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五年後――
オレの名は満月、五歳だ。
ドラゴーナの次の王になる男だ。
オレは偉いんだぞ。凄いだろ!
今日、母ちゃんが弟を生んだんだ。
ふたり一緒に生んだんだぞ。
オレはドラゴーナの次の王で、弟がふたりいる兄ちゃんになったんだ。
もっと凄くなったんだぞ!
弟達はちっちゃくて、めちゃくちゃ可愛かったんだ。
これから、いっぱい遊んでやるからな!って、ちっちゃい手と指切りしたんだ。
でも、ちょっとの間、オレは弟達とは離ればなれにならなきゃいけないんだ。
ふたりの赤ん坊の世話をするのは大変で、母ちゃんも父ちゃんも弟達に付きっきりになっちゃうから、オレはアロイスのところに行くことになったんだ。
アロイスの屋敷は城のすぐ側だから、母ちゃんと父ちゃんと離れても全然平気だ。
本当だからな!
それに、オレは今日からのことを凄く楽しみにしていたんだ。
なぜかって?
それは、アロイスが好きだからだ。
オレは、アロイスを婿殿にするつもりなんだ。
本当はアロイスに赤ん坊を生んで欲しいんだけど無理だから、怖いけどオレが生むっていう覚悟ももうできてるんだ。
「ミツキ、準備はできたか?」
「おう、ばっちりだぜ!」
仕事が終わって部屋に迎えに来てくれたアロイスに、親指を突き立てる。
いいぜって時にするサインだって、アロイスに教わったんだ。
「アロイス、満月を頼むな。満月、いい子でいるんだぞ」
麻酔から覚めた母ちゃんが心配そうに言ってくるけど、全然平気だ。
「まぁ、一週間だけだし、日中は城にいるんだから大丈夫だろ」
なぁ、とアロイスが俺の頭を撫でてくる。
「子供扱いするなよ。オレはドラゴーナの次の王で、アロイスの結婚相手なんだからな!」
アロイスの手を振り払って怒ると、みんなが笑った。
「満月は、本当にアロイスのことが好きなんですね」
「おう。父ちゃんと母ちゃんみたいに、ラブラブになるんだ!」
弟ふたりを、片手ずつで抱っこしてあやしている父ちゃんに宣言する。
父ちゃんと母ちゃんはいつも一緒にいて、いつも顔を見合わせて笑っているんだ。
そういうのをラブラブっていって、ラブラブは凄く幸せなことなんだって聞いたんだ。
「俺はサクヤと同い年だぞ。母ちゃんと同い年の婿殿なんて嫌だろ」
「嫌じゃない。アロイスがいいんだっ!」
いつものようにアロイスの「いいぜ」はもらえないまま、アロイスの屋敷に向かった。
「なんで、おまえがいるんだよ!」
アロイスの屋敷に着いたら、なぜだかいたルーンに向かって怒鳴る。
ルーンは、城の隅っこに住んでいる。
アロイスの右腕だからっていつも一緒にいるから、オレはルーンが嫌いだ。
屋敷には邪魔者がいないから、アロイスとふたりでラブラブできるって楽しみにしてたのに。
「どうしたんだ?」
アロイスもルーンがいるって知らなかったのか、びっくりした顔をしている。
「父が発熱したので、ミツキ様のお世話をお手伝いしにきたのです」
アロイスの屋敷の使用人は、ルーンの父ちゃんと母ちゃんだ。
父ちゃんが熱を出して、母ちゃんは父ちゃんの看病をするから、ルーンが使用人代理できたってことらしい。
ルーンの母ちゃんが作っておいてくれた晩御飯を食べて、風呂の時間になった。
「ミツキ、一緒に入るか?」
「おう。オレが体を洗ってやるな」
アロイスと一緒に風呂に入る。
アロイスに体を洗ってもらって、お礼にオレも洗ってやる。
「アロイス、気持ちいいか?」
「あぁ、いいぞ」
「結婚したら、毎晩洗ってやるからな」
「ミツキが成人する頃には、俺はしわしわのオヤジになってるぞ」
「そんなの関係ないから平気だ」
