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七百十話 心なしか美味そうに……
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「よし、行くぞ」
軽く汗を流してからミレアナが作った料理を食べ、満足してから十数分後、ようやくソウスケたちの番が回ってきた。
「「「ガルルルル」」」
「「シィアアアア」」
「ギルドから貰った資料通りのボスだな」
四十層のボスモンスターはBランクのケルベロスが一体と、Cランクのラミアが二体。
(ケルベロスは三つの頭からブレスを吐くし、ラミアも手に毒効果付きの短剣を持ってるし……ワードさんたちならサラッと倒すだろうけど、Bランクの冒険者たちからすればかなり厄介な相手なんだろうな)
遠距離攻撃が出来るうえに、高速移動からの咬みつきや引っ掻きが得意なケルベロス。
下半身が蛇であるラミアは独特な動きで走り、人間からすれば一般的に考えられない体勢からでも起き上がり、攻撃してくる。
「私はソウスケさんにお譲りします」
「……俺も今回はソウスケさんに譲ろう」
「良いのか? ザハーク、折角のBランクだ」
ラミア二体は、数が増えようとも基本的にCランク。
しかしケルベロスの実力は紛れもなくBランク。
ファイヤドレイクの様に空は飛べないが、地上での速さは並ではない。
対峙した冒険者によっては、攻撃されたと気付く前に殺された、腕を食われた……なんてこともある。
「順番的にソウスケさんの番だ。それに、四十一階層に降りれば、Bランクモンスターと遭遇するのも珍しくない」
「はは、そういう事か。なら、今回は俺が相手をさせてもらうか」
一歩前に出たソウスケは随分と久しぶりに指輪状態の蛇腹剣を元の状態に戻した。
「お持たせ……それじゃ、やろっか」
ソウスケから一気に戦意が放出され、ほんの少しだけケルベロスたちはその圧に押されたが、もう一度吼え……勇敢に挑みかかった。
何故今回、ソウスケが蛇腹剣を使って戦おうと思ったのか……単純に最近はこいつに喰わせていなかったという思いと、ケルベロスとラミアに関しては四十一以降で出現するから。
そして、あまり使っていないと感覚を忘れそうになる。
それらの理由からソウスケは久しぶりに蛇腹剣を使って戦おうと決めた。
「ソウスケさんが蛇腹剣を……ミレアナ、ケルベロスたちは何秒もつと思う」
「ソウスケさんが本気を出すのであれば、五秒程度で終わるでしょう。ただ、雰囲気から察するに全力で殺そう……とは、思っていない筈です」
「蛇腹剣を使って、感覚を取り戻そうとしてるってことか。それなら……一分ぐらいか?」
「それぐらいが妥当な時間かと」
二人が考えている通り、ソウスケは久しぶりに抉り斬るという攻撃方法を実戦で行い、感覚を取り戻そうとしている。
蛇腹剣は一応剣ではあるが、その力は十全に活かそうとするならば、鞭のように扱うのがベスト。
(そうそう、こういう感じだったな!!!)
