6 / 38
同僚の反応
しおりを挟む「え!? 岡部さん、結婚したんですか!?」
同僚たちが一斉に声を合わせて驚いた。愛理は少し微笑んで頷く。
「うん。苗字変わったけど、わかりにくいから岡部のまま呼んでほしいな」
「えー! おめでとうございますー!!」
女性社員たちがわっと声を上げて祝った。みんな愛理と共に働く仲間たちで、中央に立つのは三個年下の小野寺優実だ。普段から愛理を慕ってよく声を掛けてきてくれる可愛い後輩なのだが、キラキラと輝いた目で愛理を見ており、偽装結婚の愛理は胸が痛んだ。みんな祝ってくれてるのに、本当の結婚じゃないなんて……。
「岡部さん、結婚祝い何がいいですか!? いつもお世話になってるのでそのお礼もかねて」
「い、いやいいから」
「私たち本当に岡部さんによくしてもらってますから……仕事出来てクールでかっこいいし、そんな岡部さんが結婚なんてほんと嬉しいですっ」
愛理の周りにいる女性社員は常々、小野寺を中心に『岡部さんに告白されたら断れる自信がない』と言うほど彼女に懐いていた。愛理も知らないうちにクール、なんてキャラが出来上がっており、今更中身は結構おおざっぱ人間だと言いづらい。少年漫画片手にビールを飲むのが楽しみだなんて、職場の人間は誰も知らない。
愛理はすっと立ち上がり、涼しい顔で答える。
「気持ちだけで十分。会議の準備があるから行くね。みんなありがと」
「あ、岡部さん……」
そそくさとその場から逃げ出し、廊下に出るとはあとため息をついた。引っ越しや名前の変更手続きをしているのを、誰かに見られてしまったらしく、結婚話は一気に広まってしまったのだ。気まずいなあ、と頬を掻きながら歩き始める。
湊斗と結婚という形になり、親も友人も同僚も盛大に祝ってくれる。それはありがたいが、特殊な結婚をしてしまったので良心が痛む。幼馴染とルームシェアしてるだけなんてなあ。
一人唸りながら廊下を進んでいると、背後から声がした。
「岡部!」
振り返ると、同期の山本俊哉だった。入社してから同期として愛理と仲良く、仕事に関しての相談などよく話している。すらりと高身長で短髪の、スポーツマンだった。学生時代はサッカー部で全国大会にも出場したらしい。
「山本くん。どうしたの」
「今小耳に挟んで……結婚した、って」
山本は戸惑った顔で愛理にそう尋ねた。噂の広まる速さに呆れつつ、愛理は答える。
「うん、そう。先週に」
「そ、そうなのか……付き合ってるやつがいる、っていうのは聞いたことあったけど、そいつと?」
「うん、そう」
山本はわかりやすく表情を暗くさせたが、愛理は全く気が付いていなかった。山本はすぐにパッと笑顔になり、笑って愛理に言う。
「そっかそっか、おめでとう。入社してから誰に言い寄られても断り続けてきた岡部が、交際相手が出来たって言った時は驚いたけど、結婚までするとはな。結婚式とか計画してんの?」
「ううん、特に挙げるつもりない」
「そうなんだ? まあ最近はそういうカップル多いっていうよなあ。金かかるし。その分婚約指輪に金掛けたり?」
「いや、そんなのはない」
「……あ、ああ、結婚指輪はこだわったり?」
「別に付ける予定ない」
山本の表情がわかりやすく固まったところで、愛理はハッと気が付いた。馬鹿正直に答えていたことがよくないと、ようやく自覚した。
(しまった、これじゃ全然仲良くないみたいだ! 新婚なんだった……)
これだから自分は! 演技力が低すぎる。『ダーリンにおっきい石の指輪おねだりしちゃったの』ぐらい言った方がいいに決まってる。もしくは『ダーリンとお揃いの時計にするつもりなの』これもいいじゃないか。
