そのエラーはハンドリングできません

nao@そのエラー完結

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12月15日(土)

第55話

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 促されるままに、四つん這いになると、眼前のベッドヘッドを掴んだ。イヤでも腹の中で動く球に意識が向いてしまう。

「祐介はきっと才能があるんですね」
「変なこと、いうなよ……」

 暁斗の指が悪戯にアナルの縁をなるものだから、きゅっと締めつけてしまった。暁斗がゆっくりと、アナルパールを引けば、締め付けた球は意思とは関係なく排出させられる。

「あッ……ひぅッ……」

 ようやく全て抜き取られる頃には、ぽろぽろと情けなくも涙が込み上げていた。暁斗が優しくキスをしてきた。後頭部を押さえて、俺から舌を差し込んで舌を絡めた。お互いに貪るように唇を重ねて、火照った身体を慰めるように息を整える。

「あ、暁斗……もう、今日は、」

 身体がだるくて、これ以上の何かをしたいとは思えなかった。

「まだ前戯じゃないですか」

 暁斗の優しい声色に気が遠くなり、抵抗らしい抵抗もできない。背後から熱く固いモノで、アナルを引っ掻けるように突かれると、溢れたローションが、ぐちゅぐちゅと音を立てた。先程まで、性具が入っていた体内は熱が引かず、物足りなさを感じてしまう。

 それでも、暁斗のペニスを受け入れられるほどには、拡がってはいない。女に成りたいわけではないけれど、ローションで潤して、異物で拡張しなければ、繋がることはできない、ということに、この行為は生物として自然の摂理から外れていると突き付けられている気がした。

「佑介、考え事してますか?」

 腰を掴んでいた手が脇腹を這って胸に伸ばされる。敏感な突起を指で擦られて、思わずびくりと身体が揺れた。行為に集中しろ、と言わんばかりに身体を弄くられ、鈍い快楽に火照った身体が震え出す。

 上から密着するようにのし掛かられる。重みと汗ばむ肌と温かい人肌に、堪らない気持ちになる。

「ん、あ、……あきと、」

 触れられた箇所がどこもかしこも熱くなる。顔だけ振り返って、肌を触れ合わせている相手の男を見上げた。暁斗の熱の籠った瞳に、物欲しそうな俺の顔が写り込んで、見てられずに、目を逸らす。それでも、唇を重ね合わせれば、胸の奥が熱くなる。

 暁斗が小さく、好き、と呟いた。釣られて俺も、好き、なんて甘い言葉が溢れてくる。

 全くの錯覚に過ぎないけれど、身体を重ね合わせていると、心までも重なっていくようで、それが身体とは別のところで、脳を溶かすような気持ちよさで、涙腺が緩んで、涙が溢れてくる。

 自分でペニスをしごきながら、身体中に散りばめられた快楽を拾っていく。暁斗の手が、俺の手の上に重ねられる。まるで、暁斗にしごかされているみたいで、羞恥心が煽られる。
 それでも、熱が高まって、焦らされた身体は我慢できない。

「い、いく……ッ…」

 一気に身体の熱が放出されて、駆け抜ける刹那的な快楽に、切なくなった。
 パタパタと白濁とした液体がシーツを汚す。肩で息をしながらも、まだ、身体の疼きからは解放されない。

「佑介、」

 耳元で、うっとりとした声で囁かれた。
 背後で暁斗が動き出す。敏感になっている尻の割れ目にペニスを押し当てられて、擦られると身体がビクビクと震えた。

 ぐちゅぐちゅと音を立て、アナルを掠められる。いきなり、犯されるんじゃないかと思うと、不安と、夢の中で味わった、のたうち回るような快楽を期待して、ゾワゾワする。暁斗の登り詰めるような腰の動きに、合わせるように身体を揺らす。

「……ッ」

 暁斗の動きがピタリと止まって、尻の間に熱い液体が感じた。
 小さな呻き声と、浅い息遣いが背後から降ってくる。亀頭がアナルに押し当てられたようで、暁斗の精液が塗りつけられているような気がして、内股が震えた。

「……ぁ、」

 アナルに指がずっぷりと挿れられて、疼く体内を擦られると、理性が吹っ飛んでしまいそうになる。ローションなのか精液なのか、指が動く度に、粘液がぐちゅぐちゅと音を立てる。

「佑介、ここ、もっと、していいですか?」

 もうしてる癖に。それでも、暁斗の切なげな声が、甘く疼く快楽が、もっと欲しくて堪らない。暁斗に抗う理由なんて、どこにも見当たらなくて、息も絶え絶えに、頷くしかなかった。




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