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六百三十六話 睡眠は大事
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「……なんじゃこれ」
セーフティーポイントではない場所で睡眠から目覚めたソウスケは、目の前の光景に驚かずにはいられなかった。
「起きたか、ソウスケさん」
「お、おう。おはよう……え、ちょっと多くないか?」
ザハークはいつも野営の時は外で寝る。
ソウスケとミレアナが寝る前に水の結界を張っていたが、ザハークは水の結界に誰かがいると気付き、侵入しようとしたモンスターを蹴散らしていた。
「もしかして、一度外に出てからずっと結界の外にいたのか?」
「いいや、そんなことはない。倒し終えればまた結界内に入って睡眠を取っていた」
「そ、そうか」
多少の耐性はあれど、水の結果以外に出れば熱さによるダメージを受ける。
だが、ザハークは結界の外に出てモンスターを倒すと、魔力操作の技術によって結界を破壊することなく中に入り、倒したモンスターの解体を行って直ぐに就寝。
そしてまたモンスターが近づいてきたと分かれば結界の外に出て、襲い掛かるモンスターを倒していた。
「それにしても、ちょっとモンスターの量が多くないか?」
寝起きでいきなりモンスターの解体を行うのは少々気分が悪いが、このままザハークに全部任せるのは悪いと思い、朝から解体に勤しむ。
「それは少し思った……もしかしたら、他の階層と比べて睡眠の時間がかなりバラバラなのかもしれないな」
モンスターにも睡眠欲はある。
夜こそ活動の時間だと示さんばかりに暴れるモンスターもいるが、それでもあまり数は多くない。
(睡眠時間がバラバラか……確かに太陽もなく、ずっと明るい空間だから寝る時間とかあまり規則性はないのかもな)
だとしても、解体が終わっていない死体の数が予想していたよりも多い。
「マグマゴーレムにレッドゴーレム……こいつらに関しては睡眠なんて必要ないだろうな」
「体の構造的に、俺の様なモンスターとは異なるからな」
「レッドリザードマンにジャイアントトードの……これは亜種、か?」
体が大きい蛙のモンスター……ジャイアントトード。
ランクはCであり、体が大きく跳躍力と突進力がずば抜けている。
加えて、舌による鋭い突きも強力。
それなりに強いモンスターではあるが、ザハークの感想としては亜種と言えるほど強くはなかった。
「ただ皮膚が赤くなり、火に耐性があるだけのジャイアントトードだと思う。大して強くなかったからな」
ザハークにそう言われ、ソウスケは鑑定でジャイアントトードを調べた。
するとザハークの言葉通り、火耐性のスキルを持つだたのジャイアントトードだった。
(皮膚の色が違うからってだけで亜種扱いするのは早計か)
二人が解体を始めてから数分後にミレアナも睡眠から目覚め、三人で素早く解体を終わらせてから朝食を食べ始めた。
「ザハーク、なんだかんだであんまり寝てないだろ。飯食べ終わったら少し寝てていいぞ」
「いや、特に問題はない。それよりも、良い素材を集めるのを優先すべきだ」
ターリアから注文された武器を造るのに、Bランクの素材を一つは使おうとソウスケは予め決めている。
だが、今のところ倒したモンスターはどれもCランクばかり。
ソウスケの考えを知っているザハークとしては、さっさとBランクのモンスターを発見して倒してしまいたい。
そして自身もBランクのモンスターと戦いたいと考えている。
「しっかり戦うにしても、十分な睡眠を取るのは大事だ。お前が俺たちより睡眠が必要ないのは知っているけど、それでもある程度寝ておかないと、いつ足元を掬われるか分からないだろ。だから数時間だけでもゆっくり寝とけ」
「……ソウスケさんの言葉に甘えても良いと思いますよ、ザハーク」
「む……………分かった。少しだけゆっくりさせてもらう」
ザハーク的にはモンスターが襲って来る合間に睡眠を取っているので、本日も問題無く動ける。
