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深奥
救世の魔法使い 2
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私が呆然としていると、部屋の扉が勢いよく開かれた。
「はぁっ! はぁっ! ……ルイン君!!」
入ってきたのは一人の女の子。女の子は慌ててお父さんに駆け寄ると、目に刺さった杖をゆっくりと引き抜いて治療を始めた。拙いながらもよく練り上げられた魔力。日々努力していることが分かる。
「ルイン!!」
治療の最中、再び部屋の入り口から声が聞こえた。振り向けばそこにはまたもや女の子。真っ赤な長い髪、その顔立ちから、その子が私のお母さんだとわかった。
お母さんは今にも泣きそうな顔でお父さんに駆け寄る。
それから何人もの人が部屋に集まってきた。
気が付けば私は部屋から廊下に出ていて、出来た人垣を見つめていた。
顔が真っ赤に染まったお父さんが運び出される。後を追うお母さんと治癒魔法をかけてくれていた女の子。それに続いて私も後を追う。
そこはやっぱり学園の中だった。見覚えのある廊下に扉。知っている顔こそ居なかったけど、酷く見慣れた光景が広がっている。
すれ違う生徒たちは、お父さんの姿を見て声を失くす。その後を追う私を気に掛ける人はいない。
「一体何事だ!」
一つだけ、聞きなれた声が聞こえた。
しわがれた声で叫ぶ白く長い髭を生やした老人。その人はこの学園の元園長、リエント様だった。
リエント様はやはり私に目をくれることなくお父さんに駆け寄る。
「これはひどい……何があったんだね」
少し悩んで、お母さんが答える。
「……恐らく先日の件が原因だと思います」
「先日……もしやタウロスに襲われた時のか? 全く、何度も気にすることはないと諭したというに」
タウロスという名に心臓が高鳴る。私があったタウロスが、彼女らの言うタウロスと同等の強さがあったかはわからないけど、あれと対峙して無事だったお父さんは流石だ。
(思いもよらず因縁の対決だったようね)
そんなことを考えているうちに、お父さんは医務室へと運び込まれた。
私も後を追い医務室へと駆け込む。……その時、視界がぐにゃりと歪んだ。
気が付けば私は、私の家にいた。お母さんの家系、セイムセイン家のお屋敷だ。
「ここは……書斎?」
部屋一面に立ち並ぶ本棚。窓際には机と椅子が置かれていて、そこは宛ら図書館みたい。
(……この幻は一体何がしたいのかしら。私を精神的に追い詰めようとしている……?)
本棚は綺麗に整理されていて、埃一つない。少し見るだけでも十分に清掃が行き届いているとわかった。
光が差す窓から外を覗く。まだまだ日は高いらしく、昼を少し過ぎた頃のようだ。
「静かね。迷宮のことなんか忘れちゃいそう」
私は窓際にある四つの椅子の内の一つに腰かけた。
そのままぼうっとしていると、突然扉が開かれる。
「アネシアルテ様! そんなに急いでは危ないです!」
「もう、心配し過ぎなのよ、ルインは。それに『様』はやめてって言ったでしょう?」
「そういうわけにはいきません。だって僕は奴隷、アネシアルテ様は主様のご息女ですから」
「もう、融通が利かないわね」
物騒な言葉と共に、さっき見た幻より更に幼い父と母が現れた。十歳くらい……かな? 二人は本棚の一角に駆け寄ると、そこから幾つかの本を抜き出す。そしてその本を持って私の方……もとい、机に歩み寄ってきた。
「ねぇルイン。私、そろそろ派手な魔法も使ってみたいわ」
「まだ駄目ですよ。もっと自由に魔力を操作できるようにならないと危ないです」
お父さんは私の隣に座り、お母さんはその向かいに座る。それから二人は本を開くと、楽しそうにそれぞれ読み始める。
お父さんやお母さんの幼い頃のことは、昔、リエント様に少しだけ聞いたことがあった。二人とも幼いころから聡明で、素晴らしい魔法の才能を持っていたと言っていた。
だから私は、この年でどんな難しい本を読んでいるのかな、なんて思いながら本を覗いた。……でも隣に座るお父さんが嬉々として見ていた本を見て、私は少し驚いた。
(生活魔法の……使い方?)