「いや、えーとダー……」
「だ?」
「ダー……台所にこだわってて。新居にお金掛けたかも」
やっぱり呼べるか、ダーリンなんて。
山本はようやくああ、と納得した表情になる。
「なるほど。岡部って料理とかもそつなくしそうだもんな。旦那が羨ましいよ……」
(料理は向こうの役なんだけどなー……でもここで本当のことを言ったら、せっかく納得してくれたのにまた変な感じになるかもしれない。黙っておこう。湊斗ごめん)
得意料理はソースをかけるだけのパスタです、ごめんなさい。
山本は目を細めて愛理を見つめる。
「相手、どんなやつなの?」
山本の質問に、愛理は即座に答えた。
「文句の付け所がない人間だよ」
「うぇ、絶賛じゃん……」
「いや、これがほんとにそうでね」
これは『仲のいい新婚を演じなくては』という義務感からではなく、率直に出た愛理の湊斗への印象だった。愛理から見た湊斗は、いつでも完璧な人だった。
(だって顔もいいし、性格もいいし、家事も出来ちゃうしなあ。学生時代は成績も結構よくて、今でも頭の回転がいいのが分かるし)
愛理は昔から、ずぼらな自分とは違っていつもきちっとした湊斗は見習うべき人間だと思ってきた。
それに、どちらかと言えば気が強くて思ったことをすぐに言ってしまう愛理は、周りとの人間関係に悩むことがよくあった。社会人になるとこの性格は逆に頼りになる、と思われてトラブルは無くなったが、学生時代はそうもいかなかった。
一番辛かったのは中学一年生。クラス中の女子に無視されて辛い時間を過ごしたことがある。あまりあの時のことは思い出したくない。その頃も、湊斗に愚痴を聞いてもらって楽になった思い出がある。
湊斗は逆に、どんな時でも空気を読んで人と上手く関わっていける。愛理からすると、湊斗は頼りがいがあって信頼できる親友だった。幼い頃はよく泣いて愛理の後ろに隠れていた可愛らしい男子だったのに、いつの間にこんな完璧人間に育ったのだろう。
泣いていたあの頃がたまに恋しくもなる。
(まあ、結婚に関しては強引な手を使ってきてびっくりしたけど……基本的に、湊斗は本当に完璧な人間なんだよなあ)
「断言しちゃうんだ? 付き合い長いの?」
「うん、幼馴染。家族ぐるみでずっと仲良くて」
「幼馴染なのか! んで家族ぐるみで。そりゃ凄い……かなうわけないか」
「え?」
「いや、引き留めて悪かった。結婚おめでとう」
山本はそう言って愛理に笑いかけると、そのまま去って行ってしまった。なんとなく山本に元気がないことに今更気付いた愛理は首を傾げるが、特に深くは考えない。
「いけない、会議の準備があるんだった」
一人でそう呟くと、仕事モードに突入した。
愛理が仕事を終えて家に帰宅すると、すぐにふわりと美味しそうな香りが漂ってきてテンションが上がった。湊斗は先に帰って夕飯を作ってくれたらしい。一人暮らしの時は大概、買って帰るか家にあるインスタント食品、もしくは簡単なチャーハンやうどんぐらいしか作らない生活だったのだが、これからは違うようだ。
いそいそと廊下を抜けてリビングの扉を開けると、キッチンに立った湊斗が顔を上げた。
「おかえり!」
「ただいまー! ねーすっごくいい匂いがする。わあ、キーマカレーだ!」
「愛理好きだよね」
「手を洗ってくる!」
目を輝かせた愛理を微笑ましく眺めながら、湊斗は盛り付けに掛かる。うっとりと酔いしれてしまい、うっかりサラダに乗せるプチトマトを転がしてしまった。
(愛理がただいま、って帰ってくる……俺が作った物を喜んで食べる……最高すぎるな)
これこそ夢に描いていた新婚生活。ボディタッチは許されないが。
