強引に婚約破棄された最強聖女は愚かな王国に復讐をする!

悠月 風華

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第一章 最強聖女の復讐

第5話「結界を失った王国」

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それから、ソルティア様が姿を消した
この古びた神殿で、私はデルソーレ王国に張っていた
大結界を解くことにしたのです。

ソルティア様から許可を頂けた分、
私の心は軽くなっていました。
私にも勿論、この国に愛着心があったからです。

この国に生まれ、大好きな母と過ごし、
そして、国のために働けるという何とも素敵な日々。
けれど、そんな幸福な日々も
この国に生きる者たちに破壊されてしまったのです。


ならばもう、この国に未練など、愛着心などない。
私がやってきた行いを非難するのならば、
私の努力も、苦悩も、幸せも
全てと言われるのなら。
私は惜しみなくこの神聖力を使って、
彼らに復讐しよう。

私とて人の子。慈しむ心を常に
保ち続けるだなんてことはできない。
いや───そんな心があればいつまでも彼らに
下に見られて、ただこき使われるだけの
人生になっていただろう。

私はつい先程までソルティア様が立っていた
神殿の中央に立ち、意識を結界へ集中させる。
ここなら、誰も邪魔立てする者などいない。
ここなら、誰かに虐げられることもない。
そんな解放感を胸に、
私は必要無くなった結界を解いた。



◆◆◆◆◆◆


無事に結界を解き終えた私は、
事前に『異次元空間』に入れ込んでいた
食料や日常品などを取り出して、
遅めの夕食をとることにした。

3日ほどは結界がなくなっても魔物達に
デルソーレ王国が襲われることはないだろう。
きっとその間、彼らは贅沢の限りを尽くし、
まるで至高の日々を過ごすことになるのだろう。

一番憎たらしいクシオン殿下が、
3日間幸せに満ちた生活をするのはあまりにも
腹立たしいけれど、それも我慢すれば問題ない。
聖女を捨てたあの国は少なからず魔物による
多大な被害に見舞われる
ということは確定事項なのだから。

「しばらくの間の活動拠点を見つけないと……」

この古びた神殿では雨風は多少防げても、
寒さがあることには変わらない。
そもそも国を追われた身なのだし、
行ったことはないけれど
隣国とかに行ってみようかしら……?

何しろこの国にもう用はない。
光の女神さえもこの国を見捨てたのだから。
とりあえず、夜が明けてたら行動に移そうかな、
なんて考えて、私は『異次元空間』から取り出した
毛布を被り、疲れたその身体を休ませることにした。
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