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第二章:妖精の愛し子
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ミラに髪を結ってもらいながら、休日のお昼の日課である鍛錬所に行くために整えてもらている。化粧を施して、あの日にリュカ様から貰ったネックレスを身につけた。
『似合っているわ』
「ありがとうございます」
「ん? 何故、お礼を?」
「似合っているって褒めてくれたの」
「妖精がでしょうか?」
「女神様かしら」
『まあ、女神様だなんて恐れ多いわ』
「きっと、お綺麗な方なのですね」
「ええ、とっても綺麗で私の憧れです」
『ふふふ、褒めても何もでないわよ』
護衛兼侍女のサラと一緒に居る時間が長くなり、最近はアシュリお義母様との交流時間も必然的に減って来た。少し寂しくもある。以前は、一緒に服選びも出来たけど、今はそういう交流も無くなり、寂しく感じる。
外出の準備もできたし、バスケットを持って鍛錬所に向かった。
最近は、お昼より早めに来ている。その理由は決まっている。
「今日も、リュカ様がかっこいい」
剣を振る姿は正に獅子。真剣な顔つきに、鋭い目つきが……! ゾクゾクするわ。剣の訓練の指導をしているときの顔をつきが堪らなく魅力的で、御指導してもらっている騎士にやきもち妬きそう。嫉妬しちゃう。私も混ざって御指導されたい! 羨ましい。――こっちを見た! 汗をかいているリュカ様も素敵だわ。
……あ、タオルよ。今、渡さずどうするの、私。
渡そうと持っていたタオルを持ち、リュカに渡す。リュカはタオルを受け取り額の汗を拭く。
汗を拭く姿もかっこいい。良い匂いがする。これってもしかしてフェロモンかしら。何? この美味しそうな甘いよな良い匂い。フェロモンって甘い匂いがするの? 相性が良いと汗の匂いも良い匂いに感じるって云うけど、リュカ様と私って相性が良いのね。食べたらどんな味がするだろう……。は……! 思考がヤバくなってきた。
〈リュカ様を、食べたいと思うなんて。美味しそう。……こんな事を考えているなんて思われたら嫌われちゃう〉
「――ステラ……」
「ハ、……! フェロモンじゃなくて……、見とれている場合じゃなかった」
リュカ様からタオルを受け取り、じっと見つめる。……リュカ様が使ったものだわ。やっぱりいい匂いがする。安心感を覚えるし、リラックスもできる。包まれたい。いけない。いけない。また、記憶が飛ぶところだった。
「――リュカ様、お昼になりましたので休憩にしましょう」
「ああ、そうだな。……お昼」
リュカ様の顔色が悪いような……?
「リュカ様、顔色が青白ですが、御気分が優れないのでは!? お昼食べたら寝た方がいいわ」
「そうするよ」
✳︎ ✳︎
また、ステラが意識がここではない何処かにいる。この時のステラは声をかけても聞こえていないから戻ってくるのを待つ。
「リュカ様を、食べたいと思うなんて。美味しそう。……こんな事を考えているなんて思われたら嫌われちゃう」
いや、ちょっと待て。どういう経緯で、その……考えになったんだ。そこから説明が欲しいだが。その前に。
「――ステラ……」
これ以上放っておいたらとんでもない事になりそうな予感しかない。反応するかわからないが、とりあえず彼女の名前を呼ぶ。
「ハ、……! フェロモンじゃなくて……、見とれている場合じゃなかった」
ふえろもん?! 何だ、それは。いや、今はステラが戻ってきたことに喜ぶべきだ。
よかった。戻ってきた。
直ぐにまたタオルを持ったまま固まるステラ。渡して思い出しが、タオルが欲しいとか言っていたが……持って帰らないよな? それは勘弁して欲しい。また、何か言う前に彼女の名前を呼ぼうとしたが直ぐに戻ってきた。
「――リュカ様、お昼になりましたので休憩にしましょう」
「ああ、そうだな。……お昼」
「リュカ様、顔色が青白ですが、御気分が優れないのでは!? お昼食べたら寝た方がいいわ」
「そうするよ」
お昼を食べ終えて控室にの一室で横になる。直ぐに横になるのは身体に善くないが、心配そうな顔で見つめられたら従うしかない。
「冷たい飲み物でも飲む?」
「少し休めば快くなる」
「本当に?」
「ああ」
ステラのこう言うところは好ましい。
無意識に頭を撫でていた。
「リュカ様の手、大きくて安心する」
「……そうか」
「もっと、こうして触れて欲しい。ぎゅと抱きしめて欲しい」
「善処する」
ずっと横になっているわけといかず身体を起こす。
「顔色も善くなってきたね」
「ステラのおかげだな」
ステラは両手を広げる。
「ほら、してください。先、仰っていたじゃないですか! 抱きしめてください」
