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魔法都市
夕食の席 2
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今後の方針が決まり食事会もお開きに……はならない。次なる矛先はラインハルトの同行者、カイネルへと向かう。
「ところで君……カイネル君。お父さんから連絡をもらっていたよ。親離れするためにラインハルト君と一緒に旅に出たんだってね」
ルインは空になったグラスに自ら酒を注ぎ入れながらそういった。
「父さんが? 何か言っていましたか?」
「いや、特には何も。ただ一つだけ、君に助言をしてやって欲しいと書いてあった」
「助言……ですか?」
カイネルは露骨に顔を顰めた。
ルインがラインハルトへ向けた言葉は、カイネルにとってどれも難しい物ばかりだった。抽象的な表現が多く、言葉の真意を読み取るのが難しい。そんな賢者が出す助言が果たして自身の為になるのか、カイネルは疑問を禁じ得ない。
「露骨に嫌そうな顔をするね。まぁ気持ちはわからなくもない。さて、僕からいうことはただ一つ。人間は皆、いつかそれぞれの道を歩むことになる。例え長い時間を共に生きた兄弟姉妹といえども、一人になる時は必ずやってくるのだ。その時が来たとき、他者に依存する人間ほど脆く崩れ落ちるだろう」
十をやっと超えた少年には難しい話だった。だがカイネルは、ルインの視線を見て彼が何を言わんとしているのか察した。
それでもその予想が外れていることを祈り、カイネルはルインに喰ってかかる。
「……はっきりと言ってください。僕はどうすればいいんですか?」
手酌で満たしたグラスを傾け、また酒を一口飲む。そのグラスをゆっくりと机に置いて、ルインは続けた。
「この学校には、遠く離れた町へ繋がる不思議な扉がある。その先にはかつて死に絶えたと思われたエルフ、ドワーフたちが住む町が存在している。最近では魔物や魔族の集落も幾つかできているようだ。そこにいる二人は魔族だろう? ならば一度、同族の世界を見てくるのもよいと思うが……どうだろう」
カイネルの予想が当たった。ルインが出した提案、それはカイネル、パルシオ、エアーが、それぞれの旅に出るべき、というものだった。
三人は物心がつくころから一緒だった。飯を食う時も、遊ぶ時も、鍛錬の時も、朝起きてから夜寝るまでの殆どが一緒だった。そんな彼らにとってルインの語る提案は、後の為になることだとしても素直に頷くことができないものであった。
「申し訳ありませんが、僕たちは離れるつもりはありません」
毅然とした態度で否定するカイネル。その答えを聞いてもルインは、眉一つ変えない。
「……そうかい。そちらの二人も同じ意見かい?」
ルインは再び酒の入ったグラスを傾けた。
カイネルの視線が揺らぎ、隣に佇むパルシオとエアーを見る。
『もちろん、離れるつもりなんて毛頭ないわ』
そう語るエアーはカイネルを見つめていた。その言葉に安堵したカイネルは、ほっと胸を撫でおろす。しかし、もう一人の家族はそれを良しとはしなかった。
『私は賛成だ。いつかはそうしなければと考えていた』
「パルシオ!?」
家族の思いがけぬ発言に驚くカイネル。座っていた椅子を倒しながら、勢いよく立ち上がる。
エアーも地から足を離し羽ばたくと、パルシオへ向けて非難の声を浴びせた。
『何を考えているのよ! 私たちは一心同体。ずっと小さなころからそうだったでしょう!?』
賑やかだった宴は一変して険悪な空気が漂う。
二人の非難を浴びながらもパルシオは冷静だ。喧しくなる二人の家族をゆっくりと見渡し、言葉を選ぶ。
『確かに、私たちは幼いころから一緒だった。だが一緒に居すぎた。このままずっと一緒に居れば、もしもの時いよいよ一人では生きられなくなるだろう』
人間と魔族では、そもそもの寿命が違う。齢八十も生きれば十分長寿とされる人間に対し、魔族は二百、三百もの長い時を生きる。そうなれば自ずと誰かが取り残されることになる。パルシオはいつもその時を憂いていた。
『もしもの話なんて必要ないわ! 私たちはこれからもずっと一緒にいるの。それなら何も問題ないでしょう!?』
エアーが叫ぶ。それは幼き頃から三人が互いに誓い合っていた約束だった。だがそれではいけないとパルシオも叫ぶ。
