BLUE DREAMS

オトバタケ

文字の大きさ
7 / 46
アキとハル

初恋 sideA

しおりを挟む
 物心がついた時から、悩んでいる時、苦しい時、勝負の時になると、必ず見る夢がある。
 真っ白い世界で、微笑む影。男なのか女なのか、人間なのかさえ分からないけれど、優しく微笑んでいるのだけは分かる。
 きっと女なんだと思う。女神様。
 その夢を見て目覚めると、何とも温かくて優しい気分になって、上を向いて胸を張って歩いていこうって思えた。

 女神のことを考えると、胸がきゅんって甘く締め付けられた。
 恥ずかしいけど、俺の初恋の相手は夢の中の女神。
 俺もそこまで馬鹿じゃないから、女神が実在するなんて思っていなかった。
 でも、ちょっと期待していた。あの人は運命の人で、いつか出会えるんじゃないかって。
 らしくなく本屋に行っては、夢占いの本だとか、『夢』と題された本を読み漁って、自分の期待に根拠を持たせようとした。やっぱり俺って馬鹿だな。

 ガキの頃から馬鹿みたいに打ち込んでいたサッカーで、初めて17歳以下の日本代表に選ばれた俺の前に、何の予告もなくそいつは現れた。
 ディフェンダーの俺を赤子の手を捻るように躱し、厳しい表情を浮かべて一心にゴールを目指す憎らしいほど上手いそいつが、コーチに褒められて恥ずかしそうに笑った時、俺は唖然とした。
 ずーっと俺に向けられていた優しい微笑みが、目の前にある。
 馬鹿デカい俺より頭ひとつ分ちっちゃくて、細身だけど綺麗に筋肉のついた身体。癖のない真っ直ぐで艶やかな黒髪。炎天下を走り回ってるっていうのに、陶器のようにスベスベな白い肌。闇を吸いとったかのような真っ黒で、奥二重の鋭い瞳。すうーっと通った鼻筋に、少し厚めの形のよい唇。
 整った顔をしてるが決して女顔ではないし、話し方や態度も男以外の何者でもない。
 それなのに、叶うわけないって分かってんのに、その笑顔に一目で恋に堕ちてしまった。
 さっそうとピッチの上を駆け抜けていく女神。スピードには自信のある俺でも、追いつけるか不安なくらいのスピード。
 やっぱり女神は女神。一生手が届かないのかな……。

「夢に出てきてくんないかな……」

 ベッドに寝転がり、白い天井を見上げて呟き、ゆっくり瞼を閉じる。
 その晩見た夢は、真っ白い世界で優しく微笑む女神の姿が、はっきりと見えた。


 四年に一度のサッカーの祭典を翌年に控えたプロ生活三年目の冬、俺は新しいチームに移った。
 日本代表に選ばれし者のみが身に纏う事の出来る色と、同じ色をチームカラーに持つチームにだ。
 よりレベルの高い世界、慣れない環境、一線を引いてしまうチームメイト。
 全てが空回りしてしまって、ベンチにすら入れない日々が続く。
 このままじゃ、最高峰の選手だけが集まるあの場所に行けない。女神に会えない。
 今や、年代別日本代表ではなくてはならない存在になり、いつフル代表に選ばれてもおかしくないような選手に成長した女神。
 かたや、何とか今シーズンも契約してもらった感のある落ちこぼれ。
 悔しくて情けなくて、何とか気持ちを持ち上げようと、目的もなく街を歩いた。

「あっ……」

 ショーウィンドウに映る自分の姿が目に入って、なんて顔してるんだよって笑ってしまった。
 目線を下げると、黒い手だけのマネキンに光る銀色の指輪があった。
 何かに導かれるように、店の中へと足を進める。

「これ……」

 ガラスケースの中で輝く様々なデザインの指輪を見ていたら、女神に似合いそうな、シンプルな指輪に目が止まった。

「すいませーん」

 気付いたら店員を呼んでいて、それをケースから出してもらっていた。
 掌の上で、キラキラと輝く指輪。
 サンキュって照れ臭そうに微笑んで、嬉しそうにそれを受け取る女神の姿を想像してしまい、急いで頭を振ってそれを振り払う。
 いつから俺、こんなに妄想癖がついたんだろう……。
 あっ、物心がついた時からか。ずーっと女神のことを想像してたしな。
 なんか吹っ切れてしまった俺は、それを自分の左薬指に嵌めてみる。
 指輪は第二関節で止まり、それ以上先へは進まない。
 あいつの指なら、これでちょうどいい位かな。