しかし、少し寝足りないと感じているのは事実なので、正直なところソウスケからの提案は嬉しかった。
セーフティーポイントではない場所で睡眠から目覚めたソウスケは、目の前の光景に驚かずにはいられなかった。
「起きたか、ソウスケさん」
「お、おう。おはよう……え、ちょっと多くないか?」
ザハークはいつも野営の時は外で寝る。
ソウスケとミレアナが寝る前に水の結界を張っていたが、ザハークは水の結界に誰かがいると気付き、侵入しようとしたモンスターを蹴散らしていた。
「もしかして、一度外に出てからずっと結界の外にいたのか?」
「いいや、そんなことはない。倒し終えればまた結界内に入って睡眠を取っていた」
「そ、そうか」
多少の耐性はあれど、水の結果以外に出れば熱さによるダメージを受ける。
だが、ザハークは結界の外に出てモンスターを倒すと、魔力操作の技術によって結界を破壊することなく中に入り、倒したモンスターの解体を行って直ぐに就寝。
そしてまたモンスターが近づいてきたと分かれば結界の外に出て、襲い掛かるモンスターを倒していた。
「それにしても、ちょっとモンスターの量が多くないか?」
寝起きでいきなりモンスターの解体を行うのは少々気分が悪いが、このままザハークに全部任せるのは悪いと思い、朝から解体に勤しむ。
「それは少し思った……もしかしたら、他の階層と比べて睡眠の時間がかなりバラバラなのかもしれないな」
モンスターにも睡眠欲はある。
夜こそ活動の時間だと示さんばかりに暴れるモンスターもいるが、それでもあまり数は多くない。
(睡眠時間がバラバラか……確かに太陽もなく、ずっと明るい空間だから寝る時間とかあまり規則性はないのかもな)
だとしても、解体が終わっていない死体の数が予想していたよりも多い。
「マグマゴーレムにレッドゴーレム……こいつらに関しては睡眠なんて必要ないだろうな」
「体の構造的に、俺の様なモンスターとは異なるからな」
「レッドリザードマンにジャイアントトードの……これは亜種、か?」
体が大きい蛙のモンスター……ジャイアントトード。
ランクはCであり、体が大きく跳躍力と突進力がずば抜けている。
加えて、舌による鋭い突きも強力。
それなりに強いモンスターではあるが、ザハークの感想としては亜種と言えるほど強くはなかった。
「ただ皮膚が赤くなり、火に耐性があるだけのジャイアントトードだと思う。大して強くなかったからな」
ザハークにそう言われ、ソウスケは鑑定でジャイアントトードを調べた。
するとザハークの言葉通り、火耐性のスキルを持つだたのジャイアントトードだった。
(皮膚の色が違うからってだけで亜種扱いするのは早計か)
二人が解体を始めてから数分後にミレアナも睡眠から目覚め、三人で素早く解体を終わらせてから朝食を食べ始めた。
「ザハーク、なんだかんだであんまり寝てないだろ。飯食べ終わったら少し寝てていいぞ」
「いや、特に問題はない。それよりも、良い素材を集めるのを優先すべきだ」
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だが、今のところ倒したモンスターはどれもCランクばかり。
ソウスケの考えを知っているザハークとしては、さっさとBランクのモンスターを発見して倒してしまいたい。
そして自身もBランクのモンスターと戦いたいと考えている。
「しっかり戦うにしても、十分な睡眠を取るのは大事だ。お前が俺たちより睡眠が必要ないのは知っているけど、それでもある程度寝ておかないと、いつ足元を掬われるか分からないだろ。だから数時間だけでもゆっくり寝とけ」
「……ソウスケさんの言葉に甘えても良いと思いますよ、ザハーク」
「む……………分かった。少しだけゆっくりさせてもらう」
ザハーク的にはモンスターが襲って来る合間に睡眠を取っているので、本日も問題無く動ける。
しかし、少し寝足りないと感じているのは事実なので、正直なところソウスケからの提案は嬉しかった。
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