白花の咲く頃に

夕立

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風の国《シレジア》編 王子の帰還

4-28 白花の咲く頃に

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 ◆

 人の気配に、ゼフィールは竪琴を弾く指を止めた。気配の方へ顔を向けると、艶やかな黒髪の少女が飛び石を渡ってきている。彼女が跳びはねる度にふわりと舞う長い髪が軽やかだ。
 普通に歩いて渡れる程度の間隔で石は置かれているのだが、つい跳んでしまう気持ちは分かる。そういうところで、彼女とゼフィールは似た者同士なのだろう。

 微笑ましく眺めていると、ユリアは飛び石を渡り終え、唇を少し尖らせながら言った。

「なんだ、ゼフィール弾くのやめちゃったの?」

 すぐ横に座った彼女が不服そうに見てくる。
 こちらの事情など考慮しない彼女に、ゼフィールは少しばかり呆れた。

「俺がここにいても、お前とリアンは平気で入り込んでくるな」
「なんのこと? ていうか、ここでしかあんた捕まらないじゃない」
「……違いない」

 キョトンとユリアが返した答えに苦笑が漏れる。
 池の東屋にゼフィールがいる時、古くから仕えている者達は声を掛けてこない。一人になりたい時だと心得ているからだ。

 だが、双子に限っては、ここにいる時ばかりを狙って茶化しに来る傾向がある。
 今のゼフィールは何かと忙しい。臣に囲まれている時も多い。そんな中で、ゼフィールが一人でくつろいでいるこの場所は、双子にとって気兼ねなく話をする絶好の場所なのだろう。

 国を取り戻して三カ月。復興は上手く回っている。
 アイヴァンが有能な臣は可能な限り残していてくれたお陰で、施政の乱れが少なかった点が大きい。政に関しては彼らに丸投げしていれば問題ないので、ゼフィールの仕事は、勉強がてらの朝夕の会議への出席と、目覚めた女王の少しばかりの世話くらいだ。

 それなのに、ゼフィールには余暇が無い。空いている時間に勉強時間が詰め込まれているせいだ。
 あまりの暇の無さにマルクとゾフィは呆れ、落ち着いたらまた来ると言って、一週間程滞在して帰って行った。

 忙しいのは別に構わない。何かに没頭していれば、余計な事を考えずにすむ。
 けれど、たまに、どうしようもなく一人になりたくなる。そんな時はここに逃げ込み、しばらく息を抜くのだが、完全に一人で過ごせる時はあまりない。
 今だって、ひょっこり現れたユリアが、呑気に"お願い"をしてきている。

「ねぇ、ゼフィール。たまには何か聴かせてよ。これでも私、あんたの弾いてくれる曲好きなのよ?」
「初耳だな」
「今までは言わなくても近くで弾いてたから。でも、ここのところ弾いてる時に会えないし。ていうか、ほとんど弾いてなくない?」
「そういえば、人前ではもう随分と弾いてないな」

 手にしている竪琴に目を落とす。
 あれだけ好きだった演奏なのに、最近は随分と興味が薄い。ふとした時に思い出して竪琴に触れる程度だ。
 そこまで乗り気ではないけれど、ユリアにも復興作業を手伝ってもらっている。これくらいのお願いでも聞いてやれば、少しは彼女の働きへ報いれるだろうか。

「どんな曲が聴きたいんだ?」
「そうねー。何か明るい曲がいいわ。たまーに弾いてる音が聞こえてきても、なんか悲しいのばっかりだったから」
「そんなことは――……あるな」

 指摘されて気付く。
 この場所で一人物思いにふけっていると、どうしても、死者の安息ばかりを願ってしまう。そんな気持ちで曲を弾けば、選曲が偏ってしまうのも当然かもしれない。

(明るい曲か。久々だし、よく弾いていた曲とかがいいかもな)

 曲の第一音を弾こうとしてゼフィールは指を止めた。その姿勢のまま微動だにせず、自らの指を凝視する。

「どうかした?」
「……音が……」

 出てこない。
 右手を一度握り締め、また開くと、手の平をゼフィールは見つめた。
 曲は知っている。けれど、いざ弾こうとすると、頭の中から音が出てこない。すらすらと音が出てくるのは死者を悼む曲ばかりだ。

 力無く背もたれに身体を預けると、天井を見上げる。
 明るい曲は今のゼフィールには弾けない。きっと、心の中の厳格な部分が、それを許さないのだろう。あれだけの事をしでかした自分が楽しむとは何事か、と。

