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京谷小雨の日常&Fall in the moonlight ジャンル:コメディ&ホラー
9月14日(3) 小雨
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「あっ」
「おっ」
バイトを終え、スーパーに寄って夕食のカレーの材料を買ってから帰路に着くと、同じく家に帰る途中の瞬とばったり遭遇した。超ゴキゲンな私は、スーパーのロゴが印刷されたレジ袋を彼の目の前に掲げて見せた。
「今日はカレーだよ」
「おっ。いいね。ちょうどカレーが食べたい気分だったんだ」
知ってるよ。
「晩御飯、済ませてないよね?」
「うん、まだ」
瞬の嬉しそうな顔を見て、私も心がぽかぽかした。
空はもうすっかり暗くなって、濃紺に染まった家々から、窓枠に沿って長方形に切り取られた明かりが灯籠のように辺りを淡く照らしている。
今日の私達は、帰る家が同じなんだ。
うちの真向かいの家で過ごす。距離にしたら、うちからほんの十数メートルしか離れていない、たったそれだけのことなのに、私達にとっては特別な意味を持っている。瀬名家の玄関の敷居を堂々と跨ぐのは、随分久しぶりのことではないか。しかも素面で。
瀬名家に着くと、瞬が先に立って鍵を開け、引き戸を開けた。そして、私に先に入るよう促す。私の両親のように、あるいは瞬のご両親のように、つまりは、夫婦みたいに。
切る、炒める、煮る、溶かす。
カレー作りの行程を要約すれば、たった十文字で終わってしまう。句読点を含めても十四文字である。いやいや、仮にも読み物なんだから、もう少し工夫しなさいよ、という方のために、では今少し細かい描写を試みてみよう。そんなんいいからさっさと話を進めて欲しいという向きもあるだろうが、そういう皆様はここから数行を読み飛ばしてもらって構わないし、そもそもこの話全体に大した意味なんてないのだから、なんならそのまま読むのをやめてもいいかもしれない。まさか、こんな量産型ラノベみたいなタイトルの話に、『読書は頭の体操』とか言っていっちょまえに教養なんかを求めている人もいないでしょ。
え? 言うことがメタすぎるって? あなたは私の日記の読者にすぎない、と言えば理解してもらえるかしら。
豚肉、玉葱、人参、じゃがいも。一通りの具材を泣きながら一口大に切り終えると、鍋に油をしき、具材をぶっこんで炒め始める。ちなみに私の涙の理由は、居間でのんびりテレビを見ている瞬の非協力的な姿勢によるものではなく、ひとえに玉葱のせいだった。『タイタニック』でも『1リットルの涙』でも泣かなかった私の涙腺を崩壊させるんだから、大したもんである。
具材がほどよくしんなりしたら、水を入れて煮込む。ルウを溶かす。カレーなんて簡単だ。ここまで来るとあとはルウが溶けてとろみが出るのを待つだけなのだが、これが意外と時間がかかる。ううん、退屈だな。瞬にちょっかい出しに行くか。
コンロの火力を噴きこぼれない程度に弱火にして、台所から隣の居間に移動する。瞬は相変わらず、ぼんやりとテレビを見ていた。
「何見てんの?」
「……なんか、ドラマみたいだけど、何が何だかわけがわからん」
瞬が見ていたドラマは、殺人事件が起こって探偵役がそれを解決していく、という意味ではミステリーものの体裁を成しているようだが、探偵役が持っている特殊能力(最近のミステリーものは何故主人公に奇妙な能力を持たせるのだろう?)が突飛すぎる上に、ヒロインの言動が奇矯すぎて全く話についていけない、ダメなドラマの典型例みたいなものだった。私は一話だけ見て、最初の10分ほどで『ダメだこりゃ』と思ってチャンネルを変えた記憶がある。
「好きなの? このドラマ」
「まさか。今日初めて見てる」
「なんか他のにすればいいのに」
「普段あんまりテレビ見ないから、どれが面白いのかわかんないんだよ」
テレビのリモコンを操作して、番組表の画面を表示させる。
「あたしは大体バラエティだけどな……瞬あんまりお笑いとか好きじゃないでしょ?」
「うん」
ポチポチとボタンを操作し、各局の番組を確認していく。う~ん。これといって、面白そうなのもないなあ。最近はテレビ好きの私でも面白い番組を探すのが難しくなってきている。
「ほら、自分で探しなよ」