可愛いな。手を広げて待っている姿が。
言われるがまステラを抱きしめると、ステラも腕を回す。
「抱きしめられると幸せホルモンが物質されるらしいです。ほんとですね」
ああ、そうだな。
……幸せか。考えた事もなかった。
抱きついたまま、顔を上がる。身長差で自然と上目遣いになる。この角度、可愛いな。心に嘘をつけない。どうしようなく彼女に惹かれている。
「好きだ」
「私も好きです、リュカ様。ずっと前から」
「知っている」
「気づいていたのですか」
「気づいていた。信じられなかった。拒絶されるのが怖かった」
臆病になっていた。彼女の気持ちに気付きながらも拒絶されるではと。情け無いくらいに。
「するわけないです。私の目にはリュカ様が一番魅力的な殿方です」
彼女の真っ直ぐな瞳に何度、救われた事か。
他の誰でなく、俺がステラを幸せにしたい。
「私がリュカ様を幸せにします」
「参ったな。先越されるとは」
「私を幸せにできるのも、リュカ様だけです」
「俺も、君を、ステラを幸せにすると誓おう」
リュカのことを心配して様子を見に来ていたルークを含めた団員達は、やっとで2人が心を通わせたことに心から喜んだ。
たまに変態を拗らせることがあるが、団長を、殿下を任せられるのはステラ嬢以外に考えられない団員一同、同じ気持ちだった。
幸せになる事を諦めていた節があった。
ステラ嬢と関わって表情も柔らかくなった。邸と鍛錬所を往来するだけだった。ステラ嬢のために外出をしたり、贈り物をしたりと日に日に表情も明るくなった。
「殿下、御自分の気持ちをちゃんと伝える事ができて俺、嬉しいです」
「ああ、だな」
今は、そっとしておこと静かに去ったが、リュカには気づかれていたことを後で知る事になる。
午後に小っ酷い扱かれることになることは誰も知らない。
♢♦︎♢
【 ヒトフェロモン 】
ヒトフェロモンの研究によると、“男性フェロモン化合物”を感じ取った女性は、リラックス感や安心感が高まるり、異性に抱きしめられると落ち着くのはそのためとも言われています。
代表的なものは、“男性フェロモン化合物"Androstadienone”と呼ばれる男性の汗に含まれるもの。そして "女性フェロモン化合物"Estratetraenol"と呼ばれる女性の尿から発見されたものです。
フェロモンは無臭ですが、良い匂いと感じる場合は、同性異性と問わずに相性が良いと言われています。
『似合っているわ』
「ありがとうございます」
「ん? 何故、お礼を?」
「似合っているって褒めてくれたの」
「妖精がでしょうか?」
「女神様かしら」
『まあ、女神様だなんて恐れ多いわ』
「きっと、お綺麗な方なのですね」
「ええ、とっても綺麗で私の憧れです」
『ふふふ、褒めても何もでないわよ』
護衛兼侍女のサラと一緒に居る時間が長くなり、最近はアシュリお義母様との交流時間も必然的に減って来た。少し寂しくもある。以前は、一緒に服選びも出来たけど、今はそういう交流も無くなり、寂しく感じる。
外出の準備もできたし、バスケットを持って鍛錬所に向かった。
最近は、お昼より早めに来ている。その理由は決まっている。
「今日も、リュカ様がかっこいい」
剣を振る姿は正に獅子。真剣な顔つきに、鋭い目つきが……! ゾクゾクするわ。剣の訓練の指導をしているときの顔をつきが堪らなく魅力的で、御指導してもらっている騎士にやきもち妬きそう。嫉妬しちゃう。私も混ざって御指導されたい! 羨ましい。――こっちを見た! 汗をかいているリュカ様も素敵だわ。
……あ、タオルよ。今、渡さずどうするの、私。
渡そうと持っていたタオルを持ち、リュカに渡す。リュカはタオルを受け取り額の汗を拭く。
汗を拭く姿もかっこいい。良い匂いがする。これってもしかしてフェロモンかしら。何? この美味しそうな甘いよな良い匂い。フェロモンって甘い匂いがするの? 相性が良いと汗の匂いも良い匂いに感じるって云うけど、リュカ様と私って相性が良いのね。食べたらどんな味がするだろう……。は……! 思考がヤバくなってきた。
〈リュカ様を、食べたいと思うなんて。美味しそう。……こんな事を考えているなんて思われたら嫌われちゃう〉
「――ステラ……」
「ハ、……! フェロモンじゃなくて……、見とれている場合じゃなかった」
リュカ様からタオルを受け取り、じっと見つめる。……リュカ様が使ったものだわ。やっぱりいい匂いがする。安心感を覚えるし、リラックスもできる。包まれたい。いけない。いけない。また、記憶が飛ぶところだった。
「――リュカ様、お昼になりましたので休憩にしましょう」
「ああ、そうだな。……お昼」
リュカ様の顔色が悪いような……?
