447 / 1,293
四百十六話 昇格間違いなし……だが
しおりを挟む
「はぁーーー、やっぱりパラディンの名前を持つだけはあったな」
本物の聖騎士と戦ったことがあるソウスケでは無いが、ゴブリンパラディンの強さは紛れもなく本物であった。
「お疲れ様ですソウスケさん」
「ミレアナもお疲れ。なんか結構派手な魔法を使ってたよな」
「はい、一瞬で戦いを終わらせようと思っていたので。ただ、相手は予想以上の魔法を放ってきました。そこには少なからず驚かされました」
「俺もだ。たかがゴブリン、それどゴブリン。相手はモンスターなんだから嘗めた対応をしていい相手では無いって事だな」
ソウスケが戦ったゴブリンパラディンもミレアナが戦ったゴブリンウィザードも二人が相手をしたからこそ大した怪我を負う事無く終わったが、二体と同じランクを持つBランクの冒険者が戦っても同じ結果になるとは限らない。
寧ろ大半の冒険者が大怪我を負うか殺されてしまう。
「ザハークは……満足出来たみたいだな」
「あぁ。流石に命を賭けた激闘とはいかなかったが、十分に満足できる良い戦いだった」
ザハークが対峙したゴブリンプログラップラーも並みのモンスターでは無く、その巨躯と筋力に勝てる冒険者はそう多く無い。
「さて、とりあえず魔石は回収しないとな」
「俺は既に回収したぞ。壊さなかったか心配だったが無事だった」
「私も魔石とゴブリンウィザードが装備していた装備品は回収しています」
「なら残りは俺が倒したゴブリンパラディンだけか」
さっさと回収してしまおうと思ったが、そこでグランが待ったをかけた。
「ソウスケさん、それぐらいは僕がやりますよ。今回の戦いで何も出来なかったですし」
「……そうか、それならお言葉に甘えようかな」
結果的に圧倒したものの、疲れが全くない訳では無かったゴブリンパラディンとの一戦。
折角なのでソウスケはグランの好意に甘えることにした。
そして後方で待機していたレアレス達がソウスケ達に近づき、頭を下げた。
「ありがとう、お前達がいなかったら俺達は必ず全滅していた」
「ソウスケ君達がいたからこそ、また明日を迎えることが出来た」
「心から感謝するよ、勇敢な猛者達」
「えっと……あの、気持ちは受け取るんで頭を上げてください」
未だにそこそこ年上の者達から頭を下げられることに慣れていないソウスケはレアレス達に早く頭を上げるように伝える。
その願いに応えるように三人は頭を上げるが、それで三人はソウスケ達に感謝してもしきれなかった。
遭遇したモンスターの数が一体でランクがCであればレアレス達三人とグランが主力として戦い、他のEランク冒険者達がサポートに回れば討伐出来る可能性はあったかもしれない。
だが、相手がBランクのモンスターともなれば完全に強さの次元が違う。
強力な応援が無い限り、万が一の勝機も無い。
「今回の事はしっかりとギルドにも報告する。そうなれば昇格試験なしにソウスケ君達がDランクに昇格する事も出来る筈だ」
「そうね。普通ならCランクに上がっても良い程の功績なのだけど……そこら辺はギルドが判断するでしょうし」
「僕もDランクを飛ばしてCランクに昇格しても良いと思うけど、やっぱりそれを良く思わない冒険者は少なからずいるだろうからね」
三人の意見としてはDランクには必ず昇格できる。ただ、一つ飛ばしてCランクに昇格するには大人の事情等が絡んでしまって不可能だろうというものだろう。
後ろで話を聞いていたアーガス達もソウスケ達がその様に昇格しても仕方ないという気持ちはあった。
確かに同ランクの冒険者が自分達を置いて上に進むには悔しい。そいつが自分達とそう歳が変わらない冒険者となれば更に悔しさは増す。
だが、その凄さを直接目の前で見たアーガス達は流石にそんなは卑怯だ、贔屓だ!! なんて言える訳が無かった。
ソウスケとミレアナの昇格を全面的に押そうと思っている三人だが、ソウスケの気持ちは全く別のものだった。
本物の聖騎士と戦ったことがあるソウスケでは無いが、ゴブリンパラディンの強さは紛れもなく本物であった。
「お疲れ様ですソウスケさん」
「ミレアナもお疲れ。なんか結構派手な魔法を使ってたよな」
