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いざ家宅捜索へ
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騎士達が帰っていた後、俺達はギルドが提携している宿屋に泊まった。
「まさか、初日から大事に巻き込まれるとは……」
「流石はシューラだな」
ニックが笑いながら行ってくる。
「国が変わってもこの体質は変わらないのか」
諦めたように俺はため息を吐いた。
実は俺、こういうトラブルに巻き込まれる事は結構ある。
あの婚約破棄騒動だってそうだし、小さい頃には暗殺されかけた事もあった。
家族と距離が出来たのもこの体質が原因だし……。
ただ、良くないことばかりかというとそうでもない。
いろんなトラブルに巻き込まれたおかげで人を見極めるようになったし出会いもあった。
今回もリルとも出会えたし、な。
ベッドでスースーと寝ているリルを見ながらそう思った。
「しかし、実際の話どうするんだ? この子の事」
「そうだな、勿論親に会わせた方が良いと思うが……、まずはこの事態を解決させなきゃ先には進まないだろ」
「そりゃそうだ、まぁ時間はたっぷりあるんだから」
そんな話をしながら初日の夜を終えた。
翌日、ギルドに行くと既にセイル達が来ていた。
「おはようございます、よく眠れましたか?」
「おかげでぐっすりと眠れたよ」
リルに思いっきり叩き起こされて目覚めたから若干ダメージがあるけど。
「昨夜、国王に報告し礼状を出してもらいました。 これで家宅捜索が出来ます」
「仕事が速いな」
「国王は貴族の不正に厳しいからな、今の国王になってからいくつもの貴族が処分を受けて取り潰しになってる」
「厳しすぎやしないか?」
「先代の国王が無能すぎて不正が多かったんだよ、漸くマシになったところだ」
なるほど、今が正常になったというところか。
「それでギルドの皆さんにも協力してもらいます、向こうにも雇われ兵士がいて妨害してくる可能性があるので」
「冒険者が参加して良いのか?」
「えぇ、ギルドと騎士団は協力関係を結んでいます。正式に依頼をだしているので」
後で他の冒険者に聞いたら騎士団からの依頼は人気があるらしい。
『正当な理由で悪徳貴族をフルボッコに出来るから』というのが主な理由だそうだ。
……どこの国でも憎まれ役はいるらしい。
「まさか、初日から大事に巻き込まれるとは……」
「流石はシューラだな」
ニックが笑いながら行ってくる。
「国が変わってもこの体質は変わらないのか」
諦めたように俺はため息を吐いた。
実は俺、こういうトラブルに巻き込まれる事は結構ある。
あの婚約破棄騒動だってそうだし、小さい頃には暗殺されかけた事もあった。
家族と距離が出来たのもこの体質が原因だし……。
ただ、良くないことばかりかというとそうでもない。
いろんなトラブルに巻き込まれたおかげで人を見極めるようになったし出会いもあった。
今回もリルとも出会えたし、な。
ベッドでスースーと寝ているリルを見ながらそう思った。
「しかし、実際の話どうするんだ? この子の事」
「そうだな、勿論親に会わせた方が良いと思うが……、まずはこの事態を解決させなきゃ先には進まないだろ」
「そりゃそうだ、まぁ時間はたっぷりあるんだから」
そんな話をしながら初日の夜を終えた。
翌日、ギルドに行くと既にセイル達が来ていた。
「おはようございます、よく眠れましたか?」
「おかげでぐっすりと眠れたよ」
リルに思いっきり叩き起こされて目覚めたから若干ダメージがあるけど。
「昨夜、国王に報告し礼状を出してもらいました。 これで家宅捜索が出来ます」
「仕事が速いな」
「国王は貴族の不正に厳しいからな、今の国王になってからいくつもの貴族が処分を受けて取り潰しになってる」
「厳しすぎやしないか?」
「先代の国王が無能すぎて不正が多かったんだよ、漸くマシになったところだ」
なるほど、今が正常になったというところか。
「それでギルドの皆さんにも協力してもらいます、向こうにも雇われ兵士がいて妨害してくる可能性があるので」
「冒険者が参加して良いのか?」
「えぇ、ギルドと騎士団は協力関係を結んでいます。正式に依頼をだしているので」
後で他の冒険者に聞いたら騎士団からの依頼は人気があるらしい。
『正当な理由で悪徳貴族をフルボッコに出来るから』というのが主な理由だそうだ。
……どこの国でも憎まれ役はいるらしい。
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