転移したらダンジョンの下層だった

Gai

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百七十四話それは・・・・・・ヤバくないか?

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「・・・・・・ブライドさんとリーナさん、ですよね」

ソウスケの目の前にはFランクの昇格試験の時に試験官だったブライドとリーナ、そして二人の仲間が椅子に座っていた。

「よう、久しぶりだな。ソウスケ君にミレアナさん」

「三週間ぶりぐらいかしら。元気にしてた?」

二人はこちらに来なと手招きをする。
ソウスケとミレアナは特に遠慮する必要が無いので二人の近くに座る。

「えっと・・・・・・取りあえず元気にはしてました」

Fランクの昇格試験が終わってからおよそ一か月近く、大きな怪我はしていないが盗賊を殺したりコボルトの群れと戦ったりと平和な日常は送っていなかったので、言葉に少し間が出来てしまう。

「そうかそうか、それはなによりだ。まだ話し合いまで時間はあるし、こっちの二人を紹介するよ。俺の右に座っているこいつはラックだ。武器は槍を使っている。見ての通り体格が良いから戦うモンスターによっては盾を持ってタンク役をしてもらう時もある」

ラックの身長は百八後半と高く、筋肉もがっしりと付いているため身長が百六十程のソウスケには随分と大きく見えた。

「ブライドに紹介されたラックだ。二人の強さはブライドとミレアナから聞いている。無いかもしれないが、モンスターや盗賊と戦う時に危なくなったら直ぐに言ってくれ」

「分かりました。よろしくお願いします」

「よろしくお願いします」

二人はラックにペコリと頭を下げる。

(普通にブライドさんと同じで良い人だな。ただ、頼れる兄貴分って感じもする)

(この方なら護衛の最中に邪魔になるような事は無さそうですね)

ソウスケはラックに対して好印象を持ち、ミレアナも好印象を持ったという訳では無いが、今回の護衛依頼において自分達の害にはならないなと判断した。

「そしてこっちはミーシャ。武器は短剣を使っている。役割としてはシーフをしてもらっているから、道具さえあれば即席のトラップを作る事が出来る。そして金遣いが少し荒い」

「ちょっとブライド! 最後の説明は要らないでしょ!!! というか最近はリーナに注意されたから貯金も増えてるから!!!」

「まぁ、確かにそうかもしれないな。仲間に借金する事も無くなったしな」

プライドの最後の言葉にソウスケは若干引いていた。

(いやぁ・・・・・・マジでか!? 普通仲間に借金するものか? 見た感じギスギスした雰囲気は無いからそこまでギャンブル中毒とかでは無いのか?)

(罠作成のスキルを持っているという点を考えれば優秀なシーフなのですが・・・・・・正確に少々難有といった所でしょうか)

借金をする事自体にソウスケは悪い事だとは思わないが、お互いに命を預け合う仲間に借金をするのは流石にどうなのかと思った。

「ちょっとた玉に傷があるけど、しっかりと戦う事も出来るからシーフとしてはかなり優秀な筈よ」

「まぁそれほどでもあるかもしれないかな!!」

「直ぐに調子に乗らないの」

「いっ!!?? だ、だから杖で殴らないでっていつも言ってるでしょ!!!」

そこそこの胸を張りながら調子に乗っているミーシャの頭をリーナが杖で殴る。

(ふっつーーーに痛そうだけど、会話的にいつものやり取りって感じなのかな?)

ただ、流石に杖で何回も頭を叩かれたらいつか物理的に頭が凹んでしまうのではとソウスケは思った。

その後はソウスケ達も軽く自己紹介をしながら時間を潰していると、時間ギリギリとなったところで最後のパーティーが部屋に入って来る。
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