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第五章 復讐 2
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西東京医療大学薬学部精神薬理学教室の名高智弘准教授からの連絡を受け、八王子横山署の丸花はさっそく動いた。
八王子横山署では篠崎賢の変死事件を事故死と結論付け、捜査を打ち切りにしていた。だが丸花はこの事件を殺人とみて、署の上司の許可を得ることなく一人で極秘に事件の捜査を続けていた。
しかしながら、篠崎賢は偽名でガイシャがどこの誰かも皆目分からず、丸花の独自捜査も暗礁に乗り上げていた。
ガイシャの身元が割れないうちは、マンション近辺の聞き込みを続けていても大した成果は上がらなかった。
そこへ思わぬ通報が入ったのだ。
バー・エルンストのママやホステス以外に交友関係が見当たらなかった篠崎賢が、実は駆け出しのミステリー作家楢原豪乃介の裏の顔であったというのだ。
だが作家の楢原がなぜ、自身が創造した篠崎賢というキャラクターに成りすまし、極力交友関係を絶って夜の街に徘徊していたのかについては依然謎であった。
この情報を受け、丸花は楢原のデビュー作を出版した旺名社に問い合わせの電話を入れ、同社編集者の下村から楢原の連絡先を訊き出した。
下村自身も、楢原からずっと連絡がなく楢原の次作をどうするか困っていた。そこにきて、八王子で亡くなっていたかもしれない旨の連絡を丸花から受けると、ひどく驚いていた。
次いで丸花は、旺名社の下村から得た情報をもとに、沼津市内の楢原の自宅マンションに電話を入れた。電話口では楢原の妻の美智が応対に出た。
「八王子横山署の丸花という者ですが、ご主人はお帰りになっていますか」
帰っていないことは九分九厘間違いないのだが、一般市民への電話のかけ方としてこれは礼儀であった。
「いいえ……。あの、主人は見つかったのですか」
美智が逼迫した様子で訊ねると、丸花はできるだけ落ち着いた声で答えた。
「実は三日前、ご主人と思われる方のご遺体が、八王子市内のマンションの部屋の中で発見されました」
「えっ……」
電話口の向こうで絶句している美智の姿が思い浮かぶ。
しばしの沈黙の後、丸花は続けた。
「ご遺体は当該署の関連施設でお預かりしています。それで、誠に恐縮ですが、奥さんにこちらへ来ていただきご遺体の確認をお願いしたいのです」
相手は暫く黙っていたが、やがて抑えたような声で返答があった。
「分かりました。これから参ります。どうもいろいろとお世話になったようで、申し訳ございません」
「まだご遺体がご主人と決まったわけではありませんので、どうぞ早まった落胆をされず、お気を付けていらしてください」
「ありがとうございます……」
丸花は、遺体の安置場所への行き方を美智に伝えた後、静かに電話を切った。
急に相手のことが気の毒になったが、死者の身元確認が、彼が追う事件の真相解明の分岐点となることは明白である。それだけに楢原美智の証言は極めて重大であり、それに対する丸花の期待も膨らんだ。
篠崎賢の遺体を冷蔵保存していた葬儀社の遺体安置所にて楢原の妻美智が遺体と対面したのは、美智が丸花から電話で連絡を受けた日の夕方のことであった。
遺体の保存状態は良く、カツラとサングラスを外した顔は端正で青白かった。それはまるで、青春に悩む文学青年のようだった。
「楢原に間違いございません」
美智は立ち会った丸花に向かって深々と頭を下げた。
喪服姿ではないが、美智は黒っぽいワンピースを着て黒のハイヒールを履いていた。そのせいか彼女の顔は、大柄な丸花でも対等するくらいの位置にあった。
美人とまでは言えないが、うりざね顔で鼻筋は通っており、体つきも豊満で見栄えのする女性だ、と丸花は思った。こんなに若くして未亡人となってしまったその女性に対し、いささかの同情の念が湧いてくるのを丸花はじっと思い受け止めた。
「そうですか。誠にお気の毒なことです」
言葉少なに慰めのようなことを言ってから美智の顔を見たが、口元にハンカチを当てているその顔に涙はなかった。こういう時には、悲しみよりショックの方が先に襲ってくるのだろうと、丸花は彼女のことを案じた。
遺体の前の祭壇に線香をあげ長い合掌を終えた美智を、丸花は遺体が安置されている部屋の隣にある控室にまでそっと導いた。
控室には小さなテーブルと、それを挟んで二脚の椅子が置いてあった。丸花はそのうちの一つに先に美智をかけさせ、自分は対面に座った。
そうしてしばし二人は無言であった。
美智は相変わらずうつむいてハンカチで口元を塞ぎ、何も言えない状態のように見えた。丸花は、それを気遣いながらもゆるりと要件に入って行った。
美智にとっては少々酷かも知れなかったが、丸花はその気持ちを制してでも事件の真相に迫るための手掛かりが欲しかった。彼は切り出した。
「私は、ご主人がいわゆる変死という状態で発見されてから、通報を受けて現場に駆け付けた警察官の一人です。結局ご主人は事故死と断定されたのですが、実はいくつか不明な点や分からない点などがありまして、そのことについて奥さんに是非お訊ねしたいと思っているのです」
