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千八十一話 虐殺者?
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「ふぅーーーー……今日は、これぐらいで終わりにしましょうか」
「そろそろ日が沈んでくるし、丁度よさそうね~~」
ソウスケの周囲に横たわるは火竜と土竜の死体。
討伐者であるソウスケはササっと亜空間の中に放り込み、ドラゴニックバレーから撤収。
速足で森とドラゴニックバレーの境界線へと戻っていく。
「良いんですか?」
「良いでしょ。ねぇ、シャスティ」
「……そうですね。ソウスケさんが、全て持ち帰れることに変わりはないのですから」
境界線地点に戻ってきたソウスケたちは、解体をスタート。
数が数ということもあり、ロゼアとシャスティもドラゴンの解体を手伝った。
「よし、血がこれで全部ですね」
「ドラゴンを狩るってのは解ってたでしょうけど、よくここまでちゃんと用意してたわね」
「そりゃあ、ドラゴンの素材ですからね。無駄になるところはありませんよ」
ソウスケの言う通り、ドラゴンの素材はどこも無駄にならない。
それは亜竜であるリザードやワイバーンにも同じ事が言える。
とはいえ、それは現役冒険者であるロゼアと元冒険者であるシャスティも解っていた。
ただ、本当にそれらを全て持ち帰られるかは、また別問題であった。
「だとしても、これは……ねぇ」
「そうですね。壮観と、言えますね」
二人の前の前には、本日ソウスケが討伐したドラゴンの血が入っていた十本以上の瓶が並んでいた。
全てBランクドラゴンの血であり、錬金術師たちからすれば涎をだらだらと流して欲するほどの光景である。
そして、まだまだ作業は終らず、今度は内臓を取り出し、鱗や肉を剥ぎ……骨を解体。
解体に慣れた三人が作業を行ったものの……全てが終わった時には、既に日は完全に落ちていた。
「それじゃあ、がっつり食べましょうか」
そう言いながら、ソウスケはどんどんドラゴンの肉を焼いていく。
ロゼアとシャスティはお言葉に甘え、その肉を食べる。
そんな中、シャスティはドラゴニックバレーに入ってからのソウスケの活躍を振り返っていた。
(攻撃と魔法の両方が行える、ハイレベルな魔剣士……といった内容で済むことはないでしょう)
本日、ソウスケはたった一人で複数のBランクドラゴンを討伐した。
何度も何度も熱い戦いを、激闘を……死闘を乗り越えて!!! という訳ではない。
戦闘中、ソウスケは楽しそうに笑っており、時折……噂の一部を再現するかのように、烈火の如く槍を投げ……一撃で仕留めることもあった。
(竜殺し……どころではない。竜虐殺者……と呼ぶべきでしょうか)
竜殺し……ドラゴンスレイヤーとは、冒険者たちにとって非常に憧れの称号であり、その称号を手に入れる為に冒険者を目指す者もいる。
だが、世界は広い。
強者の中には差はある、そしてレイウルという大都市から離れた場所に、ドラゴニックバレーというドラゴンたちの楽園が存在する。
ドラゴンスレイヤーの称号を欲する冒険者たちにとっては、最高の挑戦地である。
そんなレイウルの地だからこそ、ドラゴンスレイヤーより上の称号が存在する。
それが、竜虐殺者。
ワイバーンやリザードなどの亜竜は当たり前のように殺し、Bランクドラゴンとの戦いでは常に笑っており、日に数体を一人で討伐することは珍しくない。
そして……Aランクのドラゴンを討伐する際にも笑みを浮かべており、何度もその激闘から生還している。
そういった者たちは、上澄みに位置する冒険者たちは畏怖の念を込め、竜虐殺者と呼ぶことがある。
(情報通りであれば、ソウスケさんはAランクモンスターとの戦闘経験がある。もしかせずとも……Aランクモンスターとソロで戦い、討伐しているでしょう。そうなると…………今回の狩りで解ることではあるでしょうけが……ギルドとしても、彼を竜虐殺者と正式に認識しておいた方が良さそうですね)
冷静に頭の中であれこれ考えならも、シャスティのドラゴンステーキを食べる手は一切止まらなかった。
「そろそろ日が沈んでくるし、丁度よさそうね~~」
ソウスケの周囲に横たわるは火竜と土竜の死体。
討伐者であるソウスケはササっと亜空間の中に放り込み、ドラゴニックバレーから撤収。
速足で森とドラゴニックバレーの境界線へと戻っていく。
「良いんですか?」
「良いでしょ。ねぇ、シャスティ」
「……そうですね。ソウスケさんが、全て持ち帰れることに変わりはないのですから」
境界線地点に戻ってきたソウスケたちは、解体をスタート。
数が数ということもあり、ロゼアとシャスティもドラゴンの解体を手伝った。
「よし、血がこれで全部ですね」
「ドラゴンを狩るってのは解ってたでしょうけど、よくここまでちゃんと用意してたわね」
「そりゃあ、ドラゴンの素材ですからね。無駄になるところはありませんよ」
ソウスケの言う通り、ドラゴンの素材はどこも無駄にならない。
それは亜竜であるリザードやワイバーンにも同じ事が言える。
とはいえ、それは現役冒険者であるロゼアと元冒険者であるシャスティも解っていた。
ただ、本当にそれらを全て持ち帰られるかは、また別問題であった。
「だとしても、これは……ねぇ」
「そうですね。壮観と、言えますね」
二人の前の前には、本日ソウスケが討伐したドラゴンの血が入っていた十本以上の瓶が並んでいた。
全てBランクドラゴンの血であり、錬金術師たちからすれば涎をだらだらと流して欲するほどの光景である。
そして、まだまだ作業は終らず、今度は内臓を取り出し、鱗や肉を剥ぎ……骨を解体。
解体に慣れた三人が作業を行ったものの……全てが終わった時には、既に日は完全に落ちていた。
「それじゃあ、がっつり食べましょうか」
そう言いながら、ソウスケはどんどんドラゴンの肉を焼いていく。
ロゼアとシャスティはお言葉に甘え、その肉を食べる。
そんな中、シャスティはドラゴニックバレーに入ってからのソウスケの活躍を振り返っていた。
(攻撃と魔法の両方が行える、ハイレベルな魔剣士……といった内容で済むことはないでしょう)
本日、ソウスケはたった一人で複数のBランクドラゴンを討伐した。
何度も何度も熱い戦いを、激闘を……死闘を乗り越えて!!! という訳ではない。
戦闘中、ソウスケは楽しそうに笑っており、時折……噂の一部を再現するかのように、烈火の如く槍を投げ……一撃で仕留めることもあった。
(竜殺し……どころではない。竜虐殺者……と呼ぶべきでしょうか)
竜殺し……ドラゴンスレイヤーとは、冒険者たちにとって非常に憧れの称号であり、その称号を手に入れる為に冒険者を目指す者もいる。
だが、世界は広い。
強者の中には差はある、そしてレイウルという大都市から離れた場所に、ドラゴニックバレーというドラゴンたちの楽園が存在する。
ドラゴンスレイヤーの称号を欲する冒険者たちにとっては、最高の挑戦地である。
そんなレイウルの地だからこそ、ドラゴンスレイヤーより上の称号が存在する。
それが、竜虐殺者。
ワイバーンやリザードなどの亜竜は当たり前のように殺し、Bランクドラゴンとの戦いでは常に笑っており、日に数体を一人で討伐することは珍しくない。
そして……Aランクのドラゴンを討伐する際にも笑みを浮かべており、何度もその激闘から生還している。
そういった者たちは、上澄みに位置する冒険者たちは畏怖の念を込め、竜虐殺者と呼ぶことがある。
(情報通りであれば、ソウスケさんはAランクモンスターとの戦闘経験がある。もしかせずとも……Aランクモンスターとソロで戦い、討伐しているでしょう。そうなると…………今回の狩りで解ることではあるでしょうけが……ギルドとしても、彼を竜虐殺者と正式に認識しておいた方が良さそうですね)
冷静に頭の中であれこれ考えならも、シャスティのドラゴンステーキを食べる手は一切止まらなかった。
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