今回の戦いはモンスターの素材状態など気にしなくて良い。
倒したいように倒せば良いので、ソウスケは徐々に徐々にケルベロスやラミアの体を斬り抉っていく。
単純に斬るだけではないので、斬り抉られた部分からは流れる血が多く、ボスモンスターたちは本能的に目の前の人間を早く殺さなければなと必死になる。
その気迫がソウスケの闘争心を煽り、スピードアップ。
ケルベロスたちも自慢の攻撃やスキルを使ってソウスケにダメージを与えようとするが、だれもスカ。
奇跡的に数の利を活かして当りそうになるも、常に敵の位置を把握しているので岩の盾などを生み出してあっさりとガード。
そしてザハークが言葉にした通り、おおよそ一分程度で四十層のボス戦は終了した。
「結構久しぶりだな~~」
今までそれなりに食らわせてきたこともあり、ここ最近は全く蛇腹剣にモンスターの死体を喰わせていなかった。
(……心なしか、なんか美味そうに喰ってる気がするな……そういえば、先日戦った盗賊の死体も……駄目だ、ありゃ周りにラップさんたちがいたしな)
蛇腹剣のことを考えると、なるべく盗賊退治はソロでやるのがベストだと思っていると……蛇腹剣の食事が終わり、きっちりスキルも喰らった。
軽く汗を流してからミレアナが作った料理を食べ、満足してから十数分後、ようやくソウスケたちの番が回ってきた。
「「「ガルルルル」」」
「「シィアアアア」」
「ギルドから貰った資料通りのボスだな」
四十層のボスモンスターはBランクのケルベロスが一体と、Cランクのラミアが二体。
(ケルベロスは三つの頭からブレスを吐くし、ラミアも手に毒効果付きの短剣を持ってるし……ワードさんたちならサラッと倒すだろうけど、Bランクの冒険者たちからすればかなり厄介な相手なんだろうな)
遠距離攻撃が出来るうえに、高速移動からの咬みつきや引っ掻きが得意なケルベロス。
下半身が蛇であるラミアは独特な動きで走り、人間からすれば一般的に考えられない体勢からでも起き上がり、攻撃してくる。
「私はソウスケさんにお譲りします」
「……俺も今回はソウスケさんに譲ろう」
「良いのか? ザハーク、折角のBランクだ」
ラミア二体は、数が増えようとも基本的にCランク。
しかしケルベロスの実力は紛れもなくBランク。
ファイヤドレイクの様に空は飛べないが、地上での速さは並ではない。
対峙した冒険者によっては、攻撃されたと気付く前に殺された、腕を食われた……なんてこともある。
「順番的にソウスケさんの番だ。それに、四十一階層に降りれば、Bランクモンスターと遭遇するのも珍しくない」
「はは、そういう事か。なら、今回は俺が相手をさせてもらうか」
一歩前に出たソウスケは随分と久しぶりに指輪状態の蛇腹剣を元の状態に戻した。
「お持たせ……それじゃ、やろっか」
ソウスケから一気に戦意が放出され、ほんの少しだけケルベロスたちはその圧に押されたが、もう一度吼え……勇敢に挑みかかった。
何故今回、ソウスケが蛇腹剣を使って戦おうと思ったのか……単純に最近はこいつに喰わせていなかったという思いと、ケルベロスとラミアに関しては四十一以降で出現するから。
そして、あまり使っていないと感覚を忘れそうになる。
それらの理由からソウスケは久しぶりに蛇腹剣を使って戦おうと決めた。
「ソウスケさんが蛇腹剣を……ミレアナ、ケルベロスたちは何秒もつと思う」
「ソウスケさんが本気を出すのであれば、五秒程度で終わるでしょう。ただ、雰囲気から察するに全力で殺そう……とは、思っていない筈です」
「蛇腹剣を使って、感覚を取り戻そうとしてるってことか。それなら……一分ぐらいか?」
「それぐらいが妥当な時間かと」
二人が考えている通り、ソウスケは久しぶりに抉り斬るという攻撃方法を実戦で行い、感覚を取り戻そうとしている。
蛇腹剣は一応剣ではあるが、その力は十全に活かそうとするならば、鞭のように扱うのがベスト。
(そうそう、こういう感じだったな!!!)
今回の戦いはモンスターの素材状態など気にしなくて良い。
倒したいように倒せば良いので、ソウスケは徐々に徐々にケルベロスやラミアの体を斬り抉っていく。
単純に斬るだけではないので、斬り抉られた部分からは流れる血が多く、ボスモンスターたちは本能的に目の前の人間を早く殺さなければなと必死になる。
その気迫がソウスケの闘争心を煽り、スピードアップ。
ケルベロスたちも自慢の攻撃やスキルを使ってソウスケにダメージを与えようとするが、だれもスカ。
奇跡的に数の利を活かして当りそうになるも、常に敵の位置を把握しているので岩の盾などを生み出してあっさりとガード。
そしてザハークが言葉にした通り、おおよそ一分程度で四十層のボス戦は終了した。
「結構久しぶりだな~~」
今までそれなりに食らわせてきたこともあり、ここ最近は全く蛇腹剣にモンスターの死体を喰わせていなかった。
(……心なしか、なんか美味そうに喰ってる気がするな……そういえば、先日戦った盗賊の死体も……駄目だ、ありゃ周りにラップさんたちがいたしな)
蛇腹剣のことを考えると、なるべく盗賊退治はソロでやるのがベストだと思っていると……蛇腹剣の食事が終わり、きっちりスキルも喰らった。
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