「すいません、これください。あと……」

 部屋に戻り、ベッドに寝転がった俺は、蛍光灯に指輪をかざして溜め息をつく。

「何やってんだろう……」

 勢いで買ってしまった指輪。しかも……

「AtoHってなぁ……」

 わざわざ彫ってもらったイニシャル。AtoH、アキからハルへーー
 三万も出して、自分の指に嵌まらない指輪なんか買っちまって。
 ろくに喋った事もない奴から、しかも男からこんなもん貰ったって、あいつも迷惑だよな……。

「俺、ストーカーじゃん……」

 紺色のケースに指輪をしまうと、ぼやけだした視界をごまかすように、きつく瞼を閉じて布団の中で丸くなった。
 こんな俺の夢の中に、女神は出てきてはくれなかった。


 四年に一度のサッカーの祭典が近づき、世の中を包む青い波がうねりを増し、どんどん大きくなっていく。
 俺に、特別な地に立てる切符は渡される事はなく、テレビの中から伝えられる青の熱狂を羨ましく見つめながら、自分の居場所を確保するのに必死になっていた。
 向かうのは、いつもの練習場。いつもと違うところと言えば、空が少し高いという事だろうか?

「え!?」

 クラブハウスに入ると、ピッチの上では常に鋭い光を放つ瞳に不安の色を浮かべ、ロビーのソファーに居心地悪そうに座る女神がいた。
 目の錯覚? やばい、俺、妄想癖な上に、幻覚まで見えるようになっちゃったのか?
 固まったまま動けずにいる俺に気付いた女神が腰を上げて、おずおずと歩み寄ってくる。

「あの……レンタル移籍してきたんだ。今日からチームメイトだから、その……よろしくな、アキ」
「え……あぁ、よろしく」

 ぺこって頭を下げて、はにかんで目を伏せた女神。
 嘘……。頑張って特別な場所に行かない限り会えないと思っていた女神と、これから毎日会えるだなんて……。

「あっ、俺、着替えてくるから」

 じゃって軽く手を挙げて、逃げるようにロッカールームへと向かう。
 だって、あまりに嬉しくて、顔に締まりがなくなっていくのを感じたから。
 それに、女神に名前を呼ばれて、胸がきゅんきゅん鳴って体が震えだしてきたし。
 あのまま二人であそこにいたら、衝動が抑えきれなくなって、女神を抱きしめていたかもしれない。無理矢理、唇を奪っていたかもしれない。

「やばいかも……」


 女神とチームメイトになって、数日が過ぎた。
 四年に一度のサッカーの祭典で日本代表は怒濤の快進撃を見せ、青の波は最高潮に達している。
 だが俺の状況は変わる事なく、なかなか思い通りに動かせない球に四苦八苦して、チームメイトが女神と親交を深めていくのを遠くで眺めている日々が続いている。
 結局は、何も変わっていない。変わったのは、毎日女神を見つめられる事だけ。

「ハル……」

 女神の名を呟きながら蛍光灯にかざすのは、女神の為に買った指輪だ。

「ハル……」

 もう一度呟く。
 胸が痛い。何でこんなに痛いんだよ、こんちきしょう。

「はぁーあ」

 大きな溜め息をつくと、よいしょ、と重い体を起こしてキッチンに向かう。
 酒でも飲まないと、やってらんねぇって感じだ。

「なんだよ……」

 冷蔵庫の中に、アルコールの姿はない。

「あーあ」

 コンビニへと歩く。
 肌に触れる風は、じめっとして気持ち悪い。

「俺の心ん中と同じみたいだな」

 溜め息をついて見上げた空には、まんまるな月が浮かんでいる。
 月に導かれたように、幾千もの星がその周りで輝いている。
 あいつみたいだな。あいつの周りには、いつもたくさんの人が集まっていて。
 今日、何回目か分からない溜め息をついて視線を下げると、街灯の上に、うっすら光る星がぽつんとあるのを見つけた。
 月のちょうど真下。月に近付きたいけれど近付けず、そっと月を見上げているような星。
 俺みたいだな。

「あっ!」

 また溜め息をつこうとした口から、大きな声があがる。その声が、道の両側に続く民家の壁に反響する。
 いい事を思いついた。
 全速力でコンビニへ向かう。

 ビールやらチューハイやらを適当にカゴに詰め込んで買い、重いビニール袋を下げて来た道を全速力で戻る。
 うっすら光る星の下の街灯の足元にビニール袋を置くと、民家の壁から道にはみ出している庭木に腕を伸ばす。
 目的は、そこに引っかかってフラフラ揺れている青い風船だ。

