BLUE DREAMS

オトバタケ

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アキとハル

初恋 sideH

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 今日はオフだというのに、いつもの時間にきっちりと目が覚めた。
 環境が変わって、少し疲れの溜まっている体をいたわる為に二度寝でもするかなと考え、もう一度温かさの残る布団に埋もれて目を閉じる。
 だけれど、正確な時を刻む体内時計は、自身の体を気遣ってのその行為を拒んで太陽を求めた。

「んー」

 ベランダに出て、大きく伸びをする。
 菜種梅雨が終わった空には、からっと爽やかな青空が広がっている。
 本格的な梅雨に入るまでの束の間の太陽の日差しは既に夏の面影を感じさせ、まだ低い位置にあるにも関わらず、その熱に季節を勘違いしてしまいそうになる。
 天を仰いで大きく深呼吸をしたあと、軽くストレッチをする。
 体を左右にひねっていると、ベランダの左隅に何かが落ちている事に気付いた。何だろうと思ってそれを拾い上げる。
 手の下に伸びるのは、青いゴム、糸、白い封筒。
 小学生の時の林間学校で、手紙に花の種をつけて風船に結び付け、飛ばした事を思い出す。あの時、手紙には何を書いたのだっただろう?
 そんなことを考えながら、糸の下でフラフラと揺れている封筒を手に取ると、少し砂で汚れていたが水に触れた様子はなく、しっかりと紙としての形を保っていた。
 裏面には何も書いてないので、ひっくり返して表を見ると……
 ドキン、と胸が高鳴り、鼓動が早くなっていく。

「この想い君に届きますように。愛してるよ」

 そこにマジックで力強く書かれてある文字を呟く。
 オレが喋っているのだから、耳には自分の声が届くはずなのに、聞こえてきたのはあいつの声。

「馬鹿みてぇ……」

 本当は正面から見たいのに斜めからしか見る事が出来ない、癖っ毛の髪と同じ琥珀色の切れ長の目を細めて、がっしりとした体格も相俟ってか無表情だと冷たそうに見える整った顔をクシャクシャにして笑う大型犬みたいな優しい笑顔を思い出し、目の奥が熱くなっていく。
 この風船を飛ばした奴も、オレと一緒で片想いをしているのだろうか?
 こんな方法で気持ちを伝えても、想い人に届く確率なんて天文学的な数字だろうに。
 実際、オレが拾ってしまっている訳だしな。

「儚いな……」

 中に手紙が入っているのかもと思い、封を開けてみたが便箋の姿はなく、小さな銀色の物体が隅に収まっていた。

「これって……」

 それを指先でつまんで取り出すと、現れた指輪が太陽の光を浴びてキラキラと光った。

「こんな大切なもん……」

 これを飛ばした奴は、本気で想い人の元に、これが届くと思っていたのだろうな。
 そんなに大きくて強い想いの詰まったものを、オレなんかが拾ってしまって……。
 そいつの想いと自分の想いが重なって、この指輪は必ず二人の想いを繋げてくれる、根拠はないけどそう思った。

 そういえば指輪を贈る時には裏に名前彫るよな、と思って指輪を目の位置まで上げて、くるっと回しながら裏側を覗く。

「嘘……」

 体が震えだし、自分の心音以外は聞こえなくなる。
 小刻みに動き続けている右手で、同じように動き続けている左手の左から二番目の指に、それをそっと嵌めてみる。
 元からそこにあったように、違和感なくぴったりと収まり、キラキラと輝く二人の想い。
 赤い糸が不可能を可能にし、お前の想いをオレの元まで運んでくれたんだな。
 幸せが体中を満たす。

「って、んな訳ないか……」

 現実を見ろ、という脳からの指令に、一瞬の幸福はすぐに虚しさへと変わっていく。
 左薬指のそれは、寂しい光を放っている。

「AtoHだからって、アキからハルへ、なんて訳ねぇって……」

 分かってはいるけれど、これを飛ばしたAには悪いと思うけれど、綺麗に指に収まるそれを外す気にはなれなかった。
 手すりに手をかけ、目を閉じる。
 思い浮かべるのは、あいつと出会った小学五年生のあの夏の日――


 ピッチを駆け上がるオレを、止められる奴はいなかった。
 誰にも負けない、そんな自信があった。

 その日もいつものように、ピッチを駆け上がる。
 いつもより調子がいいかも、と頬に触れる風にそう感じた。
 足元からボールは離れる事なく、どんどんゴールマウスに近付いていく。
 一人、二人と相手を簡単に抜いていき、数メートル先の一人を抜けば、ゴールキーパーと一対一になるところまできた。
 このボールは確実にゴールネットを揺らす。今までの経験から、絶対的な自信があった。
 予想したタイミングで足を出してくる相手を軽くかわし、シュートを打つ体勢に入る。

「え……」

 あるはずのボールが、ない。
 急いで振り返ると、ドリブルで駆け上がっていく、そいつの後ろ姿が見えた。
 その後も、何回も何回も攻め上がっていくのに、そいつを越える事が出来なかった。

 試合の結果がどうだったかなんて覚えていない。
 初めて感じた敗北感に、自信が崩れ落ちていった。
 誰とも話したくなくて、輪を離れて一人でベンチに座って俯いてると、視界にスパイクが入ってきた。
 ストッキングの色で、相手チームの選手だと分かった。

(一体誰だよ? 今、スゲー機嫌がわりぃんだよ……)

