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幕間 アウール視点
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「ただいま戻りました」
アウールはエリーナと話した後、自宅へ戻り父親がいる書斎へとやってきた。
「うむ、おかえり。エリーナ孃の様子はどうだった?」
「変わらず元気ですよ、彼女が元公爵令嬢だなんて未だに信じられませんよ……」
父親であるラウンド・ヴィンボンドの質問にアウールはそう答えた。
「あぁ、初めて会った時は私も驚いたよ、『この町で薬屋をやりたい』と言ってきて……」
町で商売を始める時は領主の許可が必要だ。
当然エリーナも許可を取るためにラウンドに会っているのだがその時のエリーナの姿は公爵令嬢とは思えなかった。
服は平民の至って普通の服、旅をしていたせいか若干汚れていた。
髪は金髪だがショートカットでボサボサ、メイクもしていない。
姿だけ見れば誰も元公爵令嬢とは思わないだろう。
しかし話をしてみると理路整然とこの町で暮らす理由、薬屋をやる理由を語り、仕草はやはり育ちの良さを出していた。
ラウンドは勿論エリーナの件は知っていて彼女に同情的だった、だから許可をしたのだ。
「今ではすっかり町に馴染んでいるし評判も上々、ローズ公爵は彼女の何を見ていたんだろうか……」
「全くです。身内が一番理解者であるべきはずなのに」
「何にしても引き続きより良い関係を保たなければならん、アウール引き続き宜しく頼む」
「わかりました、彼女は母上の恩人ですからね」
実はエリーナがこの町で薬屋を始めて間もない頃、アウールの母親が病気で倒れてしまった。
藁をも掴む思いでアウールはエリーナの元を訪ねた。
エリーナは母親の症状を確認して『毒を飲まされた』と判断、すぐに解毒薬を調合して飲まし大事には至らなかった。
その件もありエリーナはアウール達の信用を勝ち取ったのだ。
アウールはエリーナと話した後、自宅へ戻り父親がいる書斎へとやってきた。
「うむ、おかえり。エリーナ孃の様子はどうだった?」
「変わらず元気ですよ、彼女が元公爵令嬢だなんて未だに信じられませんよ……」
父親であるラウンド・ヴィンボンドの質問にアウールはそう答えた。
「あぁ、初めて会った時は私も驚いたよ、『この町で薬屋をやりたい』と言ってきて……」
町で商売を始める時は領主の許可が必要だ。
当然エリーナも許可を取るためにラウンドに会っているのだがその時のエリーナの姿は公爵令嬢とは思えなかった。
服は平民の至って普通の服、旅をしていたせいか若干汚れていた。
髪は金髪だがショートカットでボサボサ、メイクもしていない。
姿だけ見れば誰も元公爵令嬢とは思わないだろう。
しかし話をしてみると理路整然とこの町で暮らす理由、薬屋をやる理由を語り、仕草はやはり育ちの良さを出していた。
ラウンドは勿論エリーナの件は知っていて彼女に同情的だった、だから許可をしたのだ。
「今ではすっかり町に馴染んでいるし評判も上々、ローズ公爵は彼女の何を見ていたんだろうか……」
「全くです。身内が一番理解者であるべきはずなのに」
「何にしても引き続きより良い関係を保たなければならん、アウール引き続き宜しく頼む」
「わかりました、彼女は母上の恩人ですからね」
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藁をも掴む思いでアウールはエリーナの元を訪ねた。
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その件もありエリーナはアウール達の信用を勝ち取ったのだ。
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