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三百五十四話 お試は好調
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メルと一緒に昼食を食べたソウスケは宿に戻り、夕食時までエアーホッケーの制作を続ける。
そして夕食を食べ終えたソウスケはセルガ―に会いに行こうと思い、夜の歓楽街へと足を運ぶ。
「ここは夜こそが一番盛り上がってるよなぁ。まさに人の三大欲求の一つである性欲が詰め込まれた場所だな。いや、ここにはそれ以外にも酒欲が三分の一は占めてるか」
娼婦たちが放つ色香に交じって上等な酒の匂いも待っているが、その二つは絶妙に調和しており、人に不快感を与えない。
(堅物の男と一般女性からは煙たがられるかもしれんが、性欲に正直な男にとっては酔いしれてしまう香りだ)
男と女が体を交え、男と男が愚痴や自身の武勇伝を話し合い、若い男が手慣れた女に骨抜きにされ、酔っぱらった迷惑客が店から追い出される。
「ここは本当に別世界って感じだな」
数度ほど訪れた事があるソウスケだが、未だに素人感が少し抜けない。
容姿もまだ子供っぽさが残っているので、娼婦のお姉さん達に新しい得物だと思われて何度も店には行って私を抱かないかと誘われる。
中にはソウスケの相棒が反応してしまう容姿とスタイルを持つ者もいるが、何とか抑えて目的の場所に辿り着く。
警備の者は事前にソウスケの容姿と特徴を伝えられており、何事も起きず中へと入れる。
そして受付の者に要件を伝え、サイドラインの美女達を眺めて待つ事二分。
早足で受付の者が戻り、ソウスケをセルガ―の元へと案内する。
部屋に入ったソウスケにセルガーはソファーに座る様に促す。
「久しぶりだな。ダンジョンは楽しめたか?」
「あぁ。色々と楽しかったよ」
「そうか、お前が何を体験したのか経営者の俺には解らんが、色々と体験したんだろうなという事だけは解った。
表情は雄弁に語る。
最後に会った時と今の表情はどこか違う。
直感的にそう感じたセルガ―は紅茶を口元に運ぶ。
「それで、今日はいったいどうしたんだ? 話は娼婦を抱いてからでもよかったんだが」
「今日は娼婦を抱く予定は無いんだ。ただ、俺がこの前提案した話はどうなったのかと思ってさ」
「リフレの事か。本格的な開始は建物が出来てからなんだが、少しだけお試しで何人かの娼婦がやってくれた。結果は好評だった。試してくれた客の中には一般人や元々通っていた貴族の者もいたが、何時もとは違う楽しさがあるという感想だったな」
「つまり成功って考えても良いのか?」
「建物が完成し、温覚的に始めてみない事には断言出来ないが、おそらく失敗する事は無いだろう。リフレなら、一般人も金を貯めればランクの高い娼婦を抱くことは無理でも近距離で話す事が出来るからな」
客に抱かれる方が儲かるのにリフレも行う娼婦が果たしてどれだけいるかとソウスケは少し不安だったが、どうやら心配はいらない様だ。
「お前が考えたチェスとリバーシ。あれは特に人気だ。遊びながら娼婦とコミュニケーションが取れる。娼婦は全員が体を売って稼ぎたいという訳では無いからな」
(そりゃそうか。他の事で稼げるならそっち優先で働きたいよな)
男と交わるのが好きで娼婦をやっている者もいるが、訳アリで娼婦をしている女性が大半。
(客としてくる男が全員善良な客ってことは無いもんな)
度が過ぎる行為をすればその客は出禁になるが、そのラインが少し難しい。
そして娼婦は金を持っている客であれば、相手の容姿に対して態度を変える訳にも行かない。
もしそんな事をしていると客にバレれば、リピーターが減ってしまうからだ。
「なるほど。っと、そういえば俺から一つ提案があるんだった」
