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第二章:妖精の愛し子
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レーヴェレンツ様が約束通りに例の紫根、当帰を取ってきてくれた。本当に有り難い。
「コレが例のブツですね! ありがとうございます」
「言い方ってもんがあるだろう。危ないものを取り引きしているように聞こえるから、その言い方はやめろ」
「何を言っているですか、危なくないです。これは薬草です。変なことを言わないでください。レーヴェレンツ様」
レーヴェレンツ様はため息を零した。何でため息を零したのかステラには分からなかった。
「ため息ばっかり零すと幸せが逃げますよ」
「零したくもなるだ」
ステラは目の前の薬草に興味が向、レーヴェレンツの言葉は耳に届いていない。
「紫根、当帰は乾燥させて、蜜蠟、豚脂は買うして、…… 胡麻油よね。今更だけど私、作れるかしら。記憶があやふやなんだよね」
なんくるないさーの勢いに任せて作ってみることにした。出来るか、出来ないかは、やってみなくちゃ分からない。
ステラは、早速、薬草を邸に持ち帰り、厨房を借りてフライパンを取り出す。
「フライパンに胡麻を入れて、弱火から中火くらいの火加減で、フライパンを揺らしながら満遍なく加熱する。……しっかり色づき、煙が立つまで加熱を――きゃぁ! 跳ねた」
「ステラお嬢様、お怪我はありませんか!?」
「大丈夫よ。怪我はないわ」
胡麻が跳ねるときがあるから注意が必要だった事をすっかり忘れていたわ。危ない。危ない。
「瓶に胡麻を詰めて、油を入れ……あれ? 此れは、薬草として使えない気がしてきた。料理か、お菓子に使う料理用の物だよね? 食用油を入れちゃったし」
瓶に胡麻を詰めながらステラは何が可笑しい事に今更ながらに気づく。
ステラが作っているのは料理に使う胡麻油で、薬草として使う物とは別物。
「圧縮して、縛り出さなくちゃいけないから私じゃ作れないじゃない」
「ステラお嬢様、何をお作りになっているのですか?」
「胡麻油よ」
「また、何故? 胡麻油をお作り?」
「解毒、殺菌、滋養強壮など様々な効果があるのよ」
「左様でございますか」
参考にならない答えが返ってきたが、アーサー・メリライネンは納得する。
「此方は如何致しますか?」
「お菓子作りのときに使うことにするわ」
「承りました」
ステラは、胡麻を取ってきてくれたレーヴェレンツにことの事情を説明する。
「レーヴェレンツ様が取ってきてくれた胡麻の種子ですけど、食用の胡麻油が出来ました」
「胡麻油を自家製で作ったのも驚くが」
「私が作ろうと思ったのは、火傷に効く薬草だったのに……私の力不足です」
ステラの心は沈んでいく。
ただでさえ一つ薬草が足りないのに、胡麻油も使えないじゃ効果が半減するじゃないかと、どんどん気持ちが沈んでいく。
そこに現れたのが妖精のララ。
『何をそんなに落ち込んでいるのよ』
「……ララ様」
『だから、陰気くさい顔をしているのよって聞いているの』
「胡麻油を作ろうとしたら、料理用ができてしまって――」
ステラはことの事情を説明をしながらも気持ちが沈んでいく。
リュカ殿下の火傷は治せるとリクから聞いて、火傷に効く薬草を取ってきてもらい、胡麻油を作ってみたけど違うものが出来たことを話した。
『そんなことで悩んでいたの。紫根、当帰、蜜蠟があればいいわよ』
「――え」
『メソメソするじゃない』
「ええぇぇぇえええ――……」
ステラは大きな声で驚きの声を上げる。
今までの苦労は何だったのかと思うほど、あっさりと解決してしまった。苦労したのに。そんなにあっさりと解決するなんて夢にも思っていなかった。
ララ様が鱗粉をくれると言ってくれたけど、リクと約束していたので、リクが来たときに蜜蠟《みつろう》を買って作ることにした。
その数日後、リクがお菓子を食べに私のところまで来たのでお菓子と引き換えに鱗粉を貰った。
天気干しをしていた、紫根、当帰を|すり潰して蜜蠟を加えて煉り状になるまで捏ね、リクはそれに鱗粉をかけた。
キラキラ輝く鱗粉が綺麗だった。
『どうだ!』
「リク、ありがとうございます」
『約束だからな』
保存瓶に入れてリュカ様に渡すだけ。喜んでくれるかわからないけど、喜んでくれると嬉しいな。
✳︎ ✳︎
最近、ルークに頼んで何やら仕入れたものを天気干しをしているとゼンから聞いた。何を作っているかはまだ秘密らしい。
厨房で天気干しをしていた薬草を使って何かを作っていると俺の耳に届いた。そのまま好きにさせて良いと告げ、怪我をさせないようにと見守っているように告げる。