オレはアロイスの子を生んでもいいって思っているくらい好きなんだから、おじさんになったアロイスも好きなはずだから問題ない。
「あれ? アロイス、虫に刺されてる」
アロイスの体には、あちこちに虫刺されの痕がある。
こんなに刺されて、痒くないのだろうかと心配になってくる。
「えっ……あぁ、昨日、用事があって森に入ったからな。痒くないし、すぐに治るから心配いらない」
大丈夫だからなって、洗い立ての髪を撫でてきたアロイス。
また、子供扱いをしてきた。
ほっぺたを膨らませて怒ってやるけど、痒くないと分かって安心した。
風呂をでたら、眠くなってきてしまった。
アロイスと楽しい夜を過ごすつもりだったのに。
「ほら、寝るぞ」
「やだ、まだ寝ない」
「一緒に寝てやるから」
「それならいい」
アロイスと一緒に、ベッドに横になる。
「アロイスは、オレのなんだからな」
ぎゅうっとアロイスに抱きついて、宣言する。
アロイスは、また頭を撫でてきただけで、返事をしてくれなかった。
すぐに大きくなって、父ちゃんみたいなイケメンになってメロメロにしてやるからな!
ぱっと目が覚める。
大きくなったオレとアロイスのラブラブ姿を想像していたら、いつの間にか眠ってしまっていたようだ。
隣を見ると、一緒に寝ていたはずのアロイスがいなくなっていた。
心配になって探しにいく。
リビングに向かうと、ソファーに座ったルーンが、頭を抱えて溜め息をついていた。
「おまえの父ちゃん、悪い病気なのか?」
凄く悩んでいるように見えるルーンに聞く。
「ミツキ様……。いえ、父はただの風邪で、なんの心配もありませんよ」
「なんで分かるんだよ」
「私は、見えるんです」
ルーンの言ったことに、心臓がバクバクしだす。
見えるって、まさか……
「ゆ、幽霊が見えるのか?」
大嫌いなヤツだけど、怖さに耐えきれずにルーンの腕を掴んでしまう。
「違いますよ。私は、体の悪い部分や、その方が強く願っていること、例えば、その方が想っている相手などが分かるんです」
「それ、超能力ってやつか?」
「そうですね。でも、見たくないものも見えてしまうので、それほどよい力ではないですよ」
凄い力を持つルーンをちょっと尊敬しながら見ると、苦笑いして目を伏せた。
「あのさ、アロイスの好きな相手も分かるのか?」
ドキドキしながら聞いてみる。
「残念ながら、アロイス様の心だけは見えないんです」
アロイスは本当はオレと結婚したいと思っている、とルーンが言うのを待っていたのに、そんな答えでずっこけてしまう。
「なんだよ、使えないやつ」
「申し訳ありません」
深々と頭を下げて謝ってくるルーンにぷいっと背中を向けて、アロイスを探しにいく。
アロイスはどこにもいなくて、仕方なくベッドに戻る。
すると、そこにアロイスはいた。
「アロイス、どこに行ってたんだよ」
アロイスの胸をポカポカ叩いて怒る。
「腹の具合が悪くて、トイレにこもっていたんだ。寂しい思いをさせてごめんな」
「腹は治ったのか?」
「あぁ」
「じゃあ、許してやる」
アロイスが辛い思いをするのが、一番嫌だ。
だから、アロイスの腹を撫でてやりながら、また一緒に横になる。
「明日もルーンはいるのか?」
「いや、今夜だけだ」
「じゃあ、明日からはふたりだけの新婚生活だな」
アロイスの胸にほっぺたを擦り付けて、喜びを表す。
また、アロイスは子供扱いして頭を撫でてきたけど、明日からのことが楽しみなので許してやる。
早く大きくなって、アロイスと結婚するぞ!
ドラゴーナの次の王になる男だ。
オレは偉いんだぞ。凄いだろ!
今日、母ちゃんが弟を生んだんだ。
ふたり一緒に生んだんだぞ。
オレはドラゴーナの次の王で、弟がふたりいる兄ちゃんになったんだ。
もっと凄くなったんだぞ!
