32 / 126
監獄島の惨劇 ジャンル:ホラー
0時39分 小雨
しおりを挟む
「真紀のこと、どう思ってるの?」
私が発したその一言で、触れ合う寸前の唇が、ぴたりと静止した。
お互いに微動だにしないまま、沈黙だけが流れて行く。
私は激しく後悔していた。
どうしてあんな事を言ってしまったんだろう。せっかく二人きりになって、久しぶりにドキドキして、いい雰囲気になれたのに。
あの数秒間、色んな思い出や感情が頭の中をグルグルと掻き乱して、やっぱり確かめてみたくなって……。
本当に? 本当にそうか?
確かめなければいけなかった?
私はわかっているはずだ。真紀のことを、何とも思ってないわけないじゃないか。
でも、だからこそ確かめたかった。
確かめてどうする?
結局私は何がしたいのか?
しかし、瞬はきっと、嘘を吐く。
『真紀はただの友達だよ』
私はまた一つ、瞬に嘘を吐かせようとしているんだ。
本当にバカだ、私は。
瞬は口角を僅かに持ち上げて、上手に笑顔を作りながらも、目の奥は決して笑っていなかった。
嘘を吐く時の顔だ。
何も言わないで……。また一歩、瞬が遠くなる……。
そんな願いも虚しく、瞬の唇が徐に開かれ……言葉を発しようとした、その瞬間だった。
バタン!!
勢いよく部屋の扉が開け放たれ、光が差し込む。私達はお互い体をビクリと震わせながら、扉の方向を振り返った。
誰かがコツコツと小気味よい足音を響かせながら入ってきて、懐中電灯の丸い明かりを左右に彷徨わせている。またドッキリか……? その光は、部屋の中を何往復かしたところで私達を照らし出し、ぴたりと止まった。
「あら……? あんた達、いたの? こんなとこで何してんの?」
それは紛れもなく真紀の声だった。しかし、先程までの声と比べると明らかにトーンが低い。真紀は、懐中電灯で自分の顔を照らした。
メイクを落としていた。冷徹な輝きを放つ双眸が私達を見下ろしている。
それは間違いなく、真紀のもう一つの人格だった。
「あらあら……まあまあ。もしかして、お邪魔だった?」
真紀は悪戯っぽく口辺だけの笑みを浮かべた。私と瞬は赤面しながら、さっと体を離す。
「いいのよ、続けても。私は私の用事を済ますだけだから、お構いなく」
真紀は、何かの書類の束のようなものをバサッと机の上に放り投げ、周囲に積まれている本のタイトルを確認し始めた。そういえば、真紀は鮫太郎と一緒だったはずだが、鮫太郎はどうしたのだろうか。そう思っていると瞬が、
「おい、真紀……鮫ちゃんは?」
「ああ、なんか……はぐれちゃった。ま、彼なら大丈夫でしょう。ね? 小雨」
真紀は、数冊の本を選んで机にドサッと置き、椅子に腰掛けながら、私にちらりと目くばせした。
「え、うん……多分」
瞬はさっきから妙によそよそしく振る舞っているような気がする。やはり、別人格でも真紀の目が気になるのだろうか。私は急に肌寒さを感じ始めた。
真紀が本のページをめくる乾いた音だけが室内に響く。私達は、そのままぼんやりと床に座り込んでいた。そんな私達を見かねてか、真紀は私達の方へ、さっき携えてきた書類の束を投げて寄越した。
「それ、その辺の部屋を漁ってたら見つけたの。この収容所の各フロアの平面図」
私と瞬は、懐中電灯で照らしながらその平面図を覗き込んだ。
正五角形のフロアの中にどれも一本、対角線に長い通路が走っており、そこから細く折れ曲がった通路がびっしりと枝分かれしている。こりゃあ、迷うはずだわ……。
三階までは外周に沿って牢屋や居室が並んでいるようだが、四階、五階になると様相が一変する。細かい通路もなく、ドン、ドンと大きなスペースが広がっているようだ。
「ここ、ただの収容所じゃないわよ……もう肝試しどころじゃない。ここはきっと、何かの研究施設だったんだと思う」
分厚い本に目を走らせながら、真紀が言う。
「研究……と言えるほど、科学的なものでもないかもしれない……もっと、非人道的で、オカルトな人体実験」
「人体実験……?」
瞬が聞き返すと、真紀は小さく頷いた。
