僕は何度も

宮川 涙雨

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4、何で……。

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目が覚めた。助かったのか?けれども今僕が寝ているのは自分の部屋のベッド。
「パ…ジャマ…?」
おかしい。さきほど確かに刺されたはず、初めて父さんに反論して、病院へ行って、学校へ行って、ケーキ屋に寄った。
「夢…だったのか?」 
      (リアル)
あんなに現実な夢を?じゃあ、あの痛みは、熱はなんだ?
僕は急いで2階の自分の部屋から1階のリビングまでかけおりる。
dボタン。画面に映る昨夜のニュース…。
「え…あ……美夜?」
同じ、全く同じニュースが映っている。
急いで掛ける電話。
トゥルルルル……カチャッ。「はい?」
13回。今回も13回目のコールで電話は繋がった。
「美夜は!美夜は家に居ますよね?!」
「……」
短い沈黙、一緒だ。
1日、全てが同じだった。病院も、病室で話した言葉も、行動もそっくりそのまま。学校の授業の内容も全て一言一句、一問たりとも違うことはなかった。
何故だ?何故全てが同じ?予知夢?ここまで同じ訳があるか。
10月18日、17時18分。 僕は学校から走った。美夜の病院まで、そしてその途中……公園の前に立ちすくむ男に僕は刺された。
腹部を襲う激痛の中、公園の時計の針が17時21分を指しているのが微かに見えた……。

10月18日、17時22分。意識が途切れる。
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