「リュカ様、顔色が青白ですが、御気分が優れないのでは!? お昼食べたら寝た方がいいわ」
「そうするよ」
✳︎ ✳︎
また、ステラが意識がここではない何処かにいる。この時のステラは声をかけても聞こえていないから戻ってくるのを待つ。
「リュカ様を、食べたいと思うなんて。美味しそう。……こんな事を考えているなんて思われたら嫌われちゃう」
いや、ちょっと待て。どういう経緯で、その……考えになったんだ。そこから説明が欲しいだが。その前に。
「――ステラ……」
これ以上放っておいたらとんでもない事になりそうな予感しかない。反応するかわからないが、とりあえず彼女の名前を呼ぶ。
「ハ、……! フェロモンじゃなくて……、見とれている場合じゃなかった」
ふえろもん?! 何だ、それは。いや、今はステラが戻ってきたことに喜ぶべきだ。
よかった。戻ってきた。
直ぐにまたタオルを持ったまま固まるステラ。渡して思い出しが、タオルが欲しいとか言っていたが……持って帰らないよな? それは勘弁して欲しい。また、何か言う前に彼女の名前を呼ぼうとしたが直ぐに戻ってきた。
「――リュカ様、お昼になりましたので休憩にしましょう」
「ああ、そうだな。……お昼」
「リュカ様、顔色が青白ですが、御気分が優れないのでは!? お昼食べたら寝た方がいいわ」
「そうするよ」
お昼を食べ終えて控室にの一室で横になる。直ぐに横になるのは身体に善くないが、心配そうな顔で見つめられたら従うしかない。
「冷たい飲み物でも飲む?」
「少し休めば快くなる」
「本当に?」
「ああ」
ステラのこう言うところは好ましい。
無意識に頭を撫でていた。
「リュカ様の手、大きくて安心する」
「……そうか」
「もっと、こうして触れて欲しい。ぎゅと抱きしめて欲しい」
「善処する」
ずっと横になっているわけといかず身体を起こす。
「顔色も善くなってきたね」
「ステラのおかげだな」
ステラは両手を広げる。
「ほら、してください。先、仰っていたじゃないですか! 抱きしめてください」
可愛いな。手を広げて待っている姿が。
言われるがまステラを抱きしめると、ステラも腕を回す。
「抱きしめられると幸せホルモンが物質されるらしいです。ほんとですね」
ああ、そうだな。
……幸せか。考えた事もなかった。
抱きついたまま、顔を上がる。身長差で自然と上目遣いになる。この角度、可愛いな。心に嘘をつけない。どうしようなく彼女に惹かれている。
「好きだ」
「私も好きです、リュカ様。ずっと前から」
「知っている」
「気づいていたのですか」
「気づいていた。信じられなかった。拒絶されるのが怖かった」
臆病になっていた。彼女の気持ちに気付きながらも拒絶されるではと。情け無いくらいに。
「するわけないです。私の目にはリュカ様が一番魅力的な殿方です」
彼女の真っ直ぐな瞳に何度、救われた事か。
他の誰でなく、俺がステラを幸せにしたい。
「私がリュカ様を幸せにします」
「参ったな。先越されるとは」
「私を幸せにできるのも、リュカ様だけです」
「俺も、君を、ステラを幸せにすると誓おう」
リュカのことを心配して様子を見に来ていたルークを含めた団員達は、やっとで2人が心を通わせたことに心から喜んだ。
たまに変態を拗らせることがあるが、団長を、殿下を任せられるのはステラ嬢以外に考えられない団員一同、同じ気持ちだった。
幸せになる事を諦めていた節があった。
ステラ嬢と関わって表情も柔らかくなった。邸と鍛錬所を往来するだけだった。ステラ嬢のために外出をしたり、贈り物をしたりと日に日に表情も明るくなった。
「殿下、御自分の気持ちをちゃんと伝える事ができて俺、嬉しいです」
「ああ、だな」
今は、そっとしておこと静かに去ったが、リュカには気づかれていたことを後で知る事になる。
午後に小っ酷い扱かれることになることは誰も知らない。
♢♦︎♢
【 ヒトフェロモン 】
ヒトフェロモンの研究によると、“男性フェロモン化合物”を感じ取った女性は、リラックス感や安心感が高まるり、異性に抱きしめられると落ち着くのはそのためとも言われています。
代表的なものは、“男性フェロモン化合物"Androstadienone”と呼ばれる男性の汗に含まれるもの。そして "女性フェロモン化合物"Estratetraenol"と呼ばれる女性の尿から発見されたものです。
フェロモンは無臭ですが、良い匂いと感じる場合は、同性異性と問わずに相性が良いと言われています。
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