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第八話 淫魔との交わり③★

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「ふふっ。だいぶいじめられちゃったわね。でも、アリシア。そろそろアリシアのも気持ちよくなりたいんじゃない?」

 リリィがアリシアの下着のなかのものを確かめる。
 アリシアが頷くまでもなく、硬くなっていた肉棒が応えた。

 リリィは上半身を起こして、アリシアと目線をそろえた。
 唇が近づいてくるのがわかって、アリシアはそれを受け入れる。
 ちゅっと、短い音が響く。
 それが何かの会話のように思える。

 リリィは唇から離れると、今度はアリシアの耳たぶに唇をあてた。

「一番、気持ちいいのを教えてあげる」
 囁く声が、いやらしくアリシアを刺激する。
「これまでのよりですか?」
「そう、一番気持ちいいこと」
 リリィは色気のある笑みをつくってまた起こしていた上半身を倒して、また仰向きになった。
「ねえ、脱がして」

 アリシアは言われた通りにリリィの下半身で止まっていたリリィのドレスを脱がしていく。それから身につけている下着も脱ぎ去っていく。
 リリィの女性の部分が丸見えになっている。
 リリィのそこには毛がなくてつるつるとしているけれど、その下の部分からは蜜のような液体が垂れていた。

「あなたのものと同じ。濡れているでしょ? アリシアも脱ぎなさい」

 これまでだったらそう言われても、自分から衣服を脱ぐことはなかっただろう。

(だから、これはお酒のせいだ)

 欲望に忠実になっている自分に気づく。
 それを解放させたい自分に気づく。
 一度立ち上がり、身につけていた衣服を自然に脱ぎ去っていく。
 下着は染みができるほど我慢汁で濡れていた。
 それを脱いでしまうと、肉棒がほとんど直角に屹立している。

「アリシア。その大きくなっているのをここに入れるのよ」
 リリィが脚を開き、自らの女性のものをアリシアへ見せつける。
「そこにですか?」
「そうよ。ほら、来て」

 なぜだろう。
 そう言われるとそれが一番自然な気がしてくる。
 たぎっている肉棒の熱を、その穴の中で発散をさせたいと思えてくる。

 アリシアは自らの肉棒をリリィの股に押し当てる。
 アリシアの肉棒に触れただけでびっしょりと濡れたリリィの愛液が触れる。
 それが悲鳴を上げそうになるぐらいに気持ちいい。

(こんなの、中にいれたら……)

 そこは愛液の源泉だ。
 そんなところにこの肉棒を挿入したら、自分はどうなってしまうんだろう。
 それでも止めるものは何もなかった。
 リリィは艶っぽい笑みでアリシアを待っている。
 アリシアの理性はもう陥落していた。
 肉棒がその場所を求めている。
 身体が辿り着くことを熱望している。

 アリシアはほとんど直角になった自分の肉棒をうまく操る。
 愛液を滑らせながら、リリィの狭い膣中に差し込んでいく。

(ああ、だめだ、これは)

 挿入した途端、熱を持った愛液が肉棒に絡まってくる。
 肉棒がその全部を膣中に強く圧迫される。
 想像の何倍の快感が押し寄せる。
 頭が蕩けていく。
 視界が一瞬、白くなる。
 こみ上げてくる精液は止まることなく、自分の肉棒を伝っていく。

(これは。気持ち良すぎます。でちゃう)

 たぎっていた快感が瞬間的にリリィの膣中で爆発した。
 欲望が全部、解き放たれた。

「だめぇで、これ気持ち良すぎてぇ……」

 長い射精だった。
 驚くほど気持ちよさせで、快感だった。
 それなのに、なぜか哀しく、寂しくなるような射精だった。
 不安で、間違ったことをしたような射精だ。

「リリィ、その。ごめんなさい……」

 とっさに出てきたのは謝罪の言葉だ。
 自分のしようとしていた行為の意味がアリシアにはわからない。
 なぜ自分が謝っているのかも理解できない。
 けれど、そうしないわけにはいかないように思えた。

「ふふっ。謝らなくてもいいのよ。初めてなんだから」

 お互いの大事な部分で繋がったままの状態で、リリィは上半身を起き上がらせる。
その腕に絡め取られ、アリシアはその唇にたぐり寄せられる。
 強く抱きしめられて、唇が重ねられる。
 舌が入ってきて、アリシアの舌をかき回していく。

 不思議とアリシアも気持ちが落ち着いてくる。
 リリィに応えるようにぎゅっと抱きしめ、アリシアの舌に応える。
 右手が自然とアリシアの膨らみを撫でる。
 そのやわらかくて、うつくしいものに触れると、アリシアの欲望が再び高まってくる。
 膣の中で縮こまっていた肉棒が硬くなっていく。

