転移したらダンジョンの下層だった

Gai

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七百七十話 パッと思い付き、実行

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「「「ッ!!!」」」

誰かが自分たちを狙って攻撃してきた。
直ぐに気付き、ソウスケたちはそれらの攻撃に対応。

「おっと、動くんじゃねぇぞ」

「だな」

ルーキーたちの内、二人が明らかに裏の人間たちに捕まってしまった。

「あんたらが狙ってるのは、俺たちやべリウスだろ。そいつらを解放しろ」

一応……一応こちらの要求を伝えた。
仮にこの言葉に応じるようであれば、痛みを感じずに殺しても良いと考えていた。

「馬鹿だな、お前。所詮、ルーキー離れした実力を持っていても、ガキはガキってことだな」

男の言葉に、ミレアナとザハークのこめかみがピクリと動いた。

「そ、ソウスケさん」

「は、あ、あああ」

捕まった二人は恐怖で震えていた。
振りほどけるなら振りほどき、仲間の元に戻りたかった。

しかし、襲撃を行った裏の者たちは、全員ルーキーたちよりは実力が上だった。

「……何かしらの要求があるんだろ」

「あぁ、そうだ」

そうだ、という言葉の後には続きがあった。
続きがあったのだが……ソウスケはその言葉を待たずに、動き始めた。

「「ぐあっ!?」」

「ミレアナ!」

事前に隠しておいた水の短槍を放ち、裏の輩たちにダメージを与え、反応を鈍らせる。
その隙にソウスケは強化スキルを使用し、スーパーダッシュで人質として捕らえられた二人を回収し、ミレアナへパス。

「てめぇえええええっ!!!!」

「調子に乗ってんじゃねぞ、ガキが!!!!!」

そうなれば、当然手が空いていた輩たちが襲い掛かる。
勿論……襲い掛かるのは残りのルーキーたち。

多少けがを負わせても、また人質を取れば逆転の可能性があると考えていた。

「調子に乗っているのは貴様らの方だろ」

「がっ!?」

「ぐはっ!!??」

ミレアナがソウスケから人質二人を受け取っている間に、ザハークが激昂した輩たちを粉砕。

「この程度の実力でソウスケさんをガキ呼ばわりとは……貴様らの方が、よっぽどガキだったな」

ソウスケが人質を取った二人を殺していないので、残りの三人は全員そのまま殺してしまう。

「おい、逃げんなよ」

背後から攻撃を受け、人質を手放してしまうという失態を犯してしまった二人は、怪我など気にせず全力ダッシュでソウスケたちから逃げようとしたが、三人がそれを見逃すわけがない。

雷の魔力を浴びせられ、へたり込んでしまう。

「地面に尻を付けるのは良いけど、寝るなよ」

「あがっ!」

「ぎっ!?」

死なない程度の打撃で強制的に目を覚まさせられ、嫌でも目が覚めてしまった輩二人。

「さて……自決しようとか思うなよ。俺はその瞬間を見逃さない。そんな事しようものなら、もう一度電撃を食らわせて動きを止めるからな」

ソウスケに本気の殺意を向けられ、ここでようやく公開し始める輩。

(いや、待てよ)

ここで更に恐怖を与える為、ソウスケは小さな……しかし貫通力が高い風と火の弾丸を多数生み出し、片方の輩に全弾命中させる。

「ぎゃぁぁあああああああ!!!」

一発で命を失わずとも、体に痛みが走ることは変わらない。

「もっといけるか」

「や、止めで、くれ!!」

「嫌に決まってるだろ。俺たち狙おうとして、あいつらを巻き込んだお前らが悪い」

「があああああああああっ!!!???」

再度多数の風と火の小弾丸をぶち込み、最後は蛇腹剣で吸収した毒のスキルを使用。

溶解度が高い毒を生み出し、輩の口にその液体を流し込む。

「やめで、ぐれっ!?」

勿論、ソウスケが止める筈がなく、毒に耐性がある輩も口に直接ぶち込まれては……耐える術がなかった。

溶解度が高い酸性の毒なため、体を中から溶かされ、毒に置かされる。
ソウスケがパッと思い付いた拷問を食らわされ、輩は初戦が気だと嘗めて行動したことを後悔しながら、あの世へ逝った。

「ってな感じで、俺は容赦ないからさ。バカなこと考えず、俺の質問には素早く答えろよ」

この言葉に、残った最後の輩は首を縦に動かすしかなかった。
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