「はい、一瞬で戦いを終わらせようと思っていたので。ただ、相手は予想以上の魔法を放ってきました。そこには少なからず驚かされました」
「俺もだ。たかがゴブリン、それどゴブリン。相手はモンスターなんだから嘗めた対応をしていい相手では無いって事だな」
ソウスケが戦ったゴブリンパラディンもミレアナが戦ったゴブリンウィザードも二人が相手をしたからこそ大した怪我を負う事無く終わったが、二体と同じランクを持つBランクの冒険者が戦っても同じ結果になるとは限らない。
寧ろ大半の冒険者が大怪我を負うか殺されてしまう。
「ザハークは……満足出来たみたいだな」
「あぁ。流石に命を賭けた激闘とはいかなかったが、十分に満足できる良い戦いだった」
ザハークが対峙したゴブリンプログラップラーも並みのモンスターでは無く、その巨躯と筋力に勝てる冒険者はそう多く無い。
「さて、とりあえず魔石は回収しないとな」
「俺は既に回収したぞ。壊さなかったか心配だったが無事だった」
「私も魔石とゴブリンウィザードが装備していた装備品は回収しています」
「なら残りは俺が倒したゴブリンパラディンだけか」
さっさと回収してしまおうと思ったが、そこでグランが待ったをかけた。
「ソウスケさん、それぐらいは僕がやりますよ。今回の戦いで何も出来なかったですし」
「……そうか、それならお言葉に甘えようかな」
結果的に圧倒したものの、疲れが全くない訳では無かったゴブリンパラディンとの一戦。
折角なのでソウスケはグランの好意に甘えることにした。
そして後方で待機していたレアレス達がソウスケ達に近づき、頭を下げた。
「ありがとう、お前達がいなかったら俺達は必ず全滅していた」
「ソウスケ君達がいたからこそ、また明日を迎えることが出来た」
「心から感謝するよ、勇敢な猛者達」
「えっと……あの、気持ちは受け取るんで頭を上げてください」
未だにそこそこ年上の者達から頭を下げられることに慣れていないソウスケはレアレス達に早く頭を上げるように伝える。
その願いに応えるように三人は頭を上げるが、それで三人はソウスケ達に感謝してもしきれなかった。
遭遇したモンスターの数が一体でランクがCであればレアレス達三人とグランが主力として戦い、他のEランク冒険者達がサポートに回れば討伐出来る可能性はあったかもしれない。
だが、相手がBランクのモンスターともなれば完全に強さの次元が違う。
強力な応援が無い限り、万が一の勝機も無い。
「今回の事はしっかりとギルドにも報告する。そうなれば昇格試験なしにソウスケ君達がDランクに昇格する事も出来る筈だ」
「そうね。普通ならCランクに上がっても良い程の功績なのだけど……そこら辺はギルドが判断するでしょうし」
「僕もDランクを飛ばしてCランクに昇格しても良いと思うけど、やっぱりそれを良く思わない冒険者は少なからずいるだろうからね」
三人の意見としてはDランクには必ず昇格できる。ただ、一つ飛ばしてCランクに昇格するには大人の事情等が絡んでしまって不可能だろうというものだろう。
後ろで話を聞いていたアーガス達もソウスケ達がその様に昇格しても仕方ないという気持ちはあった。
確かに同ランクの冒険者が自分達を置いて上に進むには悔しい。そいつが自分達とそう歳が変わらない冒険者となれば更に悔しさは増す。
だが、その凄さを直接目の前で見たアーガス達は流石にそんなは卑怯だ、贔屓だ!! なんて言える訳が無かった。
ソウスケとミレアナの昇格を全面的に押そうと思っている三人だが、ソウスケの気持ちは全く別のものだった。
132
あなたにおすすめの小説
ダンジョンを拾ったので、スキル〈ホームセンター〉で好き勝手リフォームします
ランド犬
ファンタジー
異世界に転移した佐々木悠人は、召喚でも勇者でもなかった。ただ迷い込んだ先で見つけたのは、王都を望む郊外にひっそりと口を開けるダンジョン。足を踏み入れた瞬間、発動したスキルは
――〈ホームセンター〉
壁を張り替え、部屋を増やし、畑や牧場、カフェまで作れる不可思議な力だった。
気ままに始めたリフォームは、もふもふなネコミミ獣人の少女との出会いをきっかけに、思わぬ変化を呼び始める。
拡張され続けるダンジョンの先で、悠人が作り上げる“住める迷宮”とは――?