すぐに戻って来た愛理は冷蔵庫から水を取り出して二人分準備する。
「湊斗ってほんとなんでもできるねーめっちゃ美味しそうなんだけど」
「案外簡単だよ、キーマカレーなんて。ほら食べよう」
「はーい!」
お互い向かい合って座り、頂きますの挨拶をすると早速頬張った。愛理はその味に唸る。
「美味しい! 湊斗、凄く美味しいよ」
「それはよかった」
これだけ長い間一緒にいるのだから、愛理の味の好みもそれなりに分かっている。好物を与えて湊斗の好感度を上げよう作戦だ。
そして、その作戦は愛理に効果をもたらしていた。家に帰って美味しいご飯が待ってる……最初は困ってたけど、やっぱりルームシェアは最高なのかもしれない、と。
「後片付けは私がやるからね。あ、お風呂掃除もしないと」
「ゆっくりしてからでいいよ」
「そういえば会社に結婚のことを伝えたらさ、なんかやけにお祝いムードになって気まずかった。同期もおめでとうって声かけてくれたんだけどさ」
「……同期って、男?」
「うん、山本くんって子。話しやすいから比較的よくしゃべってるんだけど、私の結婚には驚いてたよ。彼氏いるっていうのは言ってたんだけど」
「……へーえ」
湊斗は表情を崩さないまま答える。
「あ、それと私、湊斗に一つ謝らないと……」
突然愛理が暗い表情をして言ったので、湊斗は慌ててスプーンを置く。
「な、なに? どうしたの!?」
「新居のキッチンに力を入れた、っていう話から、私が料理するみたいになっちゃった。本当は湊斗が全部作ってるのに……ごめん」
愛理がしょぼんとして謝ったので、湊斗は安堵のため息をつく。一体何を言われるかと思えば、そんなことか。
「それくらい全然いいよ。何事かと思った。きっと周りがそう思い込んでただけでしょ。愛理は一見なんでも器用にこなすスーパーウーマンに見えるから」
「それだよ。そんなキャラ作ったつもりは一切ないのにさあーどういうこと、これ?」
「顔」
「顔……」
「とにかく顔。キリっと系。Sっぽい。女王っぽい」
「鞭似合う?」
「次の誕プレに贈る」
「やめてよ!!」
湊斗は大きな声を上げて笑う。愛理が膨れながらカレーを頬張る姿を見ながら、目に浮かんだ涙をふき取った。
「冗談だよ。愛理はオンとオフがしっかりしてるからでしょう。会社ではオンのままだろうしね。周りをよく見て動けるし、物事を効率よく進めるのが得意だから仕事も出来るはず。そりゃそういうイメージになるよ。悪いことじゃない」
まっすぐに褒められたことが何だかくすぐったくなり、愛理は湊斗から視線を外して水を飲んだ。ずっと一緒に過ごしてきた湊斗だからこそ言えるセリフだと思った。
「そういうもんか……」
「そうだよ。別に料理のことなんかどうでもいいからね。あ、そうだ! 思ってたんだけど、結婚指輪買わない?」
にっこりと湊斗が言ったので、ぎょっとして愛理は顔を上げた。今日、山本に指輪なんてつけるつもりがないと宣言したばかりだ。
「え、結婚指輪? 必要かなあ……だって、本当の夫婦じゃないんだし」
「んーそうだけけど、あれを着けておくと既婚者ですってアピールできるから色々助かるんだよね。それに愛理も無理に新婚楽しいーって演技しなくても、指輪があればそれなりに説得力あるだろうし」
「ま、まあそうだけど……」
(特に湊斗はモテるだろうし、指輪で女除けしたいのはわかる。ただ、さすがに指輪って……)
それは本当の夫婦がするもんじゃないのか。愛理は心の中で葛藤するが、確かに指輪を着けずにいて不仲説などが流れた時、上手く誤魔化せる自信はない。つけておいた方がいろいろと助かるのは事実だと思った。
湊斗はそんな愛理の顔を見て彼女の心の中を見透かし、あと一歩だとばかりにずいっと顔を寄せる。