出来上がったのか瓶を持って晩食に現れて、おどおどと落ち着きがない。その様子は小動物を見ているように思える。
「リュカ様」
と、蚊が鳴くような小さな声で呼び止められる。
「どうした?」
「今のままでも十分に魅力的ですけど、お怪我に効くと妖精に聞いたので、……作ってみたのですけど、使ってください」
俺のことを思って作ってくれたことが伝わってくる。
その前にも、違うものが出来たけど薬草を作ろうとしていたことをアーサーから話を聞いていた。
「ありがとう。嬉しいよ」
俺がそう答えると、不安そうな顔がみるみると笑顔になる。嬉しくないわけはない。嬉しいに決まっている。俺の為に一生懸命に何かをしようと心掛ける彼女が愛しいと思う。
「早速、使ってみるよ」
「私が塗ってあげる! お薬は他人に塗ってもらう方が効くと言いますし」
そんな話は聞いたことが無いが、目がやりたそうにしている。じっと見つめる、その瞳に断る術は無く、言われるままにステラに軟骨を塗らせる。
「じっとしてください」
目と鼻の先に、軟骨を片手に楽しそうに俺の顔に塗っていく。何がそんなに楽しいのかわからないが。冷たい軟骨と人肌の暖かさと柔らかな指の感触が焦ったい。
前にも似たようなことがあったな。
あの時とは逆の立場だが。
あの時は、ステラが異母妹に暴力を振るわれて頬を腫らして帰宅をし、使用人が持ってきた冷たいタオルで顔を冷やした。本人にやらせば良いものを、タオルを使用人から受け取って気づいた時には、俺がステラの腫れた顔を冷やしていた。調子が狂う。だが、それは嫌ではなく。それから何を思ったのか――。
「塗り終わったわ」
急にいろいろ思い出した。
「リュカ様、顔が赤くありませんか?」
「気のせいだ」
リュカは間一髪いれずに否定をする。
「……」
ステラも今の状況を把握して、だんだんとあの時の記憶が甦ってくる。
ステラの顔も感染したかのように赤く染まっていく。
「ま、……前にも似たようなことありましたね」
「ああ」
ふたりして、真っ赤な顔で背中合わせに座っている姿があった。
♢♦︎♢
【 胡麻油 】
材料
煎り胡麻――50g
サラダ油――100 ー 150g
作り方
01――フライパンに胡麻を入れ、弱火から中火で、綺麗なきつね色になり、煙が立つまで加熱します
火傷に注意してください。
02――瓶に胡麻を入れてサラダ油を入れて寝かしておく。
「コレが例のブツですね! ありがとうございます」
「言い方ってもんがあるだろう。危ないものを取り引きしているように聞こえるから、その言い方はやめろ」
「何を言っているですか、危なくないです。これは薬草です。変なことを言わないでください。レーヴェレンツ様」
レーヴェレンツ様はため息を零した。何でため息を零したのかステラには分からなかった。
「ため息ばっかり零すと幸せが逃げますよ」
「零したくもなるだ」
ステラは目の前の薬草に興味が向、レーヴェレンツの言葉は耳に届いていない。
「紫根、当帰は乾燥させて、蜜蠟、豚脂は買うして、…… 胡麻油よね。今更だけど私、作れるかしら。記憶があやふやなんだよね」
なんくるないさーの勢いに任せて作ってみることにした。出来るか、出来ないかは、やってみなくちゃ分からない。
ステラは、早速、薬草を邸に持ち帰り、厨房を借りてフライパンを取り出す。
「フライパンに胡麻を入れて、弱火から中火くらいの火加減で、フライパンを揺らしながら満遍なく加熱する。……しっかり色づき、煙が立つまで加熱を――きゃぁ! 跳ねた」
「ステラお嬢様、お怪我はありませんか!?」
「大丈夫よ。怪我はないわ」
胡麻が跳ねるときがあるから注意が必要だった事をすっかり忘れていたわ。危ない。危ない。
「瓶に胡麻を詰めて、油を入れ……あれ? 此れは、薬草として使えない気がしてきた。料理か、お菓子に使う料理用の物だよね? 食用油を入れちゃったし」
瓶に胡麻を詰めながらステラは何が可笑しい事に今更ながらに気づく。
ステラが作っているのは料理に使う胡麻油で、薬草として使う物とは別物。
「圧縮して、縛り出さなくちゃいけないから私じゃ作れないじゃない」
「ステラお嬢様、何をお作りになっているのですか?」
「胡麻油よ」
「また、何故? 胡麻油をお作り?」
「解毒、殺菌、滋養強壮など様々な効果があるのよ」
「左様でございますか」
参考にならない答えが返ってきたが、アーサー・メリライネンは納得する。
「此方は如何致しますか?」
「お菓子作りのときに使うことにするわ」
「承りました」
ステラは、胡麻を取ってきてくれたレーヴェレンツにことの事情を説明する。
