さく座る少女の背中。彼はすぐ近くに転がる布を持ち上げると、縮こまる彼女に声をかけた。
「おい」
少女の身体がびくりと震える。
「な、なによ!?」
体に続き声までも震わせて、顔もむけずに声を荒げた。先程の力強さなど微塵も感じぬ弱弱しい声だ。
ラインハルトの頭に幾つかの疑問が浮かび上がる。だが彼はそれを押しとどめ、布を差し出した。
「ほら、床に敷くといい。そのままでは体が痛くなる」
恐る恐る振り向いた少女は、ラインハルトの顔と差し出された布を交互に見やる。
それからひったくるように布をつかみ取ると、さっさと床に敷きその上に身体を横たえてしまった。
「……」
ラインハルトはその行動を見て言葉を失くす。善意の行為であったのだし、実際使用しているのだから礼の一つでも言えばよいだろうに。そんなことを思いながら、一つ大きなため息をつき頭を掻きむしった。
それからラインハルトは、少女に背を向け横たわる。これまでとは違う、他人が傍にいる就寝。例え幼き少女だろうと、警戒心を露わにしたラインハルトはこの日、満足に眠ることが出来なかった。
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