「アリシアはほんとにおっぱいが好きね」
「その……うつくしいので」
 好きと答えることはできない。
 それは恥ずかし過ぎる。
 そんなはしたないことはできない。
 でも、リリィのそこは特別にきれいだと思える。
 触れていたいと思える。
 欲望が引き寄せられて離れようとしない。

「おちんちん、おっきくなったわね」
「はい」
 アリシアの解き放ったものと、リリィの愛液で先ほどよりもその中は熱い。
 肉棒がその熱を受けて、さらに硬く大きくなっていく。

「その、リリィの中、気持ちいいです。でも、リリィ、これは、痛くはないのですか?」
「ふふっ。心配してくれるんだ? ありがとう。でも大丈夫よ。動かしてごらんなさい」
「動かす?」
「そう。腰をゆっくり動かして前後に動かして、あなたのものを抜き差しするのよ」
 
アリシアは言われるがままにリリィの膣中に入っているに肉棒を深く入れて、それから腰を引いて戻した。

「リリィ、これは」
「ふふっ。気持ちいいでしょ?」
「はぁい。あっ。ああ」

 肉棒が膣中に圧迫されながら、擦れていく。
 ゆっくりと奥へと進ませ、ゆっくり引いていく。
 それがたまらなく気持ちよかった。
 時々、強く握られるようにぎゅっと圧がかかって、それだけまたアリシアの欲望が搾り取られそうになるが、今度はこらえた。

(気持ちいい。頭が蕩けてしまいそう)

「セックスっていうのよ」
「セックス?」
「そう。わたしも気持ちいいのよ。あぁ。アリシア、もっと動いて」

 アリシアは腰を振る速度を上げ、動きを大きくする。
 リリィの膣中に丹念に肉棒を押しつけていく。
 先ほどよりも快感が高まり、腰の動きが止まらなくなる。

「ぁあ。そこ、いいわよ、アリシア。はぁああん」
「あぅ。わ、私も気持ちいです」

 互いの快楽が互いの大事の部分で繋がっている。

「「あぁぁ」」

 二人の声が重なっていく。
 気持ちよさが合わさっていく。
 それで二倍気持ち良くなるような、いやそれ以上に気持ち良くなる。

 動きがどんどんエスカーレトしていく。
 アリシアの肉棒がリリィの膣穴を貪っていく。
 これ以上動かしたら、達してしまうのがわかっても、アリシアは動きを止めることができなかった。

「セックス。セックス気持ちいい、だ、だめです。リリィ、また出ちゃいます」
「いいわよ、アリシア。わたしもいきそう。ほら来てぇ」
「ああ、イく。イきます!」

 快感が肉棒伝って込み上がってくる。
 精液が昇ってくる。

(この瞬間、なんでこんなに気持ちいいんだろ)

「「ああぁ、イく」」

 二人の言葉がちょうど重なる。
 絶頂が重なって、二人のイキ声が木霊した。

 数秒の間、互いに言葉を発することもなかった。
 言葉じゃなくってお互いの身体で、「気持ち良かった」と伝え合っていた。

 アリシアは欲望が膣中に解き放つと、肉棒を引き抜いた。
 リリィの膣中から生々しい白濁液が零れてくる。
 それは淡い光を放つと、次第に魔力としてリリィに吸収されていった。

(ああ。そうだ。私がしたことはそういうことだ)

 アリシアは後悔をしているわけではなかった。
 同じことになったら、また同じことをしてしまうだろう。
 それに元はといえば……。

「ふふっ。どうだった。気持ち良かった? これからもしてもいいって思えた?」
「勘違いしないでください。今回のは違いますからね。あなたのお酒のせいですからね」

 アリシアははっきりとリリィに言う。
 先ほどまでの行為は、それがなければなかった行為だ。
 卑劣な淫魔族に欲望を煽られたのが原因だ。
 その後のことは全部、全部そのせいだ。

「あら、あのお酒だけれど。実は催淫作用なんてないわよ」
「そ、そんなことはないでしょう。だって、だって」

(そんなわけない。だって、そうじゃなきゃ……)

「ふふっ。ほんとよ。言い訳ができた方がアリシアが素直になれるんじゃないかなって思ってね、嘘ついちゃった」
「まったく!? やっぱりあなたは悪魔です。淫魔です」

 アリシアはあまりにも恥ずかしくなってベッドの隅の枕をリリィに投げつけたが、受け止められてしまう。
 その上、自分を抱き寄せようとしてくるリリィに対して、逃げ出すようにその部屋を後にした。


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