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本編

第6話

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・・・・・

2週間でようやく未開拓の森を抜け、辺境の街【テール】に近づいて来たのは夕方頃・・

「王都まで残り5日ってところかなー・・・・流石に疲れたし今日は泊まろう」

王都を発ってから約2ヶ月も経っているため流石に疲れが出て来たレイズはなるべく早く宿に行きたいと考えていた。

大きく頑丈そうな塀の門の入り口に兵士が1人立っている・・・

ここは辺境の地で近隣は未開拓の森が多いいため、人の出入りはほとんど無い。

兵士は森の方から歩いてきたのに気づき、ジロジロと若干値踏みするかのような視線を向けてきた。

(服装やっぱり変かな・・・まぁ大丈夫だろう・・)

「こんにちはー」

レイズは不審者に見えないよう明るく挨拶した。

「ここへ来た理由は?」

挨拶もなく、いきなり刺々しい言い方をしてきた兵士に驚く・・

「言えないのか?・・怪しい・・停留所まで来い!!」

「えっ?」

レイズは疲れと驚きで一瞬固まったが、拘束しようとする兵士を慌てて避ける・・

「ちょっと待て・・・いきなりなんだ?普通身分証確認とかするだろ?」

「身分証?お前みたいな格好をしていて、あそこの森から出て来る奴など持っているわけないだろう・・・どうせお尋ね者か何かだろう?・・・辺境だからと確認もせず通してもらえると思ったら大間違いだ・・・まぁ・・お前が誠意を見せれば通してやらないこともないがなぁ~・・・」

ニヤニヤと笑う兵士。

「・・見た目で勝手に判断すると後で後悔するぞ」


案に金を寄越せと言っている兵士に苛立っていると停留所の方から上司のような人物が部下を引き連れて出てきた。

「何事だ!?・・・・ドルート説明せよ!!」

「・・ふ・副隊長?・・・ど・・どうされたのですか?・・・今日は中央勤務では?」

副隊長の登場で慌てだしたドルート?という男。

「急遽見回りをしていたのだ・・・何か都合が悪いのか?早く説明しろ!」

「あ・・・えっと・・この者が・・・」

目を泳がせながらおどおどする男をみてレイズは事の経緯を伝える。

「検問を通ろうとした俺に身分証の確認もなく、いきなり理不尽なことを言って拘束しようとしてきた。誠意を見せれば通してやるとも言われたんだが?・・」

「っいや・・ご・・誤解です」

静かに怒っている俺とおどおどしている兵士を見て判断したのか副隊長は怒りの形相になった。

「おまえ・・まさかここを通る者達にに不当な理由をふっかけて金を巻き上げてるわけではあるまいな?」

「そ・・そんなことは・・」

「最近妙な噂を聞いて巡回を増やしていたんだが、お前だったとは・・・ふぅー・・・おい!こいつを拘束しろ!」「はっ!!!」

副隊長は重い溜息を吐く。
他の部下に拘束させた後、レイズに向き直って部下共々頭を下げた。
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