ラフレシアの歌姫

黒狐白魔

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大聖堂

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「お姉ちゃん、早く早く!」
 着替えを済ませ朝食をとった後、ボクは女の子に腕を捕まれ、走らされていました。
 外は寒く、吐く息は白く手も冷えるのですが、女の子にはそんなことは些細なことのようです。まったく、元気なものです。
 ボクはというと、まだ眠気が完全には取れていません。ですので、さっきからあくびが止まらないです。
 まったく、こんなに広い世界、そんなに急いでどこへ行くというのでしょう?

「さぁ、お姉ちゃんついたよ」
「……ええと?」
 そういうと、女の子は止まります。ボクはその勢いで女の子に体をぶつけてしまいました。
ボクは目の前を見てみます。そこには、大きな白い建物が建っていました。頂上付近に大きな……鈴でしょうか?あり、なかなかに神々しい建物です。
「あの……ここは?」
「お姉ちゃん忘れちゃったの?聖歌隊に入るんでしょ」
「聖歌隊?」
 それを聞いてもボクの頭の中には疑問しか浮かびません。はて、聖歌隊とは?
「ほら、いくよ、お姉ちゃん!」
「あ、ちょっと」
 【聖歌隊】その単語の意味が分からないまま、ボクは女の子に手をひかれ、建物の中に入ることになりました。

 大聖堂の中は広く、出かける前に見えた自分のいた建物が丸ごと入りそうです。
 左右には横に長い木組みらしい椅子が2つづつ存在しており、床中央には赤い布のようなものが敷かれています。そして一番前の端には黒い箱のような物が置かれています。
 壁の上の方には金色の十字架が飾られており、それだけでここが神聖な場所なのだとわかりました。
 また、そこらかしこには多くの人たちが、楽しそうに話したりしており、なんともたのしそう。
「え~、コホン」
「え?」
 ボクがこの光景に見惚れていると、前にあるドアの方から若いやさしそうな女の人が出てきます。
 その瞬間、あたりは一気に静まり返り、全員が女性に視線を向けました。
 これから何か始まるんでしょうか?
「え~、今回はこんな大勢集まってくださり、ありがとうございます
それでは、これより聖歌隊の試験を始めさせていただきます」
 女性は優しそうな声でそう言い放ちます。ですが、ボクにはその言葉の意味が解かりませんでした。
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