弟達はちっちゃくて、めちゃくちゃ可愛かったんだ。
これから、いっぱい遊んでやるからな!って、ちっちゃい手と指切りしたんだ。
でも、ちょっとの間、オレは弟達とは離ればなれにならなきゃいけないんだ。
ふたりの赤ん坊の世話をするのは大変で、母ちゃんも父ちゃんも弟達に付きっきりになっちゃうから、オレはアロイスのところに行くことになったんだ。
アロイスの屋敷は城のすぐ側だから、母ちゃんと父ちゃんと離れても全然平気だ。
本当だからな!
それに、オレは今日からのことを凄く楽しみにしていたんだ。
なぜかって?
それは、アロイスが好きだからだ。
オレは、アロイスを婿殿にするつもりなんだ。
本当はアロイスに赤ん坊を生んで欲しいんだけど無理だから、怖いけどオレが生むっていう覚悟ももうできてるんだ。
「ミツキ、準備はできたか?」
「おう、ばっちりだぜ!」
仕事が終わって部屋に迎えに来てくれたアロイスに、親指を突き立てる。
いいぜって時にするサインだって、アロイスに教わったんだ。
「アロイス、満月を頼むな。満月、いい子でいるんだぞ」
麻酔から覚めた母ちゃんが心配そうに言ってくるけど、全然平気だ。
「まぁ、一週間だけだし、日中は城にいるんだから大丈夫だろ」
なぁ、とアロイスが俺の頭を撫でてくる。
「子供扱いするなよ。オレはドラゴーナの次の王で、アロイスの結婚相手なんだからな!」
アロイスの手を振り払って怒ると、みんなが笑った。
「満月は、本当にアロイスのことが好きなんですね」
「おう。父ちゃんと母ちゃんみたいに、ラブラブになるんだ!」
弟ふたりを、片手ずつで抱っこしてあやしている父ちゃんに宣言する。
父ちゃんと母ちゃんはいつも一緒にいて、いつも顔を見合わせて笑っているんだ。
そういうのをラブラブっていって、ラブラブは凄く幸せなことなんだって聞いたんだ。
「俺はサクヤと同い年だぞ。母ちゃんと同い年の婿殿なんて嫌だろ」
「嫌じゃない。アロイスがいいんだっ!」
いつものようにアロイスの「いいぜ」はもらえないまま、アロイスの屋敷に向かった。
「なんで、おまえがいるんだよ!」
アロイスの屋敷に着いたら、なぜだかいたルーンに向かって怒鳴る。
ルーンは、城の隅っこに住んでいる。
アロイスの右腕だからっていつも一緒にいるから、オレはルーンが嫌いだ。
屋敷には邪魔者がいないから、アロイスとふたりでラブラブできるって楽しみにしてたのに。
「どうしたんだ?」
アロイスもルーンがいるって知らなかったのか、びっくりした顔をしている。
「父が発熱したので、ミツキ様のお世話をお手伝いしにきたのです」
アロイスの屋敷の使用人は、ルーンの父ちゃんと母ちゃんだ。
父ちゃんが熱を出して、母ちゃんは父ちゃんの看病をするから、ルーンが使用人代理できたってことらしい。
ルーンの母ちゃんが作っておいてくれた晩御飯を食べて、風呂の時間になった。
「ミツキ、一緒に入るか?」
「おう。オレが体を洗ってやるな」
アロイスと一緒に風呂に入る。
アロイスに体を洗ってもらって、お礼にオレも洗ってやる。
「アロイス、気持ちいいか?」
「あぁ、いいぞ」
「結婚したら、毎晩洗ってやるからな」
「ミツキが成人する頃には、俺はしわしわのオヤジになってるぞ」
「そんなの関係ないから平気だ」
オレはアロイスの子を生んでもいいって思っているくらい好きなんだから、おじさんになったアロイスも好きなはずだから問題ない。
「あれ? アロイス、虫に刺されてる」
アロイスの体には、あちこちに虫刺されの痕がある。
こんなに刺されて、痒くないのだろうかと心配になってくる。
「えっ……あぁ、昨日、用事があって森に入ったからな。痒くないし、すぐに治るから心配いらない」
大丈夫だからなって、洗い立ての髪を撫でてきたアロイス。
また、子供扱いをしてきた。
ほっぺたを膨らませて怒ってやるけど、痒くないと分かって安心した。
風呂をでたら、眠くなってきてしまった。
アロイスと楽しい夜を過ごすつもりだったのに。
「ほら、寝るぞ」
「やだ、まだ寝ない」
「一緒に寝てやるから」
「それならいい」
アロイスと一緒に、ベッドに横になる。
「アロイスは、オレのなんだからな」
ぎゅうっとアロイスに抱きついて、宣言する。
アロイスは、また頭を撫でてきただけで、返事をしてくれなかった。
すぐに大きくなって、父ちゃんみたいなイケメンになってメロメロにしてやるからな!
