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二百十五話間一髪
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「ゴブウウウアアア!!!」
「気合いがあって良いじゃねぇか!!!」
全力で斬りかかって来たゴブリンの剣をソウスケは左手に硬貨のスキルを使って受け止める。
そして剣の勢いを完全に殺すと右足でゴブリンの腹に一撃を決める。
ソウスケの攻撃にギリギリ反応したゴブリンは左手で腹を守ろうとする。
お陰で腹に蹴りが直撃する事は無かったが、それでもゴブリンは大きく後ろに吹き飛ばされた。
(結構手加減しているとはいっても、まさか反応して腹をガードするなんてな。反射神経もかなり良し)
自身の蹴りをガードした事でソウスケの中で目の前のゴブリンの評価が上がる。
吹き飛ばされ地面に転がされたゴブリンは腹を抑えて苦しそうな表情をするものの、直ぐに立ち上がり声を荒げながらソウスケに突っ込んできた。
前回と同じ攻撃方法であるかの様に見えるが、そんな事は無いだろうとソウスケは判断する。
(あれほど考えて行動できるゴブリンだ。同じ攻撃方法を連続で使う事は無い筈だ)
油断は出来ないと思い、どんな攻撃が来ても対処できるように構える。
そしてソウスケの思惑通り、右手に持っている剣で斬りかかる素振りを見せるとそのままソウスケに投げつけた。
投げつけられた剣はソウスケの顔面に目掛けて飛んで来る。
この世界に来てからレベルという概念によって身体能力が向上しているソウスケにとって、目の前に飛んでくる剣を掴む事ぐらい朝飯前。
しかしその間にゴブリンは先程の位置から完全に消えていた。
剣による投擲をフェイントにし、本命は横からの拳。
「やっぱりゴブリンにしちゃ知能が高いな。常に戦う環境で育ったからって理由があってもちょっと以上だ」
例えフェイントを使い視界から外れようとしてもゴブリンの脚力ではソウスケの視界から消える事は出来なかった。
人間が迷わずに自分の方向へ体を動かした事でジブの位置が完全にばれている事が分かった。
だが今更進行方向を変える事も出来ない為そのまま突っ込む。無論、考え無しでの凶行では無い。
事実、ゴブリンの一撃にソウスケは驚かされる事になる。
「ッ!!! あ、ぶな!!!」
自身に殴りかかろうとするゴブリンの動きにソウスケは違和感を感じていた。
(? 右腕を出すタイミングが少し速い。それじゃあ俺に拳が当たる前に腕が伸びきる。唯でさえ射程が短いゴブリンの腕では俺にかなり近づかないと攻撃が届かない・・・・・・ッ、そういうことか!!)
ゴブリンの攻撃が放たれる寸でのところでソウスケはこれからどういった攻撃が自分に放たれるのかが分かった。
ゴブリンが放った攻撃は体術スキルのレベルを上げる事で習得できる技、空弾だった。
放たれる拳の威力、速度によって相手へのダメージが変わる。
正直ゴブリンが放つ空弾の威力は大したものでは無い。それでも狙われた箇所は投擲と同様に顔。当たり所が悪ければ大きな隙になると思ったソウスケは慌てて頭を下げる。
そして自身に空弾を当てる為にジャンプして攻撃していたゴブリンの腹に、オーバーヘッドキックの要領で再度蹴りを叩きこむ。
「よっ、と」
勿論力を込めた一撃ではないが、素の身体能力の影響によりゴブリンはサッカーボールのように吹っ飛ばされる。
「グバッッ!!!!」
数度バウンドしたゴブリンは血を吐きながら腹の鈍痛を我慢しながら無理やり起き上がろうとする。
しかし目の前には自分と男の人間の戦いを見ていた女しかいなかった。
「はい、これで俺の勝ちって事で良いよな」
次の瞬間、ゴブリンは首筋に鉄の冷たい温度を感じた。