「囚人達を使って、公にはできないような秘密の人体実験をしていた……恐らく、軍部が極秘でね」
「はっ……? 軍?」
今度は私が聞き返す番だった。さっきから、話のスケールに全くついていけない。
「まあ、実際に何がどこまで関与していたのかはわからないけど、少なくとも、囚人を連れて来られるような後ろ盾があった事は確かね。一通りの機密資料は処分してあるみたいだけど、処分しきれなかったものもいくつか残されている。それを漁っているわけ」
「今読んでる本が、それなのか?」
「いいえ、これはまあ、ただの蔵書かな……でも、どんな事が行われていたか、手がかりぐらいは掴めるかと思ってね」
こりゃあもう、私達にはちんぷんかんぷんなレベルの話になっているようだ。手持ち無沙汰になったので、適当にその辺に積んである本を取って開いてみたのだが、英語かドイツ語か……とにかく日本語ではなかったので、そっと閉じて元に戻しておいた。日本語のタイトルの本も探してみたが、旧漢字だったり旧仮名遣いだったりで、こちらもややこしそうだったので諦めた。
するとその時、平面図に目を落としていた瞬が、何かに気付いたらしく声を上げた。
「五芒星……」
「へえ、気付いたのね。流石、蘊蓄をたれるだけのことはあるわね」
真紀はそう言うと、瞬に軽く微笑みかけた。一言で微笑むと言っても、その程度は人によって天と地ほどの差があるものだ。メイクをしている方の真紀の微笑みは、軽く目を細めて首をほんの少し傾け、お花畑がパアッと広がるような明るい印象を受けるものだが、こっちの真紀は表情が乏しいため、口元を僅かに緩める程度の変化しか観察されない。同じ顔をしているはずなのに、人格が切り替わるだけでこうも変わるのかと、いつも不思議に思うのだ。
今一つ話が見えなかったので、私は瞬に尋ねた。
「え、え、どゆこと?」
「ああ、今説明するから、ちょっと待って」
瞬は書類を纏めていたクリップを外し、1階から5階までの平面図を並べた。
「いや……こうした方がわかりやすいかな」
そう言うと今度は、1階の平面図を目の前に垂らして、その裏側から懐中電灯の光を当てた。次に、2階の平面図を手にして、その上に重ねる。トレーシングペーパーのように薄い紙で、1階の平面図まで透けて見えた。
「よし、いけそうだな……」
更に次々と平面図を重ねていき、5階までの全ての平面図が重ねられた。それを見て私は、
「ふ~~む。なるほど……」
と唸った。
対角線に伸びた五本の長い通路――あの、階段に繋がった通路かな?――が、五芒星を形成しているのだ。つまり、この建物を上から俯瞰すると、あの長い通路によって五芒星が描かれている、という事らしい。
「……で、これがどうかしたの?」
私が訊くと、瞬は僅かに肩を竦めてみせた。
「いや、わからん……ただ、それに気付いただけ」
「それは確かに、私も気になった。わざわざこんな凝った造りにするんだから、全く無意味ではないと思う……」
真紀は分厚い本に目を落としたままで呟いた。
「ここにある本の中にも、西洋の伝記とか魔術書みたいな、いかがわしい物が混じっている。何の関連もないとは思えないわ……さて」
残りのページをパラララっと読み飛ばし、真紀はバタンとその本を閉じた。
「私はこれから4階に行くけど、あなたたちはどうする? まだここでイチャコラするつもり?」
私と瞬は慌てて立ち上がる。ずっと床に座っていたせいで、お尻がだいぶ冷えてしまった。
「一人じゃ危ないだろ。俺達も行くよ」
既に立ち上がって歩きかけていた真紀は、背中越しに答えた。
「お気遣いどうも。じゃ、ついてらっしゃい」
私が発したその一言で、触れ合う寸前の唇が、ぴたりと静止した。
お互いに微動だにしないまま、沈黙だけが流れて行く。
私は激しく後悔していた。
どうしてあんな事を言ってしまったんだろう。せっかく二人きりになって、久しぶりにドキドキして、いい雰囲気になれたのに。
あの数秒間、色んな思い出や感情が頭の中をグルグルと掻き乱して、やっぱり確かめてみたくなって……。
本当に? 本当にそうか?