その本は、お父さんやお母さんのような『優秀な魔法使い』が読むものじゃなかった。もっとこう、幼い子供が魔法の存在を知り、魔力に触れる切っ掛けを作るような本で……仮に十歳当時の私が手に取ったなら、あまりのつまらなさに放り投げるような本だ。
(そんな……もっといい本がこんなに……)
私は改めて本棚を見る。
本棚にはもっと高度な魔法が記された魔導書が沢山並べてあった。望むならすぐにでもお母さんが望む魔法を試すことが出来る。それでもお父さんは、この本を選んだ。
さっきまで文句を言っていたお母さんも、今ではお父さんと一緒につまらない本を楽しそうに読んでいる。
この時、私は初めて両親の本当の姿を知った気がした。
今までの私にとって、両親の名は大きな重荷でしかなかった。
いつも冷静沈着な父、ルイン。何があっても取り乱さず、精霊と会話することで常軌を逸する魔法を操る。その力は邪竜を倒すほど強大で、今では英雄として語り継がれてる。
あらゆる魔法を使いこなす母、アネシアルテ。その才能は他の追従を許さず、膨大な魔力で強大な魔法を連続で扱うことが出来る。スフィロニアにおいてその名を知らない人はいなくて、今は魔法学校の長を務めてる。
二人とも一介の魔法使いとは比べようもなく優秀で、凡人の私がちょっと努力しただけじゃ到底太刀打ちできない。そう思ったからこそ、私は部屋にこもった。立派な父と母の名を汚さないよう、期待を裏切らないように寝る間も惜しんで研究に没頭した……没頭せざるを得なかった。だって私には、お母さんみたいに秀でた才能なんてなかったし、お父さんみたいに特別な力なんてなかったから。
子供の頃はこうじゃなかったと思う。事あるごとにお父さん、お母さんみたいな魔法使いになるって言っていたのを覚えてる。でも年を経るごと、知識を得るごとに露となる現実と理想の乖離に愕然とした。どれだけ努力しても到達できない高みに二人はいる。それを理解するたびに部屋にこもる時間は増えていった。そしてある時期から、魔法使いになんて成りたくないとすら思い始めた。
優秀なお父さんとお母さんの子供なのに、大した実力もないことを指摘されるんじゃないかと思うと怖くてたまらなかった。……でも、私が魔法使いになることを喜ぶお父さんとお母さんにそんなこと言えるわけがない。だから私は、立派な魔法使いであろうと頑張った。……結果が伴っているかはわからないけど。
この幻が真実かどうか、それを判断する術を私は持たない。でもなぜか、不思議とこれが真実であると実感できた。
二人は本と睨めっこをしながらああでもないこうでもないと言い合っている。私はそれをぼんやりと眺める。
(何時からだろう……お父さんとお母さんを避けるようになったのは)
親子水入らず、と言ってもいいのだろうか? 相手は幻の中の住人で、私より幼く、会話もできないような状況だ。でも私は、心が満たされていくのを感じた。
(……帰ったら子供の頃のことでも聞いてみようかな)
その光景に思いをはせていると、徐々に世界は崩れ始めた。
「……幻が終わる」
景色は色あせ、時の流れが穏やかになっていく。ふと、部屋の入り口に兎さんが立っているのに気が付いた。
「シェインさん」
「迎えに来てくれたのね。ありがとう」
何故兎さんがここにいるのか。そんなことはどうでもよかった。ただ私の心は、憑き物が取れたように晴れやかだった。
私は椅子から立ち上がる。すると目の前にあった机や本、椅子、そしてお父さんやお母さんも煙のように消えていった。
若干の物悲しさを胸に、私は歩き出す。
「さ、行きましょうか。まだ終わりじゃないんでしょう?」
兎さんは観念したようにはにかむと、私に向かって手を差し出した。
「どうでしたか?」
「そうね……大切なものを思い出せてくれたわ。それに気をつけなきゃいけないことも教えてくれた」
私は兎さんの手を取る。それと同時に辺りは白く染まり、腕が強く引かれるのを感じた。
