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いちばんすきな箱
パパたちのどっちかが居なくなったら、あたし、見付けるまで探すからね!
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そしたら、箱の外に、パパ・ジェイがいたの。
あっ、でも、そのときは、パパ・ジェイがパパ・ジェイだとは、あたし、知らなかったんだけど。
パパ・ジェイは、あたしをじっと見た。
あたしも、パパ・ジェイをじっと見た。
パパ・ジェイのこと、あたし、すぐにすきになった。
どうしてだか、わかんないけど。すごく、すきになったんだ。
あたしをルーシーにして、捨て猫にした人間とは、ちがう気がしたの。
頭の中で、猫の神さまがね、「この人間に付いて行きなさい」って、教えてくれたみたいだった。
それで、あたし、自分でも知らないあいだに、歩いてパパ・ジェイのそばまで行っていたの。
でも、パパ・ジェイったら、あたしに向かって短く鳴くと、大、大、大、大っきらいな箱にあたしをもどして、急いでどっかに行っちゃった。
あたし、「猫の神さまの嘘つき!」って思った。二回も「捨て猫」になったような気持ちになって、ものすごく悲しくなった。
パパ・ジェイがなんて鳴いたのか、今みたくわかっていたら、そんな気持ちにならなくてもすんだんだけどね。でも、そのときは、わからなかったんだ。
パパ・ジェイがいなくなったら、大きな真っ黒な鳥さんがお空から、おりてきた。
あたしは心の中で「ママ、ママ」って、叫んでいた。ママが来てくれないことは知っていたけど、こわくて心の中だけでも叫ばずにはいられなかった。
そしたら、急に、鳥さんはあたしの箱から、飛んでいっちゃったの。あたしは、ママが来てくれたのかと思った。でも、来てくれたのは、パパ・ジェイだった。
パパ・ジェイは、あたしを捨て猫の箱から、別の箱に移してくれた。
その箱の中は、きれいだった。食べ残しのごはんも、虫さんもいない、きれいな箱だった。
あたしは猫の神さまに「さっきは嘘つきって言って、ごめんなさい」って、あやまった。
この箱に入って、あたしは晴れて「なにか」になった。
それから、あたしは、パパ・ジェイといっしょ。
パパ・ジェイといっしょにいるパパ・エムとも、いっしょ。
あたしは、この箱が、いちばんすき!
「ルーシー」から「捨て猫」になって、それから「なにか」になったら、「パパ」ってよぶと、ちゃんと、パパたちが来てくてるようになった。「なにか、どうした」って。
だから、あたしは「なにか」でいるのが、すき!
「パパ・ジェイ! パパ・エム! 大すき!」って、鳴くのがすき!
もし、パパ・ジェイとパパ・エムのどっちかが、どっか行っちゃったら、あたし、大きな声で鳴きながら、さがすからね。いっぱい、さがすからね!
あたし、みつけるまで、いっぱい、いっぱい、さがすからね!
あっ、でも、そのときは、パパ・ジェイがパパ・ジェイだとは、あたし、知らなかったんだけど。
パパ・ジェイは、あたしをじっと見た。
あたしも、パパ・ジェイをじっと見た。
パパ・ジェイのこと、あたし、すぐにすきになった。
どうしてだか、わかんないけど。すごく、すきになったんだ。
あたしをルーシーにして、捨て猫にした人間とは、ちがう気がしたの。
頭の中で、猫の神さまがね、「この人間に付いて行きなさい」って、教えてくれたみたいだった。
それで、あたし、自分でも知らないあいだに、歩いてパパ・ジェイのそばまで行っていたの。
でも、パパ・ジェイったら、あたしに向かって短く鳴くと、大、大、大、大っきらいな箱にあたしをもどして、急いでどっかに行っちゃった。
あたし、「猫の神さまの嘘つき!」って思った。二回も「捨て猫」になったような気持ちになって、ものすごく悲しくなった。
パパ・ジェイがなんて鳴いたのか、今みたくわかっていたら、そんな気持ちにならなくてもすんだんだけどね。でも、そのときは、わからなかったんだ。
パパ・ジェイがいなくなったら、大きな真っ黒な鳥さんがお空から、おりてきた。
あたしは心の中で「ママ、ママ」って、叫んでいた。ママが来てくれないことは知っていたけど、こわくて心の中だけでも叫ばずにはいられなかった。
そしたら、急に、鳥さんはあたしの箱から、飛んでいっちゃったの。あたしは、ママが来てくれたのかと思った。でも、来てくれたのは、パパ・ジェイだった。
パパ・ジェイは、あたしを捨て猫の箱から、別の箱に移してくれた。
その箱の中は、きれいだった。食べ残しのごはんも、虫さんもいない、きれいな箱だった。
あたしは猫の神さまに「さっきは嘘つきって言って、ごめんなさい」って、あやまった。
この箱に入って、あたしは晴れて「なにか」になった。
それから、あたしは、パパ・ジェイといっしょ。
パパ・ジェイといっしょにいるパパ・エムとも、いっしょ。
あたしは、この箱が、いちばんすき!
「ルーシー」から「捨て猫」になって、それから「なにか」になったら、「パパ」ってよぶと、ちゃんと、パパたちが来てくてるようになった。「なにか、どうした」って。
だから、あたしは「なにか」でいるのが、すき!
「パパ・ジェイ! パパ・エム! 大すき!」って、鳴くのがすき!
もし、パパ・ジェイとパパ・エムのどっちかが、どっか行っちゃったら、あたし、大きな声で鳴きながら、さがすからね。いっぱい、さがすからね!
あたし、みつけるまで、いっぱい、いっぱい、さがすからね!
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