Darkness.

ささささのは

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Ⅳ 想い出す

#16 出逢

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私は………何のために……生きているの……?


理由ワケを知りたい。


なんで存在してるのか…………私には、分からない。

分かるはずもない………


誰かに……教えて貰いたい…………




そんな思いを抱えていた時。


私に「運命」が舞い降りてきた。




高校生の時。今から4年前______

好きになった人が出来た。

もう、見ているだけで幸せだった。

告白したかった。



____けれど。

私には、出来なかった。
勇気が、自信が、肯定感がなかった。

いつか告白するって決めてたのに。
私には…………出来なかった。

彼に____魁斗に、思いを伝えたかった。

だけど。

私の青春は、彼への好感と自分の後悔の気持ちで幕を閉じた。

告白出来なかったから__思ったより、深刻に考えてしまった。

辛い。もう彼と会えない。










____そう、思ってた。

卒業する4日前。

私に「能力」があるのが分かった。

私の友達に、試してみた。

普通に会話して。少しずつ頼み事メイレイをして。彼女の精神の全てを奪った。

正直、あの時ほど。

欲求が満たされたことは、なかった。

私の「能力」の効果をよく悟った。


そして、卒業した後。



彼を、「暗闇」へ閉じ込めた。

それだけでも心臓が張りちぎれそうだったけど……話しかけるのは、それ以上にドキドキした。


彼は「暗闇」に迷い込み、困惑していた。
そこで、私が話しかけて。「改造」をした。




__見事に。私の作戦は成功した。




もうずっと。死ぬまで一緒_______







いや。









永遠に、一緒。

だから______










不老不死の体を手に入れる。そして、この世界には、その体、血液が存在した。



そして、今。

「なんで、こんな昔のこと。回想してるのかしら……」


西荻すばるをとりあえず逃がさせた。
やっぱり、人間の行動を予測するのは難しい。

私はまだ“暗闇”にいる。この空間の所持者になっても、やっぱり私はまだ彷徨っている。

もう、疲れた……………………


もう少し、ここにいよう…。









なんとなく分かっていたけど…

彼らに私情は伝わらないし、事実だけ報告するってのがフツーなんだけど……

今回ぐらいは、いいかなぁ?



………………………よ、よし…

送ろうか。ま、まずは……

なんか、嫌な予感が消えないなぁ。


なんで彼女は僕を逃がしたんだろう。あ、今の一人称は…合ってるよね。
その場で彼女、僕を殺そうともしなかった。堂崎魁斗が途中から消えて、かなり焦ってた(気がする)けど。

なんで道に迷ったフリをしていたんだろう。それだけがどうも、よく分からない。

少なくとも、本当に迷っていた、なんてことはない。

うーん、そもそも彼を連れて迷うフリなんてすぐバレると思ったんだけど…

………………………………………

後は上の判断に任せよう。元々考えるタイプじゃ…



いてっ。

な、なんだろう。壁…?

な、なんだろ…これ………
見えない壁がある。ガラスじゃなさそう。光を反射していない。

可能性があるとするならまあ…元々ここにあったか、誰かの「能力」で生成された物か。

頭痛くなってきた。(早い)


いや待てよ?見えない壁……尾行する時言われたな…透明な物体を作れる「能力」を持った奴がいるとかいないとか……


後ろに誰かいる…やっぱり、「能力者」だったみたいだ…

どうしようか。
相手の様子が変だ。多分。頼むなんか言ってくれ…

「あ、どうも。こんにちは。」

「……………挨拶してどうする」

ごもっともです!!

「……えーっと。なんでこんな所に?一応隠れてたつもりなんですけど」

「君を殺しに来た。閉じ込められてるでしょう?」

「……え。」

「彼女から、やっぱり殺しておけと言われたもので。ただ、無抵抗のまま殺すのはつまらないから。解放するよ、逃げないでね」

「………なくなった。」

「君、なんで軍服みたいなんだ?」

「あー、これは………………私服ですけど。」

「どっかの組織にでも所属してるのか?」

「いや、決して、そういう者では……」


ダメだ。どんな事言っても、コイツの殺気はモノホンだ。

殺されてまう………とりあえず、逃げることだけ考えよう。死にたくないし…











続く
遅れてすみませんでしたァん!!!
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