「はい……」
美智はほとんど言葉もなく、うつむいたままだ。あまりに突然夫の死を知った妻がとる態度として、それは無理からぬことであろう。
だが丸花はそこで感情を押さえ、きわめて事務的な口調に切り替えて質問を始めた。
「まずは、ご主人が行方不明になる前のことを、できるだけ詳しくお話し願えないでしょうか」
美智は暫く無言であった。時々鼻をすする音が、しんと静まり返った控室の中に響いた。
するとやおら美智は顔を上げ、丸花に反問した。
「お答えしなくてはいけませんか。主人は事故死だったのでしょう? そのことについてもうこれ以上警察が関わることはないのでは? 私は早く沼津に戻って、主人の死を親戚関係に知らせ、通夜や葬儀の準備をしなくてはなりませんので」
それはその通りなのだと、丸花も一歩身を引く。だが篠崎こと楢原の死がどうしても事故とは思えない丸花は、そこで会見を終えるつもりなど毛頭なかった。
丸花は食い下がった。
「おっしゃることはごもっともですが、実は私はご主人の亡くなった原因が、事故ではなく他にあると考えているのです」
すると美智は驚いたように両眼を見開いて、丸花に視線を向けた。
「どういうことですか」
「はっきり申し上げましょう。ご主人は殺害されたと、私は考えています」
「殺害……? 殺されたとおっしゃるのですか」
丸花は黙って首肯する。だが彼が頭を縦に下ろすと首と顎がたるんだ胸の中に埋まるので、相手にはそれがうなずきとは捉えられない。
間をおいてからようやく丸花の意を察した美智は、恨み言を述べるように感情をぶつけた。
「それならばなぜ八王子横山署は主人の死を殺人事件として捜査しないのですか」
「実は署の者の多くは、楢原さんの死を不審死とは見ていません。それが殺人によるもの、とは認めていないのです。従って、事件当初から殺人事件捜査本部は設置されませんでした」
それを聞いて美智はさらに丸花に迫った。
「それでは、殺人として捜査しているのは丸花さんただお一人ということになりますね。それは署の方針に即したやり方なのでしょうか」
「……いいえ」
痛いところを突かれたと思いながら、丸花は首を横に振る。
美智はまた黙った。
殺人事件として捜査が行われていないのに、この刑事は単独でそれを進めている。それならば、何も自分が協力する必要などないのだ。
だがそこで美智は考えを変えた。
「分かりました。お話ししましょう」
浮気ばかりをしてすれ違いの多い夫との関係は冷えていたが、それを他人にどうのこうの言われるのはたまらない。
しかし一方で、それを黙っているがために痛くもない腹を探られるのは、もっとつまらない。
態度を翻した美智の返答を訊いて愁眉を開いた丸花は、期待の目で美智を見た。
西東京医療大学薬学部精神薬理学教室の名高智弘准教授からの連絡を受け、八王子横山署の丸花はさっそく動いた。
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しかしながら、篠崎賢は偽名でガイシャがどこの誰かも皆目分からず、丸花の独自捜査も暗礁に乗り上げていた。
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だが作家の楢原がなぜ、自身が創造した篠崎賢というキャラクターに成りすまし、極力交友関係を絶って夜の街に徘徊していたのかについては依然謎であった。
この情報を受け、丸花は楢原のデビュー作を出版した旺名社に問い合わせの電話を入れ、同社編集者の下村から楢原の連絡先を訊き出した。
下村自身も、楢原からずっと連絡がなく楢原の次作をどうするか困っていた。そこにきて、八王子で亡くなっていたかもしれない旨の連絡を丸花から受けると、ひどく驚いていた。
次いで丸花は、旺名社の下村から得た情報をもとに、沼津市内の楢原の自宅マンションに電話を入れた。電話口では楢原の妻の美智が応対に出た。
「八王子横山署の丸花という者ですが、ご主人はお帰りになっていますか」
帰っていないことは九分九厘間違いないのだが、一般市民への電話のかけ方としてこれは礼儀であった。
「いいえ……。あの、主人は見つかったのですか」
美智が逼迫した様子で訊ねると、丸花はできるだけ落ち着いた声で答えた。
「実は三日前、ご主人と思われる方のご遺体が、八王子市内のマンションの部屋の中で発見されました」
「えっ……」
電話口の向こうで絶句している美智の姿が思い浮かぶ。
しばしの沈黙の後、丸花は続けた。
「ご遺体は当該署の関連施設でお預かりしています。それで、誠に恐縮ですが、奥さんにこちらへ来ていただきご遺体の確認をお願いしたいのです」
相手は暫く黙っていたが、やがて抑えたような声で返答があった。
「分かりました。これから参ります。どうもいろいろとお世話になったようで、申し訳ございません」
「まだご遺体がご主人と決まったわけではありませんので、どうぞ早まった落胆をされず、お気を付けていらしてください」
「ありがとうございます……」