私はリモコンを瞬に手渡した。瞬は、これまたう~んと唸りながら画面を食い入るように見つめている。何もそこまでしてテレビを見る必要もないと思うんだけど。もしかして、私が探せって言ったから無理に探しているんだろうか。こいつは変に素直なところがある。その横顔が急にかわいく思えてきて、私は、なんとなく、彼の耳たぶを甘噛みした。
「いてっ! なんだよ急に」
体がびくりと大きく脈打って、瞬は本気で驚いたみたいだった。
「痛かった?」
「こンのやろう!」
彼は、その台詞とは裏腹に、笑いながら私の腋をまさぐってくる。こいつには、私の弱点を全て把握しているという大きなアドバンテージがあるのだ。
「ちょっ、やめてよこら~」
私が腋を庇った間隙を縫って、瞬は私の耳たぶを噛み返してきた。いや、それは、そこは、ヤバい。
「ひゃん……ちょっと、ちょっと待って、カレー、カレーがもうすぐできるから、ね?」
大きめの皿の上に、ごはんを盛り、その上からカレーをかける。市販のものの中では一番甘口のものを買ってきたから、大丈夫だと思うんだけど。ちなみに私はもっと辛いものが好きだ。全ての盛り付けが終わり、さあ食べるぞ、という段になってから、福神漬けを買い忘れていたことに気付く。でも、まあ、いいだろそれぐらい。
時刻はもう夜の十時を過ぎていた。バイトが終わってから買い物してカレーを作ったわけだから仕方ないのだが、だいぶ遅めの夕食になってしまった。私はさっきからお腹が鳴って仕方がない。
食卓に向かい合って座り、瞬がひと口目のカレーを頬張る、その様子を見守る。
「どう? おいしい?」
「うん。うまい」
「よかった」
二口、三口、私の作ったカレーが、スプーンに乗って次々と瞬の口に吸い込まれていく。彼の満足そうな顔を眺めながら、私もカレーを口に運んだ。
チョコフォンデュかよと思うぐらい、とんでもなく甘ったるいカレーだった。
まるで、今の私達みたいに。
子供の頃は、こんな風に、いつか恋人同士になって、いつか結婚するんだろうって、そんな未来を、疑いもしなかった。なんて無邪気だったんだろう。どうして今、こんなにコソコソしなきゃいけなくなったんだろう。私は楽観的すぎたのだろうか。こみあげてくる涙を、私は必死で堪えた。
「どうした? 小雨」
ゲロ甘カレーの最後の一口を飲みこみながら、瞬は私の顔を覗き込んだ。
「ちょっと、ほら、玉葱が、生だったところがあってさ」
「本当に?」
「うん」
答えながら、私は瞬から目を背けた。今目が合ってしまったら、本当に泣いてしまいそうだったから。
「おかわりする?」
カレーを食べ、食器を洗い終えて、ようやく本日のお仕事は終了。カレーはまだ少し残っているけど、これは明日の朝? 夜? まあ、どっちでもいいや。
瞬は相変わらず居間のソファに座ってテレビを見ていた。画面に映っているのは、クラシックの、オーケストラの映像だった。多分教育テレビかどこかだろう。こいつ、クラシックなんて聴いてたっけ? そもそも、あまり音楽を聴く習慣もなかったはずだが、どういう風の吹きまわしだろう、なんてことを考えながら、瞬の隣に腰掛ける。
「瞬、クラシックとか興味あるの?」
「最近ちょっと……それに、今他に見たいものもないし」
「これ、なんていう曲?」
「わからん。たった今、見始めたばかりだから」
「へぇ……あたし、こういうのはあんまりよくわかんない」
どうでもいいんだ。そんなことは、今。
私はおもむろに、瞬の肩に凭れかかる。
「ん、疲れた? 悪いね、色々してもらっちゃって」
「まだ」
「まだって?」
「まだ、突かれてない」
駄洒落にすらならない、くだらない下ネタだったけど、瞬はぷっ、と吹き出した。笑ってくれた。
今ではこんなんなっちゃってるけど、私は、ほんの数ヵ月前まで下ネタ苦手な女の子だったのだ。もう少し清楚キャラで居たかったのに、人間、変われば変わるものである。何もかも、全てこいつのせいだ。
「そんなに面白かった?」
「……いや、面白いとかなんとかじゃなくてさ……」
瞬の体温が、彼の肩に凭れた私の頬から、体から伝わってくる。暑苦しい。ほんの少し、汗のにおい。でも、そんなことはすぐに気にならなくなる。
私達の体は、これからもっと熱を帯びてゆくのだから。
「じゃあ、何?」
心拍数が上がる。
下腹部から湧き上がる体の疼き。
早くどうにかしてほしい。
おかしいな、素面なのに。
視線が交わる。お互いに、もう目は笑っていない。