「レーヴェレンツ様が取ってきてくれた胡麻の種子ですけど、食用の胡麻油が出来ました」
「胡麻油を自家製で作ったのも驚くが」
「私が作ろうと思ったのは、火傷に効く薬草だったのに……私の力不足です」
ステラの心は沈んでいく。
ただでさえ一つ薬草が足りないのに、胡麻油も使えないじゃ効果が半減するじゃないかと、どんどん気持ちが沈んでいく。
そこに現れたのが妖精のララ。
『何をそんなに落ち込んでいるのよ』
「……ララ様」
『だから、陰気くさい顔をしているのよって聞いているの』
「胡麻油を作ろうとしたら、料理用ができてしまって――」
ステラはことの事情を説明をしながらも気持ちが沈んでいく。
リュカ殿下の火傷は治せるとリクから聞いて、火傷に効く薬草を取ってきてもらい、胡麻油を作ってみたけど違うものが出来たことを話した。
『そんなことで悩んでいたの。紫根、当帰、蜜蠟があればいいわよ』
「――え」
『メソメソするじゃない』
「ええぇぇぇえええ――……」
ステラは大きな声で驚きの声を上げる。
今までの苦労は何だったのかと思うほど、あっさりと解決してしまった。苦労したのに。そんなにあっさりと解決するなんて夢にも思っていなかった。
ララ様が鱗粉をくれると言ってくれたけど、リクと約束していたので、リクが来たときに蜜蠟《みつろう》を買って作ることにした。
その数日後、リクがお菓子を食べに私のところまで来たのでお菓子と引き換えに鱗粉を貰った。
天気干しをしていた、紫根、当帰を|すり潰して蜜蠟を加えて煉り状になるまで捏ね、リクはそれに鱗粉をかけた。
キラキラ輝く鱗粉が綺麗だった。
『どうだ!』
「リク、ありがとうございます」
『約束だからな』
保存瓶に入れてリュカ様に渡すだけ。喜んでくれるかわからないけど、喜んでくれると嬉しいな。
✳︎ ✳︎
最近、ルークに頼んで何やら仕入れたものを天気干しをしているとゼンから聞いた。何を作っているかはまだ秘密らしい。
厨房で天気干しをしていた薬草を使って何かを作っていると俺の耳に届いた。そのまま好きにさせて良いと告げ、怪我をさせないようにと見守っているように告げる。
出来上がったのか瓶を持って晩食に現れて、おどおどと落ち着きがない。その様子は小動物を見ているように思える。
「リュカ様」
と、蚊が鳴くような小さな声で呼び止められる。
「どうした?」
「今のままでも十分に魅力的ですけど、お怪我に効くと妖精に聞いたので、……作ってみたのですけど、使ってください」
俺のことを思って作ってくれたことが伝わってくる。
その前にも、違うものが出来たけど薬草を作ろうとしていたことをアーサーから話を聞いていた。
「ありがとう。嬉しいよ」
俺がそう答えると、不安そうな顔がみるみると笑顔になる。嬉しくないわけはない。嬉しいに決まっている。俺の為に一生懸命に何かをしようと心掛ける彼女が愛しいと思う。
「早速、使ってみるよ」
「私が塗ってあげる! お薬は他人に塗ってもらう方が効くと言いますし」
そんな話は聞いたことが無いが、目がやりたそうにしている。じっと見つめる、その瞳に断る術は無く、言われるままにステラに軟骨を塗らせる。
「じっとしてください」
目と鼻の先に、軟骨を片手に楽しそうに俺の顔に塗っていく。何がそんなに楽しいのかわからないが。冷たい軟骨と人肌の暖かさと柔らかな指の感触が焦ったい。
前にも似たようなことがあったな。
あの時とは逆の立場だが。
あの時は、ステラが異母妹に暴力を振るわれて頬を腫らして帰宅をし、使用人が持ってきた冷たいタオルで顔を冷やした。本人にやらせば良いものを、タオルを使用人から受け取って気づいた時には、俺がステラの腫れた顔を冷やしていた。調子が狂う。だが、それは嫌ではなく。それから何を思ったのか――。
「塗り終わったわ」
急にいろいろ思い出した。
「リュカ様、顔が赤くありませんか?」
「気のせいだ」
リュカは間一髪いれずに否定をする。
「……」
ステラも今の状況を把握して、だんだんとあの時の記憶が甦ってくる。
ステラの顔も感染したかのように赤く染まっていく。
「ま、……前にも似たようなことありましたね」
「ああ」
ふたりして、真っ赤な顔で背中合わせに座っている姿があった。
♢♦︎♢
【 胡麻油 】
材料
煎り胡麻――50g
サラダ油――100 ー 150g
作り方
01――フライパンに胡麻を入れ、弱火から中火で、綺麗なきつね色になり、煙が立つまで加熱します
火傷に注意してください。
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