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番外編 電話しながら……
②
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『俺だって、今すぐそっち行って抱きたいですよ』
気のせいではなく、余裕のない高瀬の息遣いが届く。
『聞こえますか? 俺だってもうびしょびしょです』
高瀬の声が遠くなり、代わりに水気を帯びた粘っこい音が耳元で響く。
硬くなった高瀬の性器を緩く擦っている音だ。その生温かさは、腹の奥がしっかりと覚えていて、その音だけで揺れる腰の奥深くがずくんと疼いた。
『俺の想像しながら、後ろ弄ってみて?』
期待の籠もった吐息が唇から零れ落ちた。オレはスマホをスピーカーに切り替えると、枕のすぐ横にスマホを置いた。
いつでも取り出せるようにの枕元に置いてあった潤滑油を手の中に垂らし、温めることもせず足の間へと手を伸ばす。
ベッドの上に仰向けに寝転んで、片足に脱ぎかけの下着を引っ掛けたまま大きく足を開く。
「高瀬……たか、せっ……!」
高瀬がほしい。それだけを考えながら、ぐずぐずに濡れた指二本で入口を割り開く。
「ふ、ぁあ……」
体が熱い。割った入口から入り込む空気の温度だけで奥がきゅうきゅうと締まっていった。
『恭ちゃん、焦らないで。ゆっくり、ナカに指を飲み込ませて……』
「んん……あ、あぁ……奥、ほしい……」
高瀬の言葉通りにゆっくりと、指を三本まとめて飲み込ませていく。
ぐぽっと柔い内壁とぬめりのある潤滑油が絡み合う音がする。高瀬にも聞かせたくて、わざと指の動きを大きくすれば、いやらしい音が耳のすぐそばで聞こえてくるようだった。
『うわ……恭ちゃん、何挿れてるんですか? 凄い音……』
「んっ、指……挿れて、るぅ……あっ、ぜんぜ、ん……足りないっ」
『指だけでそんなに……』
「高瀬ぇ……これっ、イけ、ない……んんっ」
瞳に涙が浮かんでくるのを抑えることは出来なかった。
『指、根本まで飲み込ませて……』
「う、ん……」
言う通りに根本までしっかりと飲み込ませる。自分の身体のイイところなんてよくわかってないから、これからどうすればいいかもわからない。
『手の大きさは俺達そんな変わらないから、自分で前立腺触れるはずですよ』
「んん……」
『ちょっとだけ指を曲げて、そーっと抜き差しを繰り返してみて下さい』
「あ、んぅ……」
ぼんやりとしたまま、操り人形のように手を動かしてみる。
指先が熱い直腸をずりずりと撫でながら抜き出てくる。その途中、一点を通り過ぎる時に固いモノに触れた瞬間、全身に痺れにも似た快楽が走り抜けぎゅうぎゅうと自分の指に吸い付いてしまった。
「っああぁ!」
『そこ、ぐっと押し込んでみて下さい』
「待って……刺激、つよい……」
『大丈夫、いつも俺にされてるのを思い出してください』
涙目になりながら、枕元のスマホへと目を向ける。もう少し近付きたくて、オレはごろんと体を転がして俯せの状態で腰を上げながらスマホの横へと顔を動かす。
「はぁっ……高瀬っ……」
『恭ちゃんのナカ、熱くて、柔らかくて、一生懸命指に吸い付いてくるでしょう?』
「んっ……」
『それが凄く可愛くて……毎回俺、ドキドキしてるんですよ』
高瀬の声が近くなり、すぐそこにいるように錯覚する。自分の指が、高瀬の指のように思えてきて、形のわかるほどに存在を主張している前立腺を腰を浮かせたままひたすらに指で擦り上げた。
「あっ、あぁっ、きもち、いいっ」
『っ、俺も……イけそう……』
「高瀬のっ、ナカに……あっ、んん……!」
『ね、恭ちゃん……エッチしてて、俺に、してほしいこととか、ないですかっ……?』
ぽたぽたと性器を伝って落ちていく液体が、押し出された精液なのかこぼれ出た潤滑油なのかはオレにはわからない。
シーツの上に染みを作っていく様を見つめながら、してほしいことを、口にする。
「キスして、ほしい……」
『え……?』
「キス、しながらっ……奥まで、突いてっ……んんっ……高瀬との、キス……すき、だからぁ……」
『恭ちゃん……今度会ったら、たくさんキスしますね……!』
「う、ん……」
『好き……好きです、恭ちゃんのこと、大好きです……!』
触れられないけど、口付けの代わりにと惜しみなく送られる高瀬からの言葉。
「オレもっ……好き……ぁっ、たかせ、が、すきぃっ、ぅあ、あ、んぅ……!」
唇が直接重ならなくても、高瀬の声がオレを絶頂へと誘っていく。
ナカがぎゅうぎゅうに締め付けられ、頭の中が真っ白になっていく。じんわりと広がっていく気持ちよさに耐えられなくて、ぐちゅっと音を立てながら指を引き抜くと潰れるようにして布団に寝転んだ。
『はぁっ……恭ちゃんも、イけましたか?』
高瀬の声になんとか頷く。だけど、オレはもうそれが限界で、心地よい気だるさと共に目蓋を落としてしまった。
気のせいではなく、余裕のない高瀬の息遣いが届く。
『聞こえますか? 俺だってもうびしょびしょです』
高瀬の声が遠くなり、代わりに水気を帯びた粘っこい音が耳元で響く。
硬くなった高瀬の性器を緩く擦っている音だ。その生温かさは、腹の奥がしっかりと覚えていて、その音だけで揺れる腰の奥深くがずくんと疼いた。
『俺の想像しながら、後ろ弄ってみて?』
期待の籠もった吐息が唇から零れ落ちた。オレはスマホをスピーカーに切り替えると、枕のすぐ横にスマホを置いた。
いつでも取り出せるようにの枕元に置いてあった潤滑油を手の中に垂らし、温めることもせず足の間へと手を伸ばす。
ベッドの上に仰向けに寝転んで、片足に脱ぎかけの下着を引っ掛けたまま大きく足を開く。
「高瀬……たか、せっ……!」
高瀬がほしい。それだけを考えながら、ぐずぐずに濡れた指二本で入口を割り開く。
「ふ、ぁあ……」
体が熱い。割った入口から入り込む空気の温度だけで奥がきゅうきゅうと締まっていった。
『恭ちゃん、焦らないで。ゆっくり、ナカに指を飲み込ませて……』
「んん……あ、あぁ……奥、ほしい……」
高瀬の言葉通りにゆっくりと、指を三本まとめて飲み込ませていく。
ぐぽっと柔い内壁とぬめりのある潤滑油が絡み合う音がする。高瀬にも聞かせたくて、わざと指の動きを大きくすれば、いやらしい音が耳のすぐそばで聞こえてくるようだった。
『うわ……恭ちゃん、何挿れてるんですか? 凄い音……』
「んっ、指……挿れて、るぅ……あっ、ぜんぜ、ん……足りないっ」
『指だけでそんなに……』
「高瀬ぇ……これっ、イけ、ない……んんっ」
瞳に涙が浮かんでくるのを抑えることは出来なかった。
『指、根本まで飲み込ませて……』
「う、ん……」
言う通りに根本までしっかりと飲み込ませる。自分の身体のイイところなんてよくわかってないから、これからどうすればいいかもわからない。
『手の大きさは俺達そんな変わらないから、自分で前立腺触れるはずですよ』
「んん……」
『ちょっとだけ指を曲げて、そーっと抜き差しを繰り返してみて下さい』
「あ、んぅ……」
ぼんやりとしたまま、操り人形のように手を動かしてみる。
指先が熱い直腸をずりずりと撫でながら抜き出てくる。その途中、一点を通り過ぎる時に固いモノに触れた瞬間、全身に痺れにも似た快楽が走り抜けぎゅうぎゅうと自分の指に吸い付いてしまった。
「っああぁ!」
『そこ、ぐっと押し込んでみて下さい』
「待って……刺激、つよい……」
『大丈夫、いつも俺にされてるのを思い出してください』
涙目になりながら、枕元のスマホへと目を向ける。もう少し近付きたくて、オレはごろんと体を転がして俯せの状態で腰を上げながらスマホの横へと顔を動かす。
「はぁっ……高瀬っ……」
『恭ちゃんのナカ、熱くて、柔らかくて、一生懸命指に吸い付いてくるでしょう?』
「んっ……」
『それが凄く可愛くて……毎回俺、ドキドキしてるんですよ』
高瀬の声が近くなり、すぐそこにいるように錯覚する。自分の指が、高瀬の指のように思えてきて、形のわかるほどに存在を主張している前立腺を腰を浮かせたままひたすらに指で擦り上げた。
「あっ、あぁっ、きもち、いいっ」
『っ、俺も……イけそう……』
「高瀬のっ、ナカに……あっ、んん……!」
『ね、恭ちゃん……エッチしてて、俺に、してほしいこととか、ないですかっ……?』
ぽたぽたと性器を伝って落ちていく液体が、押し出された精液なのかこぼれ出た潤滑油なのかはオレにはわからない。
シーツの上に染みを作っていく様を見つめながら、してほしいことを、口にする。
「キスして、ほしい……」
『え……?』
「キス、しながらっ……奥まで、突いてっ……んんっ……高瀬との、キス……すき、だからぁ……」
『恭ちゃん……今度会ったら、たくさんキスしますね……!』
「う、ん……」
『好き……好きです、恭ちゃんのこと、大好きです……!』
触れられないけど、口付けの代わりにと惜しみなく送られる高瀬からの言葉。
「オレもっ……好き……ぁっ、たかせ、が、すきぃっ、ぅあ、あ、んぅ……!」
唇が直接重ならなくても、高瀬の声がオレを絶頂へと誘っていく。
ナカがぎゅうぎゅうに締め付けられ、頭の中が真っ白になっていく。じんわりと広がっていく気持ちよさに耐えられなくて、ぐちゅっと音を立てながら指を引き抜くと潰れるようにして布団に寝転んだ。
『はぁっ……恭ちゃんも、イけましたか?』
高瀬の声になんとか頷く。だけど、オレはもうそれが限界で、心地よい気だるさと共に目蓋を落としてしまった。
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