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第1章~邂逅~
部室
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異性人とその性能についてさらに知りたいことはあったのだが、本来この時間は授業中であるため、他の人からあやしまれないように教室に戻ることになった。別れ際に倍部は
「放課後になったら保健室に来て。そこが手淫部の部室だから。そこでもっと詳しく教えてあげる」
と言い残して教室へと帰っていった。
それからの授業には全く集中できなかった。異性人の正体となぜ倍部からその話をされたのか、そして手淫部とはいったい何をする部活なのか。このような問いがぐるぐると頭の中を駆け巡り、常に上の空といった状態である。いつもなら帰宅後のおかずの候補をノートにメモし、10ページほどは使っているが、今日はそんなことが考えられず、4ページ分しか候補が思いつかなかった。
なんとかその日の授業をすべて消化し、放課後が訪れる。普通は七限目の授業の終わりを告げるチャイムが鳴ると同時に教室から駆け出して自転車置き場へと向かう。だが今日はそうすることはできない。「部活」があるからだ。一般的な高校なら保健室は1階にあることが多いだろう。それに対してこの高校は3階にある。しかも校舎の端にあるのでめったに生徒が寄り付かない。保健室としては致命的だ。
(保健室に来るの久しぶりだなー)
なんてことを考えながら保健室の戸を開ける。放課後になっているため、養護教師、いわゆる保健室の先生はいない。そこにいたのは倍部美結ではなく、1人の男子生徒だった。戸を開けた増田部に彼が視線を向ける。お互いの視線がぶつかり、わずかな間沈黙が訪れる。先に口を開いたのはその男子生徒であった。
「やあ。キミが増田部翔クンだね。話は聞いてるよ。さあ、まずは腰を下ろしてよ」
さわやかにそう言うと、こちらに向かって椅子を差し出す。
「ああ。どうも」
緊張しているせいなのか、少し無愛想に返事をしてしまう。ゆっくりと椅子に座ると、目の前に机を挟んで対面に座っている男子生徒をまじまじと観察する。
(コイツ、、、、、、なんてイケメンなんだ、、、、、、)
あまりにも整っている顔立ちに思わず息をのんでしまう。ぱっちりとした二重の目、すらっとした鼻筋、整えられた眉。どれをとっても自分が勝てる気がしない。唯一勝っているのは、顔の大きさくらいか。
「そんなに見つめられると恥ずかしいな。僕の顔に何かついてるかい?」
「あ、いや、そういうわけじゃ、、、」
「僕の名前を言っていなかったね。赤井十雅。キミと同じ異性人さ」
「いっ、異性人。そうか俺の他にも存在しているのか」
自分と同じような特別な存在がここにもいることを知って驚く。
「あれ、美結から聞いてない?美結も異性人だよ。この学校には他にも異性人はいるんだ」
「そうなのか。全く知らなかった」
(なんで倍部のヤツ俺にそのことを教えてくれないんだ!っていうか今美結って呼んでなかった?何?こいつらもしかしてそういう関係なの?だとしたらむかつくんですけど!今日から俺はこいつらのイチャイチャを見せつけられるわけ??)
リア充アレルギーから思わず嫉妬心を膨らませてしまう。異性人についてよりも2人の関係性について問い詰めようとしたところで保健室の戸が開けられた。
「ごめん、十雅遅くなっちゃった」
そう言って倍部が入ってくる。そして椅子を赤井の横に置いてそこに座った。
(はあああああああ!なんだコイツら!!!やっぱり俺にイチャつくところをみせるつもりじゃねえか!っていうか俺にも謝れよ!俺だって待ってたんだからな!!!)
口に出すことは当然できないので、心の中で目の前の2人のことを罵る。
「早速だけど本題に入るわ」
倍部が切り出す。
「増田部君、あなたと私たちは敵対関係にあるの」
「へ?」
予想の斜め上を行く発言にマヌケな声が漏れてしまった。
「放課後になったら保健室に来て。そこが手淫部の部室だから。そこでもっと詳しく教えてあげる」
と言い残して教室へと帰っていった。
それからの授業には全く集中できなかった。異性人の正体となぜ倍部からその話をされたのか、そして手淫部とはいったい何をする部活なのか。このような問いがぐるぐると頭の中を駆け巡り、常に上の空といった状態である。いつもなら帰宅後のおかずの候補をノートにメモし、10ページほどは使っているが、今日はそんなことが考えられず、4ページ分しか候補が思いつかなかった。
なんとかその日の授業をすべて消化し、放課後が訪れる。普通は七限目の授業の終わりを告げるチャイムが鳴ると同時に教室から駆け出して自転車置き場へと向かう。だが今日はそうすることはできない。「部活」があるからだ。一般的な高校なら保健室は1階にあることが多いだろう。それに対してこの高校は3階にある。しかも校舎の端にあるのでめったに生徒が寄り付かない。保健室としては致命的だ。
(保健室に来るの久しぶりだなー)
なんてことを考えながら保健室の戸を開ける。放課後になっているため、養護教師、いわゆる保健室の先生はいない。そこにいたのは倍部美結ではなく、1人の男子生徒だった。戸を開けた増田部に彼が視線を向ける。お互いの視線がぶつかり、わずかな間沈黙が訪れる。先に口を開いたのはその男子生徒であった。
「やあ。キミが増田部翔クンだね。話は聞いてるよ。さあ、まずは腰を下ろしてよ」
さわやかにそう言うと、こちらに向かって椅子を差し出す。
「ああ。どうも」
緊張しているせいなのか、少し無愛想に返事をしてしまう。ゆっくりと椅子に座ると、目の前に机を挟んで対面に座っている男子生徒をまじまじと観察する。
(コイツ、、、、、、なんてイケメンなんだ、、、、、、)
あまりにも整っている顔立ちに思わず息をのんでしまう。ぱっちりとした二重の目、すらっとした鼻筋、整えられた眉。どれをとっても自分が勝てる気がしない。唯一勝っているのは、顔の大きさくらいか。
「そんなに見つめられると恥ずかしいな。僕の顔に何かついてるかい?」
「あ、いや、そういうわけじゃ、、、」
「僕の名前を言っていなかったね。赤井十雅。キミと同じ異性人さ」
「いっ、異性人。そうか俺の他にも存在しているのか」
自分と同じような特別な存在がここにもいることを知って驚く。
「あれ、美結から聞いてない?美結も異性人だよ。この学校には他にも異性人はいるんだ」
「そうなのか。全く知らなかった」
(なんで倍部のヤツ俺にそのことを教えてくれないんだ!っていうか今美結って呼んでなかった?何?こいつらもしかしてそういう関係なの?だとしたらむかつくんですけど!今日から俺はこいつらのイチャイチャを見せつけられるわけ??)
リア充アレルギーから思わず嫉妬心を膨らませてしまう。異性人についてよりも2人の関係性について問い詰めようとしたところで保健室の戸が開けられた。
「ごめん、十雅遅くなっちゃった」
そう言って倍部が入ってくる。そして椅子を赤井の横に置いてそこに座った。
(はあああああああ!なんだコイツら!!!やっぱり俺にイチャつくところをみせるつもりじゃねえか!っていうか俺にも謝れよ!俺だって待ってたんだからな!!!)
口に出すことは当然できないので、心の中で目の前の2人のことを罵る。
「早速だけど本題に入るわ」
倍部が切り出す。
「増田部君、あなたと私たちは敵対関係にあるの」
「へ?」
予想の斜め上を行く発言にマヌケな声が漏れてしまった。
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