30代からはじめるダンジョン攻略!脱サラ男によるダンジョン攻略術。
神崎あら
ファンタジー
31歳、独身、職業攻略者。
世界にはダンジョンと呼ばれる不思議な建造物が出現して早20年、現在世界はまさにダンジョン時代と呼ばれるほどにダンジョンビジネスが盛んになった。
これはそんなダンジョン攻略者になったアラサー男性の冒険譚である。
※話数の表記の修正と同じ話の整理を行いました。
18時更新します
転生ヒロインは不倫が嫌いなので地道な道を選らぶ
karon
ファンタジー
デビュタントドレスを見た瞬間アメリアはかつて好きだった乙女ゲーム「薔薇の言の葉」の世界に転生したことを悟った。
しかし、攻略対象に張り付いた自分より身分の高い悪役令嬢と戦う危険性を考え、攻略対象完全無視でモブとくっつくことを決心、しかし、アメリアの思惑は思わぬ方向に横滑りし。
追放料理人とJKの異世界グルメ無双珍道中〜ネットスーパーは最強です〜
音無響一
ファンタジー
わーい、異世界来ちゃった!
スキルスキル〜何かな何かな〜
ネットスーパー……?
これチートでしょ!?
当たりだよね!?
なになに……
注文できるのは、食材と調味料だけ?
完成品は?
カップ麺は?
え、私料理できないんだけど。
──詰みじゃん。
と思ったら、追放された料理人に拾われました。
素材しか買えない転移JK
追放された料理人
完成品ゼロ
便利アイテムなし
あるのは、調味料。
焼くだけなのに泣く。
塩で革命。
ソースで敗北。
そしてなぜかペンギンもいる。
今日も異世界で、
調味料無双しちゃいます!
【完結】モブ令嬢のわたしが、なぜか公爵閣下に目をつけられています
きゅちゃん
ファンタジー
男爵家の三女エリーゼは、前世の記憶を持つ元社畜OL。社交界デビューの夜、壁際でひとりジュースを飲んでいたところを、王国随一の権力者・ヴァルナ公爵カイルにスカウトされる。魔法省の研究員として採用されたエリーゼは、三年間誰も気づかなかった計算の誤りを着任三日で発見。着々と存在感を示していく。一方、公爵の婚約候補と噂されるクロード侯爵令嬢セラフィーヌは、エリーゼを目障りに思い妨害を仕掛けてくるが...
ボンクラ王子の側近を任されました
里見知美
ファンタジー
「任されてくれるな?」
王宮にある宰相の執務室で、俺は頭を下げたまま脂汗を流していた。
人の良い弟である現国王を煽てあげ国の頂点へと導き出し、王国騎士団も魔術師団も視線一つで操ると噂の恐ろしい影の実力者。
そんな人に呼び出され開口一番、シンファエル殿下の側近になれと言われた。
義妹が婚約破棄を叩きつけた相手である。
王子16歳、俺26歳。側近てのは、年の近い家格のしっかりしたヤツがなるんじゃねえの?
異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜
沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。
数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる