上 下
62 / 67
二回目の入院

ごめんね。みんな

しおりを挟む

『あっちん!お見舞い来たよー!』
 ボブのふんわりとした雰囲気と、この声は…なっちん?
 『なっちん!来てくれてありがとー!私、記憶喪失だって。時間をかけてね?ゆっくり皆のことを忘れていくの』
 『え…。なこのことも忘れちゃうの?』
 『でもね、毎日日記を書いて次の日読み替えるようにしてるから大丈夫!』
 『それなら良いけど…。じゃあなこもあっちんが忘れないように努力する!何か作るから!』 
『なっちん。ありがとー!私感動しちゃったよ。』 
なっちん…。努力してくれたのに…ごめんね? 
『じゃあまた明日ー!』 『うん!』 
次の日 
『あっちん!お見舞い来たよ!これ作ってきたの!』
本当に…ごめん! 
『誰?あなた。』 
『っ!これみて!思い出して!』 そこには笑い会っている私となっちん。 
『あ…なっちん?なっちん!ごめん!』
 『大丈夫!なこ強いもん!』 私って生きてて良いの?その時そう思った。
 なこが帰った後、私は死のうとしたんだっけ。 
飛び降りたけど木に引っ掛かって死ぬことはできなかった。
 その後みこやなこ、家族にクラスの皆まで来てくれた。
 『皆?何故ここに?』 
『あこが死にかけたって聞いて駆けつけたんだよ!』 
『来ないで!私に近寄らないで!』ベシ! 
『あ…』 払いのけたのは…みこだった。
 それがショックだったのか、みこは泣きながら走って逃げて行った。
 その時私は目を覚ました。
しおりを挟む

処理中です...