確かめなければいけなかった?
私はわかっているはずだ。真紀のことを、何とも思ってないわけないじゃないか。
でも、だからこそ確かめたかった。
確かめてどうする?
結局私は何がしたいのか?
しかし、瞬はきっと、嘘を吐く。
『真紀はただの友達だよ』
私はまた一つ、瞬に嘘を吐かせようとしているんだ。
本当にバカだ、私は。
瞬は口角を僅かに持ち上げて、上手に笑顔を作りながらも、目の奥は決して笑っていなかった。
嘘を吐く時の顔だ。
何も言わないで……。また一歩、瞬が遠くなる……。
そんな願いも虚しく、瞬の唇が徐に開かれ……言葉を発しようとした、その瞬間だった。
バタン!!
勢いよく部屋の扉が開け放たれ、光が差し込む。私達はお互い体をビクリと震わせながら、扉の方向を振り返った。
誰かがコツコツと小気味よい足音を響かせながら入ってきて、懐中電灯の丸い明かりを左右に彷徨わせている。またドッキリか……? その光は、部屋の中を何往復かしたところで私達を照らし出し、ぴたりと止まった。
「あら……? あんた達、いたの? こんなとこで何してんの?」
それは紛れもなく真紀の声だった。しかし、先程までの声と比べると明らかにトーンが低い。真紀は、懐中電灯で自分の顔を照らした。
メイクを落としていた。冷徹な輝きを放つ双眸が私達を見下ろしている。
それは間違いなく、真紀のもう一つの人格だった。
「あらあら……まあまあ。もしかして、お邪魔だった?」
真紀は悪戯っぽく口辺だけの笑みを浮かべた。私と瞬は赤面しながら、さっと体を離す。
「いいのよ、続けても。私は私の用事を済ますだけだから、お構いなく」
真紀は、何かの書類の束のようなものをバサッと机の上に放り投げ、周囲に積まれている本のタイトルを確認し始めた。そういえば、真紀は鮫太郎と一緒だったはずだが、鮫太郎はどうしたのだろうか。そう思っていると瞬が、
「おい、真紀……鮫ちゃんは?」
「ああ、なんか……はぐれちゃった。ま、彼なら大丈夫でしょう。ね? 小雨」
真紀は、数冊の本を選んで机にドサッと置き、椅子に腰掛けながら、私にちらりと目くばせした。
「え、うん……多分」
瞬はさっきから妙によそよそしく振る舞っているような気がする。やはり、別人格でも真紀の目が気になるのだろうか。私は急に肌寒さを感じ始めた。
真紀が本のページをめくる乾いた音だけが室内に響く。私達は、そのままぼんやりと床に座り込んでいた。そんな私達を見かねてか、真紀は私達の方へ、さっき携えてきた書類の束を投げて寄越した。
「それ、その辺の部屋を漁ってたら見つけたの。この収容所の各フロアの平面図」
私と瞬は、懐中電灯で照らしながらその平面図を覗き込んだ。
正五角形のフロアの中にどれも一本、対角線に長い通路が走っており、そこから細く折れ曲がった通路がびっしりと枝分かれしている。こりゃあ、迷うはずだわ……。
三階までは外周に沿って牢屋や居室が並んでいるようだが、四階、五階になると様相が一変する。細かい通路もなく、ドン、ドンと大きなスペースが広がっているようだ。
「ここ、ただの収容所じゃないわよ……もう肝試しどころじゃない。ここはきっと、何かの研究施設だったんだと思う」
分厚い本に目を走らせながら、真紀が言う。
「研究……と言えるほど、科学的なものでもないかもしれない……もっと、非人道的で、オカルトな人体実験」
「人体実験……?」
瞬が聞き返すと、真紀は小さく頷いた。
「囚人達を使って、公にはできないような秘密の人体実験をしていた……恐らく、軍部が極秘でね」
「はっ……? 軍?」