「はぁっ! はぁっ! ……ルイン君!!」
入ってきたのは一人の女の子。女の子は慌ててお父さんに駆け寄ると、目に刺さった杖をゆっくりと引き抜いて治療を始めた。拙いながらもよく練り上げられた魔力。日々努力していることが分かる。
「ルイン!!」
治療の最中、再び部屋の入り口から声が聞こえた。振り向けばそこにはまたもや女の子。真っ赤な長い髪、その顔立ちから、その子が私のお母さんだとわかった。
お母さんは今にも泣きそうな顔でお父さんに駆け寄る。
それから何人もの人が部屋に集まってきた。
気が付けば私は部屋から廊下に出ていて、出来た人垣を見つめていた。
顔が真っ赤に染まったお父さんが運び出される。後を追うお母さんと治癒魔法をかけてくれていた女の子。それに続いて私も後を追う。
そこはやっぱり学園の中だった。見覚えのある廊下に扉。知っている顔こそ居なかったけど、酷く見慣れた光景が広がっている。
すれ違う生徒たちは、お父さんの姿を見て声を失くす。その後を追う私を気に掛ける人はいない。
「一体何事だ!」
一つだけ、聞きなれた声が聞こえた。
しわがれた声で叫ぶ白く長い髭を生やした老人。その人はこの学園の元園長、リエント様だった。
リエント様はやはり私に目をくれることなくお父さんに駆け寄る。
「これはひどい……何があったんだね」
少し悩んで、お母さんが答える。
「……恐らく先日の件が原因だと思います」
「先日……もしやタウロスに襲われた時のか? 全く、何度も気にすることはないと諭したというに」
タウロスという名に心臓が高鳴る。私があったタウロスが、彼女らの言うタウロスと同等の強さがあったかはわからないけど、あれと対峙して無事だったお父さんは流石だ。
(思いもよらず因縁の対決だったようね)
そんなことを考えているうちに、お父さんは医務室へと運び込まれた。
私も後を追い医務室へと駆け込む。……その時、視界がぐにゃりと歪んだ。
気が付けば私は、私の家にいた。お母さんの家系、セイムセイン家のお屋敷だ。
「ここは……書斎?」
部屋一面に立ち並ぶ本棚。窓際には机と椅子が置かれていて、そこは宛ら図書館みたい。
(……この幻は一体何がしたいのかしら。私を精神的に追い詰めようとしている……?)
本棚は綺麗に整理されていて、埃一つない。少し見るだけでも十分に清掃が行き届いているとわかった。
光が差す窓から外を覗く。まだまだ日は高いらしく、昼を少し過ぎた頃のようだ。
「静かね。迷宮のことなんか忘れちゃいそう」
私は窓際にある四つの椅子の内の一つに腰かけた。
そのままぼうっとしていると、突然扉が開かれる。
「アネシアルテ様! そんなに急いでは危ないです!」
「もう、心配し過ぎなのよ、ルインは。それに『様』はやめてって言ったでしょう?」
「そういうわけにはいきません。だって僕は奴隷、アネシアルテ様は主様のご息女ですから」
「もう、融通が利かないわね」
物騒な言葉と共に、さっき見た幻より更に幼い父と母が現れた。十歳くらい……かな? 二人は本棚の一角に駆け寄ると、そこから幾つかの本を抜き出す。そしてその本を持って私の方……もとい、机に歩み寄ってきた。
「ねぇルイン。私、そろそろ派手な魔法も使ってみたいわ」
「まだ駄目ですよ。もっと自由に魔力を操作できるようにならないと危ないです」
お父さんは私の隣に座り、お母さんはその向かいに座る。それから二人は本を開くと、楽しそうにそれぞれ読み始める。
お父さんやお母さんの幼い頃のことは、昔、リエント様に少しだけ聞いたことがあった。二人とも幼いころから聡明で、素晴らしい魔法の才能を持っていたと言っていた。
だから私は、この年でどんな難しい本を読んでいるのかな、なんて思いながら本を覗いた。……でも隣に座るお父さんが嬉々として見ていた本を見て、私は少し驚いた。
(生活魔法の……使い方?)