「痛っ」

 小枝が腕を突き刺すが、我慢して枝に引っかかっている糸を取る。

「おっ」

 手が軽くなる感覚がした。
 俺の目の前に、風船を持った男の影が伸びる。
 右手に風船、左手にビニール袋持って、スキップしながら家へと帰る。
 なんかこのまま、どこまでも飛んでいけそうだ。
 最高峰の選手だけが集まる場所での正装と、同じ色の風船。最高峰の場所を目指す二人が、共に鍛練して戦いあっているチームのカラーと、同じ色の風船。

 部屋に戻ると、プカプカと天井に浮かぶ風船を見ながら、ビールを喉に通す。
 ぼーっと考えるのは、君への愛の言葉。

「よし」

 ビールを一気に飲み干し、引き出しを開けて白い封筒を取り出す。
 マジックで記す、君への愛の言葉。
 紺色の箱から、君の為に買った指輪を取り出し、一度口付けをして封筒の中に入れる。
 しっかり封をしてテーブルの上に置くと、ベッドに昇って腕を精一杯に伸ばして風船を掴む。
 封筒に小さな穴を開けて、そこに風船の糸を通して固く結ぶ。
 それを握り、再び外へ出る。

 向かった先は、あの街灯の下だ。
 街灯の上の星は恥ずかしそうにうっすら光り、月を見上げ続けている。

「お前もこれに掴まって、一緒に昇っていけよ」

 届くはずのない言葉を星に投げかけると、封筒の上から指輪に口付けして、ゆっくり手を離す。
 冷静に考えれば、これがあいつの元に届くなんて事はあり得ない。でも、なぜだか分からないけど届くような気がした。
 そして、この風船と一緒に俺も飛び出せるような気がした。

「この想い君に届きますように。愛してるよ」

 封筒に書いた愛の言葉を呟く。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

身代わり召喚された俺は四人の支配者に溺愛される〜囲い込まれて逃げられません〜

たら昆布
BL
間違って異世界召喚された青年が4人の男に愛される話

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
 漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。  漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。  陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。  漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。  漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。  養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。  陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。  漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。  仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。  沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。  日本の漁師の多くがこの形態なのだ。  沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。  遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。  内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。  漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。  出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。  休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。  個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。  漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。  専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。  資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。  漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。  食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。  地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。  この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。  もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。  翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。  この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

タトゥーの甘い檻

マリ・シンジュ
BL
執着系わんこ攻(大学生)× 高潔な美形教授受(30代) どのお話も単体でお楽しみいただけます。 ​「先生、ここ……僕の瞳を入れるから。ずっと、僕だけを見てて」 ​真面目な大学教授・新城が、大学生の・羽生にだけ許した、あまりにも淫らな「わがまま」。 ​それは、誰にも見えない内腿の奥深くに、消えないタトゥーを刻むこと。 「下書き」と称して肌を赤く染めるペン先の冷たさ。 アトリエの無機質なライトの下、四つん這いで晒される大人の矜持。 ​ずっと年下の青年の、必死で、残酷で、純粋な独占欲。 愚かだと知りながら、新城はその熱に絆され、ゆっくりと「聖域」を明け渡していく――。 ​「……お前のわがままには、最後まで付き合う」 ​針が通るその時、二人の関係は一生消えない「共犯」へと変わる。 執着攻め×年上受け、密やかに刻まれる秘め事のお話。

消えない思い

樹木緑
BL
オメガバース:僕には忘れられない夏がある。彼が好きだった。ただ、ただ、彼が好きだった。 高校3年生 矢野浩二 α 高校3年生 佐々木裕也 α 高校1年生 赤城要 Ω 赤城要は運命の番である両親に憧れ、両親が出会った高校に入学します。 自分も両親の様に運命の番が欲しいと思っています。 そして高校の入学式で出会った矢野浩二に、淡い感情を抱き始めるようになります。 でもあるきっかけを基に、佐々木裕也と出会います。 彼こそが要の探し続けた運命の番だったのです。 そして3人の運命が絡み合って、それぞれが、それぞれの選択をしていくと言うお話です。

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?

中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」 そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。 しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は―― ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。 (……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ) ところが、初めての商談でその評価は一変する。 榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。 (仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな) ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり―― なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。 そして気づく。 「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」 煙草をくゆらせる仕草。 ネクタイを緩める無防備な姿。 そのたびに、陽翔の理性は削られていく。 「俺、もう待てないんで……」 ついに陽翔は榊を追い詰めるが―― 「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」 攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。 じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。 【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】 主任補佐として、ちゃんとせなあかん── そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。 春のすこし手前、まだ肌寒い季節。 新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。 風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。 何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。 拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。 年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。 これはまだ、恋になる“少し前”の物語。 関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。 (5月14日より連載開始)

[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった

ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン モデル事務所で メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才 中学時代の初恋相手 高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が 突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。 昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき… 夏にピッタリな青春ラブストーリー💕

処理中です...