「ほほぅ~~、それは是非とも聞かせて欲しいな」
ソウスケから新たな商売を聞いたセルガ―は目の前の少年はやはり見た目通りの年齢では無いなと確信した。
そして夕食を食べ終えたソウスケはセルガ―に会いに行こうと思い、夜の歓楽街へと足を運ぶ。
「ここは夜こそが一番盛り上がってるよなぁ。まさに人の三大欲求の一つである性欲が詰め込まれた場所だな。いや、ここにはそれ以外にも酒欲が三分の一は占めてるか」
娼婦たちが放つ色香に交じって上等な酒の匂いも待っているが、その二つは絶妙に調和しており、人に不快感を与えない。
(堅物の男と一般女性からは煙たがられるかもしれんが、性欲に正直な男にとっては酔いしれてしまう香りだ)
男と女が体を交え、男と男が愚痴や自身の武勇伝を話し合い、若い男が手慣れた女に骨抜きにされ、酔っぱらった迷惑客が店から追い出される。
「ここは本当に別世界って感じだな」
数度ほど訪れた事があるソウスケだが、未だに素人感が少し抜けない。
容姿もまだ子供っぽさが残っているので、娼婦のお姉さん達に新しい得物だと思われて何度も店には行って私を抱かないかと誘われる。
中にはソウスケの相棒が反応してしまう容姿とスタイルを持つ者もいるが、何とか抑えて目的の場所に辿り着く。
警備の者は事前にソウスケの容姿と特徴を伝えられており、何事も起きず中へと入れる。
そして受付の者に要件を伝え、サイドラインの美女達を眺めて待つ事二分。
早足で受付の者が戻り、ソウスケをセルガ―の元へと案内する。
部屋に入ったソウスケにセルガーはソファーに座る様に促す。
「久しぶりだな。ダンジョンは楽しめたか?」
「あぁ。色々と楽しかったよ」
「そうか、お前が何を体験したのか経営者の俺には解らんが、色々と体験したんだろうなという事だけは解った。
表情は雄弁に語る。
最後に会った時と今の表情はどこか違う。
直感的にそう感じたセルガ―は紅茶を口元に運ぶ。
「それで、今日はいったいどうしたんだ? 話は娼婦を抱いてからでもよかったんだが」
「今日は娼婦を抱く予定は無いんだ。ただ、俺がこの前提案した話はどうなったのかと思ってさ」
「リフレの事か。本格的な開始は建物が出来てからなんだが、少しだけお試しで何人かの娼婦がやってくれた。結果は好評だった。試してくれた客の中には一般人や元々通っていた貴族の者もいたが、何時もとは違う楽しさがあるという感想だったな」
「つまり成功って考えても良いのか?」
「建物が完成し、温覚的に始めてみない事には断言出来ないが、おそらく失敗する事は無いだろう。リフレなら、一般人も金を貯めればランクの高い娼婦を抱くことは無理でも近距離で話す事が出来るからな」
客に抱かれる方が儲かるのにリフレも行う娼婦が果たしてどれだけいるかとソウスケは少し不安だったが、どうやら心配はいらない様だ。
「お前が考えたチェスとリバーシ。あれは特に人気だ。遊びながら娼婦とコミュニケーションが取れる。娼婦は全員が体を売って稼ぎたいという訳では無いからな」
(そりゃそうか。他の事で稼げるならそっち優先で働きたいよな)
男と交わるのが好きで娼婦をやっている者もいるが、訳アリで娼婦をしている女性が大半。
(客としてくる男が全員善良な客ってことは無いもんな)
度が過ぎる行為をすればその客は出禁になるが、そのラインが少し難しい。
そして娼婦は金を持っている客であれば、相手の容姿に対して態度を変える訳にも行かない。
もしそんな事をしていると客にバレれば、リピーターが減ってしまうからだ。
「なるほど。っと、そういえば俺から一つ提案があるんだった」
「ほほぅ~~、それは是非とも聞かせて欲しいな」
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