丸花は、遺体の安置場所への行き方を美智に伝えた後、静かに電話を切った。
急に相手のことが気の毒になったが、死者の身元確認が、彼が追う事件の真相解明の分岐点となることは明白である。それだけに楢原美智の証言は極めて重大であり、それに対する丸花の期待も膨らんだ。
篠崎賢の遺体を冷蔵保存していた葬儀社の遺体安置所にて楢原の妻美智が遺体と対面したのは、美智が丸花から電話で連絡を受けた日の夕方のことであった。
遺体の保存状態は良く、カツラとサングラスを外した顔は端正で青白かった。それはまるで、青春に悩む文学青年のようだった。
「楢原に間違いございません」
美智は立ち会った丸花に向かって深々と頭を下げた。
喪服姿ではないが、美智は黒っぽいワンピースを着て黒のハイヒールを履いていた。そのせいか彼女の顔は、大柄な丸花でも対等するくらいの位置にあった。
美人とまでは言えないが、うりざね顔で鼻筋は通っており、体つきも豊満で見栄えのする女性だ、と丸花は思った。こんなに若くして未亡人となってしまったその女性に対し、いささかの同情の念が湧いてくるのを丸花はじっと思い受け止めた。
「そうですか。誠にお気の毒なことです」
言葉少なに慰めのようなことを言ってから美智の顔を見たが、口元にハンカチを当てているその顔に涙はなかった。こういう時には、悲しみよりショックの方が先に襲ってくるのだろうと、丸花は彼女のことを案じた。
遺体の前の祭壇に線香をあげ長い合掌を終えた美智を、丸花は遺体が安置されている部屋の隣にある控室にまでそっと導いた。
控室には小さなテーブルと、それを挟んで二脚の椅子が置いてあった。丸花はそのうちの一つに先に美智をかけさせ、自分は対面に座った。
そうしてしばし二人は無言であった。
美智は相変わらずうつむいてハンカチで口元を塞ぎ、何も言えない状態のように見えた。丸花は、それを気遣いながらもゆるりと要件に入って行った。
美智にとっては少々酷かも知れなかったが、丸花はその気持ちを制してでも事件の真相に迫るための手掛かりが欲しかった。彼は切り出した。
「私は、ご主人がいわゆる変死という状態で発見されてから、通報を受けて現場に駆け付けた警察官の一人です。結局ご主人は事故死と断定されたのですが、実はいくつか不明な点や分からない点などがありまして、そのことについて奥さんに是非お訊ねしたいと思っているのです」
「はい……」
美智はほとんど言葉もなく、うつむいたままだ。あまりに突然夫の死を知った妻がとる態度として、それは無理からぬことであろう。
だが丸花はそこで感情を押さえ、きわめて事務的な口調に切り替えて質問を始めた。
「まずは、ご主人が行方不明になる前のことを、できるだけ詳しくお話し願えないでしょうか」
美智は暫く無言であった。時々鼻をすする音が、しんと静まり返った控室の中に響いた。
するとやおら美智は顔を上げ、丸花に反問した。
「お答えしなくてはいけませんか。主人は事故死だったのでしょう? そのことについてもうこれ以上警察が関わることはないのでは? 私は早く沼津に戻って、主人の死を親戚関係に知らせ、通夜や葬儀の準備をしなくてはなりませんので」
それはその通りなのだと、丸花も一歩身を引く。だが篠崎こと楢原の死がどうしても事故とは思えない丸花は、そこで会見を終えるつもりなど毛頭なかった。
丸花は食い下がった。
「おっしゃることはごもっともですが、実は私はご主人の亡くなった原因が、事故ではなく他にあると考えているのです」
すると美智は驚いたように両眼を見開いて、丸花に視線を向けた。
「どういうことですか」
「はっきり申し上げましょう。ご主人は殺害されたと、私は考えています」
「殺害……? 殺されたとおっしゃるのですか」
丸花は黙って首肯する。だが彼が頭を縦に下ろすと首と顎がたるんだ胸の中に埋まるので、相手にはそれがうなずきとは捉えられない。
間をおいてからようやく丸花の意を察した美智は、恨み言を述べるように感情をぶつけた。
「それならばなぜ八王子横山署は主人の死を殺人事件として捜査しないのですか」
「実は署の者の多くは、楢原さんの死を不審死とは見ていません。それが殺人によるもの、とは認めていないのです。従って、事件当初から殺人事件捜査本部は設置されませんでした」
それを聞いて美智はさらに丸花に迫った。
「それでは、殺人として捜査しているのは丸花さんただお一人ということになりますね。それは署の方針に即したやり方なのでしょうか」
「……いいえ」
痛いところを突かれたと思いながら、丸花は首を横に振る。
美智はまた黙った。
殺人事件として捜査が行われていないのに、この刑事は単独でそれを進めている。それならば、何も自分が協力する必要などないのだ。
だがそこで美智は考えを変えた。
「分かりました。お話ししましょう」
浮気ばかりをしてすれ違いの多い夫との関係は冷えていたが、それを他人にどうのこうの言われるのはたまらない。
しかし一方で、それを黙っているがために痛くもない腹を探られるのは、もっとつまらない。
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