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第15話 キリとザン
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俺と彩は真下から御神木を見上げる。
桜は未だ満開だった。
村にある他の桜はみんな散ってしまったというのに、この桜だけは最初に見たときと同じように佇んでいる。
もしかしたら、この木だけ品種が違うのかもしれない。
ひらり。
桜の花びらが落ちてくる。
彩は落下の動きに合わせて、上手に手のひらでそれを受ける。
「ほら見て」
屈託なく笑う。
「……」
「あ、それ」
御神木の根元には供え物があった。
大きな葉っぱを皿代わりにして山盛りの団子が置いてある。
「食べちゃダメだよ」
「確実にこれ食ったら腹壊すだろ」
御神木に近寄って、巨大な岩みたいな木の幹に手を当ててみる。ごつごつした感触も岩のようだった。
「温かいね」
隣では彩が御神木に抱きついている。
「……服が汚れるぞ」
「洗濯するからいいよ。桜居さんもやってみれば?」
「いや」
「どうして?」
「……」
特に理由はない。
こんなところで世間体を気にする必要もない。
「確かに温かいな」
「でしょ?」
二人して大木に身を預ける。
俺と彩が両手を広げても幹の半周に満たない。
一体どれだけの年月が経てば、桜の木がここまで大きくなるのだろう。
「樹齢1000年だって」
そんな現実味のない数字も、これを眼前にして言われると納得してしまう。
「桜って長生きなんだな」
「これだけが特別なんだよ、きっと」
ひととおり桜を見てから、100メートルと離れていない河原まで歩く。
「よく助かったね」
俺が座礁──もとい、流れ着いたと思われる場所から川を眺める。
激流による轟音。
相当に傾斜があるのか、山からの湧水がこの川に集中しているのか、凄い勢いで水が流れていく。
「向こう岸には行けないのか」
対岸まではかなりの距離があるし、見える範囲で橋はかかっていない。
「うん。流れが強すぎて舟でも無理みたい。でもあっち側には誰も住んでないよ」
川の向こう側には背の高い草広がり、その先には森がその奥には山が聳えている。また人工物と思われるものはなにもなかった。
「気をつけろよ」
「平気だよっ」
彩は河原にある大きな石から石へと飛び移っていく。
その無邪気な表情を見ていると、ただ石へ飛ぶだけのことがとても楽しいことのように思えてくるから不思議だ。
俺は座りやすそうな石に腰を掛けてその様子を見つめていた。
彩はしばらく楽しそうに飛び回っていたが、調子に乗って遠くにある石に無理に飛ぼうとして──転んだ。
「言わんこっちゃない」
「い、痛くないよ」
膝から血を流しながら笑顔を向ける。
痛いって言えばいいのに。
「絶対に痛いだろそれ」
川の水をすくって、血と膝についた砂を洗い流してやる。
「大丈夫だよ」
また笑み。
そして彩は、目を閉じる。
自分がつまづいた石に触れ『大丈夫だよ。痛くないよ』と言う。
「何かのおまじないか?」
「うーん」
やや間があって、
「『切』って言うの。この石に私の気持ちが残らないようにしたの」
「よくわからん」
「説明するから」
と言って、彩は両手を広げる。
「ん?」
「足がしびれて歩けないの。ちょっと時間が経てば治ると思うから、御神木のところまでお姫様だっこして」
「却下だ」
「早くしないと潮が満ちて来ちゃうよ」
「満ちない」
「うーっ」
唸る。
「じゃあ、おんぶでもいいから」
譲歩してくれた。
「ほら」
腰を落として背中を向ける。
負傷した彩を背負い、桜の下まで歩き、適当に座れそうなところで降ろす。俺はその隣に座る。
「話の続きを頼む」
「うん。ええと、信じて貰えるかわからないけど、これは元々お母さんから教わったことなの」
彩の母親は、もう亡くなっている。
「人の気持ちは色んな物に移るって。だから『切』をしなさいって」
「さっぱりわからないぞ」
「たとえばね、さっきみたいに石で転ぶとするでしょ。転んだ人が痛いと思うと、その瞬間の気持ちがその人から抜け出して、石に入っちゃうことがあるの」
俺はさっきの彩が転んだあたりを見やる。
彩も同じ方向を見つめ、話を続ける。
「本人の意思とは関係なく。石だけじゃなくて人形でも木でも、どんなものでもそう。お母さんは人から人以外のものへと移った気持ちのことを『残』って呼んでた。マイナスの気持ち……痛いとか苦しい気持ちのほうが純粋で強いから、周囲のものに入り込みやすいんだよ。だから『切』をして『残』を散らす必要があるの」
「内容はなんとなく理解できるが、信じられないな」
「『残』は目に見えないからね。あたしもただなんとなく感じるだけだし…」
「……」
「わかり難いよね」
とりあえず俺が培ってきた常識は一旦頭から排除する。
彩の話はまだ続く。
一所懸命に話してくれる彩の気持ちに応えようと、俺も真剣に耳を傾けた。
彩の話が終わる。
御神木のもとに戻り、二人で木陰に寝転ぶ。
「この村は、俺の知らないことばかりだな」
色んな人から当たり前のように非現実的な話を訊かされてるので、俺の常識こそが間違っているんじゃないかという気さえしてくる。
『切』と『残』。
この話が本当なら、彩は──母親の言いつけを忠実に守って、誰もが口にするありふれた感情を我慢してきたことになる。
そして、これからもそれらの感情を抱えたまま生きていく。
これは──哀しいことだよな。
「あたしには外の世界のことがわからないよ」
哀しいこと?