 無視して俯いたままでいても、その足は一向に立ち去ろうとしない。
 我慢の限界にきて顔を上げると、そこにいたのは笑顔のあいつだった。
 そんなに嬉しそうに笑って、「俺、凄いだろ?」とでも自慢しに来たのか?
 オレは、これからのサッカー人生について真剣に考えているんだから、ほっといてくれよ。
 オレをこんな状態にした原因を、ぎっと睨みつける。

「これ、やるよ」

 睨まれても笑顔のままのそいつは全く立ち去る気配はなく、ほれっと右手を差し出してきた。

「早く取れよ」

 掌の上には、白いセロファンに包まれた飴玉が一つ、ちょこんと載っている。

「いらねぇ……」

 オレの気持ちをこんな風にした相手から、そんなものを貰いたくない。
 ぷいっと横を向くと、強引に腕を引っ張られ、無理矢理掌の中にそれを握らされた。

「ちょっ……」
「お前、すげー上手いな」
「へ?」

 イライラも限界にきて怒鳴りつけようとすると、それを覆い被してきた意外な言葉に声が止まる。

「俺さ、こいつは止められねーかもって思った奴、お前が初めてだよ」

 へへっ、と照れ臭そうに笑うそいつ。
 まっすぐな瞳を見て、本当にそう思ってくれているんだな、オレの事を認めてくれているんだな、と分かった。
 嬉しくなって、マグマを噴出し続けていた心が、すーっと静けさを取り戻していった。

「オレも止められたの、お前が初めてだ」

 そいつに感じていた憎しみも消え、反対に自分に驕れちゃいけない、自分よりも上手い奴なんてごまんといるんだ、もっと謙虚に努力を続けていかなければいけない、と気付かせてくれた事に感謝した。
 試合中から忘れていた笑顔が、自然と戻ってくる。
 オレに笑顔が戻っていくのと反比例して、そいつの表情は固くなっていってしまった。
 どうしたんだろう、と戻ったばかりの笑顔が、また別の表情へと変わっていきそうになる。

「お前って、可愛いな」
「は?」
「おーいアキ、帰るぞ!」
「はーい。じゃーな」

 コーチに呼ばれたそいつは、赤い顔で照れ笑いしながら右手を軽く挙げ、チームメイトの輪の中へ戻っていった。

「可愛い?」

 そいつの言葉が木霊する。
 可愛いってなんだよ、オレは女じゃねぇぞ。
 なんだか心臓がドキドキするのも、顔に血が集まってきているも、女扱いされた怒りのせいだ。

「アキ……」

 そいつがコーチから呼ばれていた名前を呟く。
 益々、鼓動が早くなっていく。なんなんだ、この感覚は?
 『アキ』はチームメイトと肩を組んで話をしながら、楽しそうに帰っていく。
 何故だか見ているのが辛くなって、ぎゅっと目を閉じて俯いてしまう。
 あいつは、唯一オレを止めたライバルなのに。オレに手も足も出なかったような奴等と馴れ合うなよ。
 心臓が動く度に、痛みがチクチクと全身を刺す。
 痛てぇよ。オレの体は、一体どうなってしまったというんだ?

 体中を包む不安を払拭しようと全身に力を込めると、掌に小さな塊が当たった。
 そっと掌を広げると、『アキ』に無理矢理渡された飴玉が、オレを見上げていた。
 こんなものいらないと思っていたそれなのに、今はなんだか大切な宝物みたいに見える。
 白いセロファンを開けると、同じ色のまんまるな飴玉が現れた。
 口に含むと、甘いミルクの味が広がった。
 飴玉を転がしていると、いつの間にか痛みは消えていて、代わりに幸せが体を包んでいた。『アキ』が言葉をくれた時と同じように。

 その日から、アキがくれた飴玉は魔法の飴玉になった。
 壁にぶち当たって自分に自信が持てなくなった時、あの飴玉を舐めると頑張ろうと思え、明るく前向きな気分になれた。
 どんな状況でも諦める事なく腐らずに自分を築いていけたのは、あの飴玉のお陰だ。
 あの飴玉をくれて、自分の姿に気付いていなかったオレに本当の姿を教えてくれた、アキのお陰だ。

 アキは、もう一つ、大きな大きなもの教えてくれたんだ。
 それは、恋心。

 最初はライバル心だと思っていた。
 あいつにだけは負けたくないと、日々練習を重ねていくなかで、あいつに対するこの想いは、ただのライバル心ではないと気付いていった。
 友達の恋話を聞いたり、恋愛小説を読んだりして、同性に恋心を抱くのはマイノリティーなんだと知った。
 きっとアキは女の子が好きなはずだ。
 この恋が実ることはないだろう。
 だけど、この気持ちを消すことは出来ない。
 どんなに辛くてもサッカーを続けていこうと思えたのは、大好きだというのもあるけれど、同じくらい、続けていればいつかアキに出会えるはずだという思いがあったからだ。

 思った通り、17歳以下の日本代表の合宿でアキと再会できて、スゲー嬉しくていっぱい話したいと思ったのに、ドキドキして恥ずかしくて、話どころか顔もまともに見られなかった。
 このチームからオファーが来た時も、自分の為というのは勿論だけど、アキがいるというのが気持ちを決めた大きな要因だった。
 もう、あの距離は卒業したかった。
 毎日顔を合わせれば、自然と距離も近付いていくと思っていた。
 自ら一歩を踏み出さなければ、近付くわけなんてないのに。

「なぁAさんよ、オレさ、もう逃げるのやめるから、AさんもHさんから逃げるのやめろよ。な?」

 見えない同士が、オレの心を少し強くしてくれた。
 太陽にかざした指輪は、力強い光を放っていた。
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