「すまないユリア。弾けないみたいだ」

 右手を掲げ、ユリアの方は見ずに呟く。
 数少ない特技も随分と中途半端なものになってしまった。明るい曲が弾けなければ、もはや人々に笑顔を運べないだろう。
 欲しくもない王子の地位と扱いきれない力を手に入れた代償として、失ったものはあまりに多い。

「ちょっと来て!」
「な、おい!?」

 ユリアはゼフィールの腕を掴むと、強引に彼を引っ張り歩き出した。
 飛び石を渡るペースが合わず、ゼフィールは危うく池に落ちそうになったが、なんとか乗り切り、半分引きずられるようについて行く。

「どこに行くんだ? あまり時間は――」
「いいから!」

 ユリアは通用門から城外に出、躊躇ちゅうちょせずにやぶの中へ進んだ。
 その途中で、ようやくゼフィールの腕を放してくれたので、顔に当たりそうな草木を除けながら彼女の後に続く。

 春が訪れた《シレジア》では新芽が一斉に芽吹き、あふれる緑が目に眩しい。そんな中で、国花である空木うつぎも可憐な花を咲かせ、緑の中に白を添えている。

 国を追われた時もこんな季節だった。侍女に抱えられ、空木の藪を抜けた先で待っていたのは残酷な現実で、それまでの生活を全て捨てなければならなかった。

 この藪を抜ければまた同じ事が起こりそうで――、ゼフィールはユリアの細い腕を掴んだ。
 振り返った彼女が不思議そうに見てくる。

「どうかした?」
「いや……なんでもない」
「そう? もうちょっと行ったら着くから、楽しみにしてて」

 ニコリと笑うと、ユリアは再び前を向き歩き出した。
 緩い登りを二人は進む。半刻ほどで藪が途切れ、どこまでも青い空が目の前に広がった。まだまだ冷たい風が新緑の匂いを乗せて頬を撫でる。
 風で乱れる髪を手で押さえながら振り返ったユリアが、ゼフィールに笑いかけた。

「着いたわ。見て」

 ユリアが指し示す先には《シレジア》の大地が見えた。目の前に広がるのは真っ白なアントリムの街並み。郊外には畑が広がり、もっと遠くに目を向ければ、大地を緑と白、わずかばかりのその他の色が覆っている。

「私ね、最近あそこの畑を耕すの手伝ってるの。城の兵達と一緒にね。知ってる? 《シレジア》ではここ数年不作が続いてたんですって。でも、今年は土の状態がいいから豊作になるかもって、みんな張り切ってる」

 ユリアはその場に座ると膝を抱え込み、その上に顔を乗せた。
 ゼフィールも彼女の隣に座り、眼下に広がる畑を眺める。ここからだとさすがに人の姿は見えないが、今も誰かがせっせと耕しているのだろう。

「街の人達ね、みんな喜んでる。なんか空気が変わったって。昔に戻ったみたいだって」
「……」
「細かい事は知らない人達も変化には気付いてる。みんなにその変化を与えてくれたのはゼフィールでしょ? なのに、あんたがそんなに沈んでたら、街の人達もきっと悲しむと思うのよね」
「だが、俺が無辜の人々の命を刈り取った事実は変わらない。彼らにどう償えばいいんだ? 方法を知っているなら教えてくれ」

 堪らずユリアに問う。そんなゼフィールの鼻先に彼女はビシッと指を付きつけてきた。

「それよ! その考え方! そんな事考えても、答えなんて一生出るはずないじゃない!」

 言いながらユリアは首の後ろに手を回した。胸元からペンダントを取り出すと、それをゼフィールの手に乗せる。

「あんたが死者を悼んで法衣を着てる事も、夜眠れなくて一人礼拝堂で祈ってる事も、城の人はみんな知ってる。でもね、見てるこっちも辛いのよね」

 ユリアが真っ直ぐに見つめてくる。
 その目を直視するのが辛くて、ゼフィールは手に乗るペンダントに視線を落とした。彼女が渡してきたものは魔のエメラルド。以前、危篤状態の彼女に貸したものだ。
 ペンダントをつつきながらユリアが続ける。

「だからね、あんたが少しでも前向きになって、胸の痛みが軽くなるようにって、そのペンダントにお願いしておいたわ! 前、エレノーラさんが言ってたのよ。本気で願えば望みは叶うって」
「そうか……」
「私はね、あんたがこのブレスレットをくれたお陰で気付けたの。自分がいつまでもウジウジしてると、周りの人に心配掛けちゃうんだって。あんた達曰く脳筋の私でも気付けたんですもの。ゼフィールなら、もう分かってるんじゃないの?」

