あっさりと初恋が破れた俺、神からのギフトで倒して殺して奪う

Gai

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ホッとできる内容

SIDE ティール

(っし、そろそろ行くか)

地上に、街に戻ってきたティールたちは数時間の療養を挟み、完全回復。

療養期間中、ティールだけではなくラストやアキラもギルドの訓練場で体を動かすことなく療養していたため、本当に無茶をしても問題ないほど三人の体は回復していた。

「マスター、ギルドに向かうのか?」

「うん。さすがにここ最近、ギルドのクエストを受けてなかったからね」

ランクの低い冒険者はあまり長期間クエストを受けていなければ、こいつはやる気があるのかと評価が下がる。

既にBランクまで上がっているため、ティールたちはここから下がったとしてもといったところだが、下がらないに越したことはない。
ただ、Bランク以上の場合、あまりにもその期間が長いと……何か企んでいるのかと疑われたり、何かとんでもない事情を抱えているのではないのか? と心配されることもある。

「……それもそうだったな」

ようやっと発見した野良ダンジョンの探索に集中していた結果、ティールたちは何十日以上も冒険者ギルドのクエストを受けていなかった。

これに関して……冒険者ギルドは大秘境の凄さにハマってしまってるのだろう、と納得している部分と、納得させていた部分があった。

ティール、ラスト、アキラ。
三人のこれまでの冒険者歴を考えれば、何かをやらかす為に裏でこっそり動くということはあまり考えられない。

しかし、本当にその三人が何かを企んでいたら……Aランクモンスターを討伐できるほどの戦力を有している三人が、何かをやらかそうと考えていると、思いたくないという状態だった。

「確かにここ最近、一切受けていなかった。ティールたちが疑われることはないだろうが、だとしても、ギルドの機嫌を取っておいて損はないだろう」

アキラとしても、ひとまず何かしらクエストを受けることに賛成だった。

そしてある程度冒険者たちがはけたタイミングを狙って中へ入る。

(よし、ナイスタイミング)

殆どの冒険者が既に仕事へ向かっており、狙い通り同業者たちの数は非常に少ない。

そのため、必然的にティールたちに向けられる視線の数も減る。

普段からある程度多くの視線が集まることはあったが、今回は何十日の探索……二回目からの帰還ということもあり、多くの視線を向けられることを予想していた。

それはティールの自意識過剰……ではなかった。

数は少ないものの、まだ冒険者ギルドの中に残っている冒険者たちは一人残らずティールたちに視線を向けていた。

「本当に、生きてたのか」

「死んだんじゃなかったんだな」

「まぁ、そりゃ生きてるだろうよ」

視線の中には苛立ち、がっかり感などもあるが、ティールはそれらを無視してクラスとボードの前は向かい、手頃な依頼はないかと探す。

(……どれでも良いと言えば良いんだけど………………これぐらいが丁度良いかな)

ティールが選んだ依頼は、フォレストオークジェネラルの心臓と睾丸、二体分を持ってきてほしいというもの。

簡単に言ってしまうと、二体のフォレストオークジェネラルを討伐すれば良いだけだが、急所である心臓と睾丸を傷付けてはならない。

加えて、ジェネラルであるため、基本的に通常種のフォレストオークを引き連れていることが多い。

しかし、ティールたちからすれば、その程度の差は大して意味がなかった。

「この依頼を受けます」

「かしこまりました」

依頼書の内容を見て、受付嬢はどこかホッとしたような表情を浮かべる。

(これなら全然大丈夫よね)

ティールたちの実力を考えれば難易度は高くなく、リハビリで受けるということを考えれば、非常に丁度良い内容とすら思える。

「それでは、ご武運を祈ります」

「ありがとうございます」

ただ、この時……受付嬢は、ティールたちから何日間ぐらいで終わらせるのか、というプランを聞いていなかった。
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