確実な死を感じたゴブリンは諦める様に肩の力を抜いて地面に膝を付く。
「気合いがあって良いじゃねぇか!!!」
全力で斬りかかって来たゴブリンの剣をソウスケは左手に硬貨のスキルを使って受け止める。
そして剣の勢いを完全に殺すと右足でゴブリンの腹に一撃を決める。
ソウスケの攻撃にギリギリ反応したゴブリンは左手で腹を守ろうとする。
お陰で腹に蹴りが直撃する事は無かったが、それでもゴブリンは大きく後ろに吹き飛ばされた。
(結構手加減しているとはいっても、まさか反応して腹をガードするなんてな。反射神経もかなり良し)
自身の蹴りをガードした事でソウスケの中で目の前のゴブリンの評価が上がる。
吹き飛ばされ地面に転がされたゴブリンは腹を抑えて苦しそうな表情をするものの、直ぐに立ち上がり声を荒げながらソウスケに突っ込んできた。
前回と同じ攻撃方法であるかの様に見えるが、そんな事は無いだろうとソウスケは判断する。
(あれほど考えて行動できるゴブリンだ。同じ攻撃方法を連続で使う事は無い筈だ)
油断は出来ないと思い、どんな攻撃が来ても対処できるように構える。
そしてソウスケの思惑通り、右手に持っている剣で斬りかかる素振りを見せるとそのままソウスケに投げつけた。
投げつけられた剣はソウスケの顔面に目掛けて飛んで来る。
この世界に来てからレベルという概念によって身体能力が向上しているソウスケにとって、目の前に飛んでくる剣を掴む事ぐらい朝飯前。
しかしその間にゴブリンは先程の位置から完全に消えていた。
剣による投擲をフェイントにし、本命は横からの拳。
「やっぱりゴブリンにしちゃ知能が高いな。常に戦う環境で育ったからって理由があってもちょっと以上だ」
例えフェイントを使い視界から外れようとしてもゴブリンの脚力ではソウスケの視界から消える事は出来なかった。
人間が迷わずに自分の方向へ体を動かした事でジブの位置が完全にばれている事が分かった。
だが今更進行方向を変える事も出来ない為そのまま突っ込む。無論、考え無しでの凶行では無い。
事実、ゴブリンの一撃にソウスケは驚かされる事になる。
「ッ!!! あ、ぶな!!!」
自身に殴りかかろうとするゴブリンの動きにソウスケは違和感を感じていた。
(? 右腕を出すタイミングが少し速い。それじゃあ俺に拳が当たる前に腕が伸びきる。唯でさえ射程が短いゴブリンの腕では俺にかなり近づかないと攻撃が届かない・・・・・・ッ、そういうことか!!)
ゴブリンの攻撃が放たれる寸でのところでソウスケはこれからどういった攻撃が自分に放たれるのかが分かった。
ゴブリンが放った攻撃は体術スキルのレベルを上げる事で習得できる技、空弾だった。
放たれる拳の威力、速度によって相手へのダメージが変わる。
正直ゴブリンが放つ空弾の威力は大したものでは無い。それでも狙われた箇所は投擲と同様に顔。当たり所が悪ければ大きな隙になると思ったソウスケは慌てて頭を下げる。
そして自身に空弾を当てる為にジャンプして攻撃していたゴブリンの腹に、オーバーヘッドキックの要領で再度蹴りを叩きこむ。
「よっ、と」
勿論力を込めた一撃ではないが、素の身体能力の影響によりゴブリンはサッカーボールのように吹っ飛ばされる。
「グバッッ!!!!」
数度バウンドしたゴブリンは血を吐きながら腹の鈍痛を我慢しながら無理やり起き上がろうとする。
しかし目の前には自分と男の人間の戦いを見ていた女しかいなかった。
「はい、これで俺の勝ちって事で良いよな」
次の瞬間、ゴブリンは首筋に鉄の冷たい温度を感じた。
確実な死を感じたゴブリンは諦める様に肩の力を抜いて地面に膝を付く。
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