『問題無いはずがないだろう! 信頼と愛情によって繋がれた関係であるのならば問題はない。だが今後私たちの間に生まれるのは依存という名の枷だ。お前も思ったことがある筈だ。カイネルがいるから大丈夫、私がいるから大丈夫と。確かに三人一緒ならば楽で心地いい。でも大人になるにはそれではいけないんだ。平和な世界であろうとも明日、明後日に何が起きるかなんて誰にも分らない。不治の病にかかるやもしれない。突発的な戦争が起きるかもしれない。もしかしたらこの飯に中って、俺とお前が死にカイネルが一人残されるかもしれないんだ。もしそうなった時、今の未熟な精神ではその後生きていけるかわからない』
パルシオの言葉はカイネルにだけ当てはまるものではなかった。あくまで仮定の話ではあるが、同じ状況にエアー、パルシオがそれぞれ陥った時、やはり彼らも一人で生きることはできなくなるだろう。互いに依存しあう……そういった関係に陥ったものらは須らく崩壊の道を辿る。これを直さんとするならば、強制的にでも一時的に距離を離し、自浄するのを待つしかない。
人の為に自らを犠牲にする覚悟を持つ。その精神は尊く立派なものだ。だが行き過ぎてしまってはいけない。その行き過ぎてしまった結果が共依存という病を引き起こす。最愛の息子らにその毛があることを感じだネイノートは、自身が遂に言えなかったことを同じ英雄であるルインに託したのだった。
「君たちの関係は少々特殊だ。人間と魔族が兄弟となるなどこれまで聞いたことがない。だからどの選択肢を選べば良いのか、僕にも正解はわからない。だけど道を増やすことはできた。あとは君たちが決めることだ。ゆっくりと話し合うといいよ」
静まり返った部屋の中、ルインがグラスに酒を注ぐ音だけが響く。そこへ、一部始終を黙ってみていたラインハルトが口を開いた。
「あまり大事に考えない方がいい。少しの間だけ旅行に行くと思えばいいじゃないか。帰りたくなったら帰ってくればいいし、会いたくなったら会いに来ればいい」
カイネルもエアーも、反論しようと思えば幾らでも反論できた。人生はまだ長い。今焦らなくとも、またいつか治療の機会が訪れるだろう、と。しかし、他者を頼る依存の思考と、自身を犠牲に他者を尊ぶ共依存の思考が、パルシオの提案を肯定する。
一時は賑やかに盛り上がった宴は、そのままお開きとなった。ラインハルトは用意された部屋に戻り眠りにつく。カイネルもまた用意された部屋に戻ると、エアー、パルシオと共に話し合いを続けた。やがて夜が更けるころ、三人は一つの答えを出す。三人は残された時間を惜しむように、皆抱き合って最後とも言える夜を過ごした。
「ところで君……カイネル君。お父さんから連絡をもらっていたよ。親離れするためにラインハルト君と一緒に旅に出たんだってね」
ルインは空になったグラスに自ら酒を注ぎ入れながらそういった。
「父さんが? 何か言っていましたか?」
「いや、特には何も。ただ一つだけ、君に助言をしてやって欲しいと書いてあった」
「助言……ですか?」
カイネルは露骨に顔を顰めた。
ルインがラインハルトへ向けた言葉は、カイネルにとってどれも難しい物ばかりだった。抽象的な表現が多く、言葉の真意を読み取るのが難しい。そんな賢者が出す助言が果たして自身の為になるのか、カイネルは疑問を禁じ得ない。
「露骨に嫌そうな顔をするね。まぁ気持ちはわからなくもない。さて、僕からいうことはただ一つ。人間は皆、いつかそれぞれの道を歩むことになる。例え長い時間を共に生きた兄弟姉妹といえども、一人になる時は必ずやってくるのだ。その時が来たとき、他者に依存する人間ほど脆く崩れ落ちるだろう」
十をやっと超えた少年には難しい話だった。だがカイネルは、ルインの視線を見て彼が何を言わんとしているのか察した。
それでもその予想が外れていることを祈り、カイネルはルインに喰ってかかる。
「……はっきりと言ってください。僕はどうすればいいんですか?」
手酌で満たしたグラスを傾け、また酒を一口飲む。そのグラスをゆっくりと机に置いて、ルインは続けた。
「この学校には、遠く離れた町へ繋がる不思議な扉がある。その先にはかつて死に絶えたと思われたエルフ、ドワーフたちが住む町が存在している。最近では魔物や魔族の集落も幾つかできているようだ。そこにいる二人は魔族だろう? ならば一度、同族の世界を見てくるのもよいと思うが……どうだろう」
カイネルの予想が当たった。ルインが出した提案、それはカイネル、パルシオ、エアーが、それぞれの旅に出るべき、というものだった。
三人は物心がつくころから一緒だった。飯を食う時も、遊ぶ時も、鍛錬の時も、朝起きてから夜寝るまでの殆どが一緒だった。そんな彼らにとってルインの語る提案は、後の為になることだとしても素直に頷くことができないものであった。
