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百七十九話ご注文の品を
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夕食を食べ終えてソウスケが向かった場所は夜に目を覚ます歓楽街。
目的の場所へ向かう途中、何度か煽情的な格好をしたお姉さんに何度か声を掛けられるが、今回は抱く為に来た訳では無いので全て断っている。
そして目的の娼館へたどり着いたソウスケは店の警備をしている者に声を掛け、最初に自分の名前を名乗る。
すると強面なお兄さんは笑顔でソウスケを中へと案内する。
そして中へ入ると強面のお兄さんが店の従業員にソウスケの事を話すと、慌てた様子でやって来る。
「良く来てくださいましたソウスケ様。早速ですがセルガ―様がいらっしゃるお部屋へとご案内しますねで付いて来てください」
「は、はい。分かりました」
自分の名前を様付きで呼ばれた事に戸惑うが、平静を装いながらソウスケは従業員の後ろに付いて行く。
(初めて来た時に貴族の子息では無いって言わなかったっけ? 伝えたのはリアラさんだけだったか? セルガーさんにも伝えたと思うんだけどな・・・・・・まぁ、そこまで月に何回も来る場所ではないし、そこら辺は無視しておくか)
そしてセルガーの部屋の前に案内されたソウスケは早速中に入る。
「失礼します。どうも、三週間ぶりぐらいですかね」
「ああ、確かにそうかもしれないな。さて、ここに来てくれたという事は遂に出来たんだな」
ソウスケが自分の元へやって来たという事が何を意味するのか分かっているため、セルガーは即座に手を止めてソウスケにソファーへ座る様に促し、自身も腰を掛ける。
「渡したい物は二つあります。一つ目は唯で渡す物です」
ソウスケはまず魔法袋の中からオセロを五つ取り出す。
「マス目が書かれてある板に両面が白と黒で分かれている丸くて小さい板・・・・・・この丸い板をマス目に置くのか?」
「大体そんな感じです。簡単にルールを説明しますと・・・・・・」
オセロの説明は一分程度で終わり、説明を聞き終えたセルガ―は楽しそうな顔で石を掌で転がす。
「なるほどな・・・・・・簡単そうに見えて勝つためには色々と頭を使わなければ無さそうだな」
「初見でそういう考えに至れる時点でセルガ―さんは直ぐに強くなりそうですね。ただ、ルールは本当に簡単なんで娼婦の方々や客としてやって来る一般市民や冒険者、商人や貴族の方々でも直ぐに楽しめるゲームだと自分は考えています」
「確かにソウスケの言う通り、ルールは簡単だから誰でも直ぐにやり方は覚えられるだろうな」
まぁ、単純に石を同じ色で挟んで引っ繰り返すだけだからな。
遊び方は簡単だけど、勝ち方は難しい・・・・・・ってところか?
「これはもう少しすれば商品として売られるのか?」
「はい。正確にいつからとは言えないですけど、そう遠くないうちに商品として売られる筈です」
「そうか。それでもう一つあるんだったな。先程の言葉通りなら・・・・・・それは唯では売れないという事か」
本人は気づいていないかもしれないが、セルガ―の表情はとても好奇心に満ちたものになっていた。
(そりゃ・・・・・・ねぇ。材料費も勿論の事、トーラスさんが白金貨五枚も出して買ってくれたんだから、セルガ―さんは唯って訳にはいかないよ)
ソウスケはソファーから立ち上がり、開けた場所に魔法袋からエアーホッケーを取り出す。
地面にゆっくりと置かれたエアーホッケーを見たセルガ―は空いた口が塞がらなかった。
完全に予想外で想定外。
見ただけでは遊び方は分からない。
だが、それでもセルガ―はソウスケに娯楽の道具を作って欲しいと頼んだ過去の自分を褒めてやりたいと、心の底から思った。
目的の場所へ向かう途中、何度か煽情的な格好をしたお姉さんに何度か声を掛けられるが、今回は抱く為に来た訳では無いので全て断っている。
そして目的の娼館へたどり着いたソウスケは店の警備をしている者に声を掛け、最初に自分の名前を名乗る。
すると強面なお兄さんは笑顔でソウスケを中へと案内する。
そして中へ入ると強面のお兄さんが店の従業員にソウスケの事を話すと、慌てた様子でやって来る。
「良く来てくださいましたソウスケ様。早速ですがセルガ―様がいらっしゃるお部屋へとご案内しますねで付いて来てください」
「は、はい。分かりました」
自分の名前を様付きで呼ばれた事に戸惑うが、平静を装いながらソウスケは従業員の後ろに付いて行く。
(初めて来た時に貴族の子息では無いって言わなかったっけ? 伝えたのはリアラさんだけだったか? セルガーさんにも伝えたと思うんだけどな・・・・・・まぁ、そこまで月に何回も来る場所ではないし、そこら辺は無視しておくか)
そしてセルガーの部屋の前に案内されたソウスケは早速中に入る。
「失礼します。どうも、三週間ぶりぐらいですかね」
「ああ、確かにそうかもしれないな。さて、ここに来てくれたという事は遂に出来たんだな」
ソウスケが自分の元へやって来たという事が何を意味するのか分かっているため、セルガーは即座に手を止めてソウスケにソファーへ座る様に促し、自身も腰を掛ける。
「渡したい物は二つあります。一つ目は唯で渡す物です」
ソウスケはまず魔法袋の中からオセロを五つ取り出す。
「マス目が書かれてある板に両面が白と黒で分かれている丸くて小さい板・・・・・・この丸い板をマス目に置くのか?」
「大体そんな感じです。簡単にルールを説明しますと・・・・・・」
オセロの説明は一分程度で終わり、説明を聞き終えたセルガ―は楽しそうな顔で石を掌で転がす。
「なるほどな・・・・・・簡単そうに見えて勝つためには色々と頭を使わなければ無さそうだな」
「初見でそういう考えに至れる時点でセルガ―さんは直ぐに強くなりそうですね。ただ、ルールは本当に簡単なんで娼婦の方々や客としてやって来る一般市民や冒険者、商人や貴族の方々でも直ぐに楽しめるゲームだと自分は考えています」
「確かにソウスケの言う通り、ルールは簡単だから誰でも直ぐにやり方は覚えられるだろうな」
まぁ、単純に石を同じ色で挟んで引っ繰り返すだけだからな。
遊び方は簡単だけど、勝ち方は難しい・・・・・・ってところか?
「これはもう少しすれば商品として売られるのか?」
「はい。正確にいつからとは言えないですけど、そう遠くないうちに商品として売られる筈です」
「そうか。それでもう一つあるんだったな。先程の言葉通りなら・・・・・・それは唯では売れないという事か」
本人は気づいていないかもしれないが、セルガ―の表情はとても好奇心に満ちたものになっていた。
(そりゃ・・・・・・ねぇ。材料費も勿論の事、トーラスさんが白金貨五枚も出して買ってくれたんだから、セルガ―さんは唯って訳にはいかないよ)
ソウスケはソファーから立ち上がり、開けた場所に魔法袋からエアーホッケーを取り出す。
地面にゆっくりと置かれたエアーホッケーを見たセルガ―は空いた口が塞がらなかった。
完全に予想外で想定外。
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だが、それでもセルガ―はソウスケに娯楽の道具を作って欲しいと頼んだ過去の自分を褒めてやりたいと、心の底から思った。
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