「ファッションリングだと思って。俺が買うから」
「……じゃ、じゃあ……買う?」
湊斗は心の中で盛大な万歳三唱を行った。もちろん、指輪があれば愛理に変な虫がつかなくて済むというのが一番大きい理由だ。
(さっき話に出てきた男も、絶対愛理を狙ってたんだろうしなあ……まあ結婚したって聞いたら普通諦めるだろうけど、ここは隙を失くさないと)
湊斗は涼しい顔をして愛理に言う。
「じゃあ今度、指輪も買いに行こう。ソファも欲しいし、休日は忙しくなるね。まあ夜はゆっくりゲームとか漫画読んだりしよう」
「賛成!」
そう笑った愛理は、手元の皿が空になったことに気が付いてなんだかがっかりしたような顔になった。気づいた湊斗は笑いつつ、愛理におかわりはたくさんあることを告げた。
46
あなたにおすすめの小説
【完結】姉は聖女? ええ、でも私は白魔導士なので支援するぐらいしか取り柄がありません。
猫屋敷 むぎ
ファンタジー
誰もが憧れる勇者と最強の騎士が恋したのは聖女。それは私ではなく、姉でした。
復活した魔王に侯爵領を奪われ没落した私たち姉妹。そして、誰からも愛される姉アリシアは神の祝福を受け聖女となり、私セレナは支援魔法しか取り柄のない白魔導士のまま。
やがてヴァルミエール国王の王命により結成された勇者パーティは、
勇者、騎士、聖女、エルフの弓使い――そして“おまけ”の私。
過去の恋、未来の恋、政略婚に揺れ動く姉を見つめながら、ようやく私の役割を自覚し始めた頃――。
魔王城へと北上する魔王討伐軍と共に歩む勇者パーティは、
四人の魔将との邂逅、秘められた真実、そしてそれぞれの試練を迎え――。
輝く三人の恋と友情を“すぐ隣で見つめるだけ”の「聖女の妹」でしかなかった私。
けれど魔王討伐の旅路の中で、“仲間を支えるとは何か”に気付き、
やがて――“本当の自分”を見つけていく――。
そんな、ちょっぴり切ない恋と友情と姉妹愛、そして私の成長の物語です。
※本作の章構成:
第一章:アカデミー&聖女覚醒編
第二章:勇者パーティ結成&魔王討伐軍北上編
第三章:帰郷&魔将・魔王決戦編
※「小説家になろう」にも掲載(異世界転生・恋愛12位)
※ アルファポリス完結ファンタジー8位。応援ありがとうございます。
貴方なんて大嫌い
ララ愛
恋愛
婚約をして5年目でそろそろ結婚の準備の予定だったのに貴方は最近どこかの令嬢と
いつも一緒で私の存在はなんだろう・・・2人はむつまじく愛し合っているとみんなが言っている
それなら私はもういいです・・・貴方なんて大嫌い
君に何度でも恋をする
明日葉
恋愛
いろいろ訳ありの花音は、大好きな彼から別れを告げられる。別れを告げられた後でわかった現実に、花音は非常識とは思いつつ、かつて一度だけあったことのある翔に依頼をした。
「仕事の依頼です。個人的な依頼を受けるのかは分かりませんが、婚約者を演じてくれませんか」
「ふりなんて言わず、本当に婚約してもいいけど?」
そう答えた翔の真意が分からないまま、婚約者の演技が始まる。騙す相手は、花音の家族。期間は、残り少ない時間を生きている花音の祖父が生きている間。
【完結】あなた専属になります―借金OLは副社長の「専属」にされた―
七転び八起き
恋愛
『借金を返済する為に働いていたラウンジに現れたのは、勤務先の副社長だった。
彼から出された取引、それは『専属』になる事だった。』
実家の借金返済のため、昼は会社員、夜はラウンジ嬢として働く優美。
ある夜、一人でグラスを傾ける謎めいた男性客に指名される。
口数は少ないけれど、なぜか心に残る人だった。