「申し訳ありませんが、僕たちは離れるつもりはありません」
毅然とした態度で否定するカイネル。その答えを聞いてもルインは、眉一つ変えない。
「……そうかい。そちらの二人も同じ意見かい?」
ルインは再び酒の入ったグラスを傾けた。
カイネルの視線が揺らぎ、隣に佇むパルシオとエアーを見る。
『もちろん、離れるつもりなんて毛頭ないわ』
そう語るエアーはカイネルを見つめていた。その言葉に安堵したカイネルは、ほっと胸を撫でおろす。しかし、もう一人の家族はそれを良しとはしなかった。
『私は賛成だ。いつかはそうしなければと考えていた』
「パルシオ!?」
家族の思いがけぬ発言に驚くカイネル。座っていた椅子を倒しながら、勢いよく立ち上がる。
エアーも地から足を離し羽ばたくと、パルシオへ向けて非難の声を浴びせた。
『何を考えているのよ! 私たちは一心同体。ずっと小さなころからそうだったでしょう!?』
賑やかだった宴は一変して険悪な空気が漂う。
二人の非難を浴びながらもパルシオは冷静だ。喧しくなる二人の家族をゆっくりと見渡し、言葉を選ぶ。
『確かに、私たちは幼いころから一緒だった。だが一緒に居すぎた。このままずっと一緒に居れば、もしもの時いよいよ一人では生きられなくなるだろう』
人間と魔族では、そもそもの寿命が違う。齢八十も生きれば十分長寿とされる人間に対し、魔族は二百、三百もの長い時を生きる。そうなれば自ずと誰かが取り残されることになる。パルシオはいつもその時を憂いていた。
『もしもの話なんて必要ないわ! 私たちはこれからもずっと一緒にいるの。それなら何も問題ないでしょう!?』
エアーが叫ぶ。それは幼き頃から三人が互いに誓い合っていた約束だった。だがそれではいけないとパルシオも叫ぶ。
『問題無いはずがないだろう! 信頼と愛情によって繋がれた関係であるのならば問題はない。だが今後私たちの間に生まれるのは依存という名の枷だ。お前も思ったことがある筈だ。カイネルがいるから大丈夫、私がいるから大丈夫と。確かに三人一緒ならば楽で心地いい。でも大人になるにはそれではいけないんだ。平和な世界であろうとも明日、明後日に何が起きるかなんて誰にも分らない。不治の病にかかるやもしれない。突発的な戦争が起きるかもしれない。もしかしたらこの飯に中って、俺とお前が死にカイネルが一人残されるかもしれないんだ。もしそうなった時、今の未熟な精神ではその後生きていけるかわからない』
パルシオの言葉はカイネルにだけ当てはまるものではなかった。あくまで仮定の話ではあるが、同じ状況にエアー、パルシオがそれぞれ陥った時、やはり彼らも一人で生きることはできなくなるだろう。互いに依存しあう……そういった関係に陥ったものらは須らく崩壊の道を辿る。これを直さんとするならば、強制的にでも一時的に距離を離し、自浄するのを待つしかない。
人の為に自らを犠牲にする覚悟を持つ。その精神は尊く立派なものだ。だが行き過ぎてしまってはいけない。その行き過ぎてしまった結果が共依存という病を引き起こす。最愛の息子らにその毛があることを感じだネイノートは、自身が遂に言えなかったことを同じ英雄であるルインに託したのだった。
「君たちの関係は少々特殊だ。人間と魔族が兄弟となるなどこれまで聞いたことがない。だからどの選択肢を選べば良いのか、僕にも正解はわからない。だけど道を増やすことはできた。あとは君たちが決めることだ。ゆっくりと話し合うといいよ」
静まり返った部屋の中、ルインがグラスに酒を注ぐ音だけが響く。そこへ、一部始終を黙ってみていたラインハルトが口を開いた。
「あまり大事に考えない方がいい。少しの間だけ旅行に行くと思えばいいじゃないか。帰りたくなったら帰ってくればいいし、会いたくなったら会いに来ればいい」
カイネルもエアーも、反論しようと思えば幾らでも反論できた。人生はまだ長い。今焦らなくとも、またいつか治療の機会が訪れるだろう、と。しかし、他者を頼る依存の思考と、自身を犠牲に他者を尊ぶ共依存の思考が、パルシオの提案を肯定する。
一時は賑やかに盛り上がった宴は、そのままお開きとなった。ラインハルトは用意された部屋に戻り眠りにつく。カイネルもまた用意された部屋に戻ると、エアー、パルシオと共に話し合いを続けた。やがて夜が更けるころ、三人は一つの答えを出す。三人は残された時間を惜しむように、皆抱き合って最後とも言える夜を過ごした。
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