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再会は突然に
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俺達は晩飯を食べる為に酒場へとやって来た。
「まぁ、実際の話戦力は必要だよなぁ」
「しかし、何の特徴もない俺達のパーティーに参加してくれる人物っているか?」
「何の成果も出してない普通のパーティーだもんな」
冒険者は地位や名誉を目指す為になる人物が多い。
結果を出せば大金を掴めるし貴族になる事も出来る。
でも、そんな結果が出せるのは1握りだけだ。
まぁ俺は元々そんな夢なんて持ってないし平々凡々に暮らしていけば良いんだよ。
そんな事を考えながら俺達は飯を食べていた。
翌朝、ギルドに行くとミラに声をかけられた。
「あっ、シューラさんちょうど良かった!」
「ミラさん、何かあったんですか?」
「新人の魔導士をシューラさん達のパーティーに入れてほしいんですよ」
「え? 新人? 俺達も新人だけど」
「シューラさん達はある程度の経験はされてるじゃないですか、この子は全くの新人だそうで経験が無いので色々教えていただければありがたいんですけど」
なるほど、新人研修と言う事か。
「まぁ、それは別に構わないけど……」
「ありがとうございます、レイラさーん、引き受けてくれるパーティーが見つかりましたよ」
ミラが長椅子に座っている少女に声をかけた。
眼鏡をかけオドオドしていて大人しそうな感じだ。
「あ、あの……レイラと言います……。よ、よろしくお願いします……」
「よろしく、俺はシューラと言う。こっちはニック、それとリルだ」
「え……、シ、シューラさん……?」
レイラが俺の名前に反応した。
……ん? どっかで見た事あるような……。
「あ、も、もしかして……、リーラ姉さんと婚約してた……」
「へ? あっ! レイラってもしかしてリーラの妹の?」
漸く思い出した。
俺の元婚約者の妹のレイラ・ミモンドだ。
と言っても直接話した事はあまり無い。
いつもリーラの影でコソコソとしているイメージで人付き合いが余り得意ではなさそうだった。
「よ、よかったぁ……、知っている人がいてぇ……」
ホッとした様な感じでレイラは笑った。
「よかったのはいいけどなんでここにいるんだ?」
「じ、実は……実家が潰れてしまいまして……」
寝耳に水なその出来事に俺は驚きの声を上げた。
「まぁ、実際の話戦力は必要だよなぁ」
「しかし、何の特徴もない俺達のパーティーに参加してくれる人物っているか?」
「何の成果も出してない普通のパーティーだもんな」
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結果を出せば大金を掴めるし貴族になる事も出来る。
でも、そんな結果が出せるのは1握りだけだ。
まぁ俺は元々そんな夢なんて持ってないし平々凡々に暮らしていけば良いんだよ。
そんな事を考えながら俺達は飯を食べていた。
翌朝、ギルドに行くとミラに声をかけられた。
「あっ、シューラさんちょうど良かった!」
「ミラさん、何かあったんですか?」
「新人の魔導士をシューラさん達のパーティーに入れてほしいんですよ」
「え? 新人? 俺達も新人だけど」
「シューラさん達はある程度の経験はされてるじゃないですか、この子は全くの新人だそうで経験が無いので色々教えていただければありがたいんですけど」
なるほど、新人研修と言う事か。
「まぁ、それは別に構わないけど……」
「ありがとうございます、レイラさーん、引き受けてくれるパーティーが見つかりましたよ」
ミラが長椅子に座っている少女に声をかけた。
眼鏡をかけオドオドしていて大人しそうな感じだ。
「あ、あの……レイラと言います……。よ、よろしくお願いします……」
「よろしく、俺はシューラと言う。こっちはニック、それとリルだ」
「え……、シ、シューラさん……?」
レイラが俺の名前に反応した。
……ん? どっかで見た事あるような……。
「あ、も、もしかして……、リーラ姉さんと婚約してた……」
「へ? あっ! レイラってもしかしてリーラの妹の?」
漸く思い出した。
俺の元婚約者の妹のレイラ・ミモンドだ。
と言っても直接話した事はあまり無い。
いつもリーラの影でコソコソとしているイメージで人付き合いが余り得意ではなさそうだった。
「よ、よかったぁ……、知っている人がいてぇ……」
ホッとした様な感じでレイラは笑った。
「よかったのはいいけどなんでここにいるんだ?」
「じ、実は……実家が潰れてしまいまして……」
寝耳に水なその出来事に俺は驚きの声を上げた。
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