 手首にはまるブレスレットを揺らしながらユリアが言う。
 ゼフィールはペンダントを首に掛け、エメラルドに触れた。

 ユリアには魔力は無いし、無信心で、《シレジア》人でもない。どれだけ祈ったところで神の祝福は与えられないだろう。
 けれど、口に出してくれたお陰で彼女の願いを知れた。ゼフィールの意識の持ちようによって、彼女の願いは叶わなくはない。

「すぐには無理だが……。努力はしよう」
「よろしい。その、えと。ペンダント返すの遅くなってごめん。なんかタイミングが見つけられなくて。大切な物なのよね?」
「こうして返ってきたからいい。おまじないも掛けてもらったし、帰るか」

 立ち上がりかけたゼフィールの法衣をユリアが掴んだ。法衣を掴んでいない左手は彼女のももをパンパンと叩いている。
 意味が分からず、ゼフィールは首を傾げた。

「なんだ?」
「どうせ今から帰っても、勉強勉強会議勉強お祈りで寝ないんでしょ? いい天気だし、ここなら文句を言う人もいないんだから、少しは寝て行きなさいよ。目の下のクマ酷いわよ」
「そんなこと言われてもな。席を空けすぎても教えてくれる者達に悪いし」
「ぐだぐだ言ってないで、たまには言うこと聞きなさい!」

 ユリアの剣幕に身体が固まる。
 この状態の彼女には逆らわない方がいい。こうなってしまっては何を言っても押し切られてしまうのは、経験から学習済みだ。

 大人しく横になりユリアの足に頭を乗せる。温かくて柔らかい彼女の膝枕は快適だが、残念ながら眠気は降りてこない。景色を眺めながらぼーっとしていると、ユリアがゼフィールの髪を指で梳いてくれ、それが気持ちよくてようやく気分が落ち着いてきた。

「私、《シレジア》に来れて良かったわ。凄く綺麗だし、人も親切なのよね。今まであっちこっちフラフラしてきたけど、この国が一番好きかも」
「俺もだな。今の季節は、空木があちこちで白い花を咲かせているところとか特に好きなんだ。言ってはなかったけど、お前達とこの景色を見たかったから……。夢が一つ叶って良かった」
「え、そんなのが夢だったの? なんて言うか……素朴過ぎない?」
「いいだろ。ほっといてくれ」
「ぷっ」

 頭上でユリアが小さく笑いを零した。我慢したつもりなのだろうが、しっかり声が漏れている。

「まぁ、ゼフィールらしいって言えば、ゼフィールらしいわよね。あんたのお願いって、無理難題か、凄く素朴かどっちかですもの」

 優しいユリアの声が耳朶を打つ。

「ユリア」
「うん?」
「手を、握っていていいか?」
「手? いいけど」

 空いている手をユリアが差し出す。それをゼフィールは自らの手でそっと包んだ。
 ただこれだけのことなのに、なぜか、心がとても落ち着く。

「懐かしい。ゼフィール、うんとちっちゃい頃、手を握ってないと眠ってくれない時があったわよね」
(そんな事あったか?)

 思いはしたが、口には出さない。
 唐突に訪れた睡魔があまりに強く眠りへと誘うものだから、喋るのすら億劫になった。眠気に抗わず、瞼を下ろすと意識がどんどん遠くなる。

 久々に訪れた眠りは随分と安らかな予感がした。


 ◆

 ユリアはゆっくりとゼフィールの髪を梳き続けていた。
 彼の顔は逆を向いているので見えないが、返答は無いし、胸は規則正しく上下している。どうやら眠れたようだ。

 国を救いながら、自らは全く救われていない事に彼は気付いていない。きっと、この先も、一人で罪の意識を背負って生きていくのだろう。一人で背負うなと言っても、優しい彼は、一人で様々な苦労を背負い込むに違いない。

 それならば、せめて彼が潰れないよう見守ろう。彼が傷付き悲しんでいるのが分かるのは、他の誰でもない、自分達なのだから。
 今だけは休もう。ずっと走り続けて来た彼にだって、羽を休める時は必要だ。そして、しばらく休んだら、また共に歩こう。

「お疲れ様、ゼフィール」

 優しい表情でユリアはゼフィールの髪を梳き続けた。
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