『まぐわう』という言葉は、漢字にすると「目合う」と書くのだそうだ。
この言葉を最初に編み出したのは、きっと女だ。ふと、そう思った。
「おっ」
バイトを終え、スーパーに寄って夕食のカレーの材料を買ってから帰路に着くと、同じく家に帰る途中の瞬とばったり遭遇した。超ゴキゲンな私は、スーパーのロゴが印刷されたレジ袋を彼の目の前に掲げて見せた。
「今日はカレーだよ」
「おっ。いいね。ちょうどカレーが食べたい気分だったんだ」
知ってるよ。
「晩御飯、済ませてないよね?」
「うん、まだ」
瞬の嬉しそうな顔を見て、私も心がぽかぽかした。
空はもうすっかり暗くなって、濃紺に染まった家々から、窓枠に沿って長方形に切り取られた明かりが灯籠のように辺りを淡く照らしている。
今日の私達は、帰る家が同じなんだ。
うちの真向かいの家で過ごす。距離にしたら、うちからほんの十数メートルしか離れていない、たったそれだけのことなのに、私達にとっては特別な意味を持っている。瀬名家の玄関の敷居を堂々と跨ぐのは、随分久しぶりのことではないか。しかも素面で。
瀬名家に着くと、瞬が先に立って鍵を開け、引き戸を開けた。そして、私に先に入るよう促す。私の両親のように、あるいは瞬のご両親のように、つまりは、夫婦みたいに。
切る、炒める、煮る、溶かす。
カレー作りの行程を要約すれば、たった十文字で終わってしまう。句読点を含めても十四文字である。いやいや、仮にも読み物なんだから、もう少し工夫しなさいよ、という方のために、では今少し細かい描写を試みてみよう。そんなんいいからさっさと話を進めて欲しいという向きもあるだろうが、そういう皆様はここから数行を読み飛ばしてもらって構わないし、そもそもこの話全体に大した意味なんてないのだから、なんならそのまま読むのをやめてもいいかもしれない。まさか、こんな量産型ラノベみたいなタイトルの話に、『読書は頭の体操』とか言っていっちょまえに教養なんかを求めている人もいないでしょ。
え? 言うことがメタすぎるって? あなたは私の日記の読者にすぎない、と言えば理解してもらえるかしら。
豚肉、玉葱、人参、じゃがいも。一通りの具材を泣きながら一口大に切り終えると、鍋に油をしき、具材をぶっこんで炒め始める。ちなみに私の涙の理由は、居間でのんびりテレビを見ている瞬の非協力的な姿勢によるものではなく、ひとえに玉葱のせいだった。『タイタニック』でも『1リットルの涙』でも泣かなかった私の涙腺を崩壊させるんだから、大したもんである。
具材がほどよくしんなりしたら、水を入れて煮込む。ルウを溶かす。カレーなんて簡単だ。ここまで来るとあとはルウが溶けてとろみが出るのを待つだけなのだが、これが意外と時間がかかる。ううん、退屈だな。瞬にちょっかい出しに行くか。
コンロの火力を噴きこぼれない程度に弱火にして、台所から隣の居間に移動する。瞬は相変わらず、ぼんやりとテレビを見ていた。
「何見てんの?」
「……なんか、ドラマみたいだけど、何が何だかわけがわからん」
瞬が見ていたドラマは、殺人事件が起こって探偵役がそれを解決していく、という意味ではミステリーものの体裁を成しているようだが、探偵役が持っている特殊能力(最近のミステリーものは何故主人公に奇妙な能力を持たせるのだろう?)が突飛すぎる上に、ヒロインの言動が奇矯すぎて全く話についていけない、ダメなドラマの典型例みたいなものだった。私は一話だけ見て、最初の10分ほどで『ダメだこりゃ』と思ってチャンネルを変えた記憶がある。
「好きなの? このドラマ」
「まさか。今日初めて見てる」
「なんか他のにすればいいのに」
「普段あんまりテレビ見ないから、どれが面白いのかわかんないんだよ」
テレビのリモコンを操作して、番組表の画面を表示させる。
「あたしは大体バラエティだけどな……瞬あんまりお笑いとか好きじゃないでしょ?」
「うん」
ポチポチとボタンを操作し、各局の番組を確認していく。う~ん。これといって、面白そうなのもないなあ。最近はテレビ好きの私でも面白い番組を探すのが難しくなってきている。
「ほら、自分で探しなよ」
私はリモコンを瞬に手渡した。瞬は、これまたう~んと唸りながら画面を食い入るように見つめている。何もそこまでしてテレビを見る必要もないと思うんだけど。もしかして、私が探せって言ったから無理に探しているんだろうか。こいつは変に素直なところがある。その横顔が急にかわいく思えてきて、私は、なんとなく、彼の耳たぶを甘噛みした。