「……」
バカか俺は。
また繰り返すのか?
独り善がりの思い込みで、また人を決め付けるのか?
黒川の時のように。
これは彩にとって正しいことなんだ。
俺には哀しいことのように思えるけど──彩は母親のことが好きで、その母親に言われたことを純粋に信じているだけなのだから。
ちっとも哀しいことじゃない。
少なくとも、彩が哀しいことだとは思っていない。
そうである限り、俺が口出しすることじゃない。
人を理解すること。
それは自分という枠組みを最大限に広げた上で考えることだ、と思う。
「……いい香り」
その彩の言葉と同時に、桜の香りが鼻腔をくすぐる。
こうして木の下で寝転んでみると、地面に落ちている花びらも相まって、一層それを強く感じることができた。
たまに風が吹いて、幾つかの花びらが舞い落ちてくる。会話もせず二人でそれを眺めていた。
「……」
ここで近いうちに神事が行われる。
どんなことをするのだろうか。
黒川が3年前に見たものを俺も見てみたい。そしてアイツが何の為にこの村に来て、何を思ってここを去っていったのかを知りたかった。
「なあ、」
「なに?」
「3年前、この村に外から人が来たのを知っているか?」
「黒川さんだよね」
「……」
「黒川葉子さん。この村に人なんて数年に1度しか来ないから覚えてる。何度か話したこともあるよ」
「彩は隠さないんだな」
「……お姉ちゃん、辛そうだったから」
そういうことか。
また余計な気を遣わせてしまったらしい。
「お姉ちゃんは桜居さんに意地悪してる訳じゃないんだよ。ただ3年前、神事に参加したいって言う黒川さんのお願いを冴子先生──神主さんに頼んだのがお姉ちゃんだったの。だからすごく責任を感じてるの」
「……」
「お姉ちゃんは、落ち込んでた黒川さんに賑やかな神事を見せてあげて元気になって貰おうとしたの。それだけなのに……」
「落ち込んでいた?」
「……うん。あたしにも理由はわからないけど。黒川さんは、ずっと神主さんのところに泊まってたから、神主さんか詠さんなら何か知ってるかもしれないね」
「俺、」
「どうしたの?」
「沙夜に……酷いこと言った」
「仕方ないよ、知らなかったんだから」
「帰ったら謝る」
「そうして貰えるとあたしも嬉しい。お姉ちゃんを助けてあげて」
「助ける?」
「……うん」
それ以上は何も言わず、軽く微笑む。
「4日後の夜だよ」
「え?」
「あたしは桜居さんに神事に参加して欲しい。参加って言っても、遠くでこっそり見ていて欲しいってことだけどね。誰にも見つからないように」
この村を見て欲しい──
俺が神事を見ることが彩の願いなのかもしれないと、直感的にそう感じた。
無言で頷く。
「ありがとう、桜居さん」
「礼を言うのは俺のほうだ。ありがとな」
そう言って、なんとなく頭を撫でる。
彩がにへらっと笑う。
『あり得ないわ』
沙夜に言われたことを思い出す。
確かに、神事でこの子――彩に死が告げられるなんてことはあり得ない、絶対にあってはならないことのような気がした。
桜は未だ満開だった。
村にある他の桜はみんな散ってしまったというのに、この桜だけは最初に見たときと同じように佇んでいる。
もしかしたら、この木だけ品種が違うのかもしれない。
ひらり。
桜の花びらが落ちてくる。
彩は落下の動きに合わせて、上手に手のひらでそれを受ける。
「ほら見て」
屈託なく笑う。
「……」
「あ、それ」
御神木の根元には供え物があった。
大きな葉っぱを皿代わりにして山盛りの団子が置いてある。
「食べちゃダメだよ」
「確実にこれ食ったら腹壊すだろ」
御神木に近寄って、巨大な岩みたいな木の幹に手を当ててみる。ごつごつした感触も岩のようだった。
「温かいね」
隣では彩が御神木に抱きついている。
「……服が汚れるぞ」
「洗濯するからいいよ。桜居さんもやってみれば?」
「いや」
「どうして?」
「……」
特に理由はない。
こんなところで世間体を気にする必要もない。
「確かに温かいな」
「でしょ?」
二人して大木に身を預ける。
俺と彩が両手を広げても幹の半周に満たない。
一体どれだけの年月が経てば、桜の木がここまで大きくなるのだろう。