「また来る」
そう言い残して去った彼。
しかし翌日、会社に現れたのは、なんと店に来た彼で、勤務先の副社長の河内だった。
「俺専属の嬢になって欲しい」
ラウンジで働いている事を秘密にする代わりに出された取引。
突然の取引提案に戸惑う優美。
しかし借金に追われる現状では、断る選択肢はなかった。
恋愛経験ゼロの優美と、完璧に見えて不器用な副社長。
立場も境遇も違う二人が紡ぐラブストーリー。
ヒロインになれませんが。
橘しづき
恋愛
安西朱里、二十七歳。
顔もスタイルもいいのに、なぜか本命には選ばれず変な男ばかり寄ってきてしまう。初対面の女性には嫌われることも多く、いつも気がつけば当て馬女役。損な役回りだと友人からも言われる始末。 そんな朱里は、異動で営業部に所属することに。そこで、タイプの違うイケメン二人を発見。さらには、真面目で控えめ、そして可愛らしいヒロイン像にぴったりの女の子も。
イケメンのうち一人の片思いを察した朱里は、その二人の恋を応援しようと必死に走り回るが……。
全然上手くいかなくて、何かがおかしい??
王命により、婚約破棄されました。
緋田鞠
恋愛
魔王誕生に対抗するため、異界から聖女が召喚された。アストリッドは結婚を翌月に控えていたが、婚約者のオリヴェルが、聖女の指名により独身男性のみが所属する魔王討伐隊の一員に選ばれてしまった。その結果、王命によって二人の婚約が破棄される。運命として受け入れ、世界の安寧を祈るため、修道院に身を寄せて二年。久しぶりに再会したオリヴェルは、以前と変わらず、アストリッドに微笑みかけた。「私は、長年の約束を違えるつもりはないよ」。
思わせぶりには騙されない。
ぽぽ
恋愛
「もう好きなのやめる」
恋愛経験ゼロの地味な女、小森陸。
そんな陸と仲良くなったのは、社内でも圧倒的人気を誇る“思わせぶりな男”加藤隼人。
加藤に片思いをするが、自分には脈が一切ないことを知った陸は、恋心を手放す決意をする。
自分磨きを始め、新しい恋を探し始めたそのとき、自分に興味ないと思っていた後輩から距離を縮められ…
毎週金曜日の夜に更新します。その他の曜日は不定期です。
地味な私を捨てた元婚約者にざまぁ返し!私の才能に惚れたハイスペ社長にスカウトされ溺愛されてます
久遠翠
恋愛
「君は、可愛げがない。いつも数字しか見ていないじゃないか」
大手商社に勤める地味なOL・相沢美月は、エリートの婚約者・高遠彰から突然婚約破棄を告げられる。
彼の心変わりと社内での孤立に傷つき、退職を選んだ美月。
しかし、彼らは知らなかった。彼女には、IT業界で“K”という名で知られる伝説的なデータアナリストという、もう一つの顔があったことを。
失意の中、足を運んだ交流会で美月が出会ったのは、急成長中のIT企業「ホライゾン・テクノロジーズ」の若き社長・一条蓮。
彼女が何気なく口にした市場分析の鋭さに衝撃を受けた蓮は、すぐさま彼女を破格の条件でスカウトする。
「君のその目で、俺と未来を見てほしい」──。
蓮の情熱に心を動かされ、新たな一歩を踏み出した美月は、その才能を遺憾なく発揮していく。
地味なOLから、誰もが注目するキャリアウーマンへ。
そして、仕事のパートナーである蓮の、真っ直ぐで誠実な愛情に、凍てついていた心は次第に溶かされていく。
これは、才能というガラスの靴を見出された、一人の女性のシンデレラストーリー。
数字の奥に隠された真実を見抜く彼女が、本当の愛と幸せを掴むまでの、最高にドラマチックな逆転ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる