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学園ミステリ その3
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あらやだ。この企画、高校生以下の出るミステリ対象ですって。きついわねぇ。今期会誌の企画内で最も書くのに苦労した企画No.1間違いなし。僕の読書範囲の偏りぶりが露呈する瞬間である。俺の辛酸をとくと味わえ。(一人称がぶれる、まるでヘルムホルツ共振器のように…。)
『黒と愛』飛鳥部勝則
いきなりかっ飛ばす。イメージとしてはひよこレースの中にウサイン・ボルト氏を投げ込む感じ。
これ言う程学園ミステリか?シリーズ第一弾。
学園ミステリなるものと如何に無縁な読書生活を送っているかがよくわかる瞬間だ。
そもそも学園ミステリなるものの概念はまあ分かるのだけれど、学園ミステリを描く必要性とはなんだろうか。舞台設定として使いやすいのは分かる。教室も一つの密室だし、屋上からの転落死に、理科室から劇薬を持ってくることだってできる。舞台としては申し分ないのは分かるが、その本質とは何だろうか。青春劇を描くことだろうか。僕は安っぽい青春劇が死ぬほど嫌いなのでこの企画と致命的に相性が悪いのにここで気づく。別に青春劇の全てが、という訳では無いが、安っぽい恋愛劇など見せられた後には吐き気がするばかり。
そんな過激派中の過激派(あるいは食わず嫌い?)の僕が選ぶのがこちら。僕にとっての理想的な青春劇はこういうのだ。
死に纏わるものを展示する奇傾城での殺人。フリークやカニバリズム、スプラッタ―などなど破滅的なまでの超展開の連打。
ミステリとして余りにも奇抜で大胆。著者にしか書けないものがここにある。
そんなクレイジーさの極北ともいえる本作。実を言うとそんなに学園要素は無い。ただ本作の主人公ともいえる示門黒の学校生活は結構描かれている。
本作は示門黒という奇抜な少女を追いかけるストーカー的小説と言ってもいい。彼女は死を感じさせるものに惹かれ、死に纏わるものを収集する。例えば道端に落ちていた死体など。そんな彼女に惹かれ幾多の男性たちは彼女に群がる。
この作品の最大の魅力は事件を通して示門黒が死への執着を辞める過程にある。切なくも爽やかに終わるラストは必見。黒が卒業式に出席するシーンとかは学園物として良いシーンだろう。
『堕天使拷問刑』飛鳥部勝則
ひよこレースにボルトを投下した後にレース会場をテロリストが占拠するイメージ。
しかし結構ちゃんとした学園ミステリなのは間違いない。
『黒と愛』はミステリの体系を敢えていじって変格的な作品だが、本作は直球の本格ミステリ。
とはいえ中々のインパクトのある作品だ。大体のキャラクターの倫理観がぶっ飛んでいる。トリックも倫理観ガン無視の狂気の作品。読み終わった後の興奮がすごい。
一応こちらも主人公タクマが中学生で、両親の死から田舎の中学に転校するという学園ミステリ。
実はこの作品『黒と愛』と世界観が繋がっている。共通点を探してみよう。
『黒と愛』飛鳥部勝則
いきなりかっ飛ばす。イメージとしてはひよこレースの中にウサイン・ボルト氏を投げ込む感じ。
これ言う程学園ミステリか?シリーズ第一弾。
学園ミステリなるものと如何に無縁な読書生活を送っているかがよくわかる瞬間だ。
そもそも学園ミステリなるものの概念はまあ分かるのだけれど、学園ミステリを描く必要性とはなんだろうか。舞台設定として使いやすいのは分かる。教室も一つの密室だし、屋上からの転落死に、理科室から劇薬を持ってくることだってできる。舞台としては申し分ないのは分かるが、その本質とは何だろうか。青春劇を描くことだろうか。僕は安っぽい青春劇が死ぬほど嫌いなのでこの企画と致命的に相性が悪いのにここで気づく。別に青春劇の全てが、という訳では無いが、安っぽい恋愛劇など見せられた後には吐き気がするばかり。
そんな過激派中の過激派(あるいは食わず嫌い?)の僕が選ぶのがこちら。僕にとっての理想的な青春劇はこういうのだ。
死に纏わるものを展示する奇傾城での殺人。フリークやカニバリズム、スプラッタ―などなど破滅的なまでの超展開の連打。
ミステリとして余りにも奇抜で大胆。著者にしか書けないものがここにある。
そんなクレイジーさの極北ともいえる本作。実を言うとそんなに学園要素は無い。ただ本作の主人公ともいえる示門黒の学校生活は結構描かれている。
本作は示門黒という奇抜な少女を追いかけるストーカー的小説と言ってもいい。彼女は死を感じさせるものに惹かれ、死に纏わるものを収集する。例えば道端に落ちていた死体など。そんな彼女に惹かれ幾多の男性たちは彼女に群がる。
この作品の最大の魅力は事件を通して示門黒が死への執着を辞める過程にある。切なくも爽やかに終わるラストは必見。黒が卒業式に出席するシーンとかは学園物として良いシーンだろう。
『堕天使拷問刑』飛鳥部勝則
ひよこレースにボルトを投下した後にレース会場をテロリストが占拠するイメージ。
しかし結構ちゃんとした学園ミステリなのは間違いない。
『黒と愛』はミステリの体系を敢えていじって変格的な作品だが、本作は直球の本格ミステリ。
とはいえ中々のインパクトのある作品だ。大体のキャラクターの倫理観がぶっ飛んでいる。トリックも倫理観ガン無視の狂気の作品。読み終わった後の興奮がすごい。
一応こちらも主人公タクマが中学生で、両親の死から田舎の中学に転校するという学園ミステリ。
実はこの作品『黒と愛』と世界観が繋がっている。共通点を探してみよう。
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