「樹齢1000年だって」
そんな現実味のない数字も、これを眼前にして言われると納得してしまう。
「桜って長生きなんだな」
「これだけが特別なんだよ、きっと」
ひととおり桜を見てから、100メートルと離れていない河原まで歩く。
「よく助かったね」
俺が座礁──もとい、流れ着いたと思われる場所から川を眺める。
激流による轟音。
相当に傾斜があるのか、山からの湧水がこの川に集中しているのか、凄い勢いで水が流れていく。
「向こう岸には行けないのか」
対岸まではかなりの距離があるし、見える範囲で橋はかかっていない。
「うん。流れが強すぎて舟でも無理みたい。でもあっち側には誰も住んでないよ」
川の向こう側には背の高い草広がり、その先には森がその奥には山が聳えている。また人工物と思われるものはなにもなかった。
「気をつけろよ」
「平気だよっ」
彩は河原にある大きな石から石へと飛び移っていく。
その無邪気な表情を見ていると、ただ石へ飛ぶだけのことがとても楽しいことのように思えてくるから不思議だ。
俺は座りやすそうな石に腰を掛けてその様子を見つめていた。
彩はしばらく楽しそうに飛び回っていたが、調子に乗って遠くにある石に無理に飛ぼうとして──転んだ。
「言わんこっちゃない」
「い、痛くないよ」
膝から血を流しながら笑顔を向ける。
痛いって言えばいいのに。
「絶対に痛いだろそれ」
川の水をすくって、血と膝についた砂を洗い流してやる。
「大丈夫だよ」
また笑み。
そして彩は、目を閉じる。
自分がつまづいた石に触れ『大丈夫だよ。痛くないよ』と言う。
「何かのおまじないか?」
「うーん」
やや間があって、
「『切』って言うの。この石に私の気持ちが残らないようにしたの」
「よくわからん」
「説明するから」
と言って、彩は両手を広げる。
「ん?」
「足がしびれて歩けないの。ちょっと時間が経てば治ると思うから、御神木のところまでお姫様だっこして」
「却下だ」
「早くしないと潮が満ちて来ちゃうよ」
「満ちない」
「うーっ」
唸る。
「じゃあ、おんぶでもいいから」
譲歩してくれた。
「ほら」
腰を落として背中を向ける。
負傷した彩を背負い、桜の下まで歩き、適当に座れそうなところで降ろす。俺はその隣に座る。
「話の続きを頼む」
「うん。ええと、信じて貰えるかわからないけど、これは元々お母さんから教わったことなの」
彩の母親は、もう亡くなっている。
「人の気持ちは色んな物に移るって。だから『切』をしなさいって」
「さっぱりわからないぞ」
「たとえばね、さっきみたいに石で転ぶとするでしょ。転んだ人が痛いと思うと、その瞬間の気持ちがその人から抜け出して、石に入っちゃうことがあるの」
俺はさっきの彩が転んだあたりを見やる。
彩も同じ方向を見つめ、話を続ける。
「本人の意思とは関係なく。石だけじゃなくて人形でも木でも、どんなものでもそう。お母さんは人から人以外のものへと移った気持ちのことを『残』って呼んでた。マイナスの気持ち……痛いとか苦しい気持ちのほうが純粋で強いから、周囲のものに入り込みやすいんだよ。だから『切』をして『残』を散らす必要があるの」
「内容はなんとなく理解できるが、信じられないな」
「『残』は目に見えないからね。あたしもただなんとなく感じるだけだし…」
「……」
「わかり難いよね」
とりあえず俺が培ってきた常識は一旦頭から排除する。
彩の話はまだ続く。
一所懸命に話してくれる彩の気持ちに応えようと、俺も真剣に耳を傾けた。
彩の話が終わる。
御神木のもとに戻り、二人で木陰に寝転ぶ。
「この村は、俺の知らないことばかりだな」
色んな人から当たり前のように非現実的な話を訊かされてるので、俺の常識こそが間違っているんじゃないかという気さえしてくる。
『切』と『残』。
この話が本当なら、彩は──母親の言いつけを忠実に守って、誰もが口にするありふれた感情を我慢してきたことになる。
そして、これからもそれらの感情を抱えたまま生きていく。
これは──哀しいことだよな。
「あたしには外の世界のことがわからないよ」
哀しいこと?