その本は、お父さんやお母さんのような『優秀な魔法使い』が読むものじゃなかった。もっとこう、幼い子供が魔法の存在を知り、魔力に触れる切っ掛けを作るような本で……仮に十歳当時の私が手に取ったなら、あまりのつまらなさに放り投げるような本だ。
(そんな……もっといい本がこんなに……)
私は改めて本棚を見る。
本棚にはもっと高度な魔法が記された魔導書が沢山並べてあった。望むならすぐにでもお母さんが望む魔法を試すことが出来る。それでもお父さんは、この本を選んだ。
さっきまで文句を言っていたお母さんも、今ではお父さんと一緒につまらない本を楽しそうに読んでいる。
この時、私は初めて両親の本当の姿を知った気がした。
今までの私にとって、両親の名は大きな重荷でしかなかった。
いつも冷静沈着な父、ルイン。何があっても取り乱さず、精霊と会話することで常軌を逸する魔法を操る。その力は邪竜を倒すほど強大で、今では英雄として語り継がれてる。
あらゆる魔法を使いこなす母、アネシアルテ。その才能は他の追従を許さず、膨大な魔力で強大な魔法を連続で扱うことが出来る。スフィロニアにおいてその名を知らない人はいなくて、今は魔法学校の長を務めてる。
二人とも一介の魔法使いとは比べようもなく優秀で、凡人の私がちょっと努力しただけじゃ到底太刀打ちできない。そう思ったからこそ、私は部屋にこもった。立派な父と母の名を汚さないよう、期待を裏切らないように寝る間も惜しんで研究に没頭した……没頭せざるを得なかった。だって私には、お母さんみたいに秀でた才能なんてなかったし、お父さんみたいに特別な力なんてなかったから。
子供の頃はこうじゃなかったと思う。事あるごとにお父さん、お母さんみたいな魔法使いになるって言っていたのを覚えてる。でも年を経るごと、知識を得るごとに露となる現実と理想の乖離に愕然とした。どれだけ努力しても到達できない高みに二人はいる。それを理解するたびに部屋にこもる時間は増えていった。そしてある時期から、魔法使いになんて成りたくないとすら思い始めた。
優秀なお父さんとお母さんの子供なのに、大した実力もないことを指摘されるんじゃないかと思うと怖くてたまらなかった。……でも、私が魔法使いになることを喜ぶお父さんとお母さんにそんなこと言えるわけがない。だから私は、立派な魔法使いであろうと頑張った。……結果が伴っているかはわからないけど。
この幻が真実かどうか、それを判断する術を私は持たない。でもなぜか、不思議とこれが真実であると実感できた。
二人は本と睨めっこをしながらああでもないこうでもないと言い合っている。私はそれをぼんやりと眺める。
(何時からだろう……お父さんとお母さんを避けるようになったのは)
親子水入らず、と言ってもいいのだろうか? 相手は幻の中の住人で、私より幼く、会話もできないような状況だ。でも私は、心が満たされていくのを感じた。
(……帰ったら子供の頃のことでも聞いてみようかな)
その光景に思いをはせていると、徐々に世界は崩れ始めた。
「……幻が終わる」
景色は色あせ、時の流れが穏やかになっていく。ふと、部屋の入り口に兎さんが立っているのに気が付いた。
「シェインさん」
「迎えに来てくれたのね。ありがとう」
何故兎さんがここにいるのか。そんなことはどうでもよかった。ただ私の心は、憑き物が取れたように晴れやかだった。
私は椅子から立ち上がる。すると目の前にあった机や本、椅子、そしてお父さんやお母さんも煙のように消えていった。
若干の物悲しさを胸に、私は歩き出す。
「さ、行きましょうか。まだ終わりじゃないんでしょう?」
兎さんは観念したようにはにかむと、私に向かって手を差し出した。
「どうでしたか?」
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