「いてっ! なんだよ急に」
体がびくりと大きく脈打って、瞬は本気で驚いたみたいだった。
「痛かった?」
「こンのやろう!」
彼は、その台詞とは裏腹に、笑いながら私の腋をまさぐってくる。こいつには、私の弱点を全て把握しているという大きなアドバンテージがあるのだ。
「ちょっ、やめてよこら~」
私が腋を庇った間隙を縫って、瞬は私の耳たぶを噛み返してきた。いや、それは、そこは、ヤバい。
「ひゃん……ちょっと、ちょっと待って、カレー、カレーがもうすぐできるから、ね?」
大きめの皿の上に、ごはんを盛り、その上からカレーをかける。市販のものの中では一番甘口のものを買ってきたから、大丈夫だと思うんだけど。ちなみに私はもっと辛いものが好きだ。全ての盛り付けが終わり、さあ食べるぞ、という段になってから、福神漬けを買い忘れていたことに気付く。でも、まあ、いいだろそれぐらい。
時刻はもう夜の十時を過ぎていた。バイトが終わってから買い物してカレーを作ったわけだから仕方ないのだが、だいぶ遅めの夕食になってしまった。私はさっきからお腹が鳴って仕方がない。
食卓に向かい合って座り、瞬がひと口目のカレーを頬張る、その様子を見守る。
「どう? おいしい?」
「うん。うまい」
「よかった」
二口、三口、私の作ったカレーが、スプーンに乗って次々と瞬の口に吸い込まれていく。彼の満足そうな顔を眺めながら、私もカレーを口に運んだ。
チョコフォンデュかよと思うぐらい、とんでもなく甘ったるいカレーだった。
まるで、今の私達みたいに。
子供の頃は、こんな風に、いつか恋人同士になって、いつか結婚するんだろうって、そんな未来を、疑いもしなかった。なんて無邪気だったんだろう。どうして今、こんなにコソコソしなきゃいけなくなったんだろう。私は楽観的すぎたのだろうか。こみあげてくる涙を、私は必死で堪えた。
「どうした? 小雨」
ゲロ甘カレーの最後の一口を飲みこみながら、瞬は私の顔を覗き込んだ。
「ちょっと、ほら、玉葱が、生だったところがあってさ」
「本当に?」
「うん」
答えながら、私は瞬から目を背けた。今目が合ってしまったら、本当に泣いてしまいそうだったから。
「おかわりする?」
カレーを食べ、食器を洗い終えて、ようやく本日のお仕事は終了。カレーはまだ少し残っているけど、これは明日の朝? 夜? まあ、どっちでもいいや。
瞬は相変わらず居間のソファに座ってテレビを見ていた。画面に映っているのは、クラシックの、オーケストラの映像だった。多分教育テレビかどこかだろう。こいつ、クラシックなんて聴いてたっけ? そもそも、あまり音楽を聴く習慣もなかったはずだが、どういう風の吹きまわしだろう、なんてことを考えながら、瞬の隣に腰掛ける。
「瞬、クラシックとか興味あるの?」
「最近ちょっと……それに、今他に見たいものもないし」
「これ、なんていう曲?」
「わからん。たった今、見始めたばかりだから」
「へぇ……あたし、こういうのはあんまりよくわかんない」
どうでもいいんだ。そんなことは、今。
私はおもむろに、瞬の肩に凭れかかる。
「ん、疲れた? 悪いね、色々してもらっちゃって」
「まだ」
「まだって?」
「まだ、突かれてない」
駄洒落にすらならない、くだらない下ネタだったけど、瞬はぷっ、と吹き出した。笑ってくれた。
今ではこんなんなっちゃってるけど、私は、ほんの数ヵ月前まで下ネタ苦手な女の子だったのだ。もう少し清楚キャラで居たかったのに、人間、変われば変わるものである。何もかも、全てこいつのせいだ。
「そんなに面白かった?」
「……いや、面白いとかなんとかじゃなくてさ……」
瞬の体温が、彼の肩に凭れた私の頬から、体から伝わってくる。暑苦しい。ほんの少し、汗のにおい。でも、そんなことはすぐに気にならなくなる。
私達の体は、これからもっと熱を帯びてゆくのだから。
「じゃあ、何?」
心拍数が上がる。
下腹部から湧き上がる体の疼き。
早くどうにかしてほしい。
おかしいな、素面なのに。
視線が交わる。お互いに、もう目は笑っていない。
『まぐわう』という言葉は、漢字にすると「目合う」と書くのだそうだ。
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