ぱっと目が覚める。
大きくなったオレとアロイスのラブラブ姿を想像していたら、いつの間にか眠ってしまっていたようだ。
隣を見ると、一緒に寝ていたはずのアロイスがいなくなっていた。
心配になって探しにいく。
リビングに向かうと、ソファーに座ったルーンが、頭を抱えて溜め息をついていた。
「おまえの父ちゃん、悪い病気なのか?」
凄く悩んでいるように見えるルーンに聞く。
「ミツキ様……。いえ、父はただの風邪で、なんの心配もありませんよ」
「なんで分かるんだよ」
「私は、見えるんです」
ルーンの言ったことに、心臓がバクバクしだす。
見えるって、まさか……
「ゆ、幽霊が見えるのか?」
大嫌いなヤツだけど、怖さに耐えきれずにルーンの腕を掴んでしまう。
「違いますよ。私は、体の悪い部分や、その方が強く願っていること、例えば、その方が想っている相手などが分かるんです」
「それ、超能力ってやつか?」
「そうですね。でも、見たくないものも見えてしまうので、それほどよい力ではないですよ」
凄い力を持つルーンをちょっと尊敬しながら見ると、苦笑いして目を伏せた。
「あのさ、アロイスの好きな相手も分かるのか?」
ドキドキしながら聞いてみる。
「残念ながら、アロイス様の心だけは見えないんです」
アロイスは本当はオレと結婚したいと思っている、とルーンが言うのを待っていたのに、そんな答えでずっこけてしまう。
「なんだよ、使えないやつ」
「申し訳ありません」
深々と頭を下げて謝ってくるルーンにぷいっと背中を向けて、アロイスを探しにいく。
アロイスはどこにもいなくて、仕方なくベッドに戻る。
すると、そこにアロイスはいた。
「アロイス、どこに行ってたんだよ」
アロイスの胸をポカポカ叩いて怒る。
「腹の具合が悪くて、トイレにこもっていたんだ。寂しい思いをさせてごめんな」
「腹は治ったのか?」
「あぁ」
「じゃあ、許してやる」
アロイスが辛い思いをするのが、一番嫌だ。
だから、アロイスの腹を撫でてやりながら、また一緒に横になる。
「明日もルーンはいるのか?」
「いや、今夜だけだ」
「じゃあ、明日からはふたりだけの新婚生活だな」
アロイスの胸にほっぺたを擦り付けて、喜びを表す。
また、アロイスは子供扱いして頭を撫でてきたけど、明日からのことが楽しみなので許してやる。
早く大きくなって、アロイスと結婚するぞ!
この作品は感想を受け付けておりません。
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~お知らせ~
※第3話を少し修正しました。
※第5話を少し修正しました。
※第6話を少し修正しました。
※第11話を少し修正しました。
※第19話を少し修正しました。
※第22話を少し修正しました。
※第24話を少し修正しました。
※第25話を少し修正しました。
※第26話を少し修正しました。
※第31話を少し修正しました。
※第32話を少し修正しました。
※第33話を少し修正しました。
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※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!!
※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。