「……」
バカか俺は。
また繰り返すのか?
独り善がりの思い込みで、また人を決め付けるのか?
黒川の時のように。
これは彩にとって正しいことなんだ。
俺には哀しいことのように思えるけど──彩は母親のことが好きで、その母親に言われたことを純粋に信じているだけなのだから。
ちっとも哀しいことじゃない。
少なくとも、彩が哀しいことだとは思っていない。
そうである限り、俺が口出しすることじゃない。
人を理解すること。
それは自分という枠組みを最大限に広げた上で考えることだ、と思う。
「……いい香り」
その彩の言葉と同時に、桜の香りが鼻腔をくすぐる。
こうして木の下で寝転んでみると、地面に落ちている花びらも相まって、一層それを強く感じることができた。
たまに風が吹いて、幾つかの花びらが舞い落ちてくる。会話もせず二人でそれを眺めていた。
「……」
ここで近いうちに神事が行われる。
どんなことをするのだろうか。
黒川が3年前に見たものを俺も見てみたい。そしてアイツが何の為にこの村に来て、何を思ってここを去っていったのかを知りたかった。
「なあ、」
「なに?」
「3年前、この村に外から人が来たのを知っているか?」
「黒川さんだよね」
「……」
「黒川葉子さん。この村に人なんて数年に1度しか来ないから覚えてる。何度か話したこともあるよ」
「彩は隠さないんだな」
「……お姉ちゃん、辛そうだったから」
そういうことか。
また余計な気を遣わせてしまったらしい。
「お姉ちゃんは桜居さんに意地悪してる訳じゃないんだよ。ただ3年前、神事に参加したいって言う黒川さんのお願いを冴子先生──神主さんに頼んだのがお姉ちゃんだったの。だからすごく責任を感じてるの」
「……」
「お姉ちゃんは、落ち込んでた黒川さんに賑やかな神事を見せてあげて元気になって貰おうとしたの。それだけなのに……」
「落ち込んでいた?」
「……うん。あたしにも理由はわからないけど。黒川さんは、ずっと神主さんのところに泊まってたから、神主さんか詠さんなら何か知ってるかもしれないね」
「俺、」
「どうしたの?」
「沙夜に……酷いこと言った」
「仕方ないよ、知らなかったんだから」
「帰ったら謝る」
「そうして貰えるとあたしも嬉しい。お姉ちゃんを助けてあげて」
「助ける?」
「……うん」
それ以上は何も言わず、軽く微笑む。
「4日後の夜だよ」
「え?」
「あたしは桜居さんに神事に参加して欲しい。参加って言っても、遠くでこっそり見ていて欲しいってことだけどね。誰にも見つからないように」
この村を見て欲しい──
俺が神事を見ることが彩の願いなのかもしれないと、直感的にそう感じた。
無言で頷く。
「ありがとう、桜居さん」
「礼を言うのは俺のほうだ。ありがとな」
そう言って、なんとなく頭を撫でる。
彩がにへらっと笑う。
『あり得ないわ』
沙夜に言われたことを思い出す。
確かに、神事でこの子――彩に死が告げられるなんてことはあり得ない、絶対にあってはならないことのような気がした。
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