今度は私が聞き返す番だった。さっきから、話のスケールに全くついていけない。
「まあ、実際に何がどこまで関与していたのかはわからないけど、少なくとも、囚人を連れて来られるような後ろ盾があった事は確かね。一通りの機密資料は処分してあるみたいだけど、処分しきれなかったものもいくつか残されている。それを漁っているわけ」
「今読んでる本が、それなのか?」
「いいえ、これはまあ、ただの蔵書かな……でも、どんな事が行われていたか、手がかりぐらいは掴めるかと思ってね」
こりゃあもう、私達にはちんぷんかんぷんなレベルの話になっているようだ。手持ち無沙汰になったので、適当にその辺に積んである本を取って開いてみたのだが、英語かドイツ語か……とにかく日本語ではなかったので、そっと閉じて元に戻しておいた。日本語のタイトルの本も探してみたが、旧漢字だったり旧仮名遣いだったりで、こちらもややこしそうだったので諦めた。
するとその時、平面図に目を落としていた瞬が、何かに気付いたらしく声を上げた。
「五芒星……」
「へえ、気付いたのね。流石、蘊蓄をたれるだけのことはあるわね」
真紀はそう言うと、瞬に軽く微笑みかけた。一言で微笑むと言っても、その程度は人によって天と地ほどの差があるものだ。メイクをしている方の真紀の微笑みは、軽く目を細めて首をほんの少し傾け、お花畑がパアッと広がるような明るい印象を受けるものだが、こっちの真紀は表情が乏しいため、口元を僅かに緩める程度の変化しか観察されない。同じ顔をしているはずなのに、人格が切り替わるだけでこうも変わるのかと、いつも不思議に思うのだ。
今一つ話が見えなかったので、私は瞬に尋ねた。
「え、え、どゆこと?」
「ああ、今説明するから、ちょっと待って」
瞬は書類を纏めていたクリップを外し、1階から5階までの平面図を並べた。
「いや……こうした方がわかりやすいかな」
そう言うと今度は、1階の平面図を目の前に垂らして、その裏側から懐中電灯の光を当てた。次に、2階の平面図を手にして、その上に重ねる。トレーシングペーパーのように薄い紙で、1階の平面図まで透けて見えた。
「よし、いけそうだな……」
更に次々と平面図を重ねていき、5階までの全ての平面図が重ねられた。それを見て私は、
「ふ~~む。なるほど……」
と唸った。
対角線に伸びた五本の長い通路――あの、階段に繋がった通路かな?――が、五芒星を形成しているのだ。つまり、この建物を上から俯瞰すると、あの長い通路によって五芒星が描かれている、という事らしい。
「……で、これがどうかしたの?」
私が訊くと、瞬は僅かに肩を竦めてみせた。
「いや、わからん……ただ、それに気付いただけ」
「それは確かに、私も気になった。わざわざこんな凝った造りにするんだから、全く無意味ではないと思う……」
真紀は分厚い本に目を落としたままで呟いた。
「ここにある本の中にも、西洋の伝記とか魔術書みたいな、いかがわしい物が混じっている。何の関連もないとは思えないわ……さて」
残りのページをパラララっと読み飛ばし、真紀はバタンとその本を閉じた。
「私はこれから4階に行くけど、あなたたちはどうする? まだここでイチャコラするつもり?」
私と瞬は慌てて立ち上がる。ずっと床に座っていたせいで、お尻がだいぶ冷えてしまった。
「一人じゃ危ないだろ。俺達も行くよ」
既に立ち上がって歩きかけていた真紀は、背中越しに答えた。
「お気遣